『マッドサイエンティストの手帳』876
●マッドサイエンティスト日記(2026年5月前半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり
・Trad Jazz@New Suntory 5(6日)
・堀晃展@ギャラリー「海の話」(11日)
・懐かしき再会@博多(11日)
・KLL例会(15日)
5月1日(金) 大阪←→播州龍野
目覚めれば5月であった。
早朝の電車で播州龍野へ移動。五月晴れとはいかず、播州路は霧に沈んでいた。
午前9時から活動開始。
・倉庫にて秘密作業。
・某工務店に行き、半年ほど前に中断していた話の再開。
この半年で建築資材の高騰などあって、「業界」の雰囲気が急変しているらしい。
気が重い話が多いが、進めるしかあるまい。
・昼、晴れてきたので龍野公園に行ってみる。
*
人はおらず、聚遠亭の新緑が鮮やかであった。いちばんいい季節である。
・午後、行政書士氏から地籍関係の結果報告を聞く。
分厚いファイルを渡されて一段落。とりあえずホッとするが、半年の時間と予想外の費用が、5年前の「たったひとりの」喚きたてに起因しているのだから、釈然としない気持ちは残る。
行政書士氏は「もっとひどい事例は色々ありますよ」と事例を教えてくれた。
ま、狂気の男を相手に(筆界特定だと2年かかるところを)半年で片づけてくれたのだから、感謝する他ない。
・天気急変。暗雲立ち込め、強い西風。突然の驟雨。20分ほどでまた晴れる。ややこしい空模様だ。
・この20年ほど、問題の地を世話してくれた某氏に挨拶に行く。
ご高齢で、他の仕事はほとんど断っているが、ウチだけは好意で継続してくれたとしか思えない。
喚き散らし男とはえらい違いだ。
・夕刻の電車で帰阪。大阪は晴れている。
さすがに疲れた。
5月2日(土) 穴蔵/ハチ
晴。5月の晴れた日である。たぶん連休初日。
終日穴蔵。
昨日龍野で得た諸データの整理を行う。身内への報告用。
ついでに名寄帳から固定資産税の計算も行う。昨年とほとんど変わらず。
納付書が届くのは連休明けだろうが……また気が重くなる。「別荘」維持が年々負担になってくる。
夕刻、散歩に出る。
ジュンク堂まで。あと、三番街から南(リンクス方向)はえげつない人出のようである。
新御堂を南へ。阪急東通りの人混みを抜けて、西天満へ。
久しぶりに開店直後のいんたーぷれい8を覗く。
マスターと1時間ほど雑談。今年の8月は令和8年だから「8並びカウントダウン」は行うつもりだが、長年つづいた「恒例のライブ」は難しいという。しかたあるまいな。
ライブが始まる前にそっと退散。ぶらぶら歩いて19:30頃に帰館。
むむっ、集合住宅のエレベーターが停止しているではないか。
夕刻、奈良を震源とする震度4、M5.7の地震があり(歩いていて気づかなかった)、その影響である。
階段を、1階ごとに休憩しつつ、息を整えてよじ登り、やっと帰館。
おかげでビールがうまい……のだが、地震があると、また二地域居住の気分が龍野側に傾くなあ。
5月3日(日) 穴蔵
大型連休のたぶん2日目。
曇のち雨、しだいに本降り、夜は「警報級の大雨」という予報。
この数日、晴・曇・雨の繰り返しで、連休明けまでこんなサイクルがつづきそうな気配。
出歩かないに限る。ということで終日穴蔵。
本日、生存確認のみ。
5月4日(月) 穴蔵
深夜に豪雨だったらしいが気づかず、午前3時に目覚めた時には小降り、未明にはやむ。
曇のち晴。終日穴蔵。本日も生存確認のみ。
21時前、早寝させていただく。
5月5日(火) 穴蔵
晴。世間は相変わらず連休の継続中。
終日穴蔵。非生産的な1日を過ごす。
さすがにこの数日、運動不足。
午後、人気のない路地を散歩する。
おや、昨年末に工事中だった豊崎長屋の改装が終了、西側の3戸に看板が掛けられている。
*
*
小さく「KOMINKA WORK SPACE」とあり、それぞれ「茜」「菫」「翠」と表記されている。
割烹かなと思ってたら、ワークスペース?! それなら豊崎には幾つもあるのだが。
2階建ての長屋だから、職種は限定されるだろうな。
どんな業種が入るか楽しみである(文化的な建築を維持されている姿勢は立派という他ない)。
