『マッドサイエンティストの手帳』536

●マッドサイエンティスト日記(2012年8月後半)


主な事件
 ・山下洋輔ハチ・ライブ(18日)
 ・大阪←→播州龍野いたりきたり
 ・谷口英治ライブ(31日)


8月16日(木) 穴蔵/ウロウロ
 あまり眠れず、午前3時に起きる。
 朝5時前の東の空は青いグラジュエーションがきれいだが、快晴、6時半には直射光を受けて、穴蔵はたちまち地球の長い午後…じゃなかった、HOTHOUSE状態となる。
 エアコン稼働。
 少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
 昼前に必要あって歩いて梅田へ。
 郵便局、金融機関など回り、ついでに書店、CDショップ、ヨドバシなどウロウロ。
 地下街を歩く分にはいいが、午後、炎天下の路上はやばい。
 帽子をかぶっているが、たちまち蒸れてくる。たまらず帽子をとると、薄い頭髪越しに直射を受けて、ふっと気が遠くなりかける。
 ヅラの人なんて、いったいどうしているのであろうか。想像もつかない。
 午後2時過ぎ、ユデダコ状態で帰館。
  *
 イメージ写真
 ↑この「イメージ写真」というのは東方世界さんの方法に倣ったものです。
 エアコン稼働、夕刻まで寝転がって本を読む。
 夜は粗食。
 それにしても、とつぜん「日本侵略」が激しくなったなあ。
・李明博は、反日感情を煽っても、来年にはムショにぶち込まれるという既定路線は変わらないだろうに。これは大統領制に問題があるとしか思えない。根本にあるのは「民族」ではなく「血族」であろう。
 20年以上前、もう亡くなられたが、ある碩学から、韓国にノーベル賞(平和賞は別/あれはマンガ)が授与されないのは「Nepotism」に縛られているからと教えられて納得した(黄禹錫の論文捏造事件のずっと前である)。根は同じであろう。
・中国 出張・赴任中のビジネスマン諸君、注意しろよ。観光客も用心した方がいい。できれば行かないことよ。中国は近日中に何かの名目で必ず日本人を逮捕拘束する。

8月17日(金) 穴蔵/カロリーのバランス
 あまり眠れず、午前3時に起きる。
 本日も炎天なり。
 終日穴蔵。
 少しは仕事を……このパターンは飽きてきたなあ。
 炎天下は危ないので、夕刻近く、少し雲が出てきてから散歩に出る。
  *
 本日は淀川堤・東コース。
 5,260歩。163kcal…のはずである。
 夜は粗食。ごはんを1膳と思ったら専属料理人がクレームをつける。「ビールを飲んでいるからカロリーオーバー」という。
 言い争ってまで食事しても体にいいはずがないので、やや空腹のまま早寝することに。
 ここ数日、事情があって、飲んでいるのはノンアルコール飲料。カロリーは15kcal/100ccで、2缶飲んでも105kcalである。
 専属料理人はこのカロリーを勘違いしているようである。
 おれは食事のメニューと歩行数はすべて記録している。
 さらに老母の介護時にカロリー計算表を作って、老母の血糖値を劇的に下げたことがある。以来、自分の摂取カロリーは過去30年分でも算出できるようにしている。
 本日を例にとれば(細かいメニューは書かないけど)、
 朝食 375 kcal
 昼食 240 kcal
 夕食 510 kcal
 計 1,125 kcal
 である。(間食はお茶以外なし。タバコも吸わない。あ、煙はカロリーゼロか)
 一方、1日の消費エネルギーは(こちらは概算になるので、ちょっと自信がないが)、
 基礎代謝量 1,300 kcal(60代後半、体重60kg) これが間違っていると誤差が大きい。
 安静代謝量 1,560 kcal
 今は通勤も肉体労働もせず、特に用がなければほとんど机に向かったまま。
 わが規準は、1日の代謝量[1,560kcal+散歩分]としている。
 散歩 163 kcalだから、
 本日の消費カロリーは 1,723 kcal 程度のはずである。
 つまり、まだ3、400 kcal はいいのではと、おれは判断したのであったが……
 まあ、あと3日ほど「消費カロリー>摂取カロリー」を続けてみよう。
 星さんの断食ほど劇的な変化はないと思うけど。
 ということで、早寝するつもり。

