『マッドサイエンティストの手帳』451

●マッドサイエンティスト日記(2009年4月前半)


主な事件
 ・梛(なぎ)八幡神社(1日)
 ・大阪城公園(3日)
 ・花見(7日)
 ・Sunday at Jazz Club 例会(12日)


4月1日(水) 播州龍野の日常/梛八幡神社
 天気不安定。
 下男仕事で大量の洗濯物を庭に干していたらとつぜんの驟雨。
 あてて洗濯物を屋内へ移す。
 その他、類したこと色々。落ち着いて本も読めず、嗚呼。
 市から配布された文書で、
 里山公園「なぎ獅子の丘」遊歩道貫通
 という「お知らせ」を見る。
 2月に山の上のアンテナ群に登った道……これは、尾根をさらに北へ、沢田地区の「梛(なぎ)八幡神社」(これは由緒ある神社らしい)までつながる道なのであった。
 全長2.5キロで、かなりの高低あり、徒歩でしんどそうな。
 ということで、夕刻に近い午後、クルマで梛(なぎ)八幡神社」を見に行く。
  
 神社周辺、草地・竹林・山林のバランスが素晴らしく、なるほどここから緩やかな斜面を登って「アンテナ群」までたどり着くコースは面白そうな。
 が、おれには体力的にもう無理かも。
 ともかく、こんな静かな山里が山を隔て数キロのところにあるとは知らなかった。
 来週にでも、(できれば運転手つきで)満開の桜を見に来ることにしよう。

4月2日(木) 播州龍野→大阪
 朝も早よから下男仕事。晴れているので洗濯が快適である。
 週末まで播州龍野の予定が、急に変更、昼の電車で帰阪することになった。
 もう少し前に決まっていたら、参加したいイベントもあったのだが、いたしかたなし。
 帰り来れば、わが集合住宅の「屋上庭園」の桜が満開である。
 
 明日はここで花見とするか。スルメと缶ビールくらいで。
 疲れた。
 早寝するのである。

4月3日(金) 花見/大阪城公園往復
 わ、午前6時に大阪にて目覚める。
 ボケが進行してきて、目覚めたときの行動に迷う。つい朝食用意と動きかけてしまうのである。
 大阪だと「下男」ではないのだから、着替える必要もなければ、朝食不要でそのまま本を読んでいてもいいのだが……。
 午前8時頃まで本を読んで過ごす。
 9時に近所のY医院へ。定期検診。血圧は正常である。
 9時半に「自宅」へ行って朝刊を読む。
 天気がいいので(今日だけ?)、専属料理人と「花見」に出かけることにした。
 10時半頃、近くの豊崎西公園、早くも花見の場所取りが始まっている。
 金曜の夜、本日が花見のピークか。
 神戸か京都か迷ったが、面倒なので、大阪城まで歩くことにした。
 歩いて梅田〜ハチの前を通過〜水晶橋を渡り〜「京阪なにわ橋駅」(安藤忠雄設計)を見学する。
 木材多用で安藤色は希薄……というより、地上はまだ工事中で、よくわからん。東口だけがコンクリートの打ちっ放しである。
 北浜から堺筋を南下。
 「吉寅」で鰻重……と思ったが、手前の「創業大正7年の老舗うどん店・やなぎ」の「名物・台抜き」というのが目について、ここで昼飯。
 台抜きとは……うどん屋で台抜きとは、千とせ屋の肉吸い(肉うどんのうどん抜き)みたいなものかと思ったが、要するに「カツ玉」で、うどんとは関係のないメニューであった。
 マイドームを抜けて、谷町筋へ。馬場町経由で大阪城公園へ。
 大手門から入って豊国神社へ着いたところで1万歩を超えた。
 意外にも(別に意外でもないか)、大阪城の南側、豊国神社とか広場に来るのは生まれて初めてである。
 特別な感慨もないけど。
 西の丸庭園は350円かかるのでパス。どうせブルーシートがびっしり敷かれているのだろうから。
 有料の天守閣もパス。
 
