『マッドサイエンティストの手帳』807
●マッドサイエンティスト日記(2023年6月後半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり
6月16日(金) 穴蔵
晴れて朝から直射光。室温28℃。快適な季節になった。
終日穴蔵。
だらだらと雑事を消化しつつ、快適に過ごす。
ニュース見て思い出したこと。
(政治・宗教・血液型については発言しないことにしているが)これは政治問題ではないので。
・LGBT理解増進法が成立。
採決時に何人かが退席した。そのひとり、山東昭子の発言。
「これまで女性トイレなどでなりすましの人たちによる犯罪も起きた。この法案が通り、何でも受け入れるのが当たり前だという風潮になったとしたら大変由々しき問題だ」
これは、わたくしも四半世紀ほど前から心配していた。
もう忘れている人が多いと思うが、2000年頃、今岡清が気持ち悪い「女装」でパーティ会場に現れることが多かった(このことは、たとえばここで触れている)。
今岡の女装には2説あった。
・女子トイレに入りたいから。
・浮気封じのために女房から女装を強制されている。
今岡がどちらのトイレに入ったのか、目撃者はいない。
我慢が限界に達して、さっさと帰宅したのではないか。
まさか今頃、婆さんの恰好はしていないと思うが……悪夢であったなあ。
6月17日(土) 穴蔵
晴れて直射光。室温28℃。
終日穴蔵にて快適に過ごす。
野良猫戦線異状あり。
近所のノラ戦争は、仔猫4匹が「さくら耳」になり、住処の「市営廃墟」はフェンスで囲われ、毎晩エサやりオバサンが3〜5パレットのキャットフードと水を届けてくれる。
フェンスの一角が何者かによって破壊された5月8日以降は、エサ場が廃墟内に移され、野良にはより安全な環境になった。
「嫌猫派」は撤退したように見えた。
野良猫戦線には世界に先駆けて平和が訪れた……はずであった。
ところが、朝方、エサ場で仔猫が一匹、廃墟内に走り込んだのを目撃したのである。
見間違えではないか?
気になって穴蔵のベランダから眼下を確認すると、仔猫が1匹いる。
*
煉瓦のサイズから判断するに、間違いなく仔猫である。
4匹の仔猫が出現したのはちょうど1年前。その頃のサイズと同等である。
何よりも「耳がカットされていない」。
またも廃墟内で仔猫が誕生したことになる。
確認したのは1匹だけだが、他にもいる可能性がある。
そもそも母猫(トラ)は「カット」されてなかったのか。
さらには、今岡清……じゃなかった、オス猫(クロ)がまだいることになる(半年ほど見かけてないが)。
こうなると嫌猫派も黙ってはいまい。
また世界が見えなくなってきた。
6月18日(日) 穴蔵
朝は晴れて直射光、昼間は薄曇り、夕方また晴れてきた。
室温はほぼ終日28℃。快適な季節になった。
梅田方面は人出が多そうで、出歩くことなく、終日穴蔵。
ややこしい連絡が錯綜。明日、播州龍野へ行かねばの娘。
夜、5皿ばかり並べてもらって晩酌。
早寝させていただく。
6月19日(月) 大阪←→播州龍野
2時に目覚める。また眠ると寝過ごす危険あり、起床する。
ゴミ出し。エサ場では2匹が食事中であった。1匹は仔猫である。干渉はせず。
5時半に出る。
エサ場、3容器完食である。ノラはいない。
こちらは地下鉄、阪神、姫新線を乗り継いで播州龍野へ向かう。本竜野8時36分到着。
雑事色々。実家ではシルバー諸氏が雑草処理中。
某金庫に寄り、某所へ某会費お届け。この時代、振込ができないのは不便でしかたがない。田舎だからなあ。
某不動産で打ち合わせ。インボイス制度については、まだよくわからんことが多い。
別件でもう1件打ち合わせ。来月あたり、何度か往復することになりそうな。
大阪でも急用のメールあり、午後の姫新線に乗り、姫路駅ホームでえきそば食し、新快速で帰館。
珍しく慌ただしい1日であった。
