『マッドサイエンティストの手帳』820
●マッドサイエンティスト日記(2024年1月前半)
主な事件
・風呂本佳苗ピアノリサイタル(4日)
・播州龍野いたりきたり
・New Year Jazz Carnival 2024 @京橋(7日)
2024年 新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
2024年を迎えました。
1月1日、午前7時、北緯34度42分43秒、東経135度39分55秒、相変わらずランゲルハンス島沖を漂流中。
室温19℃、ベランダ9℃、アメダス8.0℃。暖かい元旦。
穴蔵からの視界、東側のビルの向こうで初日の出が拝めるようであります。
*
地上に目をやれば、昨年末の深夜に並べられたネコのエサ容器3皿は、すでに片づけられております。
エサやりオバサンも電動カートの片づけオバサンも、年末年始、休まず活動中。見習わねば。
惰性で続けてきた本WEBも、今年6月には28年目に入る予定です。
いつ途切れても不思議でない時期に入りましたが、よろしければ本年も適当におつき合いのほどを。
1月1日(月) 穴蔵/能登地震?
普通に午前4時頃に目覚めた。今年は普通に過ごすことにする。
晴れて穏やかな日。
正午に長男ファミリー(犬の勘定に入れます)と「zoom元旦祝い」を執り行う。
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オセチらしきものを並べて、向こうは「北秋田」、こちらは「呉春」。
ラチもない話を1時間半ほど。全国的に普通の家庭はこんなものであろう。
いい気分になって、しばらく昼寝。
と、16時過ぎ(わたくしの時計では16:12)に地震。10数秒揺れて、本棚から本が数冊落下した。
テレビでは「緊急地震速報」。能登方面に津波警報、震度7。「すぐ逃げろ、高台に逃げろ」「今すぐ逃げてください」の繰り返し。これは「人工音声」であろう。全局、地震報道ばっかり。
16:50にやっと「人間アナ」に変わる。いいそこ間違いがあって、やっとリアルな報道になった。
テレビ局員(気象庁の職員も)諸君、正月で自宅で一杯のところ、急に呼び出されて大変だろう。
17:17に岸田の会見映像。背広ネクタイのきちんとした服装で当たり前(常識以前)のコメント……角栄なら面白かった(感動的な)はずだがなあ。
……その後、所感はいろいろあるが(略)。
夜は湯豆腐、オセチもどきで一杯。地震報道見つつ。
新年のアホ番組(芸人もどきがゾロゾロでる騒がしい番組)が全部流れたのは痛快であった。
1月2日(火) 穴蔵/ウロウロ
普通に目覚め、普通に机に向かう。今年はマジメになったのである。
テレビで時々「箱根駅伝」を見る。
播州龍野で老母の世話をしていた頃、女学生時代の卒業旅行が箱根だったことから、最晩年まで「山登り」中継を楽しみにしていた。
それがクセになって、往路の5区だけは、昼ビール飲みつつ見ることにしている。
なんてことなし。
午後、専任料理人と豊崎神社へ初詣に出向く。
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貧乏神社で、今年は2日参拝だが、たいした人出ではなかった。
左岸線工事現場をフェンス越しに見物してから帰館。
夕方までコタツで本を読む。
地震報道に飽きたので、何かニュースがないかと、18時の定刻ニュースを見たら、羽田で日航機の炎上事故が起きたばかり。
窓いくつかに炎が見え、黒煙が吹き出す。乗客367人というが、脱出の映像はなし(※)。暗くなり、18時半頃には機体全体が燃え上がった。
19時、晩酌時刻となる。すき焼きでビール飲みつつニュースのつづき。
日航機の乗客と乗員は「全員脱出」という。安心して機体が焼け崩れる映像を楽しめるのであった。
事故の詳細は明日以降だな。
※17:47に機体が衝突炎上、18時過ぎには乗員含め379人全員が脱出していたという。中継を見た時には「脱出」は完了していた。奇跡的な早業である(1/4)。
1月3日(水) 穴蔵
どうも嫌な予感がする。
今年はごく普通に生活するつもりが、そうはさせてくれないような。
1日に能登地震。
2日に羽田で航空機衝突炎上。
いずれも夕刻に起きている。
本日も夕刻に何か起こりそうで落ち着かない。出歩く気分にもならず。
終日穴蔵。
ビクビクしつつコタツで本を読んでいるうちに、やや、小倉の鳥町食道街で火災発生、盛大に燃え上がっている。行ったことがある飲み屋街だ。
しかし、この程度なら法善寺横丁や十三のションベン横丁の火事と変わらない。
大事件の連鎖は終ったと見ていいだろう。
夜は安心して一杯。洋風メニュー。オードブルにパスタ、サラダなど。
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ワインを少しばかりしこたまいただく。
早寝させていただく。
1月4日(木) 風呂本佳苗ピアノリサイタル
早寝したら2時に目が覚めた。
・テレビで『ダイ・ハード3』をやってたので、見てしまう。「3」は初見。
早朝から見るものではないとわかっちゃいるけど……やはり疲れてしまう。