 大阪城公園、全体に桜はまだ五分咲きである。
 OBPを抜けて京橋へ。
 
 寝屋川沿いにもブルーシートが敷き詰められている。
 今夜は盛大な宴会が繰り広げられそうな。
 OBPを抜けて、京橋から大阪まではJR環状線を利用。
 阪急デパ地下で晩酌用の食材を買って、茶屋町からロフトの横を抜けて帰館。
 お、消防署裏の訓練施設でガスマスクでボンベを背負った隊員がロープで降下、上昇の訓練を繰り返している。
 
 テポドン落下に備えての特訓か。頼もしい限りである。
 ということで、15時帰館。
 17775歩、14.22キロであった。
 これは2年前に東京で19500歩を記録して以来である。
 正規の記録はないが、おれがいちばん歩いたのは、阪神大震災の直後に、西宮北口〜芦屋東端を2往復した時で、25000歩(20キロ)は超えたはず。もう無理だな。これ以上の距離を荷物背負って3ヶ月以上続けたぶんきちくんは超人的としかいいようがない。
 ということで、夜は花見はせず、自宅にて、ヤッコ、刺身、水菜の煮浸しなどでビール、冷酒、タケノコごはんを少しいただいて、そろそろ早寝するのである。

4月4日(土) 穴蔵
 わ、悪夢で目覚めた。どうせ書かない(作品にはできない)から、ここに。
 リストラされる夢である。
 「死刑執行」が民営化……というよりも外注化されて、その業務を会社が落札、リストラしたい社員に押しつける。
 押しつけられるのがおれで、命じるのは労務屋上がりの某(悪代官面した実在の人物)である……。
 なぜこんな夢を見てしまったのか。(※)
 朝の豊崎西公園に出てみる。
 昨夜の花見のあと、きれいなものである。
 近所の会社の連中だからマナーはいいようだ。
 カーニバルの朝。
 こういう場合、やはりスタン・ゲッツが抜群に似合うなあ。
 ということで、終日穴蔵にて、少しは仕事……のつもりが、断続的にニュースをチェックするから、あまり生産的な仕事はできず。
 昼過ぎに「自宅」でうどん食ってたらのどん……じゃなかった、「飛翔体発射」のニュースが流れるが、しばらくして「誤感知」か「誤検知」か「伝達システムのミス」か、よくわからん報道あり。
 ややこしいうちに16時を過ぎてしまった。
 怪芸人・中田カウスじゃないけど、「やるんなら早よやってちょうだい」といいたくなるぜ。
 ということで、夜は「自宅」にて雨の梅田を眺めつつビール。
 
 雨の日は茶屋町アプローズが災上しているように見えるのがいい。
 尾田悟のテナーが合うなあ……。
 早寝するのである。

※悪夢に関して、「部下のリストラを命じられた中間管理職なら(実行するにせよ自分が身を引くにせよ)よく見るパターン」というメールをいただいた。要するに「人殺しを命じられる」悪夢である。なるほど。しかしともかく、現場が閉鎖した工場の跡地だったり、命じる悪代官のセリフがネチネチしてたり、リアルだったなあ……。

4月5日(日) 大阪→播州龍野
 定刻午前4時に起きる。
 NHK-TVの日曜朝「日本の話芸」の再放送時間が5:15から4:30に変わっている。今日だけか?
 鈴々舎馬風『粗忽長屋』……さすがに早朝から、というか、ニュースの前に見るものではないな。米朝一門は別だけど。
 ということで、午前中は雑事の処理。
 テポドン発射を見るかどうか迷うところだが、11時過ぎ、播州龍野へ移動することに。
  *
 穴蔵近くの北野カトリック教会の桜が満開である。
 近所でいちばん風格のある桜である。
 教会の建て直し(高層ビル化)が決まって、すでに塀に囲まれている。
 この桜の老木も切り倒されるのであろうか。残してほしいが、今年で見納めのような気がする。
 ということで、播州龍野に着き、<下男モード>入り。
 北朝鮮、おれが穴蔵を出た直後、11時半頃にポテチン(←啓助くん)を発射して、列島上空を通過、あっという間に東の空に去ったらしい。
 発射基地での大爆発はなかった……はなはだ面白くなし。
 北朝鮮の発表では、衛星は、104分周期で楕円軌道を周回しつつ、金ちゃん小金ちゃん賛歌を470MHzでがなりたててるらしいのだが、確認されてるのか?
 よくわからんが、このあたりの話題は、諸考察・賛否・おちょくり・その他色々含めて、やっぱり野尻ボードが熱っぽいなあ。
 下男としては、明日が早いので、そろそろ安眠。
 たぶん連続発射はないであろう。

