『マッドサイエンティストの手帳』811
●マッドサイエンティスト日記(2023年8月後半)
主な事件
・KLL例会/SF検討会(18日)
・ニューサン(19日)
・河合良一さんの訃報(19日)
・石川喬司さんの訃報(30日)
8月16日(水) 穴蔵
0時30分、雨はあがっている。
眼下のエサ場を見るに、オバサンは本日も現れず。
*
仔猫3匹がずっと待機しているが、本日もエサにはありつけず。
おとなのネコ?たちは市営廃墟外にエサを探しに行ってるのか、見かけない。
朝まであまり眠れず。
終日穴蔵。
読んだりPCに向かったり仮眠したり……台風は去ったが、世間は(新幹線はじめ)大混乱の1日である。
後期高齢者としては、出歩かないのが、世間に迷惑かけない唯一の策であろう。
隣接する市営廃墟を眺めつつ1日が過ぎる。
8月17日(木) 穴蔵
深夜、エサ場に今夜もオバサンは現れず。
仔猫2匹が待機している。キャットフードで育った仔猫だから、敷地外での残飯あさりはできないのか。
睡眠不規則。朝になる。曇で涼しい。
終日穴蔵。
ちょっとややこしい事情あり、メール、電話など色々。
その間に昼寝も。睡眠時間が細切れで、計何時間眠ったのか、よくわからん。
たちまち夕刻。一杯飲んで就眠……したが、夜中に目が覚めた。
お、エサやりオバサンが来ている。
作業場所がウチからは死角に変わったらしい。
ビン缶PETのゴミ出し、ついでに公園へ見物に行く。
*
相変わらずのエサ分別作業中。ネコが1匹、足元にいる。エサはもう貰ったのか。
エサ容器の置き場が、目立たない位置に変更されたようだ。
いずれにしても、愛猫派は敗退していなかったようである。
8月18日(金) KLL例会/SF検討会
昼前に出て神戸へ。
・午後の神戸文芸ラボ(KLL)の例会に出る。
SF……というよりもAIを扱ったほとんど現代小説が2篇。
老人用介護支援AIが不調を起こす話と、主婦が疑似恋愛AIのモニターを務める話。
テーマも話の構成も問題点も対照的な作品で、ふたつを並べて論じれば面白かったのだが、ひとりが急用で欠席。半分は来月に持ち越しである。
夕刻、県境を越えて帰阪。
・夜、かんべむさし氏来穴蔵。
3ヶ月ぶりに定員2名内容非公開のSF検討会を開催する。
(明日の予定だったのが、別件発生のため予定繰り上げ)
ビール、酎ハイ飲みつつ雑多なテーマを検討するのだが、やはり老化関連の話が多くなる。
この3月だけでも、亡くなった知人や心配される事例など、色々あるからなあ。明日は我が身。
本日も3時間半。
なんとなく気楽になるのがいい。
8月19日(土) 穴蔵/ニューサントリー5
晴。5時、室温29℃、ベランダ28℃。
昼間も室温はそう変わらず、ベランダは32℃くらいで、涼しい日である。
終日穴蔵。
昏くなってから這い出し、梅田のニューサントリー5へ。
ラスカルズの出演日。
本日は加藤平祐さんが来阪、ゲスト出演である。
トリオで「Burgandy Street Blues」から始る。
*
やはりアルバート式で聴くとちがうなあ。
つづいて福田さんらが加わり「Over The Waves」、さらに池本さん(Tp)が加わって7人になり「Red Wings」「Corinne Corinna」……と、ジョージ・ルイスでおなじみの曲ばかりがつづく。
そうか、本日はルイス生誕123年(1900年7月13日生)も兼ねているのか……
会場にはODJCおなじみの顔ぶれが多数。
2ステージでは「Old Rugged Cross」、讃美歌「In The Garden」も演奏されて、しんみりした雰囲気になった。
会場では誰もストレートには話題にしなかったが、最後に福田さんが挨拶されたし、書いておいていいだろう。
先週(8月12日)河合良一さんが亡くなられた。
体調を崩されて6月から休まれることがあったが、あまりにも急で、正直まだ信じられない気分である。
(最後の出演は7月22日。この時の映像はニューサンのHPにアップされている。)
本日は暗黙の追悼演奏であった。
最後は「Just a Closer Walk With Thee」でニューオリンズらしい終わり方になった。
8月20日(日) 穴蔵
晴れて朝から直射光。2時間ほどエアコン稼働、あとは扇風機。
終日穴蔵。
午前はネット関係の記事作成作業。
午後は(意外にメールの多い日で)雑件処理。
