『マッドサイエンティストの手帳』734
●マッドサイエンティスト日記(2020年7月後半)
主な事件
・穴蔵の日々(外出自粛)
7月16日(木) 穴蔵
未明までの曇天が夜明けとともに晴れ間が増え、昼には盛夏のごとき夏空。セミが急に鳴きだした。
梅雨明けでもないらしいが。
終日穴蔵にて、一応机に向かう。
午後散歩に出るが、歩くのが面倒で、近所の公園で引き返す。
市営住宅のゴミ置き場横に夏の花が咲いていた。
*
たぶんハイビスカス。
野々村竜太郎の生家近くにも花は咲くのであった。
こればっかり。
7月17日(金) 休講/不運な一日
朝だ。雨が降っている。浅田飴が切れていた。いかんなあ。
朝から不運の連鎖(※)。困ったことよ(新コロナ感染ではない)。
今日から来週にかけて色々動くつもりだったが、出鼻をくじかれた感。
神戸行きの予定だったが、神戸新聞文化センターへ休講の連絡を入れる。聴講者諸氏には何とか連絡が間に合いそう。
相棒の某くんと日程の再調整。
午後は穴蔵にこもる。
PCは普通に使えるから、しばらく「外出自粛」をつづけることにする。
大阪も感染者増加傾向だからなあ。
※思わせぶりなこと書くより、概略を明らかにしておこう。
朝、近所の内科医院で定期検診。いつもなら血圧測定で5分もかからないが、不整脈が出ているから専門病院の診断を受けるよう指示。西梅田の某院へ行き2週間の薬を出された。帰路、普通なら歩くところ、雨になり、地下鉄利用。
中津で1番出口から出るのだが、この階段がきつい。ホームから改札はいい。改札から地上への階段で苦しくなり、途中で休憩したくなる。このあたりでの息切れは高齢者だいたいそうらしく、専属料理人も集合住宅の同年代も等しくいう(エスカレーターは南口のみ、エレベーターは道路の反対側)……ここを休まず上って、地上に出たところでちょっとめまいがして転倒、階段角で後頭部を打った。
瘤ができたが、まあ異状はないようである。
高齢者の寝たきり・ボケは転倒して歩けなくなることからが多いそうで、はじめて実感した。
考えてみると、階段を歩いて上るのは地下鉄中津だけである。梅田地下街へ行っても、すべてエスカレーター。この半年、地下鉄は滅多に利用していない。遠回りでも水平歩行だけの経路の方がいいようだ。(2020.7.18)
7月18日(土) 穴蔵
終日穴蔵。
またも生活リズムが不規則になり、コマギレ睡眠で過ごす。
気がつけば、昼は晴れて盛夏の夏空である。セミが盛大に鳴いている。
外出は公園横のポスト往復のみ。
*
公園には誰もいない。
こんな日がつづくことになる。
7月19日(日) 穴蔵
晴れた空、蝉喧し。
穴蔵にて机に向かって過ごす。
一昨日の転倒、ドタマ打ったが、後遺症はないようである。
7+8=13
3*8=36
π=1.73205
頭脳の働きも正常である。
おれはボケ老人を描写する場合、三人称で転倒したり釣り銭間違える描写よりも、一人称で言動が怪しくなる描写にリアリティを覚えるのである。
……などと愚考するうちに昼になる。
専属料理人が弁当を作って穴蔵に持ってきた。
横浜のボンクラ息子その1とその配偶者とzoomランチ。
やはりスマホよりPCの方が使いやすい。
*
アチラも新コロナ感染者が増えてきて、休日もクルマでスーパーへ買い物に行く程度らしい。
はた迷惑なアホがいるのも関西とそう変わらないようである。
1時間ほどで終了。
スーパーが気になって、夕刻散歩に出る。
近所にSAVOYという食品スーパーがある。
30年以上ストンプしていたのが、明日(7月20日)で閉店という。
* *
閉店セールやるわけでもなく、棚はほとんがカラッポ。1週間前からこんな状態らしい。
この周辺はタワマンが増えて、スーパーは少ない(天六にオアシス、天八にライフ、あとは梅田のデパ地下)のだが、小規模な店はコンビニに太刀打ちできないのであろうか。