・昼過ぎに出て梅田へ。阪急13:10特急で西宮北口へ向かうが……空いているのに、先頭車両に5,6人の背広や制服組が「立って」はる。
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運転席にも3人。2号車にも数人。何事なりや。
西宮北口で降りると、連中もゾロゾロ降りて、駅長ら数人が出迎えてはる。
新年行事で、エラいさんの視察でもあるのだろうか。こちらは野次馬だから「取材」はしにくい。
そうだとして、その態度はビッグモーターよりも遥かに立派なものだった。較べるのがおかしいか。
・芸術文化センター小ホールへ。
『風呂本佳苗ピアノリサイタル』……今年のテーマは「クラシック・アメリカ」。
ゴッチョーク、マクダウェル、ジョプリン、コープランド、バーバーとクレオールありラグタイムありブギウギあり、ジャズの源流を感じさせる曲が多く、最後は「ラプソディ・イン・ブルー」。
まことに楽しく、いい「音初め」であった。
・夜はオセチの片づけ。能登地震のニュース見つつ(ちょっと申し訳ない気分で)呉春を一献。
ニュースが終わり、BS12にしたら『昭和残侠伝』のクライマックス。
健さんと池部良の殴り込み前、ちょっとしたやりとりのあと、傘をさして歩き出す場面であった。
ブルース・ウィルスに始まり(中間に風呂本さんが入り)「唐獅子牡丹」で終る、それなりに面白い1日であった。
1月5日(金) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ向かう。
晴、故郷は穏やかなりき。
今年度の雑事色々処理。われながら効率的に片づけるのであった。
昼過ぎの姫新線で姫路へ移動。
久しぶりに姫路城あたりまで散歩する。
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なかなかのもの。わが中学高校時代はずっと「修理中」だったからなあ。
夕刻に近い午後に帰阪。
5皿ほど並べてもらって一献。早寝させていただく。
1月6日(土) 穴蔵/長男帰省
本日から、世間は3連休である。成人の日は15日ではなかったのか ? まあ、もはや関係ないことだが。
……と思っていたら、朝8時半頃に横浜の長男からメール。
「青春18で帰ることにして、現在沼津あたり。2ヶ所ほど途中下車して、19時頃には着く予定」という。
なんでもJR勤務の乗り鉄?の知人から2回分を貰って10日までに消費することになったのだとか。
連休におっさん2人で旅行というのも不思議だが……
時々刻々メール……名古屋〜米原〜大阪と新快速を乗り継いで、正確に19時に到着(現地大阪では自由行動とかで、ひとりで帰ってきた)。
青春18で東海道を移動は、わたくしの場合、2007年が最後だな。その後も播州龍野往復でよく使ったが。
朝は清水でイクラ丼、昼は名古屋で味噌煮込みというから、晩酌は揚げ物中心となる。
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「無濾過生原酒・御湖鶴」を貰ったが、これは明日にして、ビール、ワイン。
酔っぱらって早寝。
1月7日(日) New Year Jazz Carnival 2024 @京橋
きちんと早起き、少しは仕事もするのであった。
晴れて穏やかな日。昼に出て、長男は市内うろうろ、わたくしと専任料理人は京橋のホテル・モントレへ。
4年ぶりに新年ジャズ・イベント。「New Year Jazz Carnival」開催である。
最初に、ODJC会長・住友さんの挨拶あり、昨年の河合さんの死去、年初の能登地震に対して黙祷。あと献杯。
マホガニーホール・ストンパーズ、ニューオリンズ・レッドビーンズ、ニューオリンズ・フォーティーズ、TonTonらが登場して、賑やかな演奏が始まった。
各テーブルにケイジャン料理やビール、ワインなど。これでなくては。
*
特記すべきは、東京から参加してくれた加藤平祐さんである。
大阪在住時代に結成されていたキッチン・ファイブがこの日は復活、平祐バンドもあり、最後のニューオリンズ・ラスカルズにも河合さんに代ってクラで参加。
「古い十字架」「Burgundy Street」……最後の「Over The Waves」に至っては感涙ものであった。
バイオリンの川又瑞代さんも参加……いっしょに大阪に来てくれることを願うばかりなり。
18時で終了。19時頃に帰館。
長男も帰ってきて、和風メニュー並べて、またもビール、呉春のぬる燗。うまっ。
いい3連休の2日目であった。
1月8日(月) 穴蔵
3連休の最終日。
8時頃に青春18で帰浜すると長男が出て行った。
1時間ほどしたらメールで写真が届く。
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近江八幡あたりから雪らしい。
確かに寒い。ベランダの気温(いつもアメダスよりも2℃ほど高い)が10℃を超えることなし。
コタツに潜り込ん終日読書。
先日から読み始めていた酉島伝法『奏で手のヌフレツン』読了。圧倒された。
酉島さん流の特異な造語で異界を描く長篇だが、その世界設定のスケールが大きく、4代に渡る一族の系譜がすごく、日常描写が細部まで行き届いて、しかもこれは「天地創造の神話」ではないのか。
