『マッドサイエンティストの手帳』796
●マッドサイエンティスト日記(2023年1月前半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり
・風呂本佳苗ピアノリサイタル(7日)
1月1日(日) 穴蔵
2023年になった。
0時過ぎに専属料理人がシャンペンを抜き乾杯。本日から「解禁」とする。
30分ほどオードブルなどつまみつつ雑談。今年はどんな年になるのか……そこで気になって、0時30分頃にネコの戦場を見に出る。エサの入ったプラ容器がきちんと定位置に置かれている。紅白歌合戦よりも野良猫合戦を重視したのか。嫌猫派は元旦未明から反撃に出るか。いずれにせよ、今年も戦いはつづくのであろう。
穴蔵に戻って就眠。
目覚めれば7時であった。久しぶりによく眠れた。
晴。ただし東に雲あり、初日は拝めず。
一応仕事始め。たいして生産的なことはできないまま。
昼に正式の新年の祝い。
*
おせちは最小限というか、各人それぞれ小ぶり重箱に少量盛りつけたの。他に筑前煮みたいなものなど。
これでちょっと一杯。あと雑煮、餅はひとつ食べる。
午後はコタツで雑読、少し昼寝も。静かな元日である。
夜は(おせちの残りを片づけ)普通の晩酌。テレビでウィーン・フィルのコンサートを眺めつつ。
正月は終わった。
明日から本来の生活に戻る……つもり。
1月2日(月) 穴蔵
深夜まで眠れず、ラジオ深夜便。2時からハンク・ウィリアムズの特集で15曲。久しぶり(半世紀くらいのはず)に聴く。3時から歌謡曲になったので切る。やっと就眠。
6時に目が覚め、普通の生活……のつもりが、アタマ働かず、コタツで漫然と箱根駅伝を眺めていたら、半分は居眠り。
新しい山の神は出現しないようである。
晴時々曇。外出自粛して、終日穴蔵にあり。
夜はおせちの残りなどで一杯やって、早寝させていただく……つもり。
どうせ夜中に目が覚めるのである。
1月3日(火) 穴蔵/zoom/ハチ
相変わらず「規則的な不規則」パターン。早寝して深夜に目覚め、明け方までラジ深夜便を聴く。
しばらくはこれが続くであろう。
午前中、漫然と箱根駅伝を見る。
昼、箱根駅伝が最終区に入った頃に、ボンクラ息子その1ファミリー(犬も勘定にいれます)とzoomランチ。
こちらは餃子でビール、サンドなどでワイン。向こうは焼き鳥などでビール、上燗。親子そろって、まあええかげんなものよ。
しばらく休憩。
夕刻、ぶらぶら歩いて「インタープレイ8」へ年始の挨拶に出かける。
本日は新年早々の「ジャズ喫茶ディ」(LPをかける)である。
行ったら、なんと、Jerry Waldの「LISTEN TO THE MUSIC」がかかっていた。
*
よくこんなものが。デビュー前?のビル・エバンスがメンバーにいたことで知られている。そもそもジェリー・ウォルドといってもほとんど知られてないだろう。わたくしはスイング・クラでは名手のひとりと思うが。
「お兄ちゃん」時代のではなく、現マスターが探し出してきたものという。立派。
1時間ほど聴いて帰館。
穴蔵ではこんな音響では聴けないな。
1月4日(水) 穴蔵/初詣
晴れているが寒そうな日である。
終日穴蔵。慢性的に眠く、コタツでボケーーーーーッと過ごす。
少しは歩いた方がいいので、午後、豊崎神社までお詣りに出向く。
*
閑散としている。
小銭を投げ入れて、今年もボケませんように……手遅れか。
明日から始動である。
1月5日(木) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
9時前に着。久しぶり……およそ70日ぶりである。
晴れているが寒いのであった。
軽ワゴンのエンジンは無事起動。ほっ。
実家の室内は冷え切っていた。暖房(石油ストーブ)をつけても、温まるまでだいぶ時間がかかりそうで、やめる。家でゆっくりもしてられないのである。幸い、資料は10分で発見できた。