8月18日(土) 穴蔵/山下洋輔 ハチ・ライブ
 相変わらず眠り浅く、朝まで本を読んでは仮眠の繰り返し。
 30℃という室温は、仕事するには平気だが眠るにはつらいということだろう。
 空腹で眠れないということではない。
 本を読んでたら空腹感はなくなってしまう。学生時代の感覚を思い出すなあ。
 朝4時に起床して、普通の生活パターンに……即ち、終日穴蔵。
 炎天が午後2時頃に暗雲、急に激しい雷雨になった。
 せっかくなので穴蔵のベランダの清掃を行う。
 エアコンの室外機しか置いてないのだが、時々トリの糞などを洗い流す。
 お隣のベランダに「浸水」するのが嫌だから、吹き降りの日に行うのである。
 血は血で洗うべし。ちょっと違うか。
 夕刻、雨上がりで涼しくなった。
 専属料理人と歩いてハチへ。
 恒例の「山下洋輔8/8ライブ」、今年は海外日程があって10日遅れの開催である。
 チケット発売初日に押さえたのでカブリツキで。
 (ちなみに、ライブハウスからのソロのオファーはずいぶんあるらしいが、ソロは例外的にここだけ)
 19:30〜。
 ・I'll Remember April
 ・YAWARAGI
 ・Only Look At You
 ・A Night in Tunisia
 ・Memory is a Funny Thing
 ・BOLERO
 ・Autumn Leaves 〜 It don't Meaan ……That Swing
 デジカメで正面至近距離からストロボで撮るアホがいて、注意するのに恐ろしき緊張感を感じたり(殴られるかもしれないし、嫌な気分が残るしね)、身動きできぬ圧迫感が歳とともに苦痛になってきたり……が、いちばんいい席なんだから、愚痴はいうまい。
 例によって、あとは、ちょっと遅れのハチママ・バースディ騒ぎ。
 ドイツから来た「グンタ」さんという青年(右の長髪青年)がエレキベースを弾くが、山下さんが「最初のヨーロッパ・ツアーでドイツで世話になった方のご子息」だとか。
  *
 30代半ばである。
 そうか、あのツアーは(おれも行けないではなかったが、とても会社を2週間休める状態ではなかった)長谷邦夫さんが同行されたのだったなあ……。あれから、もう40年近くになるのだ。
 ハチママの「リンゴ追分」が終わったところで、高齢者は帰ることにする。
 こういう騒ぎをシラフで体験するのは初めてである。
 深夜の帰館。

[本日のカロリー収支]
 摂取カロリー 1,667 kcal
 消費カロリー 1,804 kcal (7,343歩 244 kcal)
 収支 137 kcal の赤字。むろん体内脂肪をリストラして乗り切るのである。

8月19日(日) 穴蔵/ウロウロ
 わ、直射光を浴びて目が覚めた。
 午前7時30分である。
 よく寝た。夜更かしはするものだ。
 終日穴蔵……のつもりであったが、昼過ぎ、ハガキ投函に公園南のポストまで行ったついでに散歩。
 ヨドバシでインク・カートリッジ購入。
 ステーションシティ11階「風の広場」まで上がる。
  *
 典型的な綿雲。そう暑くもなし。晩夏である。センチメンタルになるぜ。
 書店など回り、5千歩のつもりが7千歩を超えた。
 エネルギー不足か、階段の昇降がちとつらい。
 ということで、夜は粗食にてノンアルコールビール。
 明日は審判の日である。「滑り込みアウト」のような気がしてくるなあ。

[本日のカロリー収支]
 摂取カロリー 1,089 kcal
 消費カロリー 1,805 kcal (7,712歩 245 kcal)
 収支 716 kcal の赤字。まだ債務超過にはなってないだろうが。