4月6日(月) 播州龍野の日常
 屋外は暖かくなった。龍野の陋屋の室内、午前中はまだストーブ使用。やってられんぜ。
 下男仕事あれやこれや。
 市役所へ出向く用事あり、昼過ぎに出頭。
 あと、市役所西側の揖保川堤の桜を見る。
 
 播州龍野、昨日が日曜で「桜まつり」だったはず。
 静かなものかと思ったら、弁当食べてはる年寄り多し。
 老母を連れてきてやるべきか。
 暖かさから、警戒すべきことを思い出す。
 近くのホームセンターへS字型変形動物の忌避剤を買いに行くが、2年前から撒いている「天然・虫除け粉」がない。
 効かないから製造中止か?
 もろ「*ビヨケ」という液体の製品がある。ラベルのマンガ的イラスト、それすらも手に取るのが気色悪い。1缶800グラム980円で、これ塀などに沿って10センチの帯状に撒くらしく、使用量から逆算してみると、2万円くらいかかりそうな。全面散布じゃないから不安だし、しかもシーズン3回ほど撒かねならぬような。
 老母の定額給付金を使うのもなあ……。
 ということで、保留、しばらく検討。結局は「神だのみ」しかないか。
 スーパーに「盛岡冷麺」が並んだ。
 さっそく購入。
 ということで、夕刻、老母につきあって軽くビール。
 老母就眠後、盛岡冷麺を作って「神の河」ロック。
 早寝するのである。

4月7日(火) 播州龍野の日常
 暖かくなった……というものの、午前8時の書斎の室温は13℃で、これは大阪の穴蔵の「真冬」の温度。
 足はホットカーペットで暖めなければならぬのである。
 午前中は老母をI医院へ定期検診に連れて行く。「数値」はだいぶましになってきた。
 元気が出てきたのか、午後、老母が花見に行きたいという。
 市役所裏の堤(龍野橋南側の左岸)〜龍野城趾(ここは若い頃に通った女学校があった場所)〜龍野公園(花見の期間は駐車場が有料となるため通過/龍野公園の桜は老木が多く、花は少ない)〜峠を越えて南斜面から帰る。
 ざっと1時間ほど龍野の桜を見てきたが、結局いちばんきれいなのは、ウチから最も近い「堀邸前の桜」である。
 
 長屋門の前に老母を立たせて記念撮影。
 堀邸だよおっかさん。……むろん、わが家ではない。
 生産的なことは皆無の一日であった。
 夕刻、某国よりFAX。
 明朝11時までに返信すれば、時差からいった、朝イチに届くであろう。
 ということで早寝するのである。

4月8日(水) 播州龍野の日常
 朝からしばし、タイムマシン格納庫にて某国対策の謀議。
 航空貨物にしてくれたらいいものを(運賃はそう変わらない)、Vessel指定だからIPPCマークなんてややこしい問題が発生する。
 ……そういえば、以前、民博の「薫蒸室」を見学させてもらったことがあるが、アウシュビッツみたいで、ちと恐ろしかった。説明を聞くに、木材に潜伏する虫の恐ろしさはエイリアンの比ではない。中国が松食い虫に神経質になるのはわかるが、あまりうるさいと、毒餃子事件の意趣返しではないかと疑いたくなる。
 ま、こちらは誠実に対応。
 昼前。
 老母が急に「そうめんを食べに行きたい」といい出す。
 昨日に引き続き「出歩きたい」というのは珍しいことである。
 近くの「はりま路」は水曜が定休日、龍野公園に「さくら路」という食事処があるが、花見期間は駐車場が有料……ということで、おなじみ「そうめんの里」へ行く。
 うへ、館内のレストラン「庵」、団体客でほぼ満席である。
 
