『マッドサイエンティストの手帳』327
●マッドサイエンティスト日記(2005年3月後半)
主な事件
・かんべむさし氏の「生ワイド・ラジオ番組」開始!(17日)
・北野勇作さんの第一子誕生祝い(20日)
・播州龍野の日常(22〜27日)
・穴蔵の日々(28日〜)
3月16日(水) 龍野/大阪/古ファンジン発掘
晴。暖なり。
播州龍野。昨日から古い資料を探したが見つからず、たぶん大阪にあり、いったん帰阪することに。
午後の電車で移動。
急に暖かくなり、龍野で着込んでいた「エベレストを征した下着」では蒸れるほどである。いや、キンタマ、相当蒸れて悪臭を放つ気配がする。
帰宅後、シャワーを浴びて、着替える。
薄着で、穴蔵で資料を探していたら、たちまち体が冷えてきた。やはりまだ寒いのである。
探しているのは40年前のファンジン。
2時間ほどかかって(2時間というのは、途中で見つかった別の本を拾い読みするロス時間を含めて)ようやく発掘……が欠番がある。
こういう場合、大阪では大迫公成氏しか頼る人がいない。
で、電話してみると「手元にはないが、Tさんが持っている」と教えてくれた。
午後9時過ぎて、やっとTさんと連絡がとれた。
「たぶんあると思う。ただ、ダンボールに詰めて倉庫に入れてあると、すぐには無理……」
どことも事情は似たようなものであるなあ。
と、1時間ほどして、探していた部分がFAXで送られてきた。
その他の資料をコンビニでコピーしたりで、夜中になってしまった。
……と、大仕事しているような書き方をしたが、別にたいしたことやっているわけではおまへんので。
たとえば、昔「テンタクルス」に載っていたダジャレの確認とか、そんなレベルのことである。
かんべむさし氏の「生ワイド・ラジオ番組」開始!
4月4日(月)朝から、かんべむさし氏がキャスター? パーソナリティが正しいのかな? 要するに担当を務める生ワイド番組が始まる。
詳しくはかんべむさしページの「OBC生ワイド」コーナー。
月〜金、毎朝6:50〜8:52の2時間。
中西ふみ子さんとのコンビだが、毎日2時間となると、これは大きな仕事だ。
この時間帯、大阪では、
朝日放送が道上洋三、毎日放送が浜村淳、これにラジオ大阪・かんべむさしと並ぶ。
大阪の朝の顔としてはすごいね。
阪神ファンはたいてい道上洋三を聞いているな。
わがボンクラ・サラリーマン時代、クルマで通勤しているのは、たいてい道上洋三さんの番組を聞いていた。……この番組には一度ゲストで出たことがある。ずいぶん狭いスタジオだなと驚いた。8時前後の20分ほど。福島から地下鉄中津までタクシーで行けば、本町の会社まで楽々セーフ、誰も知らないだろうと思っていたら、会社に着くなり、守衛のおっちゃんが「堀さん、聞いてましたで」
道上番組、たいしたものである。
阪神ファン以外は浜村淳を聞くのかな。
ここにかんべむさし氏参入。
朝から「お笑い」「SF」というわけにはいかんだろうし、世相を斬るというのも、あまり朝から派手にバッサリとはやれんだろうけど、この時間帯でどんなカラーを出していくのか、楽しみなことである。
わが穴蔵、AMがちょっと入りにくいが、アンテナを工夫して環境を整えることにしよう。
むさしくん、健闘を祈る。
3月17日(木) 播州龍野/富豪掲示
早朝の電車で播州龍野へ移動。
龍野、細雨烟のごとし。
わが友・かんべむさしくんが、4月4日からラジオ大阪で朝の帯生ラジオ番組開始のニュース……といっても、朝刊を詳しくチェックする間もなく出てきたものだから、新聞記事は未確認。
4月から当分の間、朝の2時間つきあうことになりそうである。(ただ、龍野ではたぶん聞けない)
『富豪刑事』最終回……最後の方だけ見ればいいかと思って後半から見たら、あ、筒井さんは初めの方から出ていたみたい。その「若き日」を演じた役者、似ていないではないけど、ちょっと阿呆顔。筒井さんの若いときの美貌は、やっぱり他に例がないな。こんなの演じられる役者はいないだろう。
ただ、テレビの『富豪刑事』のラストシーンは最低最悪、「大衆の醜悪さ(紙幣に飛びつくことね)」で終わってどうすんのよ、富豪の超贅沢場面で終わってこその「夢」であろうが。
