『マッドサイエンティストの手帳』782
●マッドサイエンティスト日記(2022年6月後半)
主な事件
・神戸文芸ラボ(17日)
・ラスカルズ@ニューサン(25日)
6月16日(木) 穴蔵
曇天。蒸し暑いが、エアコン稼働させるほどではなし。
昼間の室温・外気ともに27℃、湿度68%である。
午前、参加している研究会のために短い原稿を書く。
少しは調子を取り戻さねば。
午後は資料読み、メモ取り。
まあまあ生産的な1日であった。
夜は専属料理人に並べてもらった枝豆、ヤッコなどでビール。
*
簡易ブイヤベース(とでもいうのかな?)でワインちびちび。
BSで『ジャズ大名』の大セッションを眺めつつ。
明日もこの調子で行こう。
6月17日(金) 神戸文芸ラボ
昼前に出て、阪急で三宮へ。
晴れて真夏日になるかもしれないという予報だが、わたくしには快適な気温である。
某会館での神戸文芸ラボ(略称:KLL)の例会に出席する。
2ヶ月前に発足したサークルで、正式の名称も決定、わたくしも参加させていただくことになった。
事前に配布された作品を中心に合評会形式で行う。 議論はあちこちに飛ぶが、なぜかコロナや介護、認知症に集中するような。
高齢者が多いからではなく、介護する側も多く、見方が多角的になる。
コロナ(とくにマスク)を題材にした作品の寿命はどうなのか、も問題になる。書く以上、10年は古びてほしくないのは当然だが、短命に終る可能性が大きいく、読みが難しい。
……など、3時間以上あれやこれや。
古びた会館は今回で終わり、次回からは新しくオープンする場所になる予定。
6月18日(土) 穴蔵
曇天。快適な日である。
終日穴蔵。
ベッドで横になって色々構想を練る。「神の視点」からは、単に寝そべっているとしか見えないであろう。
たちまち夕刻。
久しぶりにニューサンへ行きたいが、専属料理人の並べた数皿で一杯やってたら、眠くなった。
早寝させていただく。
6月19日(日) 穴蔵/ウロウロ
曇りて暑くはなし。
三瓶博幸なる33歳の男、女性を「別荘」に監禁……どうやら殺して近くの林道に遺棄したように思えるが……いい別荘を持っているではないか。その日常生活を知りたいが、3,4日待たねばならぬか。このあたり、新聞テレビは全然ペケ。
三瓶博幸の名からは、どうしても二瓶正也を連想してしまう。サンペイ、少しは見習って、さっさと吐け。
などと愚考しつつ、終日穴蔵……ではいかんので、午後少し散歩。
中崎町を抜けて扇町公園まで。
*
松尾留与が座っていたベンチの上には、凌霄花がからみついている。
播州龍野の実家のノウゼンカヅラが気になる。
週末あたりに行ってみるか。
6月20日(月) 穴蔵/ウロウロ
曇りて暑くはなし。
朝、近所の某院で定期健診。特に異常はなし。
昼前に出て、歩いて堂島へ。某ハウスで散髪。毛髪量は少ないのでたいして時間はかからず。
谷本盛雄が26人を焼殺した堂島北ビル前を通過。数秒間黙祷。
駅前ビル地下を桜橋から梅田新道まで歩き、お初天神路地の火災現場を確認。相変わらずフェンスで囲われたままである。
昼は瓢亭で「夕霧そば」と思ったが、混んでいて断念。
北へ歩き、かっぱ横丁の北端あたりで「稲庭うどん」を食す。
帰館。午後は穴蔵にこもる。
テレビで芸術院賞授賞式のニュース。筒井康隆氏が恩賜賞も受けられた。
天皇陛下が「作品名」もあげて質問されたようだが、作品は不明である。マスコミ、きちんと報道せんかい。(※)
たちまち夕刻。
一杯飲んで早寝させていただく。
※「時をかける少女」や「旅のラゴス」など、だそうである。テレ東。(6/21)
6月21日(火) 穴蔵/夏至
陰。後に雨。正午自宅。
……荷風のおっさんならこんな一行で片づける年齢になってしまった。
もう少し詳しく書くと……
夏至である。4時過ぎ薄明、曇天、6時頃から雨になり、降りやまず。
終日穴蔵にあり。
正午「自宅」へ行くと、蕎麦とちょっとした酒肴が並んでいる。
*
これで冷酒を一杯。
昼間からこんなことしていいのであろうか。いいのである。たまにはいいではないか。
午後はだらしなく寝そべって読書、目が疲れるので、断続的にうたた寝。
たちまち夕刻。
また「自宅」へ行って、夜は洋風メニューでワインを一杯。
こんなことやってて……いいのである。
あと2年つづけられれば、すべて「20年前の計画どおり」である。
世の中なかなか計画どおりに行かないことはわかっているが……
6月22日(水) 穴蔵
陰また晴。正午自宅。夜また自宅。
……とおっさん調になってきた。要するに、昼飯と晩酌以外は穴蔵にこもって過ごした。
6月23日(木) 穴蔵/ウロウロ
晴。梅雨明けではないらしい。
