『マッドサイエンティストの手帳』651
●マッドサイエンティスト日記(2017年3月後半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり
・創サポ講座(18日)
3月16日(木) 穴蔵
終日穴蔵。
独居なので洗濯もするのであった。
午後、「議員団」が豊中の小學院を「視察」するテレビ中継を見る。すっかり名所になったなあ。
けたたましいオバハンの絶叫がつづく。映像はなく、声だけ。気が触れているのであろうか。
おかしなのが続々と登場するなあ。楽しみは尽きない。
3月17日(金) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に起きる。
播州龍野へ行くか迷うが、たいした用事でもなし、来週に送る。
5時間ほど集中して資料を読みメモとり。
昼前に散歩に出る。
晴れて暖。
淀川堤を東へ。長柄橋から南へ、天八、天六、天五と商店街を歩く。
コンビニメニューが多かったので、久しぶりに本格的居酒屋メニューが恋しくなり、正午に○○酒蔵(←店名は書かないけど酒飲みなら誰でも知っている店)に入り、湯豆腐、ドテ焼き、ポテサラでビール、マグロ山かけで菊正宗。うまっ。
天五中崎町商店街を抜ける。
青空書房のあとに入った店、「黒崎水産」「あっ韓」とふたつの看板があって、海鮮なのか韓国料理かわからん(海鮮居酒屋らしいが)不思議な店だったが、閉店? かと思ったら、改装中で4月にリニューアルオープンらしい。
*
結局入らないまま(向かい側が、坂本さんと仲の良かった信州そばで、こちらが馴染みだしね)だったが、新装開店して、よさそうな店だったら、これも縁だから、一度は来るからね。
力餅食堂横のトリ屋でヤキトリの盛り合わせ(夜用)を買って帰館。
3月18日(土) 名所見物/創サポ講義
晴れて暖。
穴蔵にて資料の再チェック。
夕刻、天満橋へ行くのだが、運動不足なので、歩いて行くことにする。
3連休の初日で、梅田はえげつない人出である。人通りのない裏道を歩く。
野崎町から南森町、天満宮を抜けて南へ。
おれは野次馬であるから、近くに「名所」があるのを思い出して見物に行く。
今では豊中の森友学園が関西の名所になったが、少し前はここ。
「いそ小判海苔本舗」である。
*
ノロウィルスの付着したキザミ海苔を(某店の下請けで)加工した店。
天満宮の南東、南天満公園の北側で、意外に来ることのなかった場所である。
旧滝川町になるのかな。海苔や昆布の店が何軒かあり、それぞれ老舗なのであろう。
いそ小判には「都合により当分の間、お休みします」と貼り紙。
ここの爺さん(社長?)、テレビの取材を受けて「手袋したら滑りますさかい、こうやってましたんや」と海苔を素手で裁断機に入れる作業を、笑いながら実演してみせた。まったく悪びれた様子なし。まあ廃業であろうな。跡継ぎもいない様子だし。
天満橋を渡ってエルおおさかへ。
18時から創サポ講義。青木治道さんとふたりで課題作品11篇について対談形式でコメント。
本格SF、奇妙な設定のサスペンスから家族小説まで多彩で、今回はいずれもレベルが高く、30分ほど超過してしまった。
21時過ぎに帰宅。
専属料理人が帰宅していて、黒半など静岡メニューで遅めの晩酌。
楽しき独居生活は終わりを告げる。
3月19日(日) 穴蔵
晴れて暖。終日穴蔵。
買い物での外出の必要がなくなり、たちまち動くのが面倒になる。
終日穴蔵。
午後、「日本の話芸」で桂雀三郎「三十石」を見る。
最初、喉の調子が悪いのか、ちょっと咳が出たが、アンポンタン売りあたりから調子が出て、一気に枚方まで。
今や名人であるなあ。
3月20日(月) 穴蔵
