『マッドサイエンティストの手帳』885

●マッドサイエンティスト日記(2026年9月後半)


主な事件
 ・KLL例会(18日)
 ・森山威男ジャズナイト2026(19日)


9月16日(水) 穴蔵
 ほぼ終日小雨が降りつづく。肌寒し。
 出歩く気になれず、終日穴蔵。不調である。
・小雨の「解体待ち」市営廃墟を眺めて過ごす。
 野々村竜太郎の生家もいよいよ消滅する。ちょっと寂しい。
  *
 ノラたちの姿はなし。どこで雨宿りしているのか。
 連休明けから解体工事が本格化する。最初にやるのが害虫駆除。ゴキブリやネズミの駆除らしいが、ネコはどうなるのか。
 生態がどう変わるか、楽しみといえば楽しみな。
・播州龍野が気がかり(一昨日のレベル4大雨危険警報)だったが、某工務店と連絡がとれ、実家周辺に何も被害はないらしい。
 様子見に行くか迷っていたが、連休明けでいいような。
・午後、BSで『さらば愛しきアウトロー』(2019)を見る。初見。
 ギャングものかと思ったら、確かに銀行強盗だが、「黄昏れギャング」と呼ばれる老人で、しかも全体の構成は恋愛もの?!
 珍品ともいえるが、この年齢で見ると一応面白かった。

9月17日(木) 穴蔵/ウロウロ
 日差しあり。久しぶりに外出する。
 主に金融機関。書店も回り、ヨドバシのPC売り場でサプライ品など。
 昼、晴れたので大阪テーションシティ・風の広場に上ってみる。
  *
 うめきたの北エリアも樹木が増えてたような。
 南側の梅田墓跡の方が気になるが、こちらからは見えない。
「人骨1500体の埋め戻し現場」がどうなっているのか、後日見に行くことにしよう。
 午後は穴蔵。
 いまひとつ(アタマの)調子出ず、色々本を拾い読みして過ごす。

9月18日(金) KLL例会
 晴たり曇ったり。体感的には涼しい。
 昼前に出て、兵庫県へ越境、神戸三宮へ。
 午後、区民文化センターで神戸文芸ラボ(KLL)の例会。参加者7名、本日もほぼ全員が顔を揃えた。
・提出エッセイについては、どうしても老人の雑談会になってしまうなあ。
 80歳を境に急激な老化が実感できる……これには約半数が賛同。そんな年齢構成なのである。
・Iさんの「AI創作」テーマの短篇……メタAI作品ともいえる問題作で意欲作だが、なんらかの形で公開しないと、来週にも現実に似たような「企画」が発表されるかもしれない。
 AIものは書きにくいテーマだ。最近色々と出ているが、1年残るとは思えないのである。
・先月、Kさんのシベリア抑留をテーマにした戯曲について、映画「ソ連脱出 女軍医と偽狂人」のことを話したら、Kさん、DVDを買って見たという。DVD化されていたのだ。お借りする。楽しみであるなあ。

9月19日(土) 森山威男ジャズナイト2026@ala
 秋晴れである。関東は台風接近でたいへんらしいが。
 昼前に出て、新幹線で名古屋に向かう……つもりだが、地下鉄も新大阪もキャリーバック引いた旅行客で大混乱。
 とつぜんの「5連休」初日なのである。
 往路はこだま自由席のつもりで、チケットを買ってさっと乗ればいいと思っていたら、切符売り場に長い行列。しかもクレジットの販売機の方が多く、現金機は少数である。可児行をやめようかと迷ったほど。結局1時間ずらして、こだまで名古屋に向かう。
 こだまは空いていた。が、またも名古屋が大混乱。旅行客に加えて、本日から国際的なんとか競技会が開催されるらしい。
 人疲れしてしまった。名古屋で遅めの昼食。
  *
 名駅地下の店でひつまぶし。スタミナつけて可児市まで辿りつかなければ。
 名鉄で犬山、ここで乗り換えて日本ライン今渡へ。名鉄はまあまあ空いていた。
(江南で昔の勤務先工場を見に行きたかったが、時間がなくなり中止。)
 夕刻なんとか可児市文化創造センターalaに到着した。
  *
 「森山威男ジャズナイト2026」開会である。
 出演は、
 森山威男板(ds) 橋文夫(p) 中山拓夢(as) 川嶋哲郎(ts) 山本玲子(vib) 須川崇志(b)
・いきなり「演歌」から始まる。津軽なんとか(吉幾三の曲?)
 森山さんの「語り」はご父君(おとうちゃんと発声)の思い出を色々。その間に演奏が挟まれるスタイルで、
・My Favorite Things
・見上げてごらん夜の星を
・浜辺の歌
 (休憩/ジャンケン大会)
・赤とんぼ(vibフィーチャー)
・渡良瀬
・Gratitude
・Sunrise
・Good Bye
 森山さんも80歳の壁を超えているが、全曲叩きつづけ。衰えを感じさせない驚異のドラミングである。
 これが聴ける間、こちらもまた1年間、頑張らねば。
 終了後、逆経路(今渡→犬山→名古屋→新大阪→中津/さすがに空いていた)で24時直前の帰館となった。