夕刻、ベランダから眼下を見ると、仔猫が一服していた。
*
未明の食事のあと、こちらが忙しく動いている間、終日昼寝していたらしい。気楽なものだが……1日1食だから、深夜の給食が待ち遠しいことであろう。
耳はやはりカットされていない。
どんな猫生を送ることになるのか。
6月20日(火) 穴蔵
朝、近所の某医院で定期健診。極めて良好な数値であった。
あとは終日穴蔵。ボケーーーーッと過ごす。
が、少しは動かねばならぬ。
夕刻に近い午後、30分ほど近所を散歩。
市営廃墟の中、野々村竜太郎の生家前ベンチで、野良が昼寝していた。
*
さくら耳4匹のなかで、いちばん黒に近いトラ。1歳数ヶ月。栄養状態は悪くはなさそうな。
野良諸君は、確認できているだけで最低7匹、これが市営廃墟に分散して生息しているらしい。
揃って見かけることはない。
給食は夜中に1回。均等に行き渡っているのだろうか。
6月21日(水) 穴蔵
直射光が射していたが、昼前から雲が増えてきた。
夏至である。個人的には特別な日であり、先日が父の日でもあったので、長男からプレゼントが届いた。
氷を入れられるポケットのついた「冷える帽子」である。
保冷剤を入れてかぶってみると、首筋が冷やされて効果抜群である。
*
炎天下の散歩にはまことにありがたい。
淀川まで行こうかと思ったが、曇ってきたので後日とする。
野良の昼寝を視察して帰館、あとは終日穴蔵。
・ニュース雑感。
タイタニック号見学ツアー用の潜水艇も気がかりだが、いちばん気になるのは徳島新聞が報じた「駅の丸見えトイレ」問題である。
『内部丸見え「恥ずかしくて使えない」JR高徳線・勝瑞駅のトイレに不満の声』
内部丸見えとはひどい……と思ったら、出入り口が道路に面しているだけのこと。男女兼用で、男性用小便器と和式便器(これは仕切られたボックス)が各3つ並んでいる。googleのストリートビューで確認したら、確かに扉の開閉状態は道路から見えるようだが、大騒ぎするほどのことかなあ。
今岡清が入ってくる危険性はあるが、LGBT理解増進法に照らせば先進的といえないではないし。列車内のトイレに較べれば、どうってことないだろう。
JRのトイレは公衆便所を兼ねないといかんのか? 私鉄のトイレは基本的に構内だし、大阪メトロもそう。いや、中津駅のトイレは改札の外にあるなあ……このあたりChatGPTも明確には答えない(AIはトイレに困らんから、切実な問題とは考えないのだろう)。
高徳線勝瑞のトイレについて思い悩むうちに、たちまち夕刻。
専任料理人が小鉢など並べてくれたので、ビール、冷酒をだらだら飲む。
* *
と、最後にうな丼が出てきた(これをメインに考えてたらしい)。
ちと食べ過ぎてある。
6月22日(木) 穴蔵
午前3時に起きてゴミ出し。ネコのエサ場に2容器、ともに完食。深夜4時間ほどの勝負、何匹がエサにありつけたのか。
3時半ころから雨が降り出した。
穴蔵から時々「市営廃墟」を眺めるが、雨でネコはまったく出てこない。
野々村竜太郎の生家にでも潜んでいるのだろうか……などと考えて、そういえば野々村竜太郎は相変わらずS公園近くの住宅に逼塞しているのだろうか。
ネットを調べてみると、なんと「号泣会見から約9年の沈黙を破り、野々村竜太郎が動き出した」とある。
そうか、あの会見から9年になるのか。
母親の部屋でビクビク生活かと思ったら、3月からライブ配信アプリ『ふわっち』で音声のみの生配信がスタートしているという。聞かないけど。
現在56歳。ブログで「取材や出演依頼等のメッセージをいただきますが、報酬なしか低過ぎます」「月5万円程度のスマホ在宅ワークを教えていただけるなら、条件によっては、快諾します」などと書いているようでは、あまり期待はできないな。
YouTubeで「号泣芸」をやれば人気がでるのではないか。
昼前に雨はやみ、午後は晴間もあり。
ジュンクドーまで行き、あと30分ほど豊崎散歩。
