『マッドサイエンティストの手帳』765

●マッドサイエンティスト日記(2021年10月後半)


主な事件
 ・穴蔵の日々
 ・播州龍野いたりきたり


10月16日(土) 穴蔵
 秋晴れである。予報では曇天から雨であったが、当たらんな。
 終日穴蔵。
 外出は、飲料(ビールと黒陶焼酎れんと)のポーターとして買い物に同行しただけ。
 先日から刺殺刺傷事件がつづく。
 甲府の刺殺放火(12日)、新居浜の刺殺(13日)、上野の刺傷(15日)につづいて、昨夜(15日)に尼崎で刺殺事件。
 犯人はバイクで逃亡中。
 尼崎の犯行現場は某信金の斜め向かいでたまに行く場所だ。
 野次馬としては見物に行きたくなるが、まだしばらくは我慢する。
 夜、雨になった。ニュースでは、バイクで逃げた「元夫」が西宮市で身柄確保されたらしい。
 しかし、刃物事件はまだつづきそうだな。流行だからな。選挙もあるし会見もあるし。ご用心を。

かんべむさし『公共考査機構』(徳間文庫)
 かんべさんの1979年刊の再刊。なんともド派手かつ難解な表紙だな。
 再読、さらに難解……というより、多様な解釈ができる問題作である。
  *
 これは42年前に出た長編。その時の印象(というより今の記憶)では、権力による監視が強化した時代、酒場でつい「本音」をいったために密告されて、(権力の犬と化している)マスコミに引っ張り出され、糾弾される展開……のように記憶していた。
 再刊されたのは「SNSなどに見られる炎上など、今のネット社会を予見している」点にある……らしい。
 再読して、確かにその通り。こちらの記憶が間違っていた。今のSNSではなくプッシュホンによる賛否の中継だが、極論とそれに対する「大衆」の反応とか、「公共放送」の権力寄り構造など、見事な先取りで、さすがと思う。
 ただ、本質的なところは、さらにその奥にある。
 解説がマライ・メントラインさん。どんな方なのかまったく知らなかった。自称「職業はドイツ人」という文筆家・翻訳家・その他という才人である。ドイツ文化の伝道師といったところか。
 この解説には驚いた。
 マライさんは、前記の構造を認めた上で、主人公の心理描写に注目する。そして、
「自律的に思考し、正邪の判断を能動的に行う人物」と、
「疑似インテリ性が妙に鼻につく人物」
 の二面性の描写に注目すべきという。
 そこから導かれる「小市民的かつ性善説的な社会倫理」は「国家運営のリアリティ」と整合しない。この不整合は「国家」にも「言論人」にも「庶民」にも不都合なのだが、あまり表面化しない。それを表面化させないために、国家は「生贄を捧げることが効果的」……という。
 公共考査機構に捧げられる主人公は「生贄」であるわけだが、考察はさらに「異端審問の普遍化」という問題まで踏み込む……。
 へたな要約などすべきでないな。詳しくは解説をお読みいただきたく、そのためには再読(多くの読者には初読)が必要で、ぜひとも書店で手に取っていただきたいと思う。
 いや、世の中には凄い人がいる。

10月17日(日) 穴蔵
 朝だ。雨が降っている。久しぶりに浅田飴。
 6時頃にはやみ、9時頃には晴れ間もあり、10時頃から晴れてきた。
 終日穴蔵。
 これといったことは出来ぬまま。
 午後、昼寝。
 目覚めればになっていた。
 室温26℃で、まだそれほどでもないが、ベランダの戸を開けてみると寒風強し。
 暖房をつけるほどではないが、厚手のトレーラーにして靴下をはく。これから5ヶ月ほど、また鬱陶しい日々がつづく。持ちこたえる自信がないな。
 尼崎の刺殺事件。犯人の元夫森本恭平(33)が妙に気になって報道記事をネットで見る。
 逮捕されたのは西宮市八番町の自宅。甲子園の南、臨港線に面した下駄ばきアパートの3階(下には焼き鳥屋や弁当屋が並んでいる)。
 テレビ画像に外からちらっと部屋の窓が映されたが、道路と反対側(北向き)の部屋らしい。築半世紀の6畳間。トイレは共用で家賃は2.1〜2.4万8畳間。台所・トイレあり。家賃は4万くらい。番組によって画像が異なり、確認できない。やはり現場へ行かないとわからんな。
 殺された元妻の部屋とはランクがちがうような。離婚原因はこのあたりにあり、か。
 このあたりは先日のKCC講座でTさんの「自転車散歩エッセイ」に登場した場所(出てきたのは酒蔵通りだが、その少し南。帰路にこちらを走っても不思議ではない)。
 酒蔵もそうだが、西宮の海側には行ったみたい場所が多く(西宮マリーナなど)、googleでは確認できない場所がほとんどである。
 レンタサイクルを探してウロウロしてみるか。

