『マッドサイエンティストの手帳』849
●マッドサイエンティスト日記(2025年3月後半)
主な事件
・万博駅伝(16日)
・映画『敵』(21日)
・森村泰昌 講演と上映会(23日)
3月16日(日) 万博駅伝/穴蔵
朝だ。雨が降っている。
雨中の万博駅伝が期待できる……と思ってたら、9時前に雨がやむ。
大阪市内だけでなく、スタートの吹田も同様のような。
9時スタート。普通の駅伝になった。
新御堂に入ったあたりから、YouTubeで豊崎インター付近のライブカメラも見る。
9時40分頃に下り車線が規制され、コーンなどが並べられる。東側の歩道に野次馬が2,30人上がってきた。
10時過ぎに白バイなどに先導されて先頭ランナーが淀川を渡って出現する。
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ライブカメラ映像から30秒ほどして、ウチの東側をトヨタのランナーが通過していった。アタマがちらっと見えただけ。
5分くらいで全部が通過して去る。
あとは惰性で、夢洲のゴールまでテレビを見てしまう。結局、雨は降らなかった。
午後、散歩に出ようかと外を見れば雨である。夕刻まで降り続く。
駅伝の間だけやんでいたとしか思えない。
天は万博に味方しているのか? まさかなあ。
3月17日(月) 穴蔵
曇天。穴蔵にこもって終活。
こちら(穴蔵)よりも播州龍野の整理の方が先なのだが、なかなか予定が立てられない。
電話とメールのやりとりだけは色々あり。明日は相棒の某くんが行ってくれることになる。
こちらは4月の検査が終るまで動かない方がいいような。
今年も龍野の花見は間に合いそうにない。
午後、晴れ間も出てきたので近所を散歩。
タカセでの買い物も頼まれたので、南濱墓地に寄る。
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そうか、入口の道引地蔵尊にお詣りもいいが、天神山に倣って「墓見で一杯」やる方がご利益がありそうな気がする。
来週あたり試みるか。医者にはとめられそうな。
3月18日(火) 穴蔵
晴。穴蔵にこもる。終活作業、たいしてはかどらず。
午後、近所を散歩。
一昨日から淀川大堰閘門が開通しているから、毛馬堤から蕪村公園あたりまで歩きたいが、出てみると意外に寒い。
茶屋町の蕪村碑で間に合わす。
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ついでにジュンク堂……こちらは書籍の売り場面積が狭くなって、一回り30分ほど。
1時間、2500歩ほどで帰館。
歩けることに感謝しなければならぬ。
3月19日(水) 穴蔵
曇天。東京都心は雪。大阪も寒い。
終日穴蔵。
資料を読んで過ごす。
午後、BSで成瀬巳喜男の『めし』(1951)を見るが……
上原謙と原節子が倦怠期に差しかかったサラリーマン夫婦を演じる。
名作ということはわかっているのだが……こちらの興味は、上原謙のような美男が、後年なぜあんな下品な女に夢中になったのか(その事情はこちらに書いている)にあるから、映画にはまるで集中できない。
結局、30分ほどで見るのをやめる。
晴れてきたので、ちょっと散歩にと廊下に出たら、エレベーターが保守点検中であった。
下りはいいが、帰ってきた時にまだ作業が続いていると、これは困る。
60キロの荷物を7階まで運び上げることになるのだからな。
位置エネルギー急増作業は厳禁である。直ちに穴蔵に引き返す。
行動が制約されること多し。
3月20日(木) 穴蔵
晴。春分の日で、人出が多そうな。
終日穴蔵で過ごす。
・地下鉄サリン事件から30年。
この日は夕刻から梅田で編集関係のSさんと打合せの予定だったが、会うなり「テレビのある場所がいい」ということにり、すぐにわが家のリビングに移動、結局夜中までビール飲みながらテレビを見ていたなあ。
オウムだろうとの暗黙の了承はあったが、上九一村の強制捜査は22日早朝6時だったから、この日は何やらよくわからんまま過ごした記憶しかない。
当時の記録を調べても、PL法の施行が迫っていて、その対応にやたら時間をとられていたことばかり出てくる。
その点では、マジメに仕事していたんだなあ。
3月21日(金) 扇町/映画『敵』
晴。暖。
・朝のニュース。