ちょっとわがボケ寸前のドタマでは整理がつかない。後日改めて。とんでもない作品の出現である。
夜はおでんや焼魚で一献。20時過ぎに長男から無事帰着のメール。やれやれ。
早寝させていただく。
1月9日(火) 穴蔵
定刻4時に目覚め、普通に朝の儀式を執り行う。
7時。室温17℃、ベランダ4℃、アメダス1.2℃。昨日より少し暖かい。
冬至を過ぎているが、今日がいちばん日の出の遅い日。
7時過ぎてやっと明るくなった。
本日も終日穴蔵。
コタツで雑多な本を読んで(時々テレビをニュースを見て)過ごす。
・松本人志の芸能活動休止ニュース。これは実質「引退表明」であろう。理由は書かないが、潔い態度と思う。
たちまち夕刻。
専任料理人が手羽焼き、パエリア、サラダなど洋風メニューを並べた。
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これらでビール、ワイン。
元旦以来、こんな日々……のような気がする。つづけてみようと思う。
1月10日(水) 穴蔵
曇天。寒く陰鬱な日である。
早朝のニュース。西宮神社の「福男選び」の中継をやっている。
本日、戎っさんなのだった。コロナ禍で2020年を最後に堀川戎にも行ってない。
商売繁盛をお願いすることもなし。もういいだろう。
終日穴蔵。コタツに潜り込んで過ごす。
夕刻に近い午後、茶屋町の郵便局まで。
アプローズの入口に門松が飾られていた。
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やっと正月らしい気分になった。
ということで、夜は数皿並べてもらって「呉春」大吟醸を片づける。
次の大吟醸は夏至の頃にするつもり。それまでは生きねば。
1月11日(木) 穴蔵
午前陰、午後晴。終日穴蔵。
コタツで資料(某講座準備)を読んで過ごす。
1月12日(金) 穴蔵
午前陰、午後晴。終日穴蔵。
コタツで資料(某講座準備/長篇)を読んで過ごす。
2日間、苦行であった。龍や妖精の跋扈する世界での幾代にも渡る戦闘ファンタジー……ということになるのか。
引き受けた以上、立ち向かわなければならないのだが、きちんと評価できるのか、わが限界を思い知る。
(要約すれば『奏で手のヌフレツン』も「幾代にも渡る戦闘ファンタジー」で、こちらには感動を覚えたのだから、わが読解力が衰えたわけではない……と思いたいのだが。)
そろそろ松本人志に倣って「引退表明」すべき時期であろうか。嗚呼。
1月13日(土) 穴蔵
晴時々曇。寒い。出歩く気分にならず。
終日穴蔵。
コタツで色々思考に耽る……ふりをしながらボケ――ッと過ごす。どうも不調である。
たちまち夕刻。
ローストビーフ、サラダなど並べてビール。
*
あと明太子パスタでワイン。
BS放送大学で久しぶり(たぶん半世紀ぶり)に『駅馬車』を見つつ。
小学時代に見た時は西部劇の最高峰だったが、大学時代に『荒野の決闘』と順位が入れ替わった。それから半世紀、その差は開くばかり。『ワイルド・バンチ』その他数作が入り込んで、順位も下がった。そのことが確認できたのであった。
21時半頃にNHKを見たら、台湾総統選は民進党・頼清徳の当選確実が報じられている。深夜になると思っていたのだが。
早寝することに。
1月14日(日) 穴蔵
晴。寒い。出歩く気分にならず。
少しは歩くべきだが、日曜の人出を思うと気が重い。
終日穴蔵。昼間、外は10℃を超えず。
たちまち夕刻。
能登地震で永井豪記念館の全焼は知っていたが、ニュースで豪さんの悲痛な表情を見るとやはり辛い。
わたくしは、ごくささやかな支援を「記念館復活」に指定できないかなどと思ったのだが、豪さんの「みなさんが早く元の生活を取り戻せるよう、少しでもお手伝いができれば」の発言を聞けば、つまらんこと考えていたなと反省する。
(将来「永井豪記念館」復活プロジェクト…たとえばクラウドファンデングなどあれば、むろん協力させていただく。)
一杯飲んで早寝。
明日は平日になるので、少しは動こうと思う。
1月15日(月) 穴蔵/ウロウロ
やっと月曜になった。
未明に小雨、あとは曇天、風あり、寒い日である。
午前、歩いて梅田へ。郵便局、金融機関などウロウロ。堂島まで行ったので、ついでに10分間散髪。2ヶ月ぶりか。さっぱり。
帰路、久しぶりに梅地下ウロウロ。駅前ビルを1から4まで歩く。
安い飲み屋がますます増えた。天神橋や京橋や十三を抜いて、今や大阪一ではないか。老舗のカクウチの雰囲気はないけど。
ホワイティまで戻って、おや、昨年5月に閉店した「大御所」の場所に「玉乃光」という立飲み屋がオープンしている。
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「大御所」はブランドが消滅して、店名だけ残り、酒は玉乃光だったから、酒蔵直営店として新装開店したということか。
ちょっと上品になり過ぎ。京風おでんがメインで、わが愛好した湯豆腐はメニューにはないような。
ま、本日は遠慮させていただく。また来るかも微妙。外で飲むことが減ったからなあ。
午後は穴蔵にこもる。
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