山田正紀『開城賭博』(光文社)
 山田正紀氏の奇想歴史もの短編集。
 帯に「江戸無血開城をどうやって実現させたかって? ちょっとばかり、ツイてたんだよ」とあり、タイトルを見ればわかる。
 表題作は勝海舟と西郷隆盛が博打で決着をつける話である。
  *
 ただし、大勝負にいたるまでの経過に手が込んでいて、若い新聞記者が勝海舟の葬儀会場で異様な殺気を放つ男を見かけて後をつけるところから始まる。記者はその男に逆尋問されるが、やがてその男が語るには……と、二重の伝聞を介して歴史秘話が語られる。このあたりの設定が虚実まじえて巧妙で、短篇で終わらせるのがもったいない気がする。
 これは短編集で、他に「張作霖爆殺事件にからむ巧妙な時刻表トリック」「戦艦武蔵建造にからんで長崎を舞台に清張の『張込み』に似た設定が実行されるミステリー」「本能寺の変にからんで、讃岐うどんと三河うどんが本家争いする奇譚」「咸臨丸の中でジョン万次郎が語る謎を勝海舟が解くアームチェアディテクティブもの」など、よくぞここまでおかしな設定を作り上げるものと感嘆する。
 集中、いちばん長いのが「独立馬喰隊、西へ」……タイトルからわかる通り、岡本喜八に捧げられた中篇(そういえば初期の『崑崙遊撃隊』もそうであった)。
 北関東一帯で馬を操り風のように生きる独立馬喰隊、かれらはある行きがかりから、江戸城改築に必要なご神木の輸送を引き受ける。依頼者は大久保長安の配下。江戸までの道中、それを阻止しようと襲い掛かるのが政敵・本多正信の率いる一党……武蔵野台地を舞台に激しい戦闘が繰り広げられる。
 と、この雰囲気は、独立愚連隊よりも、『戦国野郎』に近い。こちらは木下藤吉郎(佐藤允)率いる「馬喰隊」が鉄砲を運ぶ設定である。
 山田正紀さんの想像力、まったく衰えを知らないようだ。

10月18日(月) 穴蔵
 晴。穴蔵の寝具類を秋冬仕様に変更し、衣服もSSからAWモードに入れ替える。
 朝から小室がウロウロしておる。
 わたくしも昼過ぎに近所の公園などウロウロ。
  *
 地域猫?だけがウロウロせず、落ち着いて思索に耽っていた。
 見習わねば。

10月19日(火) 穴蔵
 陰また晴。終日穴蔵。
 ……と本日は荷風のおっさんに倣う。

10月20日(水) 穴蔵/ウロウロ
 晴れて涼し。
 午後、地下鉄で谷四、法務局へ。上町台を下って商工会議所にも寄る。
 色々書類の受け取り。「終活」準備である。法人にも寿命があり、人間より先に逝って貰わねばならぬ(人間用終活も進めているのだが)。
 久しぶりなので本町界隈をうろうろ、大大阪時代のビルなど見て歩く。
 ビル風強く、体が冷えてきた。淀屋橋から帰館。
  *
 やや、7777歩になった。
 吉か凶かはよくわからん。