おれの買い物担当はビールだけだから、不便は感じないのだが。
7月20日(月) 穴蔵
晴。猛暑というが、穴蔵で扇風機に吹かれておれば、どうってことなし。
睡眠コマギレ状態は相変わらず。
トータル7時間を5回ほどに分けて眠ったような気がする。
夕刻散歩。
淀川堤……本庄水管橋撤去の跡から西の方へ行ってみる。
「河口から8キロ」里程標から下流、堤上の歩道が大きく拡張されている。
* *
左岸線工事のためにダンプが走れるようになったのであろう。
遙か彼方(6キロ先)に酉島リバーサイドビルが見える。その少し手前に伝法水門。以前は自転車で一直線に走れたものだが、今は数ヶ所で途切れている。
十三側は散歩道ではなくなった。嗚呼。
おや、セシルマクビー全43店舗を閉店のニュース。
アンビバレントというか、奇妙な感慨を覚えるなあ。
うちの専属料理人はセシル・マクビーがいちばん好きなのである。むろんこちらの方だけど。
7月21日(火) 穴蔵
早寝したら夜中1寺半に目が覚めてしまった。
もう起きられるだけ起きていることに決める。
机に向かって原稿書き出したら、アタマが冴えてきて、朝まで。
ゴミ出し後に朝食という「朝の勤め」を果たし、また机に向かう。
ぜんぜん眠くならない。
8時頃に東から直射光。室温31度となったので、しばらくエアコン稼働。
また続ける。
専属料理人に呼ばれて昼食。
その後も眠くならず、15時で区切り。
実質11時間で**枚というのは、おれとしては異例のスピード。後で直すから、まだ時間はかかるけど。
夕刻まで別の雑事。播州龍野にいる相棒の某くんからメール数件。Excelを扱うと会社員に戻ったみたで、ほっとするなあ。
たちまち夕刻。
専属料理人の並べた粗食(に近い健康食)で軽くビール一杯。
原稿見直し。CD-Rに焼き、短い手紙を書き、封筒に入れ、クリックポストをプリントして貼り付ける。
明朝投函することにして、21時過ぎ、眠ることにする。
超人的活動を継続中の博士には、これくらいのペースでも追いつけそうにない。
7月22日(水) 穴蔵
わ、いかん。昨日の反動である。
終日穴蔵。
昼間まとめて6時間眠ってしまった。
健康にはいいのだと思う。
7月23日(木) 穴蔵
世間は4連休の初日である。
何の休日かわからず、カレンダーを見たら、今日が「海の日」、明日が「スポーツの日」であった。
明日がオリンピックの開幕で、10月10日が引っ越してきたのだったか。
どうせ中止なんだから、元に戻した方がいいと思うぞ。
曇天。終日穴蔵。
ともかく机に向かう。
外出はクリックポスト投函に公園横のポスト往復のみ。
たぶん人出が多いだろうから梅田方面は忌避……正解であった。大阪府の感染者104人。
本日は昼寝せずがんばる。
たちまち夕刻。
*
夜は専属料理人の並べた粗食(に近い健康食)で軽くビール一杯。
豚のなんたらとか、ゴーヤの揚げたんとかあるが、おれは翁の木綿豆腐のヤッコさえあればいいのである。
睡眠時間もだんだん普通ななってきそうな。
7月24日(金) 穴蔵
世間の4連休2日目である。
終日穴蔵にて断続的に仕事めいたことと睡眠を繰り返す。
午後から雨になった模様。
このHPでは政治・宗教・血液型は話題にしないことにしているが、以下は政治ではなく騒音被害なので書いておくことに。
夕方18時過ぎに近くの公園から演説らしい大音響が響きはじめた。声が割れて、何をいってるのかは不明。雨の中、ご苦労な。
これが晩飯時間になってもやまない。19時過ぎて「安倍やめろ」「維新はでていけ」の繰り返しが延々とつづく。
テレビの音声がまったく聞こえない。
時々梅田解放区というのがやるが、土曜の夕方である(たとえば2月第4土曜)ね)。
今日は金曜である。ましてこんな遅い時間に。別団体か?
