『マッドサイエンティストの手帳』843

●マッドサイエンティスト日記(2024年12月後半)


主な事件
 ・KLL例会/忘年会(20日)
 ・中之島クロス(26-27日)


12月16日(月) 穴蔵
 夜中にゴミ出しに出る。
 と、ゴミ置き場の横に不審車両が違法駐車している。
 闇バイト強盗の下見ではないと思うが、不気味である。
 まさかこんな集合住宅に……と思うが、市営廃墟の横だし、注意しなければ。
 朝まで眠れず。
 終日、寝ぼけ状態で過ごす。

12月17日(火) 穴蔵
 晴れて寒い日。
 終日穴蔵。
 外出は午後に液体系重量物の運搬役を務めただけ。
 本日、相棒の某くんが播州龍野往復してくれた。
 夕刻に、実家方面でちょっとややこしそうなことがあると、写真添付でメールが届く。
 要するに「庭に野良猫が住みついているかもしれない」のだが、食べ物があるわけではなし。
 現地に向かうかどうか、迷うところだ。ノラのためにわざわざなあ。
 こちらみたいに、エサやりおばさんがいてくれたらいいのだが。
 心配事が多い。

12月18日(水) 穴蔵
 晴。寒し。
 朝、近所の某医院へ。定期健診。諸数値、極めて正常であった。
 安心して、あとは終日穴蔵。
 午後に身内から連絡あり。
 播州龍野の野良猫事情について。
 身内の方に播州龍野の「ご近所」から、「よくわからない長い長い電話」があったらしい。
 どうやら「飼い猫がお宅の庭に入り込んで出てこない。確保するためにワナを仕掛けたいので、留守宅の庭に入らせてほしい」という要望だったらしい。
 その侵入方法については書かないが、「どうぞ」と返事したらしい。
 その結果が、昨日の相棒からのメールであったわけだが……ますますわからなくなる。
 最初の身内への電話から、少なくとも2晩3日は経過している。
 この寒い時期に、エサもなく飼い猫が2晩もウチの庭で過ごせるのか?
 猫は死をさとると身を隠す。どっかで死んでるんでっせ。

12月19日(木) 穴蔵
 晴。寒。今季いちばんの冷え込みという。
 終日穴蔵。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
・「作家の家に白骨死体」というニュース。びっくりするなあ。
 警視庁大崎署が金銭関係のことで高島望という「作家」の家に踏み込んだら白骨化した遺体があったという。
 白骨はともかく、どんな作品を書いた作家なのか? わたくしはまったく知らない。
ナベツネ死去。やっと。黒田軍団の解体から35年以上か。
・小倉マクドの中学生男女2人殺傷事件。現場近く(南区長尾)の平原(ひらばる)政徳(43)を逮捕。妙な姓だ。
・柏市で夫婦を刺殺した男、あと自宅?に放火、焼け死んだのかとおもったら、逃走して逮捕。酒巻馨(77)。
 西の稲美町(甥2人焼殺の松尾留与)東の柏市となるか。
 おかしな事件の多い日である。

12月20日(金) KLL例会/忘年会
 薄曇りで寒い日。
 昼前に出て、阪急で三宮へ。
 午後、神戸文芸ラボ(KLL)例会。エッセイ、短篇について合評会形式で行う。
 不思議な能力を備えた人間が、貼紙だけ表示して「裏稼業」を行うが、それが口コミで広がってややこしい事態を招く……というパターンの短編が2篇。ともに意欲作。そして産霊山とも嘘部とも異なる展開に挑もうという姿勢も同じに思える。
 これはともに連作、あるいは長篇化する方がいいと思う。
 夕刻に帰館。
 しばらくして、SF関係3氏が来穴蔵。
 あまり公開していないが、SFの事始めというか忘年会というか、登場実物不明のSF会合を執り行う。
 何年か前からつづけていた会だが、コロナなどあって3年ぶりの開催。
 基本的に持ち寄り散財で、ウチの提供は専任料理人の作ったオードブルとサラダ程度。
 その後も続々とご馳走登場。
  *
 これでビール、ワイン、日本酒飲みつつ、SF談義、ざっと6時間。
 後片付けの手早いメンバーがひとりいて、助かるなあ。さっと片づけて解散。
 こちらは酩酊。たぶん前後不覚で眠る。