 観光バスが3台。たぶん、大阪方面から山陰の温泉へ向かいはる途中なのであろう。
 隅の方で煮麺膳をすする。ビールが飲めないのが辛い。
 そそくさと帰館。
 老母は昼寝してしまった。
 午後は書斎にて、庭を眺めつつボケーーーーッと過ごす。
 紫木蓮が急に花開きはじめた。
 毎年、桜と入れ替わるように咲く。
 これが散って、躑躅、紫陽花、凌霄花で夏となる。
 こんなことをあと何回か繰り返して無為に終わることになるのか……
 センチメンタルになるぜ。

4月9日(木) 播州龍野の日常/さらば週刊新潮
 本日も好天なり。
 「下男」にとっては、洗濯物の乾きが早いのが何より嬉しい。
●朝刊の記事。
 1月29日から始まった週刊新潮の、朝日新聞・阪神支局襲撃の「実行犯」島村征憲の“実名告白手記”騒動……、朝日新聞が何度か反論と検証を繰り返してきたが、今日の朝刊各紙が、ついに島村征憲に直接取材、取材の謝礼(原稿料?)から、この男が「虚言癖」の持ち主らしいことまで暴いている。
 朝日・産経・毎日が島村に直接取材。読売は週刊文春の記事の紹介。週刊文春は島村に取材しているはずで、少なくとも島村は3紙1誌の取材に応じている。いずれ島村発言はもデタラメの限り。
 勝負あったということか。
 週刊新潮、廃刊への第一歩の予感。
 いや、週刊誌ジャーナリズムの終焉か。
 じっさい、週刊新潮に限らず、週刊文春もつまらなくなっている。
 おれの場合、定期購読する週刊誌はないし、めったに買わないものなあ。
 大阪〜龍野の移動時間でも、時々文春か新潮を買うことがあったが、読むところがないから間が持たない。
 グラビラが無意味(文春の「原色美女図鑑」なんて紙の無駄)、細切れ記事(ワイド特集)が多いし、書評がつまらなくなった。
 文春・新潮あわせて、読みたいと思うのは文春の小林信彦の連載ページのみ。
 両誌あわせて、コンビニで10分で済むのだからなあ。
 久しぶりに連続して読んでみたいと思ったスクープがこれでは……週刊誌は終わったな。
 すでに「新書」にとってかわらているのだろう。論壇誌しかり。休刊廃刊が連続するはずだ。
 2時間の移動なら、新書か文庫を読んでるものなあ……。
 ということで……
 下男仕事の合間に市役所へ某書類を持っていく。
 色々とややこしい手続き。
 疲れてしまった。

4月10日(金) 播州龍野の日常
 本日も晴天なり。張り切って洗濯。
 テレビニュースで北朝鮮の最高人民会議の映像が流れる。
 小金ちゃんが腑抜け状態で登場、左手がどうこうではなく、頭髪がひどいものだ。印象は廃人寸前。
 後継者がどうこうというよりも、このチンピラ独裁者が民衆に虐殺される場面が見られそうにないのが残念だ。チャウシェスクふたたび……とはならないか。
 本日も下男仕事色々……だが、急激に疲労感を覚えて、昼食後、4時間ほど昼寝。
 熟睡して、目覚めれば17時であった。
 電話も来訪者もなかったのは幸せである。明日もまたかくありたいもの。
 紫木蓮に続いて、庭で牡丹が急に開花した。
 