10月21日(木) 穴蔵
 晴れて寒し。4時の室温22℃。暖房の必要はないが、重ね着となり、肩が凝る季節である。
 終日穴蔵。
 某法人の「終活」作業を進めるが、意外に面倒である。以前(設立登記時)は張り切ってやれた作業がひどく面倒である。
 歳のせいか、設立と解散のちがいか。
 司法書士に依頼するほどのことでもなし、年内にぼちぼちやればいいか。
 休眠会社は放置しておけば、12年過ぎれば法務局が「整理作業(みなし解散)」をしてくれるようだから、放っておくのも手か。
 収入印紙も(たぶん)いらないようだし……などと愚考しつつ、ボケーーーッと過ごす。

10月22日(金) 穴蔵
 晴、時に陰。終日穴蔵にあり。
 ボケーーーッと過ごす。
 ニュース雑感。
・週刊文春のスクープ? 文春砲の標的は芸能ネタではなく「重力波望遠鏡」である。
 KAGURA計画に黄信号?(タイトルは「すでに破綻」)……梶田博士危うし。
 反論はこちらにあり(記事の最後の方にあるコメントとほぼ同じのような)。
 ただ、計画が大幅に遅れているのは間違いないようである。
 ネット上で色々探るが、よくわからん。観測の成果がおれの生きているうちに出てきそうにないしな。
・昨夜、阿倍野で、パトカーが先導していたレッカー車を3台のクルマが襲撃。レッカーで移送中のベンツからカバン?が強奪された。
 ややこしい事件だ。東成署が車上荒らしの証拠品(ベンツ)を運んでて、そのベンツ(施錠していたという)から襲撃犯にカバンみたいなものが奪われ、襲撃犯はクルマ3台を残して逃走した。
 襲ったのは「車上荒らし」ではあるまい。ベンツの持ち主が襲うとも思えない。(※)ケーサツが移送中のレッカー車を3台の(おそらく)盗難車で襲うスピーディな行動は、ただ者ではない。持ち去られたものは何か? 襲撃者はどんな組織の連中なのか? 興味は尽きない。
 大阪府警の面目丸つぶれ。府警諸君の奮起を祈る。
※この「パトカー車列襲撃事件」……レッカー車で運んでいたベンツは「車上荒らし犯」のもので、車内に自分たちの身元を特定できる証拠品があったから、クルマは無理でも証拠品だけは取り戻さないとと、クルマ3台で警察の車列を襲撃したらしい。たいした連中だ。(10/23)

福田和代『ディープフェイク』(PHP研究所)
 福田和代さんの最新長編。
 かんべさんの『公共考査機構』(40年前の予見的作品)と対照的というか、最近の「ネット吊し上げ」のいちばん過激なパターンが登場する。
  *
 主人公は高校教師だが、何年か前に生徒間のトラブルを(身を挺して)防いだことから「鉄腕先生」と呼ばれる人気教師となり、テレビのコメンテーターとしても活躍している。
 それがある日、女生徒とのいかがわしい関係が週刊誌の記事となり、さらにネット上にややこしい動画が流出する。SNSは大炎上、学校ややこしく、自宅にはマスコミが押しかけ、テレビは降ろされ、家族は出ていく……この前半を読むのはかなりつらい。
 この降ってわいた大炎上の主因は、主人公の(まったく身に覚えのない)生徒への暴力動画にあるのだが、それはどうやらディープフェイク(AI利用の映像合成技術)によるものらしい。いったい誰がたくらんでいるのか……
 意外にも物語はディープフェイクの近未来展開(福田さんならこの方向かなと思ったら)ではなく、日常の生活圏の方に絞られていく。
 新技術はうまく使われているが、こういう映像技術はこれから数年でさらに色々出てきそうだ。
 それは作者のよくわかっていて、物語の展開は本格的なサスペンス・ミステリーである。
 周辺にいる人物とのかけひき(誰が信用できるのかわからなくなる)に緊張感があり、主人公が最後に仕掛ける「趣向」も見事なもの。
 われらの周辺にいつ起こっても不思議でない……とまで思わせる。

