『マッドサイエンティストの手帳』682
●マッドサイエンティスト日記(2018年6月後半)
主な事件
・震度6弱(18日)
・播州龍野いたりきたり
・ラスカルズ@ニューサン(23日)
6月16日(土) ウロウロ
快晴である。気分爽快。
昼前、久しぶりに自転車で走ることにする。
まず、淀川堤を毛馬の閘門へ。
第一閘門の壁にスプレイで落書きというニュースを知ったからである。
*
シートがかぶせてある。↑写真は河川事務所提供のもの。
わが最愛の建造物に落書きとはなんたる不届き者。
と、似たような気持ちで駆けつけたらしいご同輩が2人。
「柵を乗り越えて降りたんですかなあ」「不法侵入にもなりますなあ」「厳罰に処すべき」
怒り治まらず。
さらに上流へ1キロほど。
*
ずいぶん遠くへ来た感じもする。
堤から下界に降り、昔住んでいた城北工場跡(今はリバーサイドしろきた/もう40年以上になる)を抜け、大東商店街から都島、都島橋を渡って天六へ。
久しぶりに某酒蔵に寄って水分補給する。
体調戻ってきたぜ。
6月17日(日) ウロウロ
快晴である。気分爽快。
予報では明日から当分梅雨空らしい。
本日も昼前から自転車で走ることにする。
南東方向。中崎町〜扇町公園〜中之島公園。
久しぶりに淀屋橋から本町界隈。日曜でガラガラ。三休橋筋の歩道が広くなり、走りやすくなっている。
*
おっ、昔の勤務先。隣の長谷ビルが解体されている。ともに1965年に竣工のはず。どうなるのか。
御堂筋に出ると、ガスビルの南というか、御霊神社の前に、新ビル建築中。
*
こちらはホテルである。
色々変わっていくなあ。
靫公園(バラ園/噴水付近で大衆諸君が遊んでおる)を抜けて北上、土佐堀から福島、プラザホテル跡地を通り、スカイビルへ。
スカイビルの里山は「カラスの巣があり、威嚇することがあるため」立入禁止になっている。うーん。ちょっと疑問も感じるが、里山とはそういうものか。
うめきたを横断、クルア地下で豪華弁当を買って13時半に帰館。
よく走った。水分補給怠りなし。
6月18日(月) 震度6弱
7時58分、寝そべって本を読んでたら、突き上げるような激震。
本棚が1本倒れた。
*
派手に見えるが、不安定だったスチールの本棚が倒れ、上のスピーカーや時計が落下、ミココンポも墜落。
まあ、たいしたことない。
残り9本の本棚は、前に横積みしていた文庫が崩れた程度。CD、パソコンにも被害なし。ミニコンポも無事。
実家(専属料理人は不在だが)も大きな被害はないような。食器が割れてない。
直下型か。突き上げるように10秒ほど揺れたが、横揺れはほとんどなかった。
テレビ報道。
震源は高槻あたり?
北摂4市と、ぽつんと飛び離れて大阪市北区が「震度6弱」とは不思議だが。
大阪市北区の地震計設置場所は北消防署(茶屋町)で、うちから300メートルほど。
まあ、一応「震度6」を体験したことになる。
エレベーターは停止。
時々サイレン鳴らして救急車が走ったりするが、静かなもの。
交通機関は軒並み運休。
片づけは2時間ほどで終わった。
電気、水道はいいが、ガスがとまったまま。
昼前に、階段を降りて周囲を見るに、食い物屋の多くは休業。御徳家は牛丼売ってる。頑張ってるね。
ということで、昼は牛丼でビール1缶。
ガスは午後に復旧。
夕刻からだんだん近所を行き交う人が増え始める。
新御堂筋の淀川歩道(新淀川大橋)を歩いて、新大阪方向へ歩く人たちである。逆もあり。
地下鉄が不通(中津〜江坂が運休)のため。新御堂筋(豊崎付近のクルマ専用部分)を歩く人も見える。新大阪まで歩くのか、江坂あたりまで帰る人か。
テレビで「新淀川大橋をこんなに人が歩くのは初めて」というが、74年のゼネスト以来であろう。あの頃おれは西中島に住んでいて、本町まで歩いたものである。44年ぶり。
結局、交通事情がいちばんの問題らしい。
19時頃から徐々に解消しつつあるようだが。
ビール飲みつつテレビで見物するのは申し訳ない気分になる。
22時、もう寝る。
メールいただいた皆様、ご心配いただきありがとうございます。
23年前に較べれば、たいしたことないです。
6月19日(火) 穴蔵
定刻4時頃に目が覚める。
エレベーターは昨夜に復旧したようで、生活は普通に戻る。未明にゴミ出し。
昨日の反動で虚脱感もあり、穴蔵にて静かな生活。
床に積み上げた本をながめる。
本棚に二重に詰めるのをやめると、またしてもフロアが本で埋まる。
ざっと読んで、必要な部分をメモか下書きにして、処分する……と決心する。
さっそく始めるが、1日5冊が限度のような。宇宙関係の解説書は95%はダブっているから、もっとペースはあげられるはず。