5000歩ほど歩いて帰館。
夜、テレビでUターンラッシュを眺めつつ晩酌。
やっと連休明けが近づいてきた。
5月6日(水) Trad Jazz@New Suntory 5
・2時に起床。また「早寝早起き」が前倒し傾向である。
NHK「空の島旅」を見てたら、岡山の多島海……日生沖の「鴻島」の別荘群が出てきた。バブル期の遺産である。
ヨータイ日生からは、間に曽島があって、見えない。まだ新しい廃墟というか。
この少し西、穂浪の「前島」が「身内」の所有する無人島である。バブルの頃、やたら「商談」電話があって往生したと聞いている。40年で大きく変わるものだ。
播州龍野もどう変わるのやら。考えること多し。
・昼に出て、梅田へ。連休最後の日、「行楽」に出かけることにする。
2nd Traditional Jazz Festival in Osaka……昨年に引き続いて「トラッドジャズの小さなお祭り」である。
今年はスケールアップして、ODJC関係の6バンドにゲストバンドが加わって8バンドが出演。
ニューサン(5F)とThe Blarney Stone(6F)の2会場を使っての開催である。
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超満員。ピアノの後ろ側のカウンターでビール飲みつつ聴く。
いい雰囲気だが……(以下はちょっと迷うが、書いておくことにする)。
今年は加藤平祐さんが……というより「河合良一さんのクラリネット」が不参加。
要するに「河合良一の音」が聴けないのである。これはつらい。
数ステージ聴いているうちに、だんだん切なくなってきた。
涙が出ることはないが、やりきれぬ気分になり、途中でそっと抜け出して帰館する。
むろん出演バンドの演奏が悪いのでは絶対にない。ここ数日、わが鬱気分が高じているからであろう。
本日で世間の大型連休は終る。明日からは普通の日に戻る……と思いたい。
5月7日(木) 穴蔵/ウロウロ
やっと連休明け。さあ始動……と待機モードに入るが、世間はなかなか動かんなあ。
イライラしているうち、昼前に某事務所から書類がメールで到着。昼過ぎにやっと(6日ぶりに)郵便が配達され書類到着。
当方の準備は5月2日にすべて終っている。
これで「権利者」の同意(形式的には会って説明すれば済むことだが)を取りつければ作業は終了。
半年間の停滞からやっと解放される……はずだったが……。
某身内に連絡したら、数日前から体調を崩し、寝込んでいて、とても外出は無理という。
作業はまたしばらく延期せざるを得ない。
そのうちこちらが事故にでも巻き込まれて、この問題は半永久的に「凍結」……みたいな、嫌な予感がするなあ。
嫌な予感ほどよく当たる。
何もする気がなくなり、午後、近所を散歩。本日は北北西に進路を取る。
佐伯祐三の生家が改装され、代表作が飾られていた。
*
これなら中之島まで行く必要がなくなるな……と、少し西に歩くと、許永中の生家あたり。
偉人から外道へ、この落差がたまらんなあ。
ウチの南東方向でいえば安藤忠雄と坂東英二みたいなものか。ちょっとちがうか。
5月8日(金) 穴蔵/ウロウロ
曇。平日。
・午前、梅田の某金融機関へ。地籍問題はまたしばらくストップだが、金銭関係だけは処理しておかねばならぬ。
窓口で詐欺被害者と疑われるかもしれぬと資料も用意していたが、すんなり処理された。まだボケ老人には見えないらしい。
・帰路、ジュンク堂に寄る。
筒井康隆氏の中篇ハードボイルド『殺し屋はデトロイトから来る』一挙掲載(「文学界」)。
先日神戸で、すでに続篇があり、さらにもう1篇を準備中(3篇で1冊になる)と聞いた。
その創作意欲(チャレンジ精神を含めて)にはただ感嘆の他ない。
・午後は穴蔵。
BSで『ラスト・シューティスト』を見る。ジョン・ウェインの遺作で初見。
ドン・シーゲルにしてはアクションに切れがない。老ガンマンだからといってしまえばそれまでだが。
・以上をひっくるめて『老人の美学』について考えること多し。
わしゃ終活の停滞にいらだっているだけなんだろうか。
・横浜方面からカーネーションが届く。「母の日」が近いのであった。