昼間は「危険な暑さ」らしいが、そうも感じない。
根室でサンマの水揚げ、盛岡でリンゴ(紅ロマン)初セリのニュース。もう秋なのである。
短いJAZZ(リンゴ)の季節は終わる。
秋来たりなば、冬はすぐ近く、厚着で体を動かすのが辛い季節を想像するだけで気が滅入ってくる。
8月21日(月) 穴蔵
・午前、近所の某医院へ定期健診に行く。なんと待合室に12人ほど。補助椅子まで出ている。新記録ではないか。
盛大に咳する兄ちゃんなどいて、外で待つことにする。しばらく公園ウロウロ。ネコはいない。
診察は2分。数値は極めて良好であった。あとまた薬局で30分近く待たされる。
午前中がつぶれてしまった気分なり。
・午後は穴蔵。
たいしたことは出来ず。アタマの働きが急速に衰えているのである。嗚呼。
色々メールと電話、今週の播州龍野行きが回避できたのが収穫であった。
・たちまち夕刻。
専任料理人に枝豆、ヤッコはじめ5皿ばかり並べてもらって晩酌。
*
ココットでもないタマゴ料理。何かと聞けば、よくわからんらしい。強いていえばキッシュの生地なし?とか。
それなりに結構な。これで白ワインを少しばかり。
お楽しみはこれだけだ。
8月22日(火) 穴蔵
テレビは相変わらず「危険な暑さ」報道だか、そうとも思えず。
直射光の時間、2時間ほどエアコン稼働させたが、あとは扇風機で快適。
終日穴蔵。
本日、相棒の某君が播州龍野行き、こちらのややこしい案件も片づけてくれた。
おかげで終日ボケーーーッと過ごせる。
たちまち夕刻。
専任料理人に5皿ばかり並べてもらって晩酌。
*
メインはポテトの料理。何かと聞けば、よくわからんらしい。強いていえばオムレツの一種でスペイン風。ケチャップかけるとアメリカ味になるからどうたらと、やたら講釈が長い。それさえガマンすれば、なかなか結構な。
黙ってヤマサキ(本店は静岡)のワインをいただく。
お楽しみはこれだけだ。
8月23日(水) 穴蔵
外は相変わらず「危険な暑さ」のようだが、部屋におれば、たいしたことなし。
終日穴蔵。
ちょっと体調に不安なことあり、「安静」に過ごすことにする。
ほとんどベッドで本を読んで過ごす。
宮内悠介『ラウリ・クースクを探して』(朝日新聞出版)は傑作だが、感想は後日に。
早寝させていただく。
8月24日(木) 穴蔵
曇。過ごしやすい日である。
終日穴蔵。
本日も寝転がって「安静」に過ごすことにする。
午後、急速に暗雲、15時頃に激しい雷雨。
ベランダの温度が32℃(14時)から28℃(15時)に低下した(アメダスでは28.0→24.5℃/大手町の百葉箱はどうなってるのか)。
室温は29℃で変わらず。
雑多なコラム類を読んで過ごす。
プリゴジンの乗ったジェット機がプーチンの指示で撃墜された模様。
巻き添えの9人も含めて、冥福を祈る立場ではなし。こんなものだろう。
雨で野良たちがどうしているのかが心配である。
8月25日(金) 穴蔵
0時30分頃に目が覚め、ビン缶など資源ゴミを出しに行く。
エサ場観察。オバサンと愛護派が談笑中であった。
*
横にクロが座り、近所に仔猫が3匹ほど。
野良諸君はまあまあ食べているらしい。
朝までほとんど眠れず。
昼間もあまり眠れず。
終日穴蔵。
あまり眠れないというのは、あまり起きてられないことでもある。
夕刻までボケーーーーッと「安静」に過ごす。
出歩く気力なし(ニューサンが53周年記念日なのだが)、一杯飲んで早寝させていただく。
8月26日(土) 穴蔵
睡眠、相変わらず不規則。
寝たり起きたり。
アタマは働かないので、少しは体を動かした方がいいだろう。
午後、専任料理人のお伴で天八のスーパーへ。重量物(主に飲料)のポーターを務める。
青空を背景に雲が変化。そう暑くもなく、いい汗をかいた。
夕刻。
シャワーを浴びようかと思っていたら、時ならぬ騒音。
第4土曜だから、たぶん近所の公園で「梅田解放区」の連中が集会を再開したのだろう。
3年ぶりのような気がするが、ちがうか。
*
中本酒店前で、20人数人が気炎をあげている。以前の垂れ幕は「安倍やめろ」ばかりだったが、今回は「岸田やめろ」ではなく「戦争反対」という、なんとも常識的な……というより、インパクトのないのに変わっている。
よくわからん連中だ。
この公園も近日中に半分が使えなくなるらか、別の場所を検討した方がいいのではないか。
8月27日(日) 穴蔵