9月20日(日) 穴蔵/ヘレン・ヒギンス
 曇。涼……むしろ肌寒し。
 5連休2日目で日曜日。朝いったん起きるが、朝食後、またベッド。
 午前中、ほとんど寝て過ごす。昨日の疲れだろう。
 午後、一昨日Kさんから借りたDVD『ソ連脱出 女軍医と偽狂人』(1958)を見る。
  *
 中学時代に見て以来、なんと68年ぶり。
 御殿場ロケ、捕虜収容所のセットを作ったり、それなりに金をかけているのはわかるが、なんと荒唐無稽な。
 ソ連軍の美人女医が日本人捕虜に「抱いてください」だものなあ。
 実話ベースかと思っていたら、原作は舟崎淳『ラーゲルの性典 女軍医とにせ狂人』(日本週報社)で小説……「性典」だからなあ。古書サイトに600円で出ているが読む気にもならない。
 しかし、ともかくヘレン・ヒギンスはいい。入浴シーンも記憶通りであった。男子中学生がクラクラとなったのも無理はない。

9月21日(月) 穴蔵
 曇。雲の動き急。関東は大雨でたいへんだな。
 5連休の中日で「オイボレの日」……1年でいちばん肩身の狭い日である。
 役立たずの「当事者」としては、敬っていただく必要などまったくない。
 さっさと世を去るべきなのだが、なかなか楽には逝けない。
 せめて世間に迷惑をかけぬよう、終日穴蔵で過ごす。

9月22日(火) 穴蔵/ハチ
 秋晴れ。5連休の4日目。「国民の休日」というわけのわからん休日。わたくしも国民なので、何もしないことにする。
 2009年にも5連休があつたらしい。この頃は老母の世話で、播州龍野で下男生活だったから、よく覚えていない。
 たぶんもう生きているうちに5連休はないだろう。
 ということで、穴蔵でボケーーーーッと休日を満喫する。
 が、運動不足はいかんので、午後、歩くことにする。
 人の少ない中崎町を抜けて、いんたーぷれい8へ。
 何を思ったか、この3日間、昼間の「ジャズ喫茶営業」である。
  *
 急にやったものだから、客の入りは↑この通り。
 アルテック・バレンシアを独占して、バニー・ビガード、ボブ・ウィルバー(ハンプトン楽団でカーネギー録音)など、クラリネットの貴重なLPを1時間半ほど堪能。
 マスターも早く体調回復して、毎日、昼間からの営業を復活させてほしいものだ。
 東梅田〜中崎町の路地を歩いて帰館。夕刻、風が涼しくなった。

9月23日(水) 穴蔵
 やっと5連休の千秋楽。秋分の日である。
 終日穴蔵。
 一応マジメに机に向かって過ごす。
・集合住宅関係で嫌な電話が1件。よく知る人物だけに、無視して切るわけにもいかず。
 明らかに認知症進行形。同じ話を延々と繰り返す。話を合わせていたら認知症がうつりそうな。
 わかりましたを連発して切るが、気分が落ち込む。
 集合住宅の居住者で「最初から」の居住者の顔ぶれを思い浮かべると、世を去ったの、施設行き、歩行器使用、痴呆気味が半数以上。明日は我が身。嗚呼。
・ゴミ置き場まで出たついでに集合住宅2階の花壇を見る。彼岸花が数本咲いていた。
  *
 野々村竜太郎の生家前の路地にはもっと咲いているはずだが、塀で囲われて見えない。
 播州龍野は畦道に咲き乱れているだろうが、今年もたぶん見られないだろう。
 特別見たい花ではないのだが。
・夜、例によって5皿ばかり並べてもらって一杯。
 早寝させていただく。明日はやっと普通の日なので、普通の用事で外出予定。