8月20日(月) 穴蔵/某院
 本日も炎天……でもないか、昨日と同じく綿雲多く、照りかげりの風景。眉村卓。
 通勤時間帯の大阪駅を抜けて、西梅田の某院まで歩く。
 ここで審判を受ける。
 「判決」が出るまで1時間半ほどかかるので、その間に近所の喫茶店でモーニングサービス。
 ボケーーッと朝刊に目を通す。おや、ダメ虎が9回に奇跡の大量得点。職業野球に興味を失って久しいが、これは吉兆か凶兆か……。
 某院に戻って判決を聞く。
「ずいぶん良くなってますねえ」
 某性脂肪が劇的に低下、その他も大きく改善されていて「次は2ヶ月先に様子を見ることにしますか」ということになる。
 体重は2s減。おれの場合、体重を落とす必要はないのだが、脂肪が減ったものと信じたい。
 (いっとくけど、もともと自覚症状なんて何もないのよ。たまたま出た数値だけで一喜一憂している気配がなきにしもあらず。しかしまあ、無視するのも不安だしなあ。日本が北からも西からも急激に侵略されはじめた恐怖に較べれば、どうってことない)
 ということで、足取り軽く帰館。
 午後は穴蔵にて精力的に…ではなく、ダラダラと仕事。
 夜は暴飲暴食…はせず、普通の食事に、祝杯兼ねてアルコール500kcalほど。
 本日で10kcal単位のカロリー管理は中止して「暗算」に戻す。単位(80kcal)での管理は日頃から暗算でやっている。
 本日の摂取はたぶん23単位。明日からは(栄養バランスは専属料理人に任せて)カロリーは21単位で生活することにする。
 早寝。

8月21日(火) 大阪←→播州龍野/ウロウロ
 早朝の電車で播州龍野に移動する。
 午前9時前に就く。
 雑事色々。1週間遅れの墓参も含めて、慌ただしいことよ。
 10件ほどを3時間ほどで処理、昼過ぎに片づける。老母の葬儀後以来のペースである。
 出来れば15時までに大阪に帰着したいと、姫新線で姫路まで行ったら、山陽線のダイヤはメチャクチャ、ホームに人が一杯。新快速は2本つづけて運休、快速もいつくるやらわからず。
 京都あたりの人身事故というのだが。
 たまりかねて、山陽電車〜阪急で帰ることにする。
 本日は「青春18」使用だから、私鉄分はまるまるおれの損害である。あ、普通に格安チケットで来たのなら、さらに800円ほど安かったはず。
 2000円以上の損害である。
 夕刻、ヘロヘロで帰館。
 どんな人身事故かしらんが、助かってるなよと願うばかりだ。※
 穴蔵に帰館後、またも慌ただしく自転車でハチへ。
 某マスターと音源関係のこと色々。
 ビールを1グラス飲んで帰る。
 お、扇町公園近くで夕暮れの虹を見る。
  *
 センチメンタルになるぜ。
 ああ疲れた。
 シャワーの後、粗食にて軽くビール飲んで、早寝するのである。

 ※朝9時前に茨木で「中3女子」がJR快速にはねられ、自殺らしい。どんな事情かしらんが同情する気にならん。おれは2000円の被害(それもJRに要求できない)だが、仕事で急いでいた諸氏数万人はこんなものではあるまい。諸氏の怨嗟の総量を想像すると恐ろしくなる。むろん被害総額は保護者?が支払うべきだし、「中3女子」は地獄へでも行け。ったく迷惑な。死者を鞭打つべきときもあるのだ。

8月22日(水) 穴蔵
 本日も綿雲の多い晴天なり。
 終日穴蔵。
 少しは仕事もする……つもりが、今ひとつ気合いが入らない。いかんなあ。
 『聖痕』連載を読み、なんとラノベ!『ビアンカ・オーバースタディ』を読むに、やっぱり筒井さんは凄いなあ。
 カジシンは『ダブルトーン』に続いて『アラミタマ奇譚』と、ハイレベルにして着実な仕事ぶり。
 爪のあかを煎じて飲まねば。
 フラワーアレンジメントのM先生から「生花アレンジメント」が届く。
 先日のちょっとした「一席」へのお礼ということだが、恐縮してしまう。ヤキトリ2、3本のことでっせ。
 専属料理人がリビングに飾る。
  *
 紫のカーネーションが入っていて、これはムーンダスト(サントリーが開発)というらしい。これが散ったら「渇きの海」になるのかなあ。
 夜はこれを眺めつつビール。
 Tシャツにステテコ(←ボンクラ息子その1が父の日にくれたモダンなのであるが)というだらしない格好では失礼な気分になる。山下洋輔NYトリオを流しつつ。