晴れて暖。春分の日で、ボンサラ諸君は3連休の最終日。街に浮かれ出ているであろうから、こちらは一応机に向かって過ごす。
午後、東京都議会百条委員会・石原慎太郎の証人喚問中継を見る。
休憩はさんで1時間半ほど。
期待したほど……というより予想どおり……面白くなかった。
老いたるボス猿の挽歌。それでも小池への歯ぎしり気分は十分伝わってきた。
すべては「大年増の厚化粧」発言からだな。教訓:口は災いのもと。
籠池の独演会に期待だな。
3月21日(火) 大阪←→播州龍野
朝だ。雨が降っている。
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
姫新線本竜野の駅前、おっ、ブルーシートハウスが取り壊されている。
*
本竜野駅前、2011年3月から道路の拡張工事がはじまった。が、駅に近い1軒が、がんとして立ち退きを拒んだのである。
ほぼ1年後、2012年5月に工事は終わったが、ブルーシートハウスは歩道をふさいだまま。ここだけは車道に出なければならず、かなり危険である。
6年間居座りつづけたがついに陥落か。住人(1人)死亡かな。居座りつづけた事情はある程度知っているのだが、精神状態のややこしい問題がある。今度詳しい人に訊くことにしよう。
歩道の工事、花見客が増えるのに、間に合いそうにないな。
龍野珍景のひとつが消滅。
タイムマシン格納庫にて雑事あれこれ。相棒の某くんが不在のため、事務代行である。
実家でも雑用あり。
夕刻の電車で帰阪する。
ということで、夜は専属料理人に、翁の豆腐、和風ハンバーグ・温野菜、トマトサラダなど並べてもらってビール。
あと、春パスタで安ワイン。
*
うまっ。独居老人生活より食事レベルが上で、専属料理人不要論撤回説が浮上しそうになり、ややこしいところだ。
ま、本日は早寝。
3月22日(水) 穴蔵
晴れて暖……のような。外出しないから体感温度は不明。
終日穴蔵にてボケーーーーッとタドコロ状態で過ごす。
いや、タドコロよりは本を読んでいるから、アタマの状態はあの下等物件よりマシである。
読んだ本のことも書きたいが、ちと気力がわかず。近日に。
ニュースはキタがミサイル打ち上げに失敗して赤っ恥かいたのが面白いくらいで、なんてことはなし。
楽しみは明日の籠池証人喚問だ。ともかく早寝することに。
3月23日(木) 穴蔵/籠池喚問
薄晴。杉花粉にて空烟りたる如し。
終日穴蔵。
朝は、自宅にて、野菜ジュース飲み、トースト、ハム、レタス、ティ、イチゴの朝食。
終日、パジャマとも部屋着ともつかぬ着衣のまま。
自宅と穴蔵の距離は短いので、かまわないのである。
穴蔵にこもり、しばらく机に向かう。
10時から籠池の証人喚問(参議院)のテレビ中継を見る。
共産党・小池の質問中、昼前に中断となる。
昼、自宅へ行き、きつねうどんを食す。
また穴蔵に戻る。
午後、しばらく本を読む。
14時20分から、籠池の証人喚問(衆議院)を見る。17時まで。
シャワーを浴び、下着を替え、装束はパジャマとも部屋着ともつかぬ格好のまま。
籠池くんは外国特派員協会で記者会見をやっている。元気だなあ。
夜、だらしない格好で自宅へ行き、鶏煮込み、温野菜、トマトサラダなどでビール、安ワインでフランスパン、チーズなど。
うまっ。
のべ6時間ほどテレビを見ると、さすがに疲れる。
籠池証人喚問の所感。松井を悪の中枢と名指ししたが、本命はちがうような。
週刊新潮の「死なばモリトモ」というキャブションがうまい。地獄へ道連れ。
教訓:口は災いのもと。石原は「大年増の厚化粧」だったが、安倍は「しつこい」。
教訓:悪妻は百年の不作、の方が正解かな。
明日から国会の論点が変わりそうな。楽しみは尽きない。
早寝するのである。
本日0歩。
3月24日(金) 穴蔵
終日穴蔵。