視聴率がどの程度だったのか知らないが(そして、わしゃ3回くらいしかまともに見ていないけど)、製作者最低、原作の本質的なところをまったく理解していない。
3月18日(金) 龍野/大阪
晴れて暖、漸く春の気配するに、午後北風烈しく夕刻は寒冬の如し。
播州龍野にて朝5時に目が覚める。
つまらん朝であるなあ。
荷風に倣って文語調で天気を書いてきたが、あまり似合わないことがわかってきた。
生活のスタイルが違うものなあ。
おれは、たとえば以下のような朝を迎えてみたいのであるが……。
『楼婢朝八時過廊下より寝入りし妓を呼覚すその声に、余まづ起きて障子をあくるに、積雨霽れて朝日の光中庭に咲く躑躅の花に照りわたりたり』
五九歳でこれだからなあ。真似できんわ。
ということで午前中、雑用色々。
午後の姫新線で帰阪。
ライブドアはじめ色々なニュースが多い日のようであるが、龍野には夕刊がなく、テレビを見なければ、あまり世間のことが気にならなくなる。
であるから、新聞まとめ読み、夕刻のニュースなど見て、いちばん気になったのが「80歳の爺さんが『おかずが多すぎる』と73歳の嫁さんを絞殺した」事件。
気持ち、わからんでもないなあ……と専属料理人が並べた6品でビール・ワインを飲みつつ思うのであった。
ちなみに並んでいたのは、枝豆、和風ハンバーグ・温野菜、白身のカルパッチョ、トマトサラダ、鶏肝の煮物、ひじきの煮物。あまり食べたくないのが2品ある。
ま、それぞれの量はしれているから、絞殺には及ばずか。
3月19日(土) 穴蔵/エンタメ講座
晴れて暖かく、花粉濛々の予想であるが、穴蔵にこもっている限り、さほどの影響なし。
溜まっていたもの色々読んだり書いたり片づけたり捨てたり。
体が鈍った感あり、昼、自転車で、梅田〜扇町公園。
ルン吉くん、いないなあ。どこへ行ってしまったのだろう。
扇町公園、午後に何かの「反戦集会」があるみたいで、周辺にポリさんら、それに明らかに公安とわかる人種多し。
デジカメは持っていたが撮影はせず。睨まれるのは嫌だからねえ。
しかし、あの「公安の連中」の格好、なんとかならんのかねえ。
ジャンパー姿はいいとして、所在なげにボケーッと立っている姿勢だけで公安とまるわかり。ホームレスに化ける知恵のあるのはいないみたい。ヒマなんだろうな。
と、公安に係わらず通過、天五で昼飯、あと毛馬堤から堤防を走って帰宅。
マスクをしていたら花粉はほとんど感じることなし。
未だ予断は許さないが、今年の花粉、警告ほどではないんでないかい。
夕刻、穴蔵を出る。
地下鉄で天満へ。
春分の日が近く、大川の夕景、午後6時少し前の落日を見る。
18時〜エル大阪、創作サポートセンターの「エンターテインメント・ノベル講座」
専科の作品指導、2篇、ともに面白く、しかも狭い部屋に20人近くで、不思議な熱気が生じた。
なんとかデビューにつながってほしいところだ。
ビール飲みながら議論を続けたいが、ちと疲労もあり、まっすぐ帰館。
遅めの晩酌。
昨日の「おかず多い殺人」の影響ではなかろうが、本日は1品減って5品である。
3月20日(日) 穴蔵/北野勇作さんの第一子誕生祝い
晴。花粉を警戒して夕刻まで穴蔵から出ず。
昼前に福岡でM7、震度6弱の地震があり、そのしばらく後に関西でも地震があったらしいが、まったく気づかなかった。
福岡に津波警報。画家の堀晃さんのアトリエが山口県豊浦の海に面しているので心配になるが、1時間ほどで警報は解除されたらしい。
夕方、穴蔵を這い出て、地下鉄で谷町九丁目へ。
『北野勇作の第一子を祝う会』というのをやるからとお誘いあり、SF関係の飲み会は久しぶりである。
「炭火焼き肉と手打ち冷麺」の『韓八亭』……ここはSUBのある地下からの出口の向かい側で、すぐにわかった。
メンバーは、お馴染みの顔ぶれ10人ほど。
発起人が、いちばん遠方の我孫子武丸さんで、幹事が牧野修さん。牧野修さんのところから徒歩10分もかからない場所であるらしい。
アルコール一滴もダメな牧野さんが、こんな本格的な焼肉店を知っているのが不思議である。