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まだ蕾が多く、これから咲くのだろう。
夜はこれを眺めつつ、ローストビーフなどでビール、ワイン。
イライラ解消にはやっぱりこれに限るなあ。
5月9日(土) 穴蔵
晴。好天である。土曜日。人出が多そうで、出歩く気分にならず。
終日穴蔵。
専任料理人が来て、コタツ寝具シーツ類を初夏仕様の変更した。連休明けの晴だからなあ。
わたくしも書籍類を少し片づける(片づけ前に読むから、ほとんど変化なしだが)。
たちまち夕刻。
ビール飲みつつ、10年ぶりに、BS12『シンシナティ・キッド』のサワリだけ10分ほど見る。
10年前に書いた通り、見どころはジョージ・ルイスの演奏場面だけ。
1965年の映画だから、ルイスが亡くなる3年前……最後の来日公演の前後(たぶん前)だったのだな。
ラスカルズ結成から間もない頃。
それから60年経過して……土曜にライブを聴きに行かなくなって久しい。
河合良一さんの不在を思い出して、また寂しくなる。
5月10日(日) 穴蔵/ウロウロ
晴。好天である。日曜日。人出が多そうで、出歩く気分にならず。
終日穴蔵……ではいかんので、午後はウォーキング。
北郵便局まで行く用事が出来たので、歩いて行き、ついでにスカイビルの里山を散策。
ここは人がいなくてよろしい。
せっかくだからグラグリ南エリアを横断。
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市民諸君が水浴びしていた。
大阪駅を通るので、明日のチケットも手配(明日は久しぶりに遠出する予定)。
結局うめきたを1周して帰館。7000歩を超えた。
夜はビール飲みつつBSで『十三人の刺客』(三池崇史のリメイク版)を見るが、途中で息切れ。
何度も見る作品ではないな(オリジナルは10回以上見ているが)。
明日に備えて早寝。
5月11日(月) 堀晃展@新ギャラリー/懐かしき再会@博多
晴。好天である。
久しぶりに新幹線で西へ出かける。
・朝のひかりで西へ。新下関から山陽本線で幡生、ここで山陰線に乗り替えて、昼前に湯玉(下関市豊浦)に着く。
玄界灘……このあたりは響灘と呼ぶらしい……の絶景を見渡せる場所である。
下関に来るのは2019年の堀晃遺作展以来で7年ぶり。山陰線(響灘側)へ来るのははじめて。
駅から5分ほどのところに、この春、堀晃記念館「ギャラリー海の話」がオープン、その記念展が開催されている。
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アトリエをギャラリーに改装、今回は80年代の初期作品(鳥の時代?)を中心に展示されている。
ギャラリーの一角には、今まで公開されることのなかったコラージュとか、近所の陶芸家と協力して作った絵入りの皿なども展示されていて、茂美夫人の解説を聞いて、改めてヒカルさんの多才ぶりに感心する。
あと、海岸近くにある(大型作品制作のために使われていた)もうひとつのアトリエ跡(今は倉庫)も案内してもらう。
以前(80年代)は響灘が見えたそうだが、今はテトラポッドと高さ5mほどの防潮堤に遮られて、海は望めない。
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ついでに、すぐ近くにある生家にも案内してもらった。
宇賀漁港のすぐ近くで、今は無人の家屋。少年時代は海水着のまま泳ぎに行ってたらしい。
ヒカルさんの絵画の原点は響灘だったのだな。
・午後は、山陰線で下関へ、海峡をくぐって小倉、そこから新幹線で博多に向かう。
博多の改札口で「テンタクルズ時代」(当方はタイムパトロール時代)からの知り合い、松崎真治さんと(熊本から来てくれた)梶尾真治さんと合流。
カジシンとは10年ぶりくらい。松崎さんとは(カジシンの結婚式以来だから)ほぼ半世紀ぶりである。
筑紫口すぐ近くの居酒屋で再会を祝して乾杯。
松崎さんは95歳! 歩くのに杖は必要だが、頭脳明晰、記憶力も確かで、博多俄のしゃべくりも変わらず。
お元気そのもので、今夏のSF大会(大分で開催のHELLCON)には、ふたり揃って参加予定だそうな。
10分ほど喋ってたら、3人揃って昔のままの雰囲気に戻ってしまう。