不調である。昨日テレビを見過ぎたせいかもしれぬ。
(本日のテレビは昨日の繰り返しばかりのようなので、いっさい見ない)
専属料理人が出かけたので、昼は河春で弁当(500円)を買ってくる。
ミンチカツで、悪くはないのだが、おれには重すぎた。
午後はコタツで本を読んで過ごす。
本日は716歩。
いかん、河春往復というのは、荷風の大黒屋往復とほぼ同じ距離である(これは12年前に確認している)。荷風の「正午大黒屋」は81歳。まだ「正午河春」になってはいかんのである。
明日は少し動くことにする。
3月25日(土) 穴蔵
いかん、ますます不調である。
自転車で某博物館へ行くつもりだったが、面倒になりやめる。
晴れて、そう寒くはないが、花粉が多そうだし。
穴蔵にこもるが、まとまった仕事ができるわけでもなし。
午後、1時間ほど散歩。ジュンクドー往復のみ。
2,880歩。
荷風のアリゾナ往復より短い。専属料理人が3食用意するのがいかんのか。
3月26日(日) 泥SFの聖域
天気予報は曇〜雨であったが、朝は快晴である。
久しぶりに自転車で出かけることにする。
ウチの周辺エリア(北梅田)はともかく工事が多い。
・東洋ホテル跡に50階のタワーマンション建設中。
・梅田貨物線の地下化工事が進行中。
・貨物線高架の北側、中津北公園の半分をつぶして上水道設備建設中。
・同じく豊崎中公園で、地下鉄御堂筋への防水塀(津波・淀川の氾濫時の地下鉄への浸水防止)を建設中。
・さらに北の淀川堤防沿い(地下)に淀川左岸線の工事がはじまる。
2〜10年、工事が続くのである。
水にからむ工事が多く、上流は毛馬閘門、下流は安治川・尻無川・木津川の水門で囲まれた水域の泥沼化にかかわる。
こうなると「下水」も調べねばならぬ。
ということで、淀川堤を下流へ30分ほど走り、此花区の大阪市立下水道科学館へ。前から気になっていた科学館である。
*
開館時に着き、1時間少し見学。下水に限らず、「水の科学」全般の「啓蒙的展示」(池上彰的というかお子様向きというか)が多く、おれが知りたい、市内の下水道の汚泥ネットワーク詳細や今後の計画などは不明。「地下探検号」というのも、立ち入れない放水路の内部などを疑似体験させてくれるものと思ってたら、世界の地下施設を6分で見せるゲーム機みたいなものであった。
まあこんなものであろう。
淀川堤に戻り、さらに下流、「伝法水門」「伝法港」まで。ここは以前の伝法川の河口である。
* *
ヌートリアの生息も確認する。
さらに先に進むと、「酉島」を抜け、舞洲の「スラッジセンター」に至るが、北港ヨットハーバーと舞洲は以前に来たので、ここで引き返す。
「伝法・酉島」が「関西名物泥SF」の聖域であることを確認できた。
千鳥橋〜野田〜福島〜スカイビル経由で帰館する。
3月27日(月) 穴蔵
終日穴蔵。
集合住宅関係で、ちょっとややこしい事態に陥りそうで、管理規約や過去の議事録などをチェックする。
おれは理事ではないのだが、穴蔵の館内移転をしたため、早くも順番が回ってきかねない。
分譲時からの居住者も高齢化し、管理規約の改訂など、諸々の事情にいちばん詳しいのがおれになってしまったのである。
おかしな住人が増えたしなあ。
理事長だけは、もう勘弁してほしいのである。
たちまち夕刻。
夜は専属料理人に和風を並べてもらう。
カレイの煮たん、菜っぱ浸したん、揚げの焼いたん、昆布かまの切ったん、白菜の漬けたん、ヒジキのたいたんの妖女。
*
静岡方面から送っていただいた「磯自慢」を一献。
大阪で「磯じまん」といえば、都島の佃煮だが(ここの先代社長は70年代、地域企業の消防団長で、毛馬の研究所勤務時代、正月に友渕町で出初式をやったものである。隊長殿に敬礼!)、静岡(焼津)の酒蔵の方が歴史は古く、なかなか結構な。