9月24日(木) 穴蔵
 やっと「平日」、爽やかな秋晴れである。
 さあ「外回り」の仕事を片づけよう……と思っていたところに、急な事態発生。連絡待ちで自宅待機しなければならなくなった。
 気持ちを切り替え。本日は穴蔵仕事とする(主に終活だが)。
 いよいよ市営廃墟の解体工事がはじまった。まだ外周の幕張り作業だが、それなりに工事音が響く。
 午後に薬剤散布。専任料理人がベランダから見ていたら、ノラが2匹、ウチ(集合住宅)との境界塀の隙間に逃げ込んだという。
 推定全4匹、これからどこで暮らすことになるか。

9月25日(金) 穴蔵/ウロウロ
 秋晴れ。好天は今日までらしいので、外出することにする。
・梅田まで歩き、郵便局、金融機関のATM(どことも混んでいる)、ヨドバシ、ジュンク堂、中崎町を抜けてタカセ市場を回って、昼過ぎに帰館。久しぶりに7000歩ほど。
 午後は穴蔵にこもる。
 市営廃墟の解体工事、重機の音が気になるが、まだ静かなものだろう。
・午後のニュース。
 たつの市の名を一躍有名にした大山賢二がやっと書類送検された。動機は不明のまま。この頃(5月半ばから6月3日まで)延々と報道されたが、終わりは静かなものだなあ。20カ所以上の刺し傷を受けた母娘は無駄死にか。
 今年「市名」を「全国区」にした3人男。
 南丹市の児童殺害事件(4月) 安達優季(37)は起訴。
 たつの市の母娘殺害事件(5月) 大山賢二(42)は(死んでるが)やっと書類送検。
 本巣市のケーキ店放火殺人事件(9月) 林寛至(70)は(死んでるが)まだ取り調べ中?
 時間がかかることよ。
 たちまち夕刻。小鉢などにグラタンが並ぶ。
  *
 久しぶりにエディ・ダニエルズを聴きつつ、ビール、ワインを少しばかり。夜は静かでいい。

9月26日(土) 穴蔵
 曇のち雨、室温28℃だが肌寒い。
 終日穴蔵。ほとんと机に向かって過ごす。SF系ではなく、集合住宅関係の引継ぎ準備。
 急に週明けの会議が決まったものだから、資料の整理を急がねばならぬ。
  *
 40年分の資料(本来管理組合が保存しているはずが、散逸しているもの多し/私が個人で保管しているのが唯一というのが結構ある/引き渡して大丈夫かなとも思うが)の整理で、これも終活である。