あとは軽ワゴンで市内ウロウロ。市東端のM自動車〜某銀行〜某信金〜某センターに寄り今年の作業依頼など、溜まっていた雑事の片づけ。
途中、龍野橋東端から鶏籠山を眺める。
*
故郷は静かなりき。
午後に姫路へ。
5日遅れの年越しそばというか、年明けそばをいただく。
*
そういえば、眉村さんが「えきそばを一気に食べられなくなった」と書かれていたと思うが、何歳の時だったのか。以前は「到着した下りホームで食べ、上りホームの店でもう一杯食べて大阪へ帰る」パターンがあったはずだが。
わたくしは一杯ではちょっと物足りないが、本日はこれでいいとしよう。まだ余力があるのだ。
夕刻帰館。すぐに入浴。体温を回復させる。
夜は串カツでビール、湯豆腐で熱燗。早寝させていただく。
1月6日(金) 穴蔵
午前4時に、家事分担作業……ビン缶PRTボトルのゴミ出し。
ついでにエサ場を見たら、様相が一変している。
わが予言(12/26)が当たったのか、たまたまこうなのか、確証がもてない。しばらく観察することに。
晴。寒。終日穴蔵。本日は生存確認のみ。
1月7日(土) 風呂本佳苗ピアノリサイタル
昼過ぎに出て、阪急で西宮北口、芸術文化センター小ホールへ。
新春恒例、風呂本佳苗ピアノリサイタルである。
ドレスの風呂本さんを写せないのは残念であるが。
*
毎年、音初めがクラシック・ピアノというのは、その年の音楽聴取生活にはきわめて「健全」である。
去年のテーマは〜時を紡ぐ〜で、1日の時間の経過を追うものだった。
今年は〜天象を綴る〜で、空の変化を表現した曲が選ばれている。
パルムグレン「太陽と雲」、ベートーヴェン「テンペスト」。ショパン「雨だれ」、ヤナーチェク「霧の中で」、ドビュッシー「雪は踊っている」、プッチーニ「ある晴れた日に」……などの名曲が繊細にして華麗なピアノで演奏される。
ジャズなら「Come Rain or Come Shine」「September In The Rain」「Stormy Weather」「A Foggy Day」などかなあ……などと愚考していたら、アンコール曲が「Over The Rainbow」……ジャズ生活にもつながりそうで、これは最高の終わり方であった。
ロビーで芦辺拓さんに挨拶。これも毎年の年賀儀式なり。わたくしも少しはがんばらねばならぬ。
今年も面白い年になりそうな。
1月8日(日) 穴蔵
夜中に目覚めてラジオ(FM)を聴いたら、中牟礼貞則(90歳!)が出演してはった……と思う。
夢かと思いつつ、また寝て夢を見る。
晴。終日穴蔵。
夜はチーズフォンジュでワイン一献。早寝させていただく。
本日、生存確認のみ。
1月9日(月) 穴蔵/野良猫戦線異状あり
相変わらず、睡眠は「規則的不規則」、深夜に目覚め、明け方まで、ラジオ聴いたり本を読んだり。
4時に家事分担作業で普通ゴミ出し、ついでにエサ場を見たら、イタチが食事中であった。
ややこしいことになってきたなあ。
* *
晴れて寒。終日穴蔵にあり。
14時頃に近所に散歩に出たら、↑エサ場の横、フェンスで囲われたスペースで仔猫(トラ)2匹が対峙している。
どちらも久しぶりに見る仔猫(もうだいぶ大きくなっているが)である。
野良猫戦線、混沌としてきた。
整理すると……
・昨年6月にトラ猫が4匹の子を生んだ。
・よく似た4匹は、わが眼下の庭で遊んでいた。
・やがて仔猫はあまり見かけなくなり、時々見かけるのは1匹だけになった。
・親のトラと、父親らしい(今岡清みたいな)黒猫は時々見かける。
・これらの野良に深夜にエサを提供するオバサンと、警告書を貼りつけ、明け方にエサを撤去する嫌猫派(YMCA)の闘いが半年以上続いてきた。
・昨年末に、公園に隣接する市営住宅から住民が立ち退き、このエリアは立入禁止(猫はご自由に)となった。