北野勇作さん、HAL9000にちなんで命名された、生後2ヶ月の「小春」ちゃんを入れたカゴ?を首からぶら下げて登場。柔らかくて実に旨そうな……。
おれのテーブル、モリカワと小春、女性2名といっしょになり、どういうわけか、小春用も一人前用意されているから、これは割り勘勝ちになってしまうのではないか。
(間違って小春を食べてしまわないようにという牧野さんの配慮であろう)
モリカワが小春ちゃんの世話で忙しく、食べる間がなく気の毒なので、しばらくおれが小春を預かる。……幼児を抱くなんて二十数年ぶり。わが同級生は、半分くらいに孫がいるはずで、ちと不思議な気分になる。
北野夫妻、海外旅行(といっても、おれから見れば、予定なしの放浪である)は当分おあづけかと思ったら、モリカワ「二歳までは飛行機は無料だから」と、早くもどこかを構想中らしい。頼もしいことである。
最後の方、マッカリが出回り始めたが、これはドブロクであって、おれにはちょっとヤバイ経験があり遠慮、手打ち冷麺をいただいて終了である。
谷九〜上六界隈、焼き肉や寿司屋、それに串カツなど、旨い店が多いことを再認識する。
3月21日(月) 穴蔵/大阪市内
晴、暖なり。
4月4日(月)から始まる、かんべむさし氏の朝のラジオ生ワイド番組に備えて、いままで聴くことのなかったAM受信の調整色々。
・「穴蔵」で普段使用のミニコンポをベランダ近くに移動、ループアンテナ。まあまあ。
・「本宅」のミニコンポにループアンテナ。ノイズ多い。南向きで高層階なのだが。
・ 〃 ループのアンテナを延ばしてベランダまで出してみる。少しましだがノイズ多い。
・ウォークマンのAMにタイムドメイン・ミニを接続。この方がまし。
……穴蔵はいいとして、本宅(専属料理人が聴きたいという)は、当面、古いウォークマンにスピーカー接続か。
龍野では……普通のラジオ導入がいいか。
SONY ICF-EX5 迷うところだ。
テレビはほとんど見ないが、ラジオは聴きだけばあんがいいいのかもしれない。
昼、天気がいいので、自転車で梅田。
ジュンクドーで荷風関係の文庫3冊購入。磯田光一『永井荷風』(講談社文芸文庫)、半藤一利『永井荷風の昭和』(文春文庫)、松本哉『荷風極楽』(朝日文庫)
中央郵便局の前を抜けて大阪駅北側のキタヤードへ。
本日、見張りはおらず、門はオープン状態。
自転車で入って写真を撮る。
錆びたクレーンやカマボコ型の屋根の雰囲気がいい。
おかしな開発などせず、このまま遊び場にしてほしいところだ。
3月22日(火) 大阪/播州龍野
早朝の電車で播州龍野の実家へ移動。
細雨烟のごとし。だんだん本格的な雨になる。
老母、「こんな日はじっとして本読んでるに限る」
もっともである。
日垣隆『売文生活』(ちくま新書)を読む。面白いしほぼ共感だが考察は浅い。
近未来……せめて5年後の状況について考察すべき。惰性なら惰性で現状維持と。
ということで、「播州龍野の日常」モードになると早い晩酌。
早寝しようかと思ったら、老母、NHKで21:15〜「放送80年コンサート」でバタヤンが出てくるから、それを見るという。
龍野巡業公演(○十年前)で実物を見て、今も印象はほとんど変わらないらしい。
つき合って、バタヤンの「帰り船」、菅原都々子「月がとっても青いから」を見る(聴く)。
前者はテンポがずれて伴奏調整、後者は歌詞間違いでテロップ消し。いや、耄碌してても出演するのはいいことである。老母はいっしょに歌っておりましたから。
わしゃしばし別室で読書。
あと、バーボン飲みつつ、しばしジョージ・ルイスの「アメリカン・ミュージック」を聴くのであった。
3月23日(水) 播州龍野の日常
との曇の空、選抜高校野球の開会式あたりから雨となる。
ほぼ終日、実家で家事手伝い。
夜、テレビで『半落ち』を観る。
宇野重吉の息子、演技がうまいのかどうか、「いかにも善人」しか演れないのではないか。『雨あがる』はある種の気弱さが出ていたが、今回、もと刑事という眼光が感じられず、呆けた顔にしか見えない。もっとも右陪審を演った役者が学芸会以下だから、相対的に救われたのかも。