 友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
 花を貰ひてビールたのしむ

8月23日(木) 穴蔵
 本日も炎天。さすがに飽きてきたなあ。
 終日穴蔵。
 朝の2時間エアコン稼働、あとは扇風機。
 午後は32℃まで上がるが、「眠る」以外の作業は可能である。
 ただしアタマを使う作業は無理。
 DVDの整理を行う。「SF映画」「SF資料」「洋画」「邦画」「落語」「ジャズ」「その他」に分けて、データベースにタイトルのみ入力。たいした枚数ではないと思っていたが、意外に増えている。
 探すのにCDほど手間はかからないが、たとえば桂米朝と快楽亭ブラックがごちゃまぜではいかん。
 
 米朝師匠だけはきちんと整理するのである。
 それにしても、肩が凝るし、集中力が落ちている。夏バテというよりも、明らかにスタミナ切れである。
 カロリー収支はいいのだが、別に体力をチェックする指数も必要かも。
 深夜に近い時間、眠れないのでニュースを見ようかと思ったら、NHKで「昭和49年に証券会社に入社した4人の人生」を追う「ドキュメンタリー」をやっていた。ノルマに耐えられず中小に移った「細々良心派」とか山一倒産の挫折派とか、類型的な印象だが、「ひとり勝ち」で登場するのがSBIホールディングスの北尾吉孝。相変わらずうさんくさい印象だなあ。
 そもそもヤラセカメラを会社の会議室へ入れるってこと自体が魂胆見え見え。
 8年前(ライブドア騒動の時)に老母がテレビで見て、「大言壮語と巧言令色を混ぜたような人やなあ」とつぶやいたが、鋭いなあと改めて思うことよ。

8月24日(金) 穴蔵/ウロウロ
 本日も炎天。嫌になっちゃうね。
 6時40分に朝日の直射。エアコン稼働、2時間30分ほど。
 穴蔵にて雑事。
 直射光が射し込まない時刻になったら雲が出てきた。嗚呼。
 2日間、外出していないので、曇っている時間に歩くことにする。
 本日は天六コース。
 と、「天六うどん」経由、商店街の信号を渡ったあたりで、突然の局所的な雨となる(雷はなし)。ちょっと南の方は青空である。
 雨宿りを兼ねてツタヤに入る。
 『ポイントブランク』があったので借りる。ついでに『決断の3時10分』『美女と液体人間』も。
 ということで、夜、『美女と液体人間』を見るが、これはつまらない。
 特撮お粗末、ドラマもダメ。「液体人間」に個性がないのが決定的にダメ。液体人間化した男が(恋人らしい)美女(白川由美/シミーズ姿で下水道を逃げるのだが、色気ないなあ)を最後の最後までドロドロと追い回さなくて何が面白いのよ。脚本がなってないのよね……と、古いSFものを貶すなよといわれそうだが、おれはその後の『電送人間』『ガス人間第一号』は見ていて、これらはドラマとしてはよく出来ていたと思う。電送(中丸忠雄)ガス(土屋嘉男)の個性も生かされていたし。

8月25日(土) 穴蔵/未明の映画鑑賞/ウロウロ
 昨夜からあまり眠れず。
 夜中に起きて、DVDで『ポイントブランク』を見る。67年の封切時のタイトルは『殺しの分け前』だった。
 リー・マービンの代表作であろう。放水路での狙撃シーンは、今見てもゾクゾクする。
 なんだか気分が昂揚して、引き続き『決断の3時10分』を見る。
 よろしいなあ。やっぱりリメイク版よりいい。何よりもヴァン・ヘフリンがよく、汽車に乗れば終わるという設定に無理がない(リメイク版はリアルだが、それなら列車襲撃だってやれるだろうが)。
 あ、このリメイク版を見たのが、ちょうど3年前であった。やっぱり綿雲の空だったんだなあ。
 ということで、明け方になる。
 2時間ほど眠る。
 東から直射光が射してきたので、エアコン稼働、また2時間ほど仮眠。
 穴蔵にて雑事。
 午後、久しぶりに自転車でウロウロすることに。
 天六のツタヤでDVDを返却。
 都島橋〜毛馬方面へ。
  *
 毛馬橋にて。
 赤川鉄橋まで行き、淀川堤を引き返して帰館。
 シャワーの後、夜は専属料理人の並べたベジタブル・メイン+オムレツのメニューにてビール。
 小松左京マガジン46号を読む。
 田中光二「死にぞこないの記」……やはりなあと思う。同時に、これだけ自己省察できる文章が書けるのも、やっぱりすごい。