 桜もまだ満開状態で、花の移ろい、めまぐるしいことである。
 食品スーパーに台湾産の枝豆が並びはじめた。
 盛岡冷麺、ヒガシマルの「ぶっかけそうめんつゆ」も。
 気分は5月の連休明けであるなあ。
 ということで、枝豆でビール飲みつつ、NHK「ニュースKOBE発」……金曜にはジャズ・ライブがある。
 本日は、川瀬眞司と山本佳史の2ギターに美人ベーシスト中村尚美のトリオ。
 
 2ギター+ベースというのはフランスではよくある構成らしい。
 尚美ちゃん、色々なところで活動しているのだなあ。
 2曲目のアルコが素晴らしい。ともかく「色気」がある。
 この色気は、容貌もあるけど、音色のこと。うちの専属料理人も彼女のファンなのである。
 ということで、昼寝したけど、やっぱりしんどいので早寝。

4月11日(土) 播州龍野の日常
 本日も快晴なり。
 一週間、快晴が続いている。張り切って洗濯。「下男」には嬉しい春である。
 山手樹一郎に『下郎の春』(※)というのがあったのを思い出す。つまらん作品だったけど。
 ※これは記憶違い。『下郎の夢』と『後家の春』がごっちゃになっていた。どちらも趣味ではない。
 ウチの西隣の住宅工事が本格化。騒がしくなってきた。
 
 ↑ウチの西の窓からの風景。
 この家が建つと鶏籠山が完全に見えなくなる。
 半世紀前は左端にヒガシマルの醤油蔵(土蔵)があり、あとは田圃。その向こうは揖保川の堤であった。
 半世紀前に醤油蔵が「社宅」になり、その社宅も今はほとんど使われていない。
 30年前には幼稚園が出来て、桜が植えられた。その桜も山を隠すまでに生長した。
 その横に家が建ったのが3年前。
 ま、時代の流れである。
 90年間、この家から鶏籠山を眺めてきた老母も、特に何の感慨もないようである。
 ということで、雑事色々。
 21時、そろそろ就眠である。
 明日は「下郎」にもちょっと休暇がいただけて、大阪へ少しの間帰れるのである。
 ああ、仕事がしたいなあ。

4月12日(日) 播州龍野→大阪/Sunday at Jazz Club
 本日も快晴なり。
 「下郎の春」がこんなに続いていいのか、下郎としてはちょっと心配になる。
 早朝から下男仕事を精力的に片づけて、午前中の姫新線で大阪に向かう。
 姫新線「本竜野」駅が建て替えのため取り壊し中である。
 姫路駅はこの数年、ずっと工事中である。
 
 山陽電車の旧高架(煉瓦造り)の一部が残されたままだが、これ、モニュメントとして残されるのだろうか。
 それなら姫路モノレールの高架も、ぜひとも保存してほしいところだ。
 大阪駅はむろん工事中。
 茶屋町の一帯(ロフトの南側)も工事中。
 播州龍野から穴蔵までの通過点、すべてが工事中である。
 不況どこ吹く風……。
 本日は大阪シンフォニーホールに山下洋輔氏が出演の日だし、梅田ではODJC主催の「ニューオリンズ・ジャズ・カーニバル」の日だが、ともに「予約」というのができない生活なので、諦めざるをえない。
 午後、自転車で天五・黒崎町の「バンブークラブ」へ行く。
 Sunday at Jazz Clubの例会である。
 予約なし、途中の入退場自由という方式は、こういう場合、ありがたいなあ。
 行楽日和だが10人ほど。
 
 キース・ジャレットの初期(60年代)を色々。ディジョネットとの共演がこの頃からというのが意外だが、何よりも、セシル・マクビーの参加がたまらない。30歳くらいだったのかな。
 続いて、フォー・フレッショメンを系統立てて聴く。これもめったにないことで、面白い企画であった。
 ということで、夜は専属料理人に「枝豆、焼き茄子、牛肉ピーマン玉葱炒め、カツオタタキ、トマトとオニオンのサラダ」など並べて貰ってビール・冷酒。
 炊事も片づけもしないというのは楽である。
 早寝する。色々な仕事はすべて明日に送るのである。