昨日(3月20日)15時頃にアプローズ前(阪急インターの北側)交差点でひき逃げがあった。
十三からパトカーに追われてきた白の軽が信号無視、女性を跳ね飛ばして(重症)そのまま逃げているらしい。
ここは、わたくしも専任料理人もいちばんよく利用する交差点で、15時前後はよく通る時間だ。
車種もナンバーも判明しているはずだが。
・午後、散歩に出る。
くだんの交差点を渡って、三番街から地下を歩き、いずみの広場から出て東へ。
扇町公園の手前、神山交差点を南へ少し。
新しくできた安藤建築、現代アートギャラリー「ICHION CONTEMPORARY」を見る。
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幅約3メートル、6階建て。東梅田教会(雀さんがよく落語会で使った)の北隣どなりであった。
内部(開催中の展示会)も見られるようだが、時間の都合で後日とする。
ついでに、すぐ南側にある龍王大神にもお詣りする。
・扇町公園の南側にできた扇町シネマへ。
本日の主目的。『敵』を見るためである。
筒井康隆の原作(四半世紀前に読んでいる)を吉田大八が映画化、主演は長塚京三。
1月から上映されていたが、諸般の事情で今まで「ひとりで映画館」は自粛していたのである。
傑作である。数ある筒井作品の映画化の中でもベスト級だろう。
この映像をリアルに実感できたのは、わが年齢と体の状態が「最適の時期」にあったからでもある。
長塚京三は名演。長塚京三に注目したのはテレビドラマ「課長サンの厄年」(原作はかんべさんの「課長の厄年」)だった。紡績会社の調子よくて少し危うい部長役を演じていて、うまいなあと感心した記憶がある。30年以上前だ。
渡辺儀助は77歳(原作では75歳)、演じる長塚は79歳。この年齢は重要だ。
わたくしもほぼ同じ老齢。ちなみに文庫解説の川本三郎も、解説で引き合いに出される荷風の享年も、同じあたりに集中している(これを筒井氏は60代で書いたのだから、あらためて驚く)。
さらに「きわめて個人的な」感想を書くが、原作のラストで繰り返される「死都」という言葉には特別な思い入れがある。
ラインスターの中篇のタイトルで、これはわが「SFの初心」のひとつ。それが老人文学のラストに出てくる感激は、他人にはわからないだろう。
映画でこの「死都」がどう映像化されたか。ネタバレになるから書けないが、原作のイメージとはここだけはちがっていた。
・映画はやはり映画館で観るものだ。残念ながらその機会は減るだろう。
「敵」が映画館で観た最後の作品になったとしても、それはそれでよしとしなければ。
3月22日(土) 穴蔵/ウロウロ
晴。6時にベランダ12℃(アメダスは9.1℃)だから、暖かい日になるのだろう。
思うところあって、マジメに机に向かう。いつまで続くかはわからんが。
午後、花粉対策の重装備で出かける。
急ぎの郵便物あり、旧貨物線の工事現場沿いに北郵便局まで歩き、クリックポスト投函。
あと、スカイビルの里山を抜ける。
うめきた2期地区は(南エリアがオープンしたばかりで)人出が多そうなので、さらに南側、梅田ランプを外回りして帰ることにする。
人骨1500体発掘・埋め戻し現場を定点観測所から眺める。
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南西の隅に近いエリアの工事は(たぶん分譲タワマンで)完成までまだ2年近くかかるのではないか。
わが関心はこのエリアに(ひっそりとでいいから、七墓地の他の墓地同様に)地蔵尊が作られるかどうかだ。
世間は忘れとらんぞ。完成する頃に見に来ることにしよう。
大阪駅からグラフロ西の道を抜けて帰館。
1時間半ほど。7000歩ほどになった。
・堂島川の歩道で男性死体を切り刻んだ袋詰め発見! 先日眺めた朝日放送ビルの少し下流だ。
面白そうな事件だが、一昨日のひき逃げ犯がまだ捕まらん。府警諸君の健闘を祈る。
3月23日(日) 森村泰昌 講演と上映会
晴。6時の外気12℃(アメダスは9.1℃)、ありがたい季節になった。
昼に出かけ、歩いて中之島クロス近くをめざす。
桜橋渡辺病院跡から出入橋、久しぶりに堂山(四橋筋の西側)界隈を歩くが、日曜日で、あまり面白い景観はなし。
この年になって、はじめて田蓑橋を渡る。