8月26日(日) 穴蔵/ウロウロ
 相変わらずの朝快晴、直射を受けてエアコン稼働のパターン。
 穴蔵にて非効率か雑用の処理。
 午後3時頃になると日陰を選んで歩けるので、散歩に出る。
 おや、梅田のツタヤが「セルフレジ」になっている。
 ポルノが借りやすくなったが、今頃セルフ化されても遅いよ。
 それにしても見たい作品が激減している。小林旭の「渡り鳥シリーズ」は見当たらず。黒澤作品はだいたいあるが、市川昆の場合「プーサン」はビデオ化もされてないような。
 帰路、頭上に局所的暗雲。
 
 局所的豪雨を期待したが、雨は降らなかった。
 夜、DVDで『ガス人間第1号』を見る。記憶よりはるかにつまらない。「ガス人間」(土屋嘉男)が美女(八千草薫)への思慕から銀行強盗に走るというパターンはいいが、ガス人間になったのが、単にマッドサイエンティストによる人体実験の結果というだけでは……。
 結局「液体人間」「電送人間」「ガス人間」の中では、関沢新一が脚本を書いた「電送人間」がまあまあ面白いというところか。(「電送人間」では「ターミナル」を潜入先に送っておかねばならないという制約がきちんと守られていて、ラストでもこの制約が生きる)
 SF映画には古びやすいタイプがあるなあ。『ゴジラ』は色褪せんからなあ。

8月27日(月) 穴蔵/ウロウロ
 相変わらずの朝快晴、直射を受けてエアコン稼働のパターン。
 終日穴蔵。
 夕刻に近い午後に1時間ほど散歩。
 「自宅」にある体重計が体脂肪率も計れるタイプだったのを思い出して、身長と年齢を入れて計ってみる。
 体重58.5s。
 つづけて「体脂肪率」「内脂肪レベル」「骨格筋率」「体年齢」「基礎代謝量」「BMI」が表示される。
 いずれも「標準値」の範囲に入っている。
 ただ「体年齢」が42歳というのは冗談ではないか?
 とても実感を伴う数値ではない。疲れやすく、ヨレヨレ。目も疎うなった、耳も遠なった……
 ま、しばらく測定値を記録してみることに。
 基礎代謝量はおれが想定しているより130kcalほど高い。おれの想定値が低いのか、体重が増えると自動的に高くなるのか、まだ摂取カロリーに余裕がありまっせという意味なのか?
 よくわからんが、夜は粗食に加えて、久しぶりにカナッペでワインを少しばかり。
 たちまちインコのPiPiが専属料理人の腕にはい上がってきた。
 
 焼いたのが神戸のなんとかベーカリーの麦芽パンで、匂いを嗅ぎつけるとこうなるそうな。

8月28日(火) 穴蔵
 一応定刻午前4時に目覚めた。
 晴のような。
 青春18を使って「ぐらぐらする汽車に乗って遠くへ(EXCURSION ON A WOBBLY RAIL)」(セシル・テイラーもいいけど、おれはダラー・ブランドのが好き)行こうかなと思っていたが、面倒くさくなった。
 いかんなあ。
 この数日、動く気分にならない。
 終日穴蔵。
 あまり仕事をする気分にもならず。
 DVDで『仁義の墓場』を見る。殺伐。なぜこんなカタルシスのない作品を作るのか理解に苦しむ。そりゃまあ「喜劇」に対する「努劇(客を怒らせる劇)」があってもいいんだけど、深作はそんな「疑似実験的」作品を作る監督ではあるまいに。
 引き続き『梟の城』(東映版)を見るが、冗長にして退屈。駄作。脚本・池田一朗、監督・工藤栄一というのに、このダラダラ感はなんとしたことか。しかも「人を信じない」はずの忍者の、この猜疑心のなさはなんとしたことか。
 深作にも工藤にも、おかしな作品はあるのだなあ。
 あほらしくなって、ビール飲んで早寝。