月100冊目標で行くか。10年で12,000冊。雑誌はもう少しペースをあげて、だいたい穴蔵分は迷惑かけずに終われる。
播州龍野の実家には3倍以上あるなあ。嗚呼。
昼はコンビニ弁当。
夕刻、中崎町のヤマタツへ行き、トンカツとサラダを買ってくる。
独居生活においては、週1度はこのパターンになる。
夜はトンカツでビール、塩辛でチューハイ。
浮き世はつまらんことばかりだな。
はやぶさ2がRyuguに接近、近いうちに待ちかねた画像が見られそうな。目下の楽しみはこれだけ。
早寝。
と、専属料理人からメール。新幹線からで、23時頃に帰るという。起きてられないよ。
6月20日(水) 穴蔵
雨が降り続く。
穴蔵にてボケーーーーーッと過ごす。
あ、上田早夕里さんの『破滅の王』が直木賞候補である。18日朝にネット配信で知っていたのだが、直後に震度6弱に襲われ、忘れていた。木下昌輝さんの『宇喜多の楽土』も候補。知り合い2氏がノミネートである。できれば関西2氏同時受賞となってほしいが……。
昨夜、専属料理人が帰宅したため、楽しき独居老人生活(ヨレヨレのおっさん状態)は終わった。
夜は久しぶりに「多品種少量」メニューとなる。
*
翁のヤッコ、ローストビーフ、豚などの南蛮漬、野菜類色々でビール。パン。ワイン少しばかり。
やはり栄養バランスはいいのであろう。
余震に怯えつつ早寝する。
6月21日(木) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。夏至であり、5時半に出ても明るい。
午前9時前に到着。
タイムマシン格納庫へ「代参」。地震の被害なし。ほっ。
相棒の某くんは、地震で自宅マンションがだいぶややこしく、臨時の修繕委員会だそうな。
実家へも行く。こちらも地震の被害なし。
*
アジサイが盛りである。
3週間来ないと、鑑賞されぬまま散ってしまう花もあり。今年は紫木蓮、木瓜、霧島などは見なかった気がする。凌霄花はまだかな。
こちらでも雑事片づけ。
長居無用である。
夕刻のラッシュ前の電車で帰阪。
と……晩酌がやけに豪華である。
枝豆、ローストビーフ・サラダなどでビール。
*
あと、刺身、天ぷらで、某方面から頂戴した「獺祭」をいただく。
うーん。Powerfulである。呉春の対極にある酒ではないか。
本日は、夏至であるとともに、ちょっと特別な日でもあったのだ。失念していた。
6月22日(金) 穴蔵
梅雨の中休みで晴天。
終日穴蔵にあり。
散乱した本の整理。ガラクタの処分など。
途中で本を読みかけるから、遅々として進まず。次の地震までこうして過ごすことになるのか。
夕刻に近い午後、近所を散歩。
おっ、ヨレヨレのおっさんの家が立入禁止になっている。
*
長屋作りの一室に居住、この一角を一人で占拠してはるはず。
おっさんの居住区は大丈夫なのか? 本人のみ入れるのかな。
よくわからんが、注目して見守りたい(専属料理人のいうに、サボイで買い物してはったとか。ストンプはしてないような)。
6月23日(土) ラスカルズ@ニューサン
梅雨空である。終日穴蔵。アタマの中も梅雨空状態である。
夜、久しぶりにニューサンへ行く。
河合良一さんが例年のごとく1ヶ月あまり不在となる。
ジェフ・ブル・インターナショナル・ジャズバンドのヨーロッパ・ツアーに参加のためで、本日が聴き納め。
河合さんは明日早朝の便で関空から出発ということで、21時で加藤平祐と交替。
木村陽一さんは(体調のことあって)2ステージのみ。川合純一さんは休み。
*
最後のステージ。
福田恒民さんが「とうとう、おれひとりになってしまった」。
しかしその音色、「子供が52歳、孫が21歳」とは思えぬ素晴らしさ……。
こんな境地になりたいものである。アタマだけは似てきたけど。
6月24日(日) 穴蔵/ウロウロ
晴。暖。
午後、久しぶりに二足歩行で散歩に出る。
西回りコース。野々村竜太郎の生家前から、佐伯祐三の生家、許永中の生家付近(以上がわが徒歩圏の三大生家)を巡り、中津商店街を抜けてスカイビルへ。
歩き慣れたコースだが、見知らぬ路地を抜けたり、気ままに歩けるのはありがたいことだ。
正味の話(←横山やすしの常套句)、2週間前には、このまま「歩行困難者」になるのかと、一度は覚悟したのである。
スカイビル北側の里山は相変わらず通行禁止。ミニ哲学の道は断念。
*
犬の散歩中のご婦人がいうに、2週間ほど前から通行禁止。犬が歩きたがるので可哀想という。
3人ほどがカラスにアタマを突つかれて通行禁止になったらしい。
この「里山」の主旨は「昆虫や野鳥の天国にする」だから、しかたないか。ただ、カラスばかり繁殖するのではないか?