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ビールから焼酎に切り換えてあれこれ話しているうち、3時間半ほどがあっという間に経過してしまった。
最終に近いひかりで帰阪する。
実は今回の博多行は、これが最後の機会かなと思ってだったが、松崎さん白寿の祝いまで頑張らねばの気分になってくる。
5月12日(火) 穴蔵/ウロウロ
忙しい1日であった。
昨日の残務とでもいうか、色々な物品や書籍類の発送。
いちばん嫌な税金の納付書が届いていて、金融機関に行かねばの娘。精神的にもしんどいことである。
慌ただしく昼食。
午後は、身内が近所まで出てきたので、茶屋町の喫茶店まで思いファイルを抱えて出向く。
播州龍野の地籍関係事項の経過説明と今後の相談など2時間ほど。
今年4月から住所変更登記が義務化されたので、年末に転居した身内には義務が生じている。これも行政書士に依頼することにして、委任状に署名捺印してもらう。
ついでに郵便局に寄り、レターパックで書類を発送。
穴蔵に戻り、PCでの処理色々。
昨日の疲労もあり、さすがに疲れた。
ハチから「気がかりな連絡」あり、夜に顔を出したいところだが、明日に延期する。
夜は健康的居酒屋メニュー5皿ばかり並べてもらって、ビール、酎ハイ。
早寝させていただく。
5月13日(水) 穴蔵/ハチ
午前4時に目覚める。
よく歩いたおかげでよく眠れ、普通の早寝早起きパターンに戻ったようだ。
朝、近所の某医院で定期健診を受ける。数値は極めて良好であった。
昼間は穴蔵にこもる。
たいした成果はないが、一応机に向かって過ごす。
夕刻に這い出て、インタープレイ8へ行く。
マスターから、昨日の「気がかりな電話」の詳細を聞く。
要するに、常連だった「ハチ軍団」メンバーの死亡だが、天涯孤独の男だったから、どんな形で「送る」ことになるのかわからない。
某方面からの連絡を待つ他ないようだ。
わが同世代で(ハチ軍団メンバーも、もうほとんど残っていない)、体調は前から悪かったから、驚きはしないが、気がかりなままである。
5月14日(木) 穴蔵
早寝早起き。晴れて好天。直射光あり、6時の室温は28℃。いちばん快適な季節になった。
終日穴蔵。きちんと机に向かって過ごす。
午後、40分ほど散歩。3000歩だが、まあいいだろう。
たちまち夕刻。
専任料理人が「ほとんど居酒屋メニュー」をずらっと並べてくれた。
こうなると飲むしかないではないか。
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ビールのあと、某方面から届いた(などと伏せることはないか/カジシンが熊本から送ってくれた)純米吟醸酒「崇薫(すうくん)」を冷やして一献。少し甘口で濃厚な香り……まるで川上「宗薫」の描く女体(古いか)を味わう気分になる。
なぜこんな銘酒を手に入れたかというと、怪我の功名というか敵失に乗じてというか、ややこしくなるから書かないが、ま、ご好意に甘えておく。
充実した1日であった。
5月15日(金) KLL例会
昼前に出て阪急で三宮へ。
午後、区民センターで神戸文芸ラボ(KLL)の例会に出る。参加者4名。
・「プロジェクト・ヘイル・メアリー」の原作と映画の比較が話題になる。
どちらも未読(未見)で、発言はせず。映画は今のうちに見ておいた方がいいか。
原作は大作?なので手を出しにくい。
白内障の手術後、目の疲れとメガネ事情で、分厚い本が読みづらいのである(『伊藤典夫評論集成』は正座でしか読めなかった)。
映画は今のうちに見ておかないと、今月下旬からの『スター・ウォーズ』最新作に駆逐されるらしい。
ややこしい状況になっているのだなあ。
・マンガ家の労働実態が話題になる。
今はタブレット時代で、リモートが可能だが、作業量が把握されやすい?から大変らしい。
ややこしい時代になっているのだなあ。
夕刻帰館。
・夜、文芸家協会ニュースで「文芸美術国民健康保険」に関する議事を読むが、いやはや。
わしゃ後期高齢者で、もう関係ないのだが。
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