『マッドサイエンティストの手帳』813

●マッドサイエンティスト日記(2023年9月後半)


主な事件
 ・森山威男 JAZZ NIGHT 2023(16日)
 ・播州龍野いたりきたり
 ・ニューサン(23日)


9月16日(土) 森山威男 JAZZ NIGHT 2023
 昼前に出て名古屋へ向かう。3連休初日で旅行客多し。
 午後に千種でJAZZ友にして大先輩のIさんと会う(わたくしの知る限り、日本一のジャズコレクターである)。
 毎年、可児市へ行く途中に会っていたのが、コロナ等で数年中断していた。
 喫茶店で2時間ほど意見交換。本日は河合良一さんの音源について。知らなかったのがまだまだあることに驚く。
 千種から多治見、大多線に乗り換えて、夕刻、可児に着く。
 ここから西へ、夕陽に向かって歩く。数年前までは友人数人と歩いた道だが、本日はひとり。
 ちょうど落日の時間に可児市文化創造センター「ala」に到着。
  *
 知人数氏にあいさつ。
 18時30分「森山威男 JAZZ NIGHT 2023」開演である。
  森山威男(ds)
  川島哲郎(ts,fl) 渡辺ファイアー(as,ss) 田中邦和(ts) 中山拓海(as,ss)
  佐藤芳明(acc) 魚返明未(p) 冨樫マコト(b)
 フロントにサックス4人という編成。
(第1部)
 子供の頃から山下トリオまでの「自伝的」構成。高校になって太鼓を叩き、最初はマーチ。大学では教授にいじめられ、退学決意(とどまったが)、大学のジャズ研を回り、山下トリオ結成まで。
・最初の曲は……なんだったっけ、失念。ボケ進行である。
・American Patrol(マーチ)
・Danny Boy(失意の時に聴いた)
・Hachi+ケイコタン(フリーだが、サックス4本に囲まれて凄まじい演奏)
(第2部)
 4ビート時代の思い出など。
・Watarase(板橋文夫の名曲)
・Gratitude(故・井上淑彦の名曲)
・Your Son(佐藤さんの加入/勝手に「あなたの息子のつもりです」といわれたとか)
・Sunrise
・なんとピアノの弾き語りあり
・Isn't She Lovely
・Good bye
 「来年もやります」……こちらも頑張って生きねば。
 21時に終演。さっと出て、日本ライン今渡〜犬山〜名古屋と乗り継ぎ、ホームに上がるとちょうど来たのぞみに飛び乗ったら、23時に新大阪、23時15分に帰館できた。
 alaから自宅まで2時間15分。播州龍野から帰るよりも短時間である。

9月17日(日) 穴蔵
 晴。涼なり。
 終日穴蔵。
 近所の小学校で「敬老の日」のイベントがあるらしい。行ったらカステラが貰えるとか。
 そうか、敬老の日(カレンダーでは明日)であったか。
 拒否するのもカドが立つから、専任料理人に任せたのだが……困ったことよ。
 てっきり天八の某会館で行われる「区」の行事かと思ったら、小学校の講堂での開催だから、区内だけでもアチコチで開催されているらしい。
 つまり……小学生と同数に近い老人が生息しているということか。
 恐ろしいことよ。

9月18日(月) 穴蔵
 晴。敬老の日。敬われるような立場にはないので、出歩かず、人と会わないようにする。
 終日穴蔵。
 一昨日Iさんからいただいた音源を聴いて過ごす。
 10数年前に、東京に「にゅうおいらんず」という咄家ディキシーバンドがあったことを知る。
 うまくはないが、まあまあ面白い。
 デビューは雀さんの「まんぷくブラザーズ」の方が早かったかな。
 東西、色々あるものだ。

9月19日(火) 穴蔵
 午前、近所の某院へ定期健診に出向く。数値は良好。
 午後は穴蔵で来年のことを考えて過ごす。
 世間ではオセチの予約が始まり、来年のカレンダーが売り出されているらしい。
 後期高齢者のわたくしでも、来年の予定が入り出した(半年先の検査予約などだが)。
 システム・ダイアリー用の2024年度スケジュール表をPCで作る。
 来年は閏年なので、2月以降の曜日設定を間違わないようにせねばならぬ。
 このスケジュール表、使い切るのかどうか、自分でも疑問なのだが……