10月23日(土) ボンクラ息子の帰還
 目覚めればボンクラ息子その1が横浜から単身帰省していた。久しぶりに月曜まで休みがとれたのでブラッと帰った来たらしい。
 金曜夜の下り新幹線、空席が多かったという。
 ということで、昼は歓迎会。
  *
 白エビの掻き揚げ、新そば、丹波のきさらぎ漬という最強メニューでビール、ぬる燗一献。
 午後は昼寝。
 たちまち夕刻。
 専属料理人が6皿(紫頭巾、翁豆腐、牛炒、温野菜+サクサクしょうゆアーモンド、その他)ばかり並べて歓迎会二次会。
 明日もつづきをやるか。
 BSで久しぶりに『ブラック・レイン』を見る。
 キャスティングが面白いが物故者が多いのに驚く。大阪のロケ地も、阪急コンコースや新日鉄堺など、もう見られない場所がほとんど。
 グリコのデザインも変わったし、関空はまだオーブンしてなかったのだ。
 30年という歳月を実感する。

10月24日(日) 穴蔵/ウロウロ
 秋晴れである。
 朝は普通に過ごす。
 昼はボンクラ息子・専属料理人と3人で「寿司」系に出向く。歓迎会2日目。
 あと淀川系(工事現場)を散歩。日曜なのにガー公がひとり見張っておる。困ったものよ。
 2時間ほど昼寝。
 夜は「パスタ」系でワイン。これは送別会となる。ボンクラ息子、明朝に帰浜という。
 ま、この2日、蕎麦→肉→寿司→パスタと、いい宴会つづきであった。
 わたくしは早寝させていただく。

10月25日(月) 穴蔵
 曇天、5時半頃に雨となり、終日降りつづく。
 朝、ボンクラ息子が午前中には帰り着きたいというので、傘をさして地下鉄の入り口まで送る(傘を持ち歩くのが嫌で、これは血筋)。
 地下鉄はラッシュ前。
 8時過ぎにメールが来て、新大阪始発のぞみ自由席に乗ったら、1車両に乗客8人という。それはよかった。
 月曜朝の上り、「昔」はこんなことなかった……東京の単身赴任者は激減なのだろう。
 終日穴蔵。
 外はまるで「氷雨」、室温は21℃で肌寒く、コタツに潜り込んで、本を読んで過ごす。
 たちまち夕刻。
 宴会つづきだったので、本日は粗食。
  *
 雨に煙る北梅田を眺めつつ、湯豆腐、豚レンコンのあんかけなどで熱燗一献。粗食、よろしいなあ。
 ウチから見える某ホテル、窓明かりはふたつで閑散。ビジネスマンは動いとらんのだなあ。
 わたくしは早寝させていただく。

10月26日(火) 穴蔵
 未明から晴れてたが、10時過ぎに出かけようとしたら微雨、近所の公園で引き返す。
 雑事色々あれど、すべて明日に送る。
 終日穴蔵。
・白土三平氏の訃報。10月8日に亡くなられたという。89歳。誤えん性肺炎。
・文化功労者に石毛直道先生……来春の花見会はあるだろうか。ぜひとも実現してほしい。
 たちまち夕刻。
 一杯呑んで早寝させていただく。

10月27日(水) 大阪←→播州龍野
 早朝の電車で播州龍野へ移動する。
 久しぶり……ほぼ100日ぶりである。
 雑事山積。どこから手をつけるべきか考えていると、面倒になり、次回送りとする。
 とりあえずストーブだけはセットしておいた。
 法務局(龍野支局)へ行く。が、法人登記(解散)はすべて神戸の本局でという。豊岡や八鹿でも同様らしい。まあ、そのまま休眠で「整理」していただく方が楽か。
 実家の前の空き地(売地)にフェンスが出来上がっている。
  *
 どうなるのか? 家を建てるのであれば先にフェンスで囲うことはないはずで、ただの庭なのか。
 単純にして不思議な構造だ。
 家が建つと鶏籠山の眺望がふさがれるので、このままの方がありがたいのだが。
 夕刻に近い午後の電車で帰阪。往復ともに電車は幸い空いていた。

