『マッドサイエンティストの手帳』683
●マッドサイエンティスト日記(2018年7月前半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり
・西日本豪雨(5-7日)
・月いちリーディング(14日)
7月1日(日) 梅田情報カメラ
7月になった。東からの直射光で室温は6時に30℃、7時に32℃、9時には32℃となった。
今期はじめてエアコンを稼働させる。10分ほどで29℃になったので切る。直射も終わり、あとは扇風機で快適なり。
仕事がはかどるかは別の話だけど。
わが穴蔵から見えるショーレイビルの屋上に新御堂筋ライブカメラがある。
この所在は5月3日に気づいていた。
先日の震度6弱で故障、ピンボケ状態だったのが、本日復帰、ついでに中継がyoutubeに変更された。
このカメラと同じく梅田情報カメラがある。
阪急インターナショナルの西側、阪急梅田駅を中継している。
このカメラがどこにあるのか気になっていた。
午後、調べに行く。
人が映っているのはかっぱ横丁の北端。交差点を渡った所である。
ここからカメラ位置を探す。
ハートンホテルの一角かと思ったが、そうでもないような。
* *
ずっと北、道路に先端に見えるマンション屋上ではないか。
意外にも、このマンションはウチのすぐ近所。豊崎西公園の西側である。かっぱ横丁から北へ400メートル。ショーレイビルからは西に200メートル。
おっ、上階ベランダにカメラがあった。どんなコネでこんなところに設置したのだろう。
ここの住民、見当がつかないではない(B一族)が、運営会社の社員ではないはず。なんぼ貰ろてるのか。
色々詮索したいことはあるが……いずれにせよ、人間、覗くのは好きだが、覗かれるのは嫌であるよなあ。
7月2日(月) 穴蔵
晴れたり曇ったり一時雨、ややこしい天気である。
終日穴蔵。
本を読み、少しは机にも向かう。
桂歌丸師匠の訃報。享年81歳。
凄い噺家だと思う。よくあの体で続けられたものと思う。出自もそれらしく面白い。
「笑点」司会者と紹介されていて、確かにテレビではそうだろうけど、おれは10年ほど前から「笑点」は見ていない。あまりにもマンネリで(特に木久蔵ね)苦痛になったのである。
しかし「真景累ヶ淵」を見た時は、さすがに噺家の本領、語り口といい顔つきといい、凄いと思った。
落語芸術協会の会長であったが、政治色が感じられなかったのもいい。
ご冥福を祈りつつ、CDかDVDをと思ったら、1枚もない。もともと江戸落語は少ないのだが……申し訳ない。
7月3日(火) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
天気予報では、台風7号の影響がややこしく、関西は明日明後日が荒天らしい。予定を1日繰り上げることにする。
大阪は晴れていたが、西に移動するにつれて、だんだん曇ってくる。
タイムマシン格納庫にて見張り番、その他雑事色々。
午後、雨になった。
夕刻に近い午後、雨の本竜野駅に立つ。鶏籠山が雨にかすんでいる。
*
キハ122系にて姫路へ。
新快速で加古川を過ぎれば晴れ間が拡がり、明石海峡あたりは晴れてくる。
不思議な天気だ。
7月4日(水) 穴蔵
ついてない日である。厄日とも申せましょう。
郵便局へ行く必要あり、8時55分に出たら、まずエレベーターにタッチの差で乗り遅れ。交差点では直前で赤信号。信号待ちの間に雨が降り出し、9時5分に郵便局に駆け込めば3人待ち。レターパック発送して出たら雨は本降り。濡れて帰ったら、エントランスでヤマト運輸の兄ちゃんがカギをガチャガチャしていて……以下略。
9時15分に帰館。帰ったとたんに雨はやむ。嗚呼。
こんな日はじっと閉じこもっているに限る。
ということで、ボケーーーーッとしてたら、たちまち夕刻となる。
おや、専属料理人が妙にサケに合うものばかり並べた(もっともヤキトリは大丸の正起屋で買ってきたもので、一種の手抜き)。
*
ビールのあと、静岡から送ってもらった「初亀」を一献。うまーーっ。
毎日こうだと、こりゃ泣けてくる。
愚痴はいうまい。
寝る。
7月5日(木) 穴蔵
定刻午前4時に起床。雨が降っている。8時頃には本降り、断続的に激しくなる。
終日穴蔵。
ボケーーーーッと過ごす。
半分痴呆状態とでもいうか……本は読むのだが、最近、眼の疲れがひどく、1時間ほど読んでは30分ほど仮眠。その間、アタマはほとんど働かず。この繰り返しである。嗚呼。
龍野が気になり河川ライブカメラを見るが、揖保川(旭橋南側)のカメラは故障か。何も映らず。