12月21日(土) 穴蔵
 わ、目覚めれば9時近い。よく寝たものである。
 二日酔いではないが、体力が落ちている。一連の朝の儀式のあと、またベッド。
 昼は煮麺を半分ほど。
 午後もベッドで横になったまま過ごす。
 夕刻入浴。おや柚子湯である。そうか、本日は冬至であったのだ。
 元気回復。
 数皿並べてもらって軽く一杯。
 早寝させていただく。

12月22日(日) 穴蔵
 終日穴蔵。
 昼、ジュンク堂あたりまで行くが、NU茶屋町から南はえげつない人出。
 年末の日曜だから、梅田は避けた方がいいような。
 それに、恐ろしく寒い。さっさと引き返す。
 終日10℃以下であったような。

12月23日(月) 穴蔵
 晴。本日も寒いのであった。
 ややこしいことあって、午前に出て、天満の某事務所に出頭する。
 出したはずの書類がこちにのミス?で届いてなかったらしい。
 手続きは20分ほどで終るが、今後も気の重い状況がつづきそうな。
 天五あたりで一杯という気分にもならず。
 扇町公園のおなじみのベンチで、しばし物思いにふける。
 鳩が大量に日向ぼっこしていた。
  *
 松尾留与の心境がなんとなくわかってくるなあ。
 中崎抜けて帰館。午後は穴蔵にこもる。
 明日は少しは生産的なことをしよう。

12月24日(火) 穴蔵
 終日穴蔵。
 意外に雑事が多く忙しいのであった。非SF系のことばかりだけど。
 年末の決算関係も色々。
 播州龍野へは相棒の某くんが行ってくれて連絡あり。
 あちらのややこしい状態は解決したようである。
 たちまち夕刻。
 おっ、ローストチキン? そうか、クリスマスイブであったか。
  *
 家族そろっての食事でもなし。ヤキトリで焼酎湯割りの方がいいのだが、口には出さず。
 ありがたくワインをいただく。

12月25日(水) 穴蔵
 寒いのであった。
 終日穴蔵。出歩く用事なきにしもあらずだが、明日に送る(明日はどうしても行かねばならぬ所あり、すべてそのついで)。
 机に向かう/コタツで雑読の繰り返し。
 時々市営廃墟をながめる。
 と、新顔登場である。
  *
 先日から新しい猫が廃墟に現れ、トラたちを威嚇して追っ払っている……と専任料理人がいう。
 白と黒のブチがそれらしい。野良には見えない。意外に強いらしい。
 トラやクロ、5、6匹いるはずのノラは昼間見かけなくなった。
 どこかの飼い猫が廃墟をわが領地と主張しはじめたのか。
 よくわからんが、生態が変わりそうな。

12月26日(木) 中之島クロス
・世間はこの週末から9連休という。
 ニュースを見ていたら「マーキングにご注意」といっておる。
 インターホンや表札にマークがつけてあって、空き巣ねらいが留守宅を調べている可能性があるらしい。
 これは20年ほど前にもあった。2003年3月に「謎のシール」という記事を書いたが、ほとんど同じだ。だいぶ調べたが、わからぬままだった。
 今回は闇バイト強盗の下見ではないのか?
 わが集合住宅はオートロックにしたから、今回は貼られていない。
・昼前に出て、本日は天気が不安定なので、地下鉄とバスで「中之島クロス」へ。
 着いたとたんに快晴。対岸の眺めがいい。
  *
 14時過ぎに帰ろうとしたら、また曇って、雨が降りかける。
 ちょうどバスが来たので大阪駅へ。
 梅田で所用あれこれの予定だったが、明日も出向かねばならぬので、本日はまっすぐ帰館。
 穴蔵にこもって、あまり動かずに過ごす。