5時過ぎにベランダから1階の庭を見ると、子猫が3,4匹遊んでいる。
*
トラ猫(野良?)が仔を生んだらしいと専属料理人が言ってたのはこのことか。
もうかなり大きくなっていて、親らしいのは見当たらず。
どんな猫生を送ることになるのか……
午前、専属料理人と歩いて梅田のビルにある某プラザへ。
年に一度ある保険の契約内容確認。毎度「お伺いして」といわれるが、自宅に上がりこまれるのは困るので、こちらから出向くことにしている。
死後、保険金以外の資産をどうするつもりといった話ばかり。相続税がかかるほどの資産はないから、聞き役は専属料理人にまかせて、ボケーーーーッと梅田の街並みを眺める。
*
この観覧車は某タワマンが建つまでは自宅リビングから正面に見えたものであった(ある短篇のイメージに使ったことあり)。
周辺が高層ビルで囲まれて、そろそろ遺物である。
午後は穴蔵。
夕刻、久しぶりに自転車でハチへ。「8アワー」というのは「ジャズ喫茶の日」かと思ったら、変則ライブの日であった。
LPをかけるのは「ジャズ喫茶ナイト」で、しばらく開催は難しいという。スピーカー(アルテック・バレンシア)がやっと直せたと思ったら、今度はアンプが故障で、いずれも部品の調達が困難になり、見込みがたたないという。古い音響システムはクラシックカーの維持よりもたいへんらしい。
夏の行事の打合せ、CDの受け渡しなど。軽くビールを飲んで退散。
古いジャズファンの居場所もだんだん少なくなっていく。
6月24日(金) 穴蔵
晴。5時半頃らか直射光が東から全面的に射し込み、遮光カーテン引くが、8時過ぎには室温32℃となった。
今シーズン初めてエアコン(冷房)を稼働させる……が、10分ほど経っても冷風が出てこない。
リモコン、室外機など色々調べるが、故障である。保証書調べたら、2016年12月つまりこの穴蔵に移って間もない頃に設置している。長期保証60ヶ月……今は67ヶ月経過している。まったく見事な時期に故障してくれるぜ。前のは16年間故障しなかったのによ。
販売店に電話したら、メーカーから修理に行くことになるが、この時期、少し日数はかかるかも……しかたあるまい。
午後は30℃……これは扇風機さえあれば平気な気温だが、エアコン使用できないとなると、急に暑く感じるから、身勝手なものである。
頭を使わない雑事だけ行う。
・生活圏の殺人者。
森本恭平(2021.10尼で元妻刺殺)……神戸地裁で懲役17年の判決。早い方だな。
宮本浩志(天五カラオケパプ/2021.6)、松尾留与(稲美町/2021.12/精神鑑定中)、山口利家(十三/2022.4)はどうなっとるのだ。
やっと夕刻。
枝豆でビールがうまい。冷房不要説が浮上してくる。
*
鰆の炙り(刺身)がデパ地下にあったからと専属料理人。ポン酢、岩塩、それぞれうまく、カツオのタタキよりあっさり……これはこれでいいのだが、日生行きの楽しみがなくなってしまうではないか。
6月25日(土) 穴蔵/ニューサン
晴。朝4時には室温30℃・外は28℃であったが、7時には内外ともに31℃、9時には室温32℃・外は34℃となり、午後もこの温度で推移。
*
ふだんなら平気な温度だが、エアコン故障で逃げ場がなく、急に耐え難い暑さに感じられるから困った。
各地から猛暑と熱中症のニュース。
図書館へ避難するかと思っていたところに、メーカーのサービスセンターから電話あり、今日午後に修理に来るという。
まあ迅速な対応である。
15時頃に担当者が来た。室外機のパネルを開けてゴソゴソやってたが、すぐ冷房が効き始めた。ほっ。原因は次のような説明。
・冷暖房を切り替える四方弁に引っ掛かりがあり「手動」で切り替えた。
今度暖房に切り替える時もリモコンではうまくいぬ可能性あり、その次の冷房への切替も同様。
・コンプレッサーにも異音があるので、交換するなら四方弁と一体になったユニットごと変えるのがいい。在庫はあり、○万円(!)。
・しかし、ユニット交換しても、他の部品とのバランスがあるから、全体の「寿命」を延ばすことにはならない(買い替えを示唆)。
うーん。今回は「応急処理」、最低限の出張費を支払って終わりとする。20分。
電気製品はしょせん「当たり外れ」だが、基幹部品が5年で不調とは問題ではないか。前の穴蔵の(シャープ)は16年使ってまだ正常だった。自宅リビングの(ダイキン)は20年使っている。メーカー自体に問題があるのではないか。社名を書いておくか迷うが、やめとく。暑くてもアイスクリームの「白くま」は食わんぞ。
なんだか夏バテ気分である。
気晴らしに、夜は久しぶりにニューサンへ行く。
ニューオリンズ・ラスカルズの出演日。今年から2ステージになった。
