『マッドサイエンティストの手帳』752
●マッドサイエンティスト日記(2021年4月前半)
主な事件
・穴蔵の日々
・播州龍野いたりきたり
4月1日(木) 穴蔵
目覚めれば新年度であった。
終日穴蔵。
工事の音が断続的に響き、たいして仕事は進まず。
大阪市は4月5日から1ヶ月間、マンボウ(まん延防止等重点措置)適用というが、気の抜けた略称で、誰も守りそうにないな。
5日からなら、それまではええやろとアホが繁華街に浮かれ出てるだろうから、穴蔵を出ることなし。
たちまち夕刻。
本日は休肝日。元気がでないぜ。
夜、BSで『四十七人の刺客』を見る。あらすじを気の利いた映像でつないだ紙芝居のような。悪い配役ではないと思うが、役者の演技も淡白で、粘りがない。どうしても『十三人の刺客』を期待するからなあ。市川崑はチャンバラに向いてなかった。
明日は少しは気合を入れよう。
4月2日(金) 穴蔵
普通の天気のようである。薄曇りか、晴たり曇ったりか。よくわからん。
終日穴蔵。
いまひとつ調子が出ぬまま。嗚呼。
晩酌時、NHKニュースで田中邦衛の訃報。
いつの間にか国民的俳優になってたのだなあ。
わがベスト3は、
・「おとし穴」……なんといっても天本英世と並ぶ殺し屋スターであった。「悪い奴ほどよく眠る」の大時代な殺し屋にはあぜんとしたが、あれは黒沢が悪い。しかし「椿三十郎」の若侍はよかったから、まあいいか。
・「ダイナマイトどんどん」……喜八作品では「肉弾」「吶喊」などいずれもいいが、やはりどんどん。
・「県警対組織暴力」……深作作品では、むろん「仁義なく戦い」もいいが、やはり親分がムショから連れ帰ったオカマ役は絶品だった。
その他……思い出すだけでも2,30作品あるが、代表作といわれる「北の国から」は見ないまま。やはり映画俳優だったと思う。
老衰とはうらやましい。
4月3日(土) 穴蔵
花曇り。
終日穴蔵。
何もせず。
時々脚の筋肉が攣るようで、コロナロコモが心配になってくる。
夕刻、20分ほど、近所の公園に出て背伸び、屈伸動作。
マスクして、人からは離れているので、お代官様、どうか容赦を。
桜がまだ残っている。
*
明日が花散らしの雨らしい。先週もそんなこと言ってた気がするが。
夜はあまり好みでない中華メニューで晩酌。
早朝(未明)から頑張ることにして、ふて寝させていただく。
4月4日(日) 穴蔵
雨強し。
終日穴蔵。
何もせず。
4月5日(月) 穴蔵
曇天と思ってたら、外は晴れているような。
一応没頭していたので気づかなかった。
が、午後にはベランダでシール貼りみたいなことをやりだした。
カーテンしてるとはいえ、1.3メートルのところで作業されると、さすがに気が散る。
夕刻までベッドに避難。
軽く飲んでから某zoom会議。
あと机の上を整理してたら深夜である。
何やっとることやら。
4月6日(火) 大阪→播州龍野
昼前に出て、播州龍野へ向かう。本日は阪神読売戦があるらしいので、昼間も阪神電車は避け、JRで移動。
新快速が遅れていて、全部遅れているから、来たのに乗ったら、幸い空いていて、隣に誰も座らない状態で姫路まで。
姫新線も空いていて、ほっ。
実家へ。
明日、不要不急でない工事が発生したため。
老骨に鞭打って、必要箇所の片づけ。
たちまち夕刻。
大阪から運んできた食材並べて独酌。
19時過ぎに2階の書斎兼寝室に上がり、スタンドアローンのXP機に向かう。
まだ寒く、ストーブ点灯。
ネットなし、テレビなし、ついでに風呂もなし。
こんな生活もいいものである。
播州龍野の夜は更け行く。
4月7日(水) 播州龍野→大阪
播州龍野にて目覚める。
8時に業者が来て工事開始。
主には、この前の寒波で破損した電気温水器の撤去作業。
電源系統にもややこしい問題あり。40年以上前に設置したものだから、事情がよくわからん。
他にも水道関係で不安な個所の手直し。
午後に終わる。
近所の桜を見るに、播州龍野の桜はまだ満開から落花盛ん状態のような。毎年、大阪より3,4日遅い。
龍野公園へ行ってみたい気もするが、電車の空いている時間に帰った方が賢明なようである。
さっさと帰阪することに。
本竜野駅から駅前の風景を眺める。
*
パチンコ屋が撤去されて、駅前通りの裏側に広大な空き地が出現した。
挟まれた数軒が目立つなあ。特に一番手前のボロ家。ずっと通りに突き出していたが、その部分は行政代執行で撤去された。
残った部分(無人)が駅前のいちばん目立つ部分になった。龍野珍景の復活か。
幸い帰路も空いていた。
新コロナ蔓延の大阪に戻る。本日の感染者878人。
4月8日(木) 穴蔵