A先生の研究所近く、JR高架の壁面に、3年ほど前からバンクシーまがいの絵が描かれていた。
一輪車の少女が壁に落書きしている落書きである。
*
その「落書き」部分が消されている。
もとの絵にさほど芸術的価値があるとは思わないが、この消し方(落書きの線だけ消している)は無粋ではないか。
芸術的嫉妬を覚えたアホの仕業であろうか。
豊崎周辺、今も偉人とアホが混在しているのである。
6月23日(金) 穴蔵
睡眠が不規則というか不安定というか。
あまり眠れず、1時半に起きて資源ゴミ出し。ついでにネコのエサ場を見物。計5匹を目撃した。
エサの争奪戦を展開しているわけではないようだが、ややこしい方向に拡大しないことを願う。
あとは寝たり起きたり読んだり机に向かったり。
まとまったこと何もできず。
たぶん、タイタン(タイタニック号見学ツアーの潜水艇)の事故のせいだろう。
昨夕で酸素が尽きたはずだが、進展なし。哨戒機が定期的に打撃音を拾っているというが。
もともとわたくしは閉所恐怖の気があって、映画も「潜水艦もの」は息苦しくなって見られない。60年以上前に見た『眼下の敵』が最後である。
と、5時半頃にニュースの速報。
・米湾岸警備隊の会見。無人探査機が潜水艇の破片を発見。圧力室が「破局的な爆発」を起こして、5人の生存は絶望的という。
表現がちょっとおかしい。ネットで米国の報道を調べたら「catastrophic implosion」であった。
酸素切れでもがき苦しんだのではないらしい。
終日穴蔵。
今度は神戸でややこしい事件。
4人兄妹?が母を監禁、6歳児の死体遺棄で逮捕。
この事件については、今後触れないことにするが、(背景の事情が陰惨過ぎて)報道陣もどう伝えるかに困るはず。
しばらく寝苦しい日がつづきそうな。
6月24日(土) 穴蔵
睡眠不規則。
アタマ働かず。仕事らしいことは、昼、重量物(主に飲料系)のポーターを務めただけ。
あとは穴蔵にてボケーーーッと過ごす。
市営廃墟に野良の姿はなし。どこかで昼寝か、水面下で闘争中か。
と、プリゴジンが反乱? ワグネルの部隊がロシア南部で軍司令部を占拠。モスクワへの進軍開始。
プーチンが「裏切りだ」「断固たる措置をとる」と緊急テレビ演説。
世界がまるで見えなくなってくる。
6月25日(日) 穴蔵
相変わらず睡眠不規則。
午前3時に目覚めて、BSニュース。
ワグネルの進軍停止? プリゴジンはモスクワに向う部隊を引き返させているという。
報道、色々あるが、さっぱりわからん。今後も読めず。
4時頃にネコのエサ場を見に行くが、2容器完食で、野良はおらず。世界がさっぱり読めない。
5時から「らくごのお時間」を見る。
先だっての「春朝・吉弥と一之輔 三人噺」から、吉弥の「親子酒」……朝から酔っ払いの噺というはちょっと疲れる。
マクラで、預かり弟子で米朝師匠邸にいた頃のエピソード。「小松左京がなんべんも同じ話をしよって」という話をなんべんも聞かされた、とか。わたくしも米朝師匠から2,3度聞いている(1度はかんべさんの発言に対する見事な返答だった)。なつかしい記憶である。
あとは例によってボケ休日。
日曜なので出歩く気分にもなれず。
たちまち夕刻。
専任料理人が野菜の多いヘルシーメニューを並べた。
*
これでビール、白ワイン少しばかり。
早寝させていただく。
明日から生活パターンを正常化させるつもり。
6月26日(月) 穴蔵
早寝したら午前2時に目が覚めてしまった。
2時半にゴミ出しに出て、ネコの戦場を見る。
エサは2容器に少し残っており、親トラ(耳はカットされてない)が公園の石柱に座っている。仔猫(新規2匹?)を見張っているらしい。
*
この姿は1年前と同じである。
ちがうのは仔猫が2,3匹増えたことで、耳はカットされていない。
今のところ、エサには不自由してないようだが、この先どうなることやら。来年も仔猫増加か。
4時、BSでニュースを見る。プリゴジンは姿を消したらしい。ベラルーシに移動中? 残ったワグネルはどうなるのか。