今度は磯じまんをアテに磯自慢を飲むことにしよう。
3月28日(火) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
おっ、本竜野駅前、歩道が(応急みたいだが)舗装されている。
3月21日に来たときは解体直後だったようだが、やっと車道に出ず安全に通行できるようになった。
*
見かけは悪いが、花見シーズン前に急いで工事したらしい。
ともかくこの6、7年間、ブルーシートハウスが歩道をふさいでいて危なかったものなあ(2012年5月)。
今は本竜野駅が見通せる。
てっきり住人死去と思ってたが、不動産関係の知り合いに聞けば、3月14日、県がついに行政代執行に踏み切ったのだという。新聞・テレビが取材に押しかけ、ヘリも飛ぶ、オバハンは絶叫・泣き叫び・わめきちらし、大騒ぎだったそうな。
見たかったなあ。テレビの地方ニュースや新聞でも大きく報道されたらしい。本日は図書館へ行く時間がない。今度調べに行くことにしよう。ちなみに、オバハン、徒歩10分のところに立派な家を持ってるのよね。
タイムマシン格納庫にてあれやこれや、実家で雑事の処理。
夕刻の電車で帰阪する。
3月29日(水) 穴蔵
いかん、動く気がせず、終日穴蔵。
ま、こんな日もあろうかいね。
おいぼれ寸前だものな。
かんじんの仕事は何も進まず。
しかたあるまい。
ねる。
3月30日(木) 穴蔵/幹線水路2017年
晴れて暖。4月半ばの陽気らしい。
穴蔵にて、少しは仕事もするのであった。
昼前、珍しくも北村I子さんから電話あり。あの聡明な歌やん夫人である。
今年は桂歌々志さんが三代歌之助を襲名して10年なのだという。もうそんなになるのか。確かに10年前であった。5月には連続独演会などあるらしい。
このところ落語会へ行くことがなくなったなあ。ジャズライブも減っている。
夜遊び復活させねばならぬ。ま、来月からだな。
午後、1時間ほど散歩。
梅田貨物線の北側、中津東公園の半分ほどに巨大防音箱ができて、水道工事を始めている。
*
これが、詳細不明だが、老朽化した1500mm管を同径の耐震管に交換する「シールド推進・発進立杭」の起点であり、天満までつながる(らしい)のである。工事はこれから4年続く。
工事と経路の詳細が知りたいが、のぞき込もうとするとガーやんに追い払われる。
そのうち忍び込むことに調べることにしよう。
3月31日(金) 穴蔵/健康診断
事情あって、昨夜、アルコール抜きで寝たら、あまり眠れず。
午前3時前に起きてBSでニュース見てたら、3時10分にニュース速報のアナウンス。
「ソウル中央地裁は朴槿恵前大統領の逮捕状を発付、朴氏は直ちに逮捕され、拘置所に収監される予定」
と地震速報みたいに繰り返し伝える。
日本では「昭恵の証人喚問決定」とは流れず。なべて日本はこともなし。平和なものである。
朝になった。
朝食抜きで近所のY医院へ行き、年に1度の健康診断を受ける。このため昨夜は酒抜きだったのである。
血液検査の結果は後日だが、それ以外、とくに問題はなし。ほっ。
穴蔵に戻り、少しは(非SF系)仕事もするのであった。
3月末日(年度末)なので、代表取締役兼平社員として、決算業務を集中してやらねばならぬのである。
まさかとは思うが、最終金曜のなんとかフライディで午後3時から飲んでる(公務員以外の)アホはおらんだろうな。
おれは19時過ぎから晩酌。
専属料理人が並べた台湾産の枝豆、トンテキなどでビール。
*
春野菜のテリーヌがなかなかの色彩。あとフランスパンで安ワイン。うまっ。
早寝するのである。
無為に過ごした3月が終わる。嗚呼。
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