揖保川にかぎらず、淀川その他、河川ライブカメラはほとんどつながらない。
役に立たぬシステムである。
ということで、たちまち夕刻となる。
専属料理人の並べた数皿でビール、チューハイ。
*
ハンバーグやイカ刺、ナスのなんたらとか、あまり一貫性のないメニューである。
雨、降りつづくことあるよ。
7月6日(金) 記録的大雨
雨が降りつづく。「記録的大雨」の報道ばっかり。
穴蔵で過ごすことにする。
出歩く必要なしという身分は、ありがたいのか、役立たずなのか、複雑な気分だ。
と、麻原彰晃の死刑執行のニュース。スマホに「号外」みたいなかたちで入った。
テレビを見たら、麻原含めて7人の執行……これは意外だった。まずは麻原と予想していたのだが。
残りも明日つづけてやるのかな。
午後、雨が小降り(というより普通の降り)になったので、淀川の状況を見に行く。
新淀川大橋(新御堂)南端。先日の「震度6弱」で歩行者が渋滞した場所である。
ちょっと多めの増水である。
*
テレビでは、鴨川、桂川、高槻のなんとか川の大袈裟な中継ばかりで、これが全部淀川に流れ込むのだから、心配になるぜ。
上流には上淀川橋梁。この南端が氾濫予定地点である。最古の橋梁で、堤をえぐってるからなあ。
しかし5年前台風18号の時に較べれば、たいしたことなし。
あの時は、京都から流れてきた空き缶やペットボトルで堤に水位の痕跡が残ったからなあ。
7月7日(土) 大雨特別警報
雨が降りつづく。本日も穴蔵生活。
テレビ(NHK)はほとんど大雨中継で、これを断続的に見ていると、他のことはまるで手につかず。
恐ろしく広範囲(四国から山陽、京都まで)の大雨・洪水・土砂崩れの中継ばっかり。
播州龍野が気になる。
兵庫県にも大雨特別警報が出て、龍野も含まれる。揖保川も「氾濫危険水位」に達するというテロップ。
河川カメラで見るに、旭橋あたりは大丈夫のような。
*
↑河川ライブカメラから。わが家の方向が映っている。水位は緑地帯のギリギリまで。よくあることで、数十年に1度ではない。
大阪市北区は(強弱あれど)雨が降りつづき、一杯飲んだ午後8時頃にあがったような。
明日はどうなるかわからんけど。
ともかく本を読んで寝る。
7月8日(日) 雨あがる
定刻午前4時に目が覚めた。雲はあるものの晴れ間もあり。6時には直射光も。
どうやら「前線」は去ったか消滅したらしい。
特別警報というからには「数十年に一度の災害」で、確かに、西日本でこれだけ多府県にまたがる大雨は、おれも70年以上経験していない。
被災地の皆様にお見舞い申し上げます。具体的行動については(大震災同様)記述は控えます。
午後は晴れてきた。
運動不足なので、自転車で出て、淀川堤を見物に行く。
*
夏空である。
水位はふだんの川幅まで。堤防の最下部も冠水しなかったようである。河川敷で野球している。
毛馬堤まで行くが、芝生もテニスコートもきれいなもの。
大阪市北区(と都島区)は、大きな被害はなかったようである。
7月9日(月) 穴蔵/ウロウロ
快晴。朝の直射光でエアコン1時間ほど稼働。要するに普通の夏になった。
大雨の被害が予想外に大きく、被災地が広域のため、テレビ中継を見ていても、どこかわからなくなる。
申し訳ない気分だが、こちらは日常生活。
昼を挟んで梅田うろうろ。梅三小路で散髪、新梅田食道街(新喜楽)にて昼飯。
2期地区その他、憂慮すべき徴候なし。
平和な日である。
7月10日(火) 穴蔵
定刻午前4時に目覚める。まだ暗いが、一目で快晴猛暑とわかる空である。
案の定、6時から直射光、8時に32℃となったので、エアコンを1時間ほど稼働させる。
あとは扇風機、ステテコ姿でおれば快適なり。
昼過ぎにちょっと散歩に出る。
東京都の条例で店内での喫煙規制が強化されたらしく、国の方針も似たようなものらしい。
前にも書いたかと思うが、おれは反対である。この5、6年、飲み屋でタバコで不愉快な思いをしたことはない。
嫌なのは路上喫煙(歩行喫煙)である。あれだけは困る。煙を避けようと車道に出て危ない思いをしたことが何度かあるのだから。
ここで店内禁煙されると、ますます屋外喫煙が増える。
その代表格が近所の「商業ビル」エントランスである。
*
ビル内禁煙らしく、いつも3、4人が喫煙している。雨の日や炎天の日はさらに多い。歩行者も来る。
屋外「煙所」であり、ここの煙が、わが集合住宅を出たとたんに漂ってくることがある。
ガラスで囲ってくれんかねえ。便所にたとえれば、立ちションか野糞ではないか。
暑い。
炎天下をジュンクドー往復のみ。
落合陽一『デジタルネイチャー』(PLANETS)を買ってきて読む。