9月20日(水) 大阪←→播州龍野
 早朝の電車で播州龍野へ移動する。
 約50日ぶり。実家の周辺、雑草がひどく、門扉を開けると、庭にも一面に繁っている。
 玄関まで10メートルほどの間に、得体の知れない葉っぱがズボンに貼りつく。
 通路分だけ刈り取るが、本格的にはシルバーセンターに依頼するしかあるまい。
 雑事山積。
 市内あちこち。10月からのインボイス関係については「何もしない」ことに決めているので、その連絡など。
 実質「廃業」だが、これも潮時であろう。引き潮のとき。
 家屋内のことは(書籍関係含めて)手のつけようがない。
 来月あたり、泊まり込みで来るしかないようだ。
 午後の姫新線・キハ系ジーゼルで姫路へ。
 遅めの昼飯……というか、英洋軒が空いていたので、久しぶりにちょっと一杯。
  *
 ズリから199円(ズリの唐揚げ)、具だくさんサラダ199円、餃子299円でビール。
 栄養バランス最高である……ような気がする。
 新快速で仮眠しつつ帰阪。大阪駅手前でちゃんと目が覚めるからたいしたものだ。

9月21日(木) 穴蔵
 朝5時にゴミ出ししようと、下から眼下を見れば、懐かしや、 電動カートオバサンがエサの容器を片づけに来はったところだった。
  *
 半年ぶりに見る。深夜のエサやりオバサンと連動してはるのだ。
 愛猫派が組織的に活動してはるのはわかったが、この半年、仔猫は増え「さくら耳」ネコは増えないのが気になる。
 これから冬になって、増殖するネコたちはどうなるのか。
 自分の命よりも、そちらが気になってしまう。
 終日穴蔵。
 ラスカルズを聴いて過ごす。

9月22日(金) 穴蔵/ウロウロ
 曇。涼しい日である。
 午前、穴蔵。
 午後、梅田ツインタワー・ノース上階の会議室へ。
 某保険会社主催の「相続対策セミナー」を聞きに行く。
 資産家向けの節税対策であって、「負の遺産」をどう処理するかについては10分ほど「分散させないように」だけであった。あまり役には立たず。
 唯一勉強になったのは、会場に「資産家に見える人」がひとりもいないことであった(超資産家はこんな場所にはこないか)。
 まっすぐ帰館。
・注目のニュース。
 神戸市東灘区で、道路側溝にスマホを設置し女子高校生のスカート内を撮影したとして、平井泰臣(36)を逮捕。
 スマホが見つかった数日後に、側溝に四つん這いで潜んでいた平井を発見したという。
 似たような事件があったなと思ったら、10年前に側溝から覗き見して捕まった男だ。
 「生まれ変わったら道になりたい」の名セリフはよく覚えている。
 8年前にも側溝からの覗きで逮捕されていて、今回が3回目という。
 運悪く見つかったのが3回で、10年以上側溝からの覗きを繰り返しているのだろうな(むろんこれからも)。
 甲南女子は、毎年、新入生に森北公園近くの側溝には注意と伝えなければいかんぜよ。

9月23日(土) 秋分の日/ニューサン
 秋分の日。晴。さすがというか、とつぜん季節が変わって、肌寒い日になった。
 終日穴蔵。雑事多し。
 中小企業庁の「実態基本調査」の催促があったので、回答用紙に、正直に代表取締役1名、売上ゼロ、人件費0、要するにペーパーカンパニーであること、後継者なしの「実態」を記入して発送。廃業理由は「インボイス制度」であると記入する欄がないのがけしからん。管轄がちがうからだろうが。
 夕刻、専任料理人と歩いてジュンクドーへ。
 横浜から播州龍野へ墓参に来た兄たちファミリーがチャスカ茶屋町(安藤建築)のホテルに宿泊なので、書店前で合流。
 甥のJさん夫妻も来て、総勢7人で地下街を南へ移動、ニューサントリー5へ。
 兄と来るのは3年半ぶりである。
 この日は(彼岸に合わせて)前から予定していた日程で、河合良一さんが亡くなるとは予想もしていなかった。
 楽しみにしていた大姪(兄の孫娘)は河合さんのクラを生では聴けないままになった。
  *
 ラスカルズ・メンバーは福田さん、木村さん、川合さん、尾崎さん。
 ただしフロントは若手(ともいえない年齢だが)が色々入れ替わって、賑やかな演奏がつづく。
 結局3ステージ最後まで聴く。
  *
 終演後、1階の看板前で記念撮影。ミーハーであるなあ。