・するとエサはこのエリア内に置かれ(車両用の通路は開けてある)、出入りする猫が姿を現し、イタチまで現れた。
本日驚いたのが、4匹いたはずの仔猫が3匹姿を現したことである。
前から時々見かけた1匹と、本日見た2匹、計3匹の写真を下に。
左から、時々見るトラの仔猫、本日見たトラの仔猫、本日見たトラ(ほとんどクロ)仔猫である。
注目すべきはその耳で、揃ってサクラ耳に見えることである。
左右の違いはあるが、3匹揃ってケンカて耳の先端を食いちぎられるなんてことはあるまい。
仔猫の頃に誰かが保護して手術を受けさせたとしか思えないのである。
それなら、あんなに執拗にエサを撤去している嫌猫派(YMCA)は何者なのか。野良の耳も確認せず、なぜ毎日未明に出現するのか。
イタチまで参戦して、状況がますますわからなくなった。
近所の公園周辺を見てこれだから、「世界」はますますわからなくなってくる。
1月10日(火) 穴蔵
眠り浅し。午前4時に家事分担でプラスチック・ゴミ出し、ついでにエサ場を見る。
猫のエサは、フェンスの内側と外の道の2ヶ所に出されていて、ともに半分ほどがなくなっている。
嫌猫派(YMCA)はまだ現れていないような。
あとは終日穴蔵。
昼飯と晩酌で自宅へ行く以外、外出することなし。
本日、生存確認のみ。
1月11日(水) 穴蔵
快晴である。終日穴蔵。
・中国がとつぜんビザ発給停止?
・(専属料理人がいうに)ウチと同じ集合住宅に病的猫嫌いが複数いる?
・ヘンリーの生活資金稼ぎ本の邦訳はいつどこから出るのか ?(買わんけど)
・淀川河口のクジラ、伝法さんの執筆のジャマにならんのか?
……など、なべて世はこともなし。
早寝させていただく。
1月12日(木) 穴蔵
快晴である。終日穴蔵。
生存確認のみ。
1月13日(金) 穴蔵/ウロウロ
睡眠不規則。ここ数日不調である。歩いてないからだろう。散歩することにする。
11時頃に出て(淀川堤は閉ざされているので)中崎町界隈、南東方向をウロウロ。
しばらく来ないうちに新規オープンの店多し……もとの店が思い出せないから、単に新陳代謝しているだけなのだろうが。
天神橋筋の天五交差点。
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北東角の「(機械工具)中恒」さん……ここは健在である。
この半世紀、(タイムマシン業で)部品供給など、ずんぶんお世話になってきた。
黙礼。挨拶に寄るのも(新規の発注もないから/三ツ星ベルトのカレンダーはほしいのだが)おかしなものだろう。
この交差点、青空書房の坂本さんといい、わが人生で思い出の多い場所である。
せっかく来たのだから、久しぶりに近くの某店(過去にも明かしてない)で昼間からちょっと一杯。たまらんなあ。
帰館。本日は7500歩ほど歩いてた。
1月14日(土) 穴蔵
未明から雨が降り続く。
寒いのであった。天気予報では20℃とかいってたが、アメダス12℃(正午頃)である。
終日穴蔵、コタツに潜って居眠り(時々読書)して過ごす。
いかんなあ。こんな生活態度では。
たちまち夕刻。
専属料理人が、ヒラメのムニエル、九条ネギのマリネ、サラダ、和風パスタなど並べた。
*
これでビール、ワイン。お楽しみはこれだけだ。
早寝させていただく。
1月15日(日) 穴蔵
曇天。寒いのであった。アメダス13℃(正午頃)で、3月半ばの気温というが、寒い。
日曜だから人出は多く、中国人も増えているであろう。
終日穴蔵。コタツに潜って居眠り(時々読書/DVDで米朝師匠)。
たちまち夕刻となる。
専属料理人が並べた牡蠣フライ・サラダなどでビール、具沢山豚汁・茄子煮・きんぴら・奈良漬などで熱燗、お楽しみはこれだけだ。
早寝させていただく。
明日、少しは歩くつもり。
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