「十分に発達した計算機群は、自然と見分けがつかない」のキャプションが面白そうで読む。2/3くらいまで。明晰な論考だがSFファンには既知感もありかな。
7月11日(水) 穴蔵/ウロウロ
朝から直射。猛暑らしい。2時間ほどエアコン稼働。
わっ、10時には室外(ベランダ)35℃である。
午前、穴蔵にて過ごす。仕事が進んだかどうかは別として。
午後、薄曇りとなった。ドタマもどんより曇ったまま。嗚呼。
運動不足なので散歩に出る。
北郵便局に寄った後、スカイビルの里山へ。カラスによる通行禁止は解除されている。カラスの王国にならなくて幸いであった。
*
ミニ哲学の道を歩く。アタマはボケたまま。
うめきた2期地区を横断して、ヨドバシ〜紀伊国屋〜ジュンクドー。
おっ、「本の雑誌」8月号。巻頭の本棚写真は牧眞司氏である。想像どおりの凄さ……というか、蔵書量は想像していたとおりだが、意外に整理されているなあ。
もうおれには真似のできない世界だ。
7月12日(木) 穴蔵
薄曇りだが猛暑。穴蔵にて過ごす。
ドタマ朦朧、仕事さっぱり。嗚呼。
うめきた2期区域の開発事業者決定のニュース。
三菱地所・阪急・オリックスらの企業連合。
中ほどが緑地、公園で、南北にビル。特に北側(ナレッジキャピタルの西側あたり?)に、国際会議もできるバカでかいビルが出来るような。
うーん。これはこれで結構だが、ぶっ壊れて廃墟になった状態が想像しにくいなあ。
完成前に潰してしまう方が面白いか。
新駅の地下から爆破するとか。
と、あくまでもフィクションです、念のため。
※三菱地所のイメージ図。
*
高層ビルは南北に寄せ、中央部が緑地。国際会議ビルは南側らしい。中央の東西の道路は車道であろう。
中心部8ヘクタールが緑地とは、大阪のやることにしては驚くほど緑が多い。
ウチから徒歩15分くらい。貨物線の跡(地上)が歩道になると、自転車で5分。完成時には自転車に乗るのはもう無理だろうけど。(2018.7.13)
7月13日(金) 穴蔵
定刻午前4時に起きる。外はまだ暗い。
4時15分に東の空が白みはじめる。
*
夏至を過ぎて3週間、日の出が遅くなった。秋が近いのである。
秋きたりなば冬遠からじ。冬の寒さを思うと憂鬱になってくる。
本日も終日穴蔵。
ドタマ朦朧、ただボケーーーーッと過ごす。
何とかしなきゃいかんなあ。
7月14日(土) 独居開始/リーディング
世間は本日より3連休。こちらはほとんど関係なし。
定刻に起きてボケーーーーツとしてたら、9時頃にとつぜん専属料理人が実家方面に去った。
毎度のことながら、愛想尽かしされた訳ではなく、家庭の事情による。
しばらく楽しき独居老人生活(ヨレヨレのおっさん生活とも申せましょう)の開始である。
3連休としよう。
午後、よれよれと歩いて中崎町の「common cafe」へ。
「月いちリーディング」という日本劇作家協会(関西支部)主催のイベントを見に行く。
今月の「採用戯曲」が、ちょっと縁あって読ませていただいた上坂京子さんの『凍て月』である。
リーディングというのは初めて見る(聴く)が、なかなかな面白い。
シナリオの読み合わせに似ているが、前列に出演者が並び、セリフは役者が、ト書はやはり役者が読む。
朗読劇に近いもの。
で、終演後、作者を招き入れてのディスカッションとなる。
@いいところ A作者から会場への質問 B会場から作者への質問 C批判
の順で、ゲストを含めて活発な意見交換となる。
この形式はアメリカにモデルがあるらしいが、面白いと思う。
ちなみに『凍て月』はシベリア抑留をテーマにした戯曲で、作者も客(演劇関係多し)も若い世代が多く、その捉え方も面白いと思った。
たとえば、「語り部」といわれる人はもともと語り部で、口をつぐんだ人は今も語らないままではないか……これなんか、シベリアに限らんわなあ。
夕刻帰館。
作り置きのメニュー並べて独酌。うまっ。
7月15日(日) 穴蔵/夏まつり
終日穴蔵。独居生活を楽しむ。
予報では本日が猛暑のピークという。
穴蔵は朝から直射光を浴びるが、午前エアコン2時間ほど稼働、それほどでもなし。
午後のベランダは37℃であった。
午後、買い物に出たら、子供御輿が来た。
豊崎神社の夏祭りである。
* *
15時頃に近所の木陰で休憩、眼下の集会所が飲み物の配給所となる。
子供が増えたなあ。ウチのボンクラ息子が太鼓を叩いていた30年前は10数人だったが、3、4倍に増えたような。
野々村竜太郎にもこんな少年時代があったのだなあ。
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