10月28日(木) 穴蔵
 晴れて爽快な空を眺めつつ、終日穴蔵にあり。
 本を読んで過ごす。
・ほんの少しびっくりしたこと。
 初期の山下洋輔トリオ『ミナのセカンドテーマ』に「ロイハニ」という曲がある。
 日本の音名表記に関して、中村誠一さんが代表例として「まーるいまーるいまんまるい」のメロディで「ロイハニロイハニロイハニホ」と歌った。
 一同感心。しばらくして山下さんが「あ、音階がおかしいじゃないか」
 そこでロイハニ(シラドレ)と弾いてみると「面白いじゃないか」……これが「ロイハニ」誕生のいきさつ。作曲は山下洋輔/中村誠一となっている。
 面白いので、わたくしはこれをひっくり返して、ハニー・ロイという名前を思いつき、ある短篇にちらっと登場させた。40年以上前の話である。
 昼間、半藤一利『荷風さんの戦後』を再読していてびっくり。
 荷風のおっさんが浅草で贔屓にしていたストリッパーの名前のリスト(出典は秋庭太郎)にハニー・ロイという名が出てくるではないか。
 どんなストリッパーだったのか。断腸亭にも出てこない。「ロイハニ」に合わせて踊るなんてのは夢のまた夢。

10月29日(金) 穴蔵/ウロウロ
 晴。午前中、珍しくマジメに仕事をするのであった。3時間ほどだけど。
 午後、月末の処理事項あってATM関係うろうろ。
 帰路、久しぶりにヨレヨレのおっさんの住居前を通る。
  *
 公園でハトにエサをやってはる姿を1年近く見ていない(本HPに書いてるのは2年以上前だが)。
 扉の前には雑草が繁り、伝票みたいなのが差し込まれたまま。
 どこかに入られたのか、どこかへ行かれたのか。明日は我が身。
・夕刻のニュース。
 関西スーパーの株主総会、ギリギリでH2Oの勝利、OKの敗退となった。まあ、うちの生活には関係ないか。関西で激安スーパーは玉出だけでいい気もするし。
 本日のコロナ感染者。大阪52人、東京24人。この10日ほど、大阪が日本一で独走中である。どうなるのやら。大阪だけが第6波入りか。

10月30日(土) 穴蔵
 晴。終日穴蔵。
 午前中、少しは仕事もするのであった。
 午後、文庫化された國友公司『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)を読む。
 西成ドヤ街の潜入ルポ。今の西成を見物に行く危険を代行してくれたルポと割り切って読めばいいのだろうが、『山谷崖っぷち日記』の風格を期待するとがっかりする。人間観察のレベルが違うし、著者が「本を書くために移り住んだ」と周囲に明かしているのも興ざめ。
 『山谷崖っぷち日記』にあった、「住人の階級差の境界は、住まいではなく、食べ物を漁るか否か」とか「風俗に金を使う人は極めて珍しい/風俗とギャンブルは基本的に対立関係にあるから」といった「目からうろこ」の洞察もない。まあ、78日滞在と15年居住では桁が違うし、20年という年月がドヤ街を変えたのかもしれないが。
 大山史朗氏はどうしてはるのだろう。まだ73,4歳のはず。お元気でいてほしい。
 たちまち夕刻。
 夜は鴨鍋でビール。
  *
 鴨もいいが、自家製のイカ明太がなかなか。仕上げは蕎麦で熱燗。
 お楽しみはこれだけだ。

10月31日(日) 穴蔵
 朝だ。雨が降っているが、5時頃から3時間ほどマジメに机に向かっているうちにやみ、9時過ぎには薄日が射してきた。
 10時過ぎに豊崎小学校へ衆院選の投票に出かける。
 20分ほどで帰館。
 あとは終日穴蔵。本を読んで過ごす。
 たちまち夕刻。
 専属料理人の並べた数皿で晩酌。
  *
 ビーフシチューにブルディガラのパン、中本酒店の超格安ラベル汚れワイン(近所の某洋食店が不景気で買占めないから入手できる)の組み合わせがなかなか。
 お楽しみはこれだけだ。
 20時から選挙速報が始まるが、面白いのは日付が変わった頃だろう。
 早寝させていただくことに。


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