北区に「野鳥の天国」ならぬ「カラスの王国」ができるのはどうかなと思うが、積水ハウスの判断だからなあ。
注目して見守りたい。
6月25日(月) 穴蔵
定刻午前4時に目覚める。晴。6時には東から直射を受け、穴蔵は30℃。9時30分頃までつづく。
夏日というが、おれには快適である。
仕事がはかどるかどうかは別の話だが。
夕刻に近い午後、近所を散歩。
豊崎西公園、ヨレヨレのおっさんが出てきてはった。地震後はじめて見る。
*
定位置で、いつもと同じスタイルである。無事で何よりであった(住まいがどうなるかは心配だが)。
夜は集合住宅の理事会。
地震の被害など議題多く長引く。ああしんど。今後2年(来年は理事長)、雑事が多そうな。嗚呼。
午後10時からやっと晩酌。寝る。
6月26日(火) 穴蔵
夏日である。本日も直射光で、午前6時から30℃となる。
今期はじめて扇風機を稼働させる。
おお快適。
終日穴蔵にて机に向かう。
仕事がはかどるかどうかは別の話だが。
こんな日が続くのであろう。
6月27日(水) 穴蔵
本日も朝から直射光、午前7時に31℃となる。
昨日とほぼ同じ生活パターン。
集合住宅のあちこちに地震の被害があることが判明してくる。
溝の数センチのズレ(私有地と市の境界)とか、排水管の数センチの隙間とか。
たいしたことではないと思えるが、ジワジワ効いてくるかもしれぬ。
いちいち呼び出されるのがかなわない。
副理事長なんて引き受けるんじゃなかった。嗚呼。
15時30分、ちょっと散歩に出たら、ヨレヨレのおっさんが、立入禁止のテープで囲われた自宅から、ヨタヨタと出てきはるところであった。
自分の責任で一部損壊の「自宅」に黙って住んでいるのはいいなあ。
なんでおれが、うるさ型の住民の「権利」を代弁して、あれこれやらにゃならんのよ。
わが集合住宅、じわじわ倒壊していくのなら、それはそれでいい気分になってくる。いちいち呼び出されるよりはよ。
6月28日(木) 穴蔵
昨日とほぼ同じ生活パターン。
机には向かうが、ボケーーーッとして仕事は進まず。嗚呼。
たちまち夕刻。
*
専属料理人の並べたワンプレート+小鉢などでビール、れんと水割り。うまっ。
早寝するのである。
6月29日(金) 穴蔵/ウロウロ
相変わらずのボケ生活だが、少しは体を動かさねば。
曇天、不気味な空だが、自転車で淀川堤を走る。西方向へ。
日本ペイントあたりで引き返し、十三方面へ。
淀川は濁っていた。
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十三大橋にて。
久しぶりに「やまもと」に寄り水分補給。
商店街の丹波に寄って帰館。
雲行き怪しく、夕刻には激しい雨になった。大雨警報があちこちに出る。
夜、雨上がりの北梅田を眺めつつ晩酌。
専属料理人に数皿並べてもらってビール。
*
あと、きさらぎ漬で獺祭。たまらんなあ。
トミフラ師匠、デフランコ師匠を聴きつつ、至福の時を過ごす。
6月30日(土) 穴蔵
昼前、水道の給水方式変更の工事が終わり、確認のため、工事会社と理事数名で集合住宅内を回る。理事長不在のため代理。いたしかたなし。
久しぶりに屋上に上がる。7年ぶりかな。
*
南の方向はそう変わらないが、西南方向にタワーマンションが林立。決定版といえる東洋ホテル跡地のが12階くらいまで。これが4倍以上にのびる訳か。
もっとも、5、6年先にはもっとひどいこと(野々村竜太郎の生家取り壊し)になりそうだけど。
あとは穴蔵にてダラダラ。
夜は専属料理人に数皿並べてもらってビール、チューハイ。
パキート師匠のキューバン・サウンドを聴きつつ。
無為に過ごした2018年前半が終わる。嗚呼。
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