老母も(おれがつき合わせたわけではないが)最後まで観たから、親子揃って珍しい夜更かしとなった。
3月24日(木) 播州龍野の日常
北風烈しく棚雲の移動急、雨が降ったり急に晴れたり、ややこしい天気である。
半日、龍野図書館。
「家事手伝い」の合間に、少しは仕事もするのであった。
週刊文春と週刊新潮を読み比べるに、文春は「ホリエモン優勢」(かつ肩入れしている気配)に対して新潮はホリエモンの破綻を予想。これは数週間前からの傾向だが、今週の週刊新潮では、「孫正義がホリエモン退治に乗り出す」という。「ゲンコツ」をくらわすらしい。
へえ、ホンマかいなと思っていたら、夜のニュースでは、ニッポン放送がソフトバンク系にフジ株を貸株というややこしい対抗策。
予想もしないことがおこるなあ。
フジに限らず、テレビ番組、総じてつまらないが、ライブドアとフジの抗争だけはやっぱり面白い。
どちらが潰れてもなーんも困らない(共倒れがいちばん面白い)から、野次馬として安心して楽しめるのであろう。
3月25日(金) 播州龍野の日常
明け方までの皓々たる月、急に陰、棚雲の移動さらに激しく、降ったり晴れたり急に雪まで降る。北風烈しく厳冬の如し。
「愛・地球博」(←この名称、書くだけで気恥ずかしい)開幕とかで、昨夜からの徹夜組がニュースで中継されている。
「一番乗り」を目指す人たちで、これは荷風が「一番槍の功名」として考察している。本件は別項にて。
おれの予想では、この博覧会、さほど人は入らないと思う。開会日までそんなのが進行していることを忘れてたもの。まして弁当持ち込み禁止で、見つければ没収・廃棄とは……。
博覧会といえば、おれは後にも先にも、行ったのは生涯で一度(一日)だけ。70年の国際SFシンポジウムの最終日が万博会場だったので、その日に入場しただけ。
SFシンポジウムのあと、見たのは(なぜそんないかがわしいものをと思われるかもしれないが)サンヨー館の「人間洗濯機」だけ。水着美女の入浴が見られるというので、田舎から来たおっちゃん連中が淫靡な薄笑いを浮かべながら見ていた。なんだかストリップの雰囲気。あれ、実用化されたのか?
テーマパークとかラーメン屋も含めて、行列するのが嫌だからいたしかたなし。
70年万博についていえば、関西一円、「ご近所がみんな行くからウチも」という空気が蔓延していたのである。老母(賢明にして行かなかった)の証言でも、ふだん旅行などしない人たちが出かけ、その人たち、帰ってきてから特に自慢話や土産話をすることはなかったという。
時代は変わっとるのだぞ。……いや、日本人の習性は変わらんか。
半年後の入場者数集計が楽しみである。
夜のニュースで、ソフトバンク・インベストメントのCEO北尾吉孝くんが登場。
老母、ライブドア関係のニュースについては「何がなんやらさっぱりわからん」(ま、無理もない)という立場だが、北尾くんのインタビューを見ていて「大言壮語と巧言令色を混ぜたような人やなあ」……なかなか鋭いのではないか。
傲慢というか自信過剰というか……ただ、おれの感想は、「この顔の印象、笑福亭松之助師匠に似てるなあ」。
顔が似ているとやることも似てくる……はずである。
いずれにしても、またひとり、おもろいのが参入してきたなあ。
※サンヨー製品ではないが、エステや介護用に「人間洗濯機」は商品化されていると情報提供いただいた。検索してみると確かに。万博に出展されたものとはスタイルは異なる。
3月26日(土) 播州龍野の日常
定刻午前4時、まだ群雲がかかる気配あるが、西の空に異様に赤い月。
三脚はないが、手ぶれ防止のA200、門柱に接して構えるだけで、比較的きれいに撮れる。
昼間は晴れて春らしい陽気になった。
「家事手伝い」の合間に龍野図書館。目的の資料はなし。雑誌は比較的多いのだが、あるところから処分してしまう方針らしい。
集団疎開に関することだが、府立図書館まで行かねばならぬようである。
まったく脈絡なしに「天皇永久機関説」というのを思いついた。
どういうことかというと……ま、やめとこ。
夜、テレビで『ホワイトアウト』を観る。
悪役の造形が弱いのと、やっぱりダムの構造がわかりにくいなあ。