12月27日(金) 中之島クロス/ウロウロ
 朝、通勤ラッシュのピーク時に地下鉄で大阪駅へ。
 ここからバスの予定が……さすがにラッシュ時市バスには(感染が怖くて)乗れない。地下鉄で肥後橋、そこから中之島クロスまで歩く。
 中之島美術館からSpace Ship's Catがこちらを見ていた。
  *
 時間があればあとで寄ってみよう。
 中之島クロスの予約は10時だったが、1時間ほど早く着いてしまった。
 ありがたいことに繰り上げて作業してもらえた。
 解放されたのが9時40分、美術館も科学館も開館前である。
 また来るだろうから、本日はバスで梅田へ。
 郵便局、金融関係など回る。ついでにパソコンショップと書店も。
 地下街はいいが、地上は風あり、おそろしく寒い。
 昼前に帰館。
 午後はエアコン稼働させて(非SF系の)本年度の作業はすべて片づける。
 明日から(たぶん)7連休である。何もしないつもり。

12月28日(土) 穴蔵/ウロウロ
 世間9連休の1日目。
 冬将軍がおいでになるとの予報。確かに2℃ほど低いようだが、それほどでもなし。
 穴蔵にこもって読み書きパソコン。
 午後、1時間ほど近所を散歩。
 新淀川大橋。新御堂から左岸線への分岐路の工事が終ったというので見に行く。
  *  *
 万博のシャトルバス専用に使用される道。むろんまだバスは走ってない。
 一般歩行者にとってありがたいのは、東側の歩道から淀川の川面が眺められることだけ。
 左岸の堤は一生歩けないそうにないが。
 万博めが。

12月29日(日) 穴蔵/ウロウロ
 世間9連休の2日目。
 終日穴蔵。
 年末年始、何もしないで過ごすつもりが、何もしないのがこんなにしんどいとは。
 大掃除…というより、机の周辺を整理しようと思うが、どこから手をつければいいか迷い、迷ったまま1日が過ぎる。
 このままでいいか。

12月30日(月) 穴蔵
 世間9連休の3日目。
 終日穴蔵。何もせず。
 静かな日である。周辺から工事音がまったく消えたからだ。
 しばらくこんな日がつづくことになる。
 集合住宅の上層階から公園の「工事現場」を見る。
 豊崎西公館の立杭工事……20メートル径の穴がだいぶ掘られているはずだが……
 外観は3ヶ月前とぜんぜん変わらない。半年前とも変わってない。
 工事の進捗状況は外からはまったくわからない。
  *
 竪穴を掘り終えると、ここから横へ、新御堂の下を800メートルほど貯留管を掘ってシールドしていく。
 2年(令8年末)でという説明だが、信じられんスピードだ。
 あまり期待せずに待つことにするが、こちらの寿命の方が先だろう。
 一生この工事現場を眺めることになる。嗚呼。

12月31日(火) 穴蔵
 世間9連休の4日目。大晦日である。
 終日穴蔵。何もせず……ではなく、身辺整理を行う。
 机周辺の雑多な資料類を整理(といっても不要なのを隅に積み上げるだけ/処分は来年)。
 パソコン内の「年度データ」を外付HDに移してRAM内を整理する。
 アタマの中は、放っておいても消えていくが、スッキリ整理とはいかない。困ったものだ。
 しかし、よくこの年まで生きたものと思う。
 わが前後10年ほどの世代は、60歳が定年で、80歳までの生活設計を考えておくというパターンが多かったと思う。
 つまり、80歳は死なねばならぬ年齢でもある。
 それから先は、設計が狂いだし、色々ときしみが生じはじめる。場合によっては周囲の圧力が増す。
 来年からは……あと数時間後からは、ともかく何事にも執着せず、考えず、欲しがらず、気楽に生活することにつとめようと思う。
 ということで早寝。


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