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橋の北詰で「蛸の松」なるものを初めて見る。知らなかったなあ。
橋を渡って中之島4丁目へ。
このあたりは昨年からすっかりおなじみになってしまった。
本日は中之島クロス手前の阪大中之島センター・3階スタジオへ。
『森村泰昌 講演と上映会』である。
森村泰昌氏は阪大特任教授であり、年に一度くらい公開講座が行われるらしい。定員100名。うまく入れたものである。
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最初に講演というよりも「解説的なお話」あり、あと『エゴ・シンポシオン』(2016)の上映。
正確には『「私」と「わたし」が出会うとき ―自画像のシンポシオン―』らしい。
この作品が今までどのくらい上映されたのかは知らない。名のみ知っていたが、はじめて見る70分の映像作品。
なんと(「最後の晩餐」にならって)画家13人のシンポジウムというかインタビューというか自己語りというか疑似ドキュメントというか、様々な形式で画家が自分の自画像について語る。
ゴッホは兄弟で登場するし、ダ・ヴィンチの自画像の正体は物乞い(チラシの写真参照)であり、フェルメールの自画像は作中にあるが人間のかたちをしていなかったり、 登場拒否の画家がいたり……そして13人目は森村泰昌自身である。
この13人目の「わたし」がやることが……これはとても書けない。
いや、あまり余計な紹介は(きちんと理解できたとはいえないし、再確認したいところが多い)やめといた方がいいようだ。
これは「映画ではない」という意見もあるようで、それももっともだが、「映像芸術」なんだから、もっと(映画館でも)上映の機会があっていいと思う。
3月24日(月) 穴蔵
晴。6時の外気14℃(アメダスは12.1℃)、昨日より2℃暖かい。いい日だ。
室温は22℃で、先日からエアコンは使用せず(ただしコタツは使用)。
終日穴蔵。
2時間ごとにコタツ(読書/時々居眠り)と机(PC)を移動しているうちに夕刻となる。
充実した1日であった。
3月25日(火) 穴蔵
晴。6時の外気15℃(アメダスは13.1℃)、昨日よりまた暖かくなった。
ただ本日は黄砂がひどいらしい。いつもは東の一角に見える生駒山系がかすんで見えない。
出歩かないに限る。
終日穴蔵。机とコタツいたりきたりで1日が過ぎる。
本日のニュース。
・20日午後のアプローズ前交差点でのひき逃げ。伊丹市の建設作業員ミン・セイイチ(21)が逮捕された。
なぜ5日もかかったのか。盗難車だったのか。自宅に帰らず逃走してたのか。詳報が知りたい。
(24日に出頭したらしいが……まだ経過がよくわからん。)
・米田哲也(87)がスーパーで缶チューハイ2本を万引して現行犯逮捕。嗚呼。
貧乏からではなく、ボケたのだと思いたいが、いずれにしても、明日は我が身であるなあ。
3月26日(水) 穴蔵
・またも睡眠時間が不規則になってきた。
2時前に目が覚め、テレビで『平成紅梅亭』を見る。30周年で特別企画をやっているらしい。
桂吉弥「ホース演芸場」(創作/面白いが、このオチはざこば師匠死去の前のだろうな)、桂二葉「金明竹」(まあこんなもの)、桂南光「火焔太鼓」(上方落語版ははじめて)……未明に2時間近くも見るものではないな。
・朝。晴。6時の外気17℃(アメダスは16.5℃)、昨日よりさらに気温上昇。いい季節になった。
9時には東からの日差しで、外気26℃(アメダスは20.2℃)! このまま推移してほしい。
本日も黄砂、出歩かないことにする。
終日穴蔵。ここ数日のパターンで過ごす。
・午後。BSで『大脱走』を見る。40年ぶりくらいか。
脱走まで2時間、シナリオはよく練られていると思うが、今見ると、3時間はちょっとしんどい。
・夜。健康食いただき、本日も早寝。
3月27日(木) 穴蔵
晴。6時の外気15℃(アメダスは14.2℃)。3日つづいた気温上昇は本日でストップした。
……と思っていたら、昼前にアメダス25.2℃で「3月としては歴代1位の高温」を記録した。
このまま高温がつづけばありがたいが。
終日穴蔵。
京阪神に開花宣言が出たので、午後、近所の公園まで出てみる。