本日はペット抜きの2管編成。ゴスペルや讃美歌が多くて、わたくしはこに編成が好きである。
なんと福田恒民さんのヴォーカルもあり(各ステージ1曲)、これがなかなかいい。
*
「もう83だから」というが、どんな心境の変化であろう。
五木寛之がジョージ・ルイスをイメージ・モデルにして「老兵たちの合唱」を書いたが、来日当時のルイスは60歳前半であった。
福田さんは今や20歳上ということになるが、老化の気配なし。見習わねば。
6月26日(日) 穴蔵
陰のち晴。昨日より涼しく、日中は室温30℃で快適、白くまの世話にはならず。
終日穴蔵。
午後、1時間ほど散歩。
・ロフト地下の映画館で『夜を走る』という作品を上映している。
筒井作品の映画化! かと思ったら、関係なかった。人騒がせな。
・梅田貨物線の地下化工事。
豊崎の「歩行者ボックス」が通れるようになっている。
*
地下化工事の新大阪寄りの起点。
去年から北側の公園を削って工事をやってたが……出来上がってみると、北側に高架沿いの「歩道」が設けられ、公園への横断歩道はなし。道を渡るには東側の新御堂下まで歩かねばならず、そこにも架道橋(歩道もあり/狭いのは確かだが)があるから、なんのための歩行者ボックスやら。
・夕方のニュース。
たつの市の揖保川で中学2年生が流され、救助されたが死亡。
テレビ画像では、祇園橋の上流(うちから1キロほど)で、少年の姓名を聞くに、わが小学時代の友人の身内ではないのか? ちと心配になる。
播州龍野はそれくらい狭い社会なのである。
6月27日(月) 西長堀
月曜であった。
9時になるのを待って播州龍野の2ヶ所に電話、諸期限の確認、1件は書類をこちら(大阪)に送ってもらうよう手配する。
これでしばらく播州龍野へ行かなくても済む。
通勤ラッシュが終ってから、地下鉄で西長堀の中央図書館へ。
色々調べたいことが溜まり、実家書庫へ行くよりの図書館の方が(移動も発掘作業も)楽という判断である。
10時前について、あれやこれや。
たいていのは間に合ったが、雑誌の旧号に欠落あり、これバックナンバーを貸出可にしているためだろう。
荒本(府立図書館)まで行かねばらなぬが、月曜は休館なので後日にする。
14時まで(食堂は廃止 ?)で終わり、3冊は借り出し。
ドーム前から大正の方まで行こうか迷ったが、午後は晴れていて日差し強し。炎天下を歩くのは危険だ。
沖縄そばと「水分補給」は断念し、まっすぐ帰館する。
6月28日(火) 荒本
火曜日になった。
通勤ラッシュが終った時間に出て、地下鉄中央線の荒本へ。
本日は府立中央図書館。人の気配がないなあ。
*
府立図書館は夏の日ざかりの日を浴びてしんとしてゐる。
4階で雑誌類を色々出してもらいチェック。2階でコピー。
開架式なので書架から色々持ってきて、メモ取っていたら、たちまち昼。
東の道を渡ったショッピングモール(イオン)内の店でうどんを食すが、いまひとつ。
西長堀もそうだけど、昼飯に困るのが玉にキズ。
午後も2時間ほどテーマ以外の本を読んで過ごす。テーブル広く使えて、ともかく静かである。
15時頃に出て、帰りは炎天下を長田まで歩いて(15分ほど/200円安くなるから大きい/荒本は近鉄駅であるため)帰る。
長田経由だと(ドアツードアで)50分ほどかかるが、(大阪の老いぼれは)片道50円だから、もっと利用すべきであるなあ。
近畿も本日「梅雨明け」らしい。
枝豆・ヤッコで始まる数皿で盛大にビール。
早寝させていただく。
6月29日(水) 穴蔵
晴れて5時30分より穴蔵に直射光、遮光カーテンを引くが室温上昇、8時には32℃となる。
エアコン稼働(設定は28℃)させる。3時間ほど。あとは扇風機で普通に過ごせる。
節電要請とか電力需給逼迫注意報とか喧しいことだ、わたくしは昔からこのバターンで、生活スタイルを変える気はないからご容赦を。
終日、2日間で収集した資料を読み、思索に耽る。ボケていて効率は悪いが、少しは前進か。
たちまち夕刻。
一杯飲んで早寝させていただく。
・先週からコロナ感染者は明らかに増加傾向。第7波とはいわんのか。熱中症で「マスク外せ」報道ばかり。
わたくしは明日も穴蔵にこもるから関係ないが。
6月30日(木) 穴蔵
晴れて5時30分より穴蔵に直射光、遮光カーテンを引くが室温上昇、7時に31℃となり、エアコン稼働、11時まで。
昼間のベランダは35℃だが、体感的にはたいしたことなし。
扇風機の風に吹かれつつ、終日穴蔵。
本を読んで過ごすが、視力が衰えてちょっとつらい。
たちまち夕刻。粗食で一献。早寝させていただく。
無為に過ごした2022年前半が終る。嗚呼。
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