9月24日(日) 穴蔵
 秋日和。終日穴蔵。何もせず。
 たちまち夕刻。
 5皿ばかり並べてもらってビール、ワイン。
  *
 ジョージ・ルイス「Jazz at Vespers」を聴きつつ。
 やはりルイスの最高傑作。トランペットとトロンボーンがミュート使用の「教会音楽」で、昨夜聴けなかったスタイル。
 もう生では聴けなくなったのだな。嗚呼。

9月25日(月) 穴蔵
 秋日和。終日穴蔵。何もせず。
 何もしない(できない)というのもつらいものだ。
 半日、USBのファイルが壊れたのか、奇妙な表示が現れたため、その復元作業。
 3日前にバックアップをとっていたので、2日半ほどの作業を思い出しつつ。やれやれ。
 あとの半日は近い将来のことを思い悩みつつボケーーーッと過ごす。
 人これを痴呆と呼ぶ。嗚呼。

9月26日(火) 穴蔵
 終日穴蔵。
 少しは散歩しなければいかんのだが。
 色々考え事をしているうちに、たちまち夕刻。
 5皿ばかり並べてもらってビール、冷酒。
  *
 白エビの掻き揚げがなかなかいける。
 お楽しみはこれだけだ。

9月27日(水) 穴蔵
 終日穴蔵。
「迫りくる影」に怯えつつ……などと書くと大袈裟だが、「外敵」のひとつは、近々始まる「下水道工事」である。
 近所の公園の半分が工事塀で囲われて、梅田までの「幹線下水管渠築造工事」の起点となる。
 令和8年末までというが、そんなはずあるまい。左岸線だって8年遅れ。10年はかかるのではないか。
 夕刻、その工事説明会があるので、某会館まで出向く。8月2日のつづきである。
 前回の「質疑」に対する「回答」が30分ほどあり。
 その後「質疑」になって、前回と同じ「超難物」が、またも延々と「演説」を始めた。
 嫌になって本日も途中で退席する。
 いずれにしても、年内は予備工事、来年早々に公園は塀で囲われて、たぶん生きているうちに撤去されることはないだろう。嗚呼。

9月28日(木) 穴蔵
 終日穴蔵。
「迫りくる影」に怯えつつ……などと書くと大袈裟だが、「内敵」とでもいうか、そろそろかなという予感である。
 これは書き出すときりがない。
 米朝師匠は「55歳」と言われていた。実父と正岡容と米團治師匠の享年が、このあたりに「集中」していたからである。
 しかし米朝師匠は無事に55歳を通り過ぎられて、税金が高いとぼやきつつ、89歳まで生きられた。
 わたくしの場合、実父の享年は2年ほど前に過ぎたのだが、あとひとつが2ヶ月以内……
 まあ、そう怖がることでもないので、気楽に行くしかないか。

9月29日(金) 穴蔵
 終日穴蔵。
「迫りくる影」に怯えつつ……などと書くと大袈裟だが、「中敵」とでもいうか、体調である。
 昨夜から急に右膝が痛くなり、歩くのが辛くなった。寝そべっておればよし。
 だんだん歩行困難になるのか。
 ということで午前はベッドで雑読。
 午後はBSで久しぶりに『白い巨塔』(1966大映)を見る。
 やはりこれが最高の配役ではないかと思う。特に滝沢修。
 たちまち夕刻。
 数皿並べてもらってビール、冷酒。
  *
 中秋の名月を眺めつつ。
 本来なら三脚を立て、露出の補正をしつつ、ウサギを撮るべきなのだが、もう面倒になってきた。
 やはり寿命が近いのだろう。

9月30日(土) 穴蔵/ウロウロ
 昨日の右膝の痛み、このまま歩行困難になるのかと覚悟までしたのだが、ロキソニンの湿布を貼って寝そべっていたら、普通に戻った。
 老体にもまだ回復力が残っていたのである。
 午前は穴蔵にて月次の決算業務。
 午後は天気がいいので歩くことにする。
 豊崎の大淀のアトリエ・大淀の長屋・豊崎の集合住宅Uなど一連の安藤建築の前を抜ける。
  *
 新アトリエ?には変化なし。
 南濱墓地、豊崎長屋から本庄の路地を抜けて天八のスーパーへ。
 専任料理人と合流し、重量物(主に飲料系……10月1日では遅すぎる)のポーター役で帰館。
 5000歩を超えた。
 たちまち夕刻。
 久しぶりに「入浴」して膝を揉みほぐす。
 5皿ばかり並べてもらって、盛大にビール、酎ハイ。
 体調よろしく、やはり毎日歩かねばいかんなあ。


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