0時30分に眼下のエサ場を見る。
仔猫2匹がそれぞれ容器を置いてもらって食事中であった。
*
最近、エサやりオバサンは深夜(23:30〜1:00頃)に来て、公園の隅やフェンス下に来たネコたちにエサをやり、後片付けして引き上げる方式をとってはる。食事は深夜の1食のみ、寄ってくる4〜5匹に給されるだけのような。
睡眠不規則。
朝までほとんど眠れず。
5時30分からMBSで『らくごのお時間』を見る。
2代目・桂春之輔が登場、創作落語「ハンカチ」を演るが……コメントしづらいね。
そもそも春之輔に2代目がいたこと自体、知らなかった。先代がなぜかカス団治を襲名した直後から、壱之輔にやるといってたらしい。
がんばって大きな名前にしろよ。
午後、オンラインで「シンギュラリティサロン」。
本日のテーマは『大規模言語モデルは言葉の意味を理解しているか』。
これは業界?でも真っ二つに分かれている議論。
松田先生の意見は「宇宙の熱死の一過程」に関連づけられて……これぞSFである。
終日穴蔵。
この数日、アタマがまるで働かない。
明日は何とか新局面が拓ける……かもしれない。
8月28日(月) 穴蔵
晴。雲の移動急なり。雨は降らず。
終日穴蔵。
資料を読んで過ごす。
8月29日(火) 穴蔵
晴。終日穴蔵。資料を読んで過ごす。
視力が衰え、細かい字を読むのが辛い。
眼球を昨年末に人工水晶体して、視界が一変した。
ベランダから北梅田の風景を眺めるにはいいのだが、歳相応の「老眼」なので、長時間の近距離(PCはまだしも読書は)疲れる。
きちんとした老眼鏡を(100均ではなく)作った方がいいのだろうか。そうしてみるか。
たちまち夕刻。
一杯飲んで早寝する……つもり。
8月30日(水) 穴蔵
薄曇り。涼しい一日である。
終日穴蔵。
・午前、日生の加子浦歴史文化館の学芸員Nさんが来穴蔵。
9月6日から始まる企画展「眉村卓と日生」の準備のため。
*
古雑誌数冊のために、クルマにパレットや包装材を積んでの来阪。
これから貝塚のヨータイ本社へ行き、阿倍野の村上邸(こちらの資料が多い)を回るという。
わたくしも会期中にJRで行き、帰りに一杯やるつもり。
・石川喬司氏の訃報。7月9日に肺炎で。92歳。
思い出すことは多い。
いちばんの記憶は、わたくしは「SFでてくたあ」や「極楽の鬼」や「魔法つかいの夏」より前に石川さんの文章を読んでいたことである。
1958,9年だったと思う。SFマガジン創刊前、中学時代である。
歯科医の待合室にサンデー毎日が置いてあり、それで「独房の名人」という数頁の記事を読んだ。
巣鴨拘置所に将棋の強い囚人がいるという話で、メッカ殺人事件の正田昭の名もその記事で知った。
この記事はなぜか強く記憶に残っている。
80年代だと思う。石川さんと話していて、(加賀乙彦がらみで正田昭の名が出たのだと思う)「サハラの水」の数年前から正田昭には注目していて……とサンデー毎日の記事を話題にした。
すると石川さんは目を輝かせて「あの記事を書いたのは私なんです」とおっしゃった。石川さん20代の「作品」である。
なぜ石川さんが「独房の名人」に注目されたのかは聞きそびれたが、独特のジャーナリスト的(作家的)なカンが働いたのだろう。
その後は……キリがなくなるので省略させていただく。
・「天声人語」には呆れ果てた。
「数々の疑惑や漠然と感じていた異常性が、明確な文字になった。」と書き出されている。
ジャニー喜多川の「性加害事件」の「再発防止特別チーム」の記者会見についてである。
疑惑を感じて(本当は知って)いながら、何も調べず報じなかったテメエらの無能ぶりについては一言もなし。
昔のサンデー毎日を見習え。
8月31日(木) 穴蔵
秋である。日の出が遅くなり、4時はまだ暗い。
5時頃に鮮やかな朝焼けがあったが、たちまち薄い雲がかかり、直射光なし。
テレビではやたら「猛暑日」「厳しすぎる残暑」というが、北梅田は今日も(体感的には)涼しい。
終日穴蔵。
エアコンは稼働させず。扇風機だけで快適。
某講座の資料読み、メモ取りなど。
午後はBSでバンツマ版『無法松の一生』を見る。
この作品、コロナ禍中、毎年やっているような。2年前にやり、1年ちょっと前にも放映された。
毎回見てしまうから困ったもの。そうか、DVDを持ってないからか。
あと、月末の処理事項の片づけ。
無為に過ごした8月が終る。
SF HomePage