3月27日(日) 播州龍野の日常
春の陽気。晴といってもボケーッと霞がかかったような空で、おれの頭の状態と同じ。
ということで、終日陋屋に籠もったまま、家事以外のことはやらず。
ついにわがアタマ、惚けてきた感じである。嗚呼。
3月28日(月) 播州龍野/大阪
播州龍野で目覚めるが、いかん、悪寒がする。
花粉症、今年は警報で脅されていたほどひどくはなく、逃げ切れるかと思っていたら、昨日から鼻水、くしゃみ。
くしゃみのせいで喉が痛み、そのために咳がでる……のかなと思っていたが、ひょっとしたら風邪かもしれない。
もし風邪なら、老母にうつしたら大変である。
夕刻に助っ人到着の予定、いっしょにビールでも飲んで、夜に帰阪のつもりであったが、早めに移動することにする。
マスクをして最小限の家事の後、大阪へ。
メール錯綜。
昼過ぎに帰館。
夕刻まで穴蔵で寝る。
熱はなく、風邪なのか花粉なのか、よくわからん。
夕食後、また穴蔵で冬眠。
まったく酒を口にする気分にならないのだから、体調が悪いのは確か。
昼間寝たから、眠れず、鼻づまりに寝返りうちつつ文庫2冊、わ、朝に近い。
3月29日(火) 穴蔵
浅い眠りと読書の繰り返しで朝。
風邪ではなく、花粉のせいらしい。
食事時にマスクをして本宅と往復する以外、終日穴蔵にこもる。
が、本を読むには目がつらい。パソコンも疲れる。
濡れタオルで目を覆ってCD、しばらく読書、しばらくパソコン、しばらく仮眠の繰り返し。
喉は誰ともしゃべらないから、たぶんいいのであろう。
深夜……というか、明朝1:58から『江分利満氏の優雅な生活』があるので早寝する。
ふだんより2時間早起きの予定なり。
3月30日(水) 穴蔵
終日穴蔵。
風邪なのか花粉症なのかわからぬまま、総合感冒薬を飲んだら、一応鼻水と咳はとまり、副作用でアタマは本日の天気同様晴朗に見えて霞がかかったように曇り、終日机に座ったままボケーッと過ごす。要するに風邪薬を飲んだときの副作用でやっぱり風邪だったと思いこんでいるだけのことであり、やっぱり花粉症か風邪かは判然とせぬまま一日が終わる……はずであったが、早寝しようとしたらまた小さい咳がとまらず、夕食後また感冒薬を飲む。ボケ状態のところにSさんから電話、1965年の関西SF事情について貴重な連絡、小松左京マガジンの原稿をギリギリで訂正してメール送稿、あれ、風邪薬を飲んでいる状態の方が変な迷いもなく仕事が進むのかなあ。よくわからんままラウンドミッドナイトである。
3月31日(木) 穴蔵
午前4時に目が覚める。睡眠2時間。……どうもこの2、3日、1〜2時間の小刻みな睡眠の繰り返しで、合計すれば8時間以上寝ているような気がする。
朝刊を読んでいるだけでまた眠くなり、3時間ほどかかって目を通す。
終日穴蔵。
風邪薬は飲まないのに眠い。
何度目かの仮眠で、妙に鮮明な夢を見る。
SFの書評を依頼されて(翻訳もの、知らない作家)ざっと読む(帯とか解説のみ)のだが、「多重構造のドームシティ」(これは古典的設定)の情報版で、サイバーパンクともちがう。VRものともちがい、あくまでもドームの構造は物理的。ただ、材質が「情報の半透膜」みたいな役割を果たすらしく、それが図解されている(デティールがよく読みとれない)……うーん、天井がハーフミラーでできたドームシティとどうちがうのか。類似のアイデアがあるようにも思うが、思い出せないから、この書評は引き受けられないなあ……というところまでは覚えているのだが。
よくわからん。
午後、ODJCのHP管理者・うわばみ氏、来穴蔵。
HPの管理システムの変更打ち合わせなど約3時間。
ほぼ3日ぶりに「声」を出してしゃべったら、小声であっても、やっぱり疲れる。
夕刻、梅田の寿司屋「○駒」へ行くかという話になるが、本日、残念ながらまだ元気なし。
「本宅」で夕食。
4日ぶり(3晩飲まなかった)にビールを飲むが、やっぱりおいしくない。
グラス2杯で終了、また断続的睡眠の継続である。
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