19時半頃にやっと去ったが、この連中の資金源は案外政府ではないかという気がしてくる。
反政府を叫んでいるのはあんなレベルの低い連中だというイメージ操作ではないのか。裏の裏のまだ裏がある世界だからなあ。
限りなく粗食に近い健康食でビール1杯。食べた気にならん。
7月25日(土) 穴蔵
目覚めれば1時であった。
朝までだらだらと非生産的な作業。
2時半頃に豪雨あり、九州はこんなのが終日降ったのであろう。
30分ほどで普通の雨になり、昼過ぎにはやんだ。
午後、4時間ほど熟睡。
昼夜逆転パターンが定着してしまったような。
梅田解放区の連中、本日は少人数で公園で「集会」やったらしい。幸い音響は穴蔵まで響かなかった。昨日の連中が特別だったのだろう。
本日は天神祭りだが、船渡卸も花火もなし。静かな夜である。
*
トミフラ師匠を聴きつつ、粗食で軽くビール。
また数時間寝て、深夜に目覚めることになるのであろう。
7月26日(日) 穴蔵
睡眠不安定。
終日穴蔵にて非生産的な作業。
午前曇天、午後本降り、夕刻にやむ。
京都のYさんから送っていただいた黒主山の粽(ちまき)を飾る。新コロナ避け。
*
京都にこんな風習があるのは、まったく知らなかった。
本日は師・小松左京の命日である。10回忌ということになるのか。
外出自粛で墓参にも行けず、申し訳なし。
夜、盟友・米朝師匠のDVD『百年目』を見る。よろしいなあ。これからは、このパターンにしよう。
7月27日(月) 穴蔵
またも睡眠コマギレ。いかんなあ。終日ボケーーーーッとしている。
4連休含めて6日間出歩いてないから、明らかに運動不足である。
曇天、ちょっと晴れ間もあるので、午後、散歩に出る。
ジュンクドー覗き、あと、ヨドバシへ行きたかったが、梅田方面は人が多そうなので、中崎町方面へ。
路地うろうろ。白龍大神にお参りして済美公園から北へ。豊崎長屋〜南浜霊園に寄り、JR高架を潜って、屋根の葺き替えの終わった源光寺の前を抜けて、A先生の建築研究所の前を通る。
*
A研究所はコンクリート打ちっ放しの事務所が目立つが、おれは道を隔てた東側の書斎棟が好きである。
あまり使われていないようだけど。机に向かってる時間は少ないのだろうな。
4,241歩になった。
7月28日(火) 穴蔵
目覚めば午前2時……努力の甲斐あって、だんだん早朝起床に近づいてきた。
夕刻に眠くなるのをがまんすれば、午前4時起きに戻せるだろう。
午前はほぼ晴、午後は曇。
終日穴蔵。
外出は午後にジュンクドー往復のみ。
帰路、ブランズタワー(旧東洋ホテル)東側にまた「がらんどう」になった事務所がひとつ。
*
メンズアパレルの某Japan Co、東京商工リサーチによれぱ「新型コロナウイルス関連破たん」らしい。
近所では白クマ(WBH)、SAVOY(これは経営破綻でなく閉店だけど)に続く。これからも増えそうな。
しぶとい某おでん屋、後に続け。
7月29日(水) 穴蔵/ウロウロ
早寝して午前3時に目覚める。ほぼ正常に戻った。午前4時が定刻だが、夏場はちょっと早起きでいいだろう。
午前4時、東の空にひときわ明るい星。
*
(たぶん晴れた空に)ほぼ最大輝度の金星が輝いている。梅雨明けのようである。
気象庁は「梅雨明けした模様」としかいわない(昔みたいに宣言はしない)から、自分で判断するしかない。
午前。
郵便局へ行ったついでに、歩くことにする。
午前中は人出が少ないので、梅田方面へ。
グラフロ西を歩き、久しぶりに大阪駅上の「風の広場」に上がる。
*
2期地区の工事状況……新駅の上はだいぶ埋められてきた。
ヨドバシでサプライ品を購入、ジュンクドーで30分ほど滞在、昼前に帰館。
午後はマジメに机に向かう。
ハードSF研公報No.193が届く。
200号まであと7号。200号記念に200にまつわる文章を募られている。石原博士のご希望には何らかのかたちで応えねばならぬ。
新コロナ感染者が大阪で200……というのを考えたところで、本日の大阪の感染者220という報道あり。使えないか。
※大阪の感染者急増には驚きもせず。
素人が無責任な予想は書くべきではない。専門家でも意見まちまちである。
おれは4連休初日(7月23日)に2週間後(8月6日)の予想を立てた。こそっとメモしている。外れてほしいと思うが、想定内だな。8月6日以後に明かすか。
7月30日(木) 穴蔵
晴時々曇、夕刻に雷雨あり、大雨警報が出る。
終日穴蔵。おとなしく過ごす。
落ち着かない日である。
ともかく早寝することに。
7月31日(金) 穴蔵
朝、某院へ行く。当面クスリを出してもらうことになった。
普通に生活していいようである。盛大に飲む気分にはならんけど。
帰館後、遅れていた日程調整、月末の諸事項の片づけ、その他、雑事色々。
たちまち夕刻となる。
昼間の炎天が急に曇り、しばらく土砂降り。ややこしい天気だ。
粗食に近い健康食で軽くビール。
無為に過ごした(でもないか、少しは仕事もした)7月が終わる。
明日からは、少し心を入れ替えるつもり。
SF HomePage