 ……ということで気分よく眠っていたら、消防車のサイレンの音で目覚める。
 それも1、2台ではない。どこかの火事かと思ってたら、続々とサイレンの音が重なる。ったく、うるせえなあと、カーテンを開けてみると、すぐ北側の道に数台の消防車のランプが見える。ウチではなさそう。北東の賃貸マンションか。
 
 23時30分。
 じっと寝てられるかよ。
 慌てて着替えて飛び出す。
 ざっと見える範囲で、消防車6台、救急車とパトカーが各1台。
 が、「火事ではありません。車両が通過しますから注意してください」などとアナウンスしている。
 10分ほど見物していたが、どうやら誤報だったらしい。
 中途半端に目が覚めてしまった。
 ということで、この分を追記した。
 播州龍野では味わえん興奮だなあ。

4月13日(月) 穴蔵/ウロウロ
 本日も快晴なり。
 穴蔵を大掃除して、冬物を片づけたいところだが、また花粉の飛散が多いらしい。
 すべて5月に送る。
 パスポートが昨秋で切れているので更新申請に谷町4丁目のパスポートセンターへ行く。
 さし当たり海外へ行く予定はなし……つうか、予定が立てられないのである。
 初夏の某国へも相棒の某くんに行ってもらわねばなるまい。
 南博『鍵盤上のU.S.A.』(これについては後日感想アップ/今、事情があって、本の感想はアップしにくいのである)を読んでいて、たまらなくニューヨークへ行きたくなった。
 観光シーズンを外してぶらっとNYへ行ってみたい……これは10年前から可能なはずだったが……9.11以降手続きが面倒になったり、5年前からは「下男」に落ちぶれてしまったりで、もう海外へは行けない可能性が高い。
 が、まあ、あと10年のうちには、下男仕事から解放されるかもしれないと期待しての更新である。
 無駄になりそうだけど。
 帰路、チーハに寄ってヒーコ。
 「ジャズの専門店ミムラ」にも寄る。
 鈴木孝紀さん参加の吉田美雅さんのCD『Sweet Georgia Brown』をゲット。
 これ、昨秋、豊崎の「TODO」スタジオでの録音である。
 このスタジオはウチから徒歩2分、食材スーパー「サヴォイ」とうどん「たけうち」の間にある。
 立ち会いたかったなあ。
 鈴木孝紀さん(5曲だけだけど)の歌伴、抜群にうまい。

4月14日(火) 穴蔵
 雨ぞ降る。
 終日小雨が降り続くのであった。
 穴蔵にて、少しは仕事……のつもりで、終日机に向かっていたが、あまり生産的なことはできないまま。
 気分は早くも梅雨空か。
 明日からまた収監、下男生活モードに入る。
 寝る。

4月15日(水) 大阪→播州龍野
 早朝の電車で播州龍野へ移動する。
 雨は昨日だけで、大阪の未明薄曇りが、9時播州龍野に到着の時には、またも初夏を思わせる快晴となる。
 下男としては張り切らざるをえない。
 書斎の「冬物」を片づける。ストーブとかキンタマ照射用のハロゲンヒーターなどね。
 布団や毛布も干し、数ヶ月ぶりに掃除機をかける。
 その他、下男仕事いろいろ。
 合間にボケーーーーーッと庭を眺める。
 
 3日で「新緑の季節」に一変している。
 ボタンがアジサイみたいな感じで咲きまくっていて、塀の向こうに紫木蓮。花はこのふたつだけ。
 それ以外、柿の木やコブシなどは、すべて新緑である。
 初夏来たりなば短い秋で冬遠からじ。
 ストーブを片づける必要はなかったか……。
 ジーやん・米二師匠のMLによると、人間国宝を見舞いに行ったら、第一声が、
 「酒を持ってきてくれたんか?」
 だったとか。
 弟子連中で病室は大騒ぎであったらしい。
 ま、まだ入院中ということは、よろしくはないものの、周囲の雰囲気は相変わらずということか。
 播州龍野も似たようなものである。
 早起きせねばならぬから早寝。


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