8月29日(水) 穴蔵
 わ、目覚めれば午前7時。
 いつもより3時間も朝寝したことになる。
 曇天で、穴蔵がHothouseにならなかったからであろう。
 終日穴蔵。
 本日も気分が乗らず。
 本を整理しようとして、結局本の拾い読み。
 外出は公園南の郵便ポスト往復のみ。
 米朝師がご自宅で転倒「腰椎圧迫骨折」で入院のニュース。
 心配なことであり、わが老母の骨折した年齢を考えると、ちょっと暗い気分になる。
 粗食にてビール。
 生産的なことが何もできない1日であったが、早寝。
 明日こそホリは羽ばたく…つもり。

8月30日(木) 穴蔵/ウロウロ
 定刻午前4時頃に起きる。おや、小雨である。
 播州龍野へ行くつもりが、雨天では予定の作業ができないので、ちょっと迷う。
 が、普通の曇天になり、8時頃には晴れ間も。
 ということで、通勤ラッシュの終わる頃に出る。
 JR大阪駅まで行ったら、大混乱である。
 JR京都線・神戸線はストップしていて、いつ動くかわからない。
 地下鉄や阪神・阪急の乗り場に向かう客多し。
 「岸辺で人身事故」とか。
 きしべむれしが飛び込み自殺でもしたのか。
 8月21日もそうだったが、おれの龍野行きに合わせて人身事故が起こるのかしらん。
 運転再開しても、午後まで影響しそうな。
 龍野行きは来週に延期する。
 書店のオープンを待って、紀伊国屋〜ジュンク堂を回って帰館。
 午後は穴蔵。
 生産的な仕事は何もできず。嗚呼。
 粗食にてビールを飲み、早寝するのである。

8月31日(金) 穴蔵/谷口英治ライブ
 定刻午前4時に起床。
 相も変わらず綿雲の多い空。
 終日穴蔵にて、雑事を少しばかり。
 夕刻、専属料理人と出かけようとしたら、とつぜん激しい雷雨となった。
 20分ほど待機。
 18時25分に地下鉄中津へ行ったら、心斎橋で転落事故とかて地下鉄が停まってしまう。
 おれが電車に乗ろうとしたら人身事故というパーターンがこれで3回連続である。
 何かのパワーがあるのかなあ。久野四郎の短編にあったパターンである。
 本日は10分ほどで運転再開した。
 梅田で降りてロイヤルホースへ。
 北村英治さんの月例ライブの日だが、北村さんが入院(米朝師匠の入院と同日?/心配なことである)のため、急遽、谷口英治さんの代演である。
 谷口英治(cl) 竹下清志(p)三原脩(b)石川潤二(ds)
 何度か北村さんとの2cl、3clセッションで競演しているメンバーだから、レギュラーのようなもの。
 ただしスイングのスタンダードはほとんどなく、バップ基調のモダン・スイング。
 2ステ最後にメモリーズ・オブ・ユー〜シング・シング・シングの北村パターン。
  *
 3セット目で最前列に空席ができたので、カンウター席から移してもらった。
 席を移るときに、たまたまデジカメのシャッターに指が触れてしまった。演奏中は撮影禁止なのだが、ストロボなし、シャッター音なしで、たまたま画像が入ってしまった。それが上の。
 ラストステージは「コアなファンが多いようですから」と、ゴルソンの「Whisper Not」「I Remember Clifford」、パーカーナンバー「Confirmation」とバップの名曲がメインとなった。たまらんなあ。
 最後は「世界は日の出を……」
 専属料理人とガールズバーの客引きの多い商店街を抜けて深夜の帰館。
 8月が終わる。


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