戦場はともに、1年前と変わらないどころか、ますます複雑怪奇になってきた。
終日穴蔵。
ボケが進み、これといったことはできず。
一杯飲んで、通常の22時頃に就眠させていただく……つもり。
6月27日(火) 穴蔵
22時過ぎに寝たが、やはり2時頃に目覚め、プラゴミ出し、ネコのエサ場を見る。
昨夜とはメンバーが変わり、黒っぽいサクラ耳が石柱に鎮座し、仔猫2匹が市営廃墟で遊んでいた。
*
深夜はネコたちの食事と運動時間のようである。
晴れて普通に暖かい日(エアコンは不要)。
終日穴蔵……ではいかんので、午後30分ほど近所を散歩。
世界はどうか。
プリゴジンのプライベートジェットがベラルーシに飛んだらしいが、乗ってたかは不明。プーチンが意味不明のスピーチ。
中国を見習え。林彪事件(1971)の劇的早期決着が懐かしい。
どちらの世界も先が読めんなあ。
6月28日(水) 穴蔵
相変わらず未明(2時半頃)に目覚め、あとは15時間ほど、半ば居眠り状態で過ごす。
もう「正常」には戻らない気がする。
・プリゴジンはベラルーシにいると判明。ルカシェンコ大統領が色々「擁護」しているようだが、近いうち消される。所詮「属国」だからなあ。冥福を祈る……こともないか。
・ややこしい事情から、某申請書を作成する。5年ほど前なら2時間ほどでできたことが、記載要領を何度も参照して、半日近くかかってしまう。嗚呼。
・午後BSで『遠い空の向こうに』(「October Sky」…Rocket Boys)を観る。
23年ぶりか。感想も昔と同じ。やはり涙腺が緩んでくる。
スプートニク1号が地球を回った1957年、私は中学1年。10月5日午後、下校時に姫路大手前公園の街頭テレビで知った気がする。姫新線で30分ほど、興奮状態でいた記憶があるからだ。
ホーマーはロケットに夢中になり、わたくしはSFに熱中した。石泉社の『宇宙島へ行く』や『土星の輪の秘密』を熟読していた頃である。
あれから66年。今やこの痴呆状態。嗚呼。
6月29日(木) 穴蔵
未明(2時半)に目覚め、普通ゴミ出し、ネコのエサ場を見る。3容器並び、1歳トラ(母ネコ似)1匹が食事中であった。仔猫たちは満腹して引き上げたのであろう。静かなもの。
世界に目を転じると、今のところ静か。ボス猫どもは気配を伺っているのであろう。
晴れて、穏やかな1日(予報は天気不安定だった)。
昼間の室温は30℃、ベランダは30〜33℃、アメダスは28〜最高33℃であった。
扇風機を回しておけば快適。こんな日が続けばいいが。
終日穴蔵。たちまち夕刻。
専任料理人が珍しく中華系を並べた。
*
全部自家製。わが好みに合わせて、和風中華とでもいうのか。
ビール、焼酎水割り。ミニ麻婆丼で満腹となる。
6月30日(金) 穴蔵
早朝(6時頃)ベランダから市営廃墟を見ると、眼下で仔猫が遊んでいた。
母トラが寝そべっている周辺を仔猫が駆け回っているのだが……なんと仔猫は4匹いるではないか!
*
↑中央に母トラ、周辺に4匹。全部トラ猫で、ほとんど見分けがつかない。2,3ヶ月したら、親とサイズになりそうな。
(去年生まれた4匹は濃淡が分かれていて、しかも耳のカット位置もちがうので、きちんと区別できる。)
市営廃墟に9匹(ほとんど見かけないがタネ猫のクロを入れると10匹)が生息していることになる。
エサは大丈夫なのか? 保護猫団体は動くのか? 「手術」しないと、来年からネズミ算式に増えていくのではないか。
心配は尽きない。
一方、プリゴジンはロシア(サンクトペテルブルク)に潜入? 世界がまるで読めない。
曇天。
終日穴蔵。
月末の処理事項を片づけているうちに、たちまち夕刻。
枝豆などでビール、アスパラ巻、ピザなどでワイン。
お楽しみはこれだけだ。
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