9月27日(日) 穴蔵/AI創作
 曇。昨日と同じく肌寒し。
 早朝から午前中、机に向かう。集合住宅の管理規約関係、なんとか片づいた。
 明日の会議で終り……とはいかず、「外注先との打合せ」、場合によっては「説明会」など、来年5月の総会まで何度かゴチャゴチャあるだろう。ま、しんどい作業はないだろうけど。
 午後、出かけようかと思ったら雨になった。
 結局、終日穴蔵。
 トランプと周近平の会談。
 騒がしかったけど、結局、面談しただけで、動きはなんもない感じ。
 AIをSIと呼ぶとか……なんじゃいな。
 前にロボット3原則をAI3原則に転用したらどうなるかと考えたことがある(誰か書いているか?)。
 ロボットと人間は「個対個」だが、AIは地球全域に広がっているから「AI対人類」になる。
 ・AIは人類に危害を加えてはならない。
 ・AIは人類の命令に従わなければならない。
 ・AIは自己を守らねばならない。
 ただし、アメリカでは人類=白人、中国では人類=漢民族となる。
 AIに命令するのは、人類ではなく、最終的に人類の代表格、アメリカはトランプ、中国は近平になる。
 危険(戦争)を看過することによって人類に危害を及ぼしてはならないといっても、人類の定義が違うから、こりゃいかんわなあ……。
 などと愚考するうちに、ある特集を思い出した。
 AIによるSF創作について、最近、面白い作品を読んだので、そのことを少し。
 AI創作については色々読んでいるが、正直なところ、あまり面白いとは思わない。
 特にAI利用と明かしてあると(読み方に予断が生じるのだろう)普通には読めないのである。
 そんなところに、SF同人誌「星群」96号の「AIと創作」特集は面白かった。
  *
 本日夕刻に見たニュース。「日本の古書店に米国から大量の注文がある。AIの学習用らしい」という。
 掲載作、中西秀彦「祝詞」は、まさにこのニュースの延長上にある(日本以外の世界中の図書館に日本語の"図書館ゴースト"が発生するSF)。見事な先見性(しかもAIが作ったアイデアではない)。創作の裏話とAIが書いたシノプシス?も掲載されている。これらを総合して、たいへん面白かった。
 同号の石坪光司さんの「静寂の水滴」(これはAI利用で書かれた宇宙ミステリー)も、手の内を明かすエッセイを含めて面白い。
 ただ、石坪さんには、もっと注目すべきAIものがある。
 先日のKLL例会に出された石坪さん(もう名前を明かしてもいいだろう)の「目覚め」という作品である。サワリだけ紹介すると「AIしか応募できない創作コンテストの審査をAIが行う」という設定。このアイデアは素晴らしいのだが、早く公開しないと現実が追いつくのではないかと心配した。
 現実にコンテストにAI創作の応募が多く、出版社が困惑しているという話がある。下読みにAIを利用するのではないか。そんな予想をしていたのである。
 と、石坪さんは「note」に発表したという(ここ)。ぜひ一読願いたい。メタSFで、このアイデアもAIに頼ったものではない。……わが感想を付け加えれば、作中作は「ドグラ・マグラ」に出てくる胎児の夢みたいな不気味なものにした方がより面白いのではないか、といったところ。
 AI創作についていえば、プロを自認する作者の作品はそう面白く感じられず、同人誌系(文学フリマなど)の方に掘り出し物がありそうな気がする。
 なぜであろうか。しばらく考えてみたい。

9月28日(月) 穴蔵
 秋雨。陰気な日である。
 穴蔵にて終活。
 午後、BSで『ジャッカルの日』を見る。半世紀ぶりか。フォーサイス作品の映画化の中ではいちばんの出来栄え。
 夕刻、集合住宅の規約委員会。1時間ほどで終る。ほぼわが提案通りの内容でマンション管理士に委託することになる。
 夜は7皿ばかり(ちと過剰)並べてもらってビール、酎ハイ。
 新潮社の「波」10月号……今号は面白い記事なし。
 早寝。

9月29日(火) 穴蔵
 霖雨。終日降りつづく。肌寒し。
 傘差してでも出かけるべき用事があるのだが、集合住宅関係でややこしい連絡あり、動けなくなった。
 終日穴蔵。
 管理規約とは別の5年前の工事の資料を調べる必要あり、またもファイルをめくる。
 なぜ今ごろ……と思うが、ひょっとしたら大規模修繕の談合疑惑がらみかも。
 本音をいえば、そんなの当たり前だろうが。
 ま、明日にはわかるだろう。
 眼下の市営廃墟では、雨の中、樹木が切り倒されていく。百日紅もバッサリ。きれいに整地。
  *
 ちなみに1月前はこうであった。
 ノラたちの隠れ場所はますます縮小。どこで雨宿りしているのやら。

9月30日(水) 穴蔵
 秋晴れ。
 午前、集合住宅関係のことでかり出される。管理規約ではなく、5年前の大規模修繕工事の点検作業の立ち会い。
 理事ではないのがだ、工事の詳細を覚えていてヒマなのは他にいないから……らしい。やれやれ。
 施工会社のスタッフと、5年ぶりに屋上に上がる。
  *
 公園を見下ろすとキンタマが縮むねえ。
 公園の幹線下水管工事の起点、シールド工事が再開されたらしく、鉄板で覆われていた直径20m、深さ40mの貯水池が開かれている。
 茶屋町南(例の鋼管突出事故の現場)の分水立坑まで800mのシールド工事は年内には終るという。
 本当に来年3月末には公園が元通りになるのか……まだちょっと疑問だが。
 午前中、屋上から各階廊下、外回りをウロウロしたら、脚に相当な負担がかかる。
 昼は野菜天と蕎麦でビール一杯。
 出歩く脚力がなくなり、午後は穴蔵で本を読んで過ごす。
 無為に過ごした9月が終る。噫。


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