天気はたぶん晴である。集合住宅が工事用ネットで覆われているから、いつも曇天のようで、天気がにわかにわからない。
天候に関する記述はネット撤去までやめる。
終日穴蔵。
少しは仕事もするのであった。
昨日の反動で、体を動かすのがひどく面倒な。
早寝させていただく。
4月9日(金) 穴蔵
終日穴蔵にて何もせず……のつもりだったが、さすがに毎日こんな生活ではいかん。
雑事色々片付け。なんとか先が見えてきた。
相変わらず工事音喧し。
午後、30分ほど近所を散歩。人気のないところを選んでますから、お代官様、ご容赦を。
*
商業印刷ビル前。季節はもう桜から花水木に変わっていた。
夜、一杯飲んで、早寝……のつもり。
4月10日(土) 穴蔵
早寝したら、午前1時半に目が覚めてしまった。
あとは朝まで寝たり起きたり。よくあることなり。
外は晴れて、気持ちのよい天気のようである。
昼前、ジュンクドーへ行こうと外出するが……快晴だが、ともかく寒い。10℃くらいか。体感では真冬である。
中本酒店の手前で引き返し、またネットで覆われた薄暗い穴蔵に戻る。
工事音が断続的に響き、たいした仕事はできず。たちまち夕刻。
夜は専属料理人が、おでんをはじめ、わが好みの居酒屋メニュー数皿を並べた。
*
ビール、安酒(呉春の出番ではないね)のぬる燗をちびちび。豊崎の夜は更けゆく。
あと数か月、こんな生活パターンがつづくのであろう。
4月11日(日) 穴蔵
定刻午前4時に起きて、ふだん通りの生活。即ち、机には向かうものの、たいした成果はなし。
外は本日も晴れている(ようである)。
コロナ患者うようよ……であろうから、外出はせず。
たちまち夕刻。
一杯呑み、明日に備えて早寝させていただく。
明日は決死の覚悟で外出しなければならぬからなあ。
4月12日(月) 穴蔵/ウロウロ
午前8時に出かける。快晴である。
歩いて天六方面へ。通勤の人は、まだまばら。
某院にてレントゲン撮影、骨折から半年の検査を受ける。異状なし、経過良好で、次は1年目(10月)となる。
9時15分に終わった。
*
半年前に病室前の廊下から眺めた北天満小学校跡を門前から眺める。
「桜がきれいなんですよ」と教えられていたが、もう新緑である。来年だな。
ついでに近くをウロウロ。昔、かめくんのいた場所。
3000歩ほど歩いて帰館。
午後は急速に曇ってきた。
地下鉄で心斎橋へ向かう。
お、可動式ホーム柵が完成して動いておる。
*
酔っぱらって転落の心配はないが、期外収縮でのめまい・転倒はありうるから、ありがたいことである。
地下鉄はガラガラ(14時過ぎ)。1両に十数人である。
某オフィスへ。資料を届け、マスクして20分ほど打ち合わせ。
心斎橋周辺もだいぶ景色が変わっている。ウロウロしたいが、商店街は人が多そうでパス。地下鉄でささっと帰館。
久しぶりによく歩いたが、1万歩には少し足りず。
4月13日(火) 穴蔵
早寝したら午前3時前に目が覚めてしまった。
ぼちぼち資料を読む。
朝が来た。曇天である。
建物がネットで覆われていることもあり、終日夕暮れの感じ。
ベランダを作業員がウロウロすることを除けば、落ち着いて静かな日である。
たちまち本物の夕暮れになった。本格的な雨になる。
ついでに大阪の新コロナ感染者1,099人。やっと千人か。わしゃ先月末にもっと大きい数値を予想してたのだが。この数値は週末には達成だろう。
あ、予想はもうやめたはずだった。これで最後。
晩酌の後、早寝させていただく。
4月14日(水) 穴蔵
本日も午前3時に目が覚める。
雨が降り続いている。6時にはやみ、あとは曇天。
朝、近所の某医院へ。空いていて助かる。定期健診。ごく正常であった。
薬局に寄り、30分で帰館。
あとは終日穴蔵。
工事音がうるさいが、資料を読んで過ごす。
大阪の新コロナ感染者は1,130人、兵庫が507人で、ともに新記録。
今月中は引きこもりだな。
4月15日(木) 穴蔵
快晴である(らしい)。
終日穴蔵。ネット越しにどんよりした空を眺めて過ごす。
トントンカチカチと終日工事音が響く。
ベランダ側の壁を、塗装前に点検補修している。
これが午後1時に目の前に来た。
外から壁を叩かれるから、これはたまらん。
*
入念にやるのはいいが……ちょうどBS『吾輩はカモである』の時間と重なってしまった。
ま、カモは友人に個人的な便宜を頼んでいるから、後日にする。
30分ほど人気のない道を散歩。外は気分がいい。
また穴蔵に戻る。
何もせず。
大阪1,208人。まだまだ。
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