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工事塀外の数少ないソメイヨシノは3分咲くらいであった。
黄砂が多そうで、10分ほどで穴蔵に戻る。
ニュースは岡山・今治の山火事ばかり。鎮火の目途立たず。→『燃える世界』
そういえば昨日は強風で東北新幹線が運転見合わせた。→『強風世界』
能登半島の復旧進まず。→『沈んだ世界』
日本列島はバラード化していくのか。
大阪は平穏だな……などと気楽に構えていると、体内で血栓が生成しかねない。→『結晶世界』
血栓は結晶ではないか。尿酸が結晶化する病気があったかな。
いずれにせよ、急激な運動と食生活と睡眠に注意して過ごさねばならぬ。
ともかくあと1週間だ。
本日も早寝することに。
3月28日(金) 穴蔵/梅田
深夜から雨になったようだが、目覚めた4時にはほとんど降ってない。
6時の外気19℃(アメダスは17.9℃)で、早朝の最高気温。曇天で梅雨と錯覚するような。
・午前、久しぶりに梅田へ。
某保険会社のプラザへ。年1回の契約内容確認。
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グランドビル高層階からの眺め。梅田の東側は3年前とほとんど変わらない。
西側はうめきた開発、北側はタワマン林立、南側は阪神百貨店改築・丸ビル消滅と、大きく変わっていると対照的だ。
中崎町一帯は(大火事でもない限り)意外にこのまま残りそうな気がする。
せっかくだからウロウロしたいが、4日間ほとんど歩いてないと、足がひどく疲れる。
ヨドバシと紀伊国屋書店を覗いて昼前に帰館。
穴蔵にこもる。
・午後、BSで『赤い河』(1948)を見る。
意外にもはじめて。小学時代に見逃したままだった。今見ると、テーマが牧場とインディアン襲撃で、気楽には楽しめない。
音楽が「ライフルと愛馬」のメロディなので驚いたが、そうか、『リオ・ブラボー』(1959)と同じホークス〜ティオムキンのコンビであつたのだ。
3月29日(土) 穴蔵
午前3時に目覚める。
ベランダは11℃、アメダス8.7℃。気温の変化が奇妙である。
一昨日(27日)正午前に「3月の歴代1位」(25.2℃)を記録して以降、40時間ほど、昼夜関係なく気温がじわじわ下がり続け、本日未明、まだ下降している。
このまま氷か雪の「結晶世界」まで進むのか心配になってくる。
6時、明るくなり、アメダス7.7℃でやっと下げ止まったような。
終日穴蔵。
寒くはないが、土日は人出が多そうだから、出歩かないことにする。
さりとて生産的な仕事もできず。困ったことだ。
3月30日(日) 穴蔵
晴れたり曇ったり。寒い日である。
終日穴蔵。だらだら「終活」で1日が過ぎる。
健康食をいただき、早寝。
テレビで『鉄腕アトム 宇宙の勇者』(部分カラ―?)を見たいが、23時からでは、とても起きてられない。
ビデオが回ってくるのを期待。
(↑などと書いたら、さっそく個人的に便宜をはかってくださると連絡をいただいた。感謝。)
3月31日(月) 穴蔵
晴。好天だが寒そうな。
・芦屋小雁さん(91)の訃報。28日、老衰。
喜劇役者とは別の顔。70年代には大阪で『2001年宇宙の旅』の上映会を開かれたり、SF大会に「スターウォーズ」の予告編を提供してくださったり、その後SF大会にゲスト参加されたり、SFにずいぶん協力的な方だった。
8年前に認知症を公表され、認知症関係の活動の他に、映画関係のこともつづけられたようだ。
とても真似できる人生ではないが、SFに対しては、小雁さんの映画に対する姿勢を見習わねばと思う。
芦屋小雁『笑劇の人生』(新潮新書)を読み返すことに。
・午後、BSで『天国と地獄』。
これはDVDを持っているが、見はじめると、やっぱり最後まで見てしまった。
山崎努、若いなあ。
・月末の処理事項があってATMまで。ついでに近所を散歩。
南濱墓地を通りかかったので、道引地蔵尊にお礼参り。
ついでに墓地に入ると、桜の老木が八分咲き。これなら花見と墓見で一杯やれるな。
*
茶のトラネコが花見しているが、耳を見るに、地域猫なのであろうか。
ゴザでも敷いて一杯やりたい雰囲気だが、今年はやめとこ。
来春、お互い元気だったら再会しよう。
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