『マッドサイエンティストの手帳』582
●マッドサイエンティスト日記(2014年6月後半)
主な事件
・滝川雅弘@ガゼボ(20日)
・創サポ講義(21日)
・播州龍野いたりきたり
6月16日(月) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に起床。
終日穴蔵……のつもりだったが、散歩はせねばならぬ。
専属料理人が昼間は自宅で「なんとか教室」をやるというので、昼を挟んで散歩に出る。
本日は北へ。
新御堂の側道を歩き、30年以上前に住んでいた西中島南方をウロウロ、新大阪駅まで。
新大阪駅のレストラン街は改装工事中で、北側の小路のみ営業中である。当分はこんな状態か。
昼は、北側のビルの「文楽」(姫路が本店で、米朝師匠が贔屓にされている)で出石そば。
新大阪周辺の土地の調査。
北側の一角は今も阪急が所有(十三までつなぐ?)というが、よくわからん。
*
南西側の引き込み線の方が気になる。
南端が新幹線高架に沿って尼崎方面への線路(この名称はなんというのか)で、普通の電車が通過していくように見える。
回送か? 大阪駅をパスする電車があるとは思えないし。
この周辺も調べてみることにしよう。
帰路は地下鉄。
本日は7,207歩。
6月17日(火) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に起床。
終日穴蔵……はいかん、少しは歩かねばならず、昼、専属料理人と梅田へ。
書店その他ウロウロの後、新地のむつごろうにてランチ。
和食はここであるなあ。
駅前ビル地下で播州龍野行きのチケットなど買って帰館。
少しは仕事もするのであった。
夜は「洋」となる。
ローストビーフにサラダ。
あと、冷蔵庫にあった「まぐろの酒盗」をアンチョビ代わりに使ったというパスタ。
塩加減がなかなか。
安ワインを少しばかり。
早寝するのである。
本日は6,786歩。
6月18日(水) 穴蔵/ウロウロ/理事会
定刻午前4時に起きる。
少しばかり仕事。いと少なしを。
昼前に梅田の某デンタルクリニックへ。
まっすぐ帰館。
午後は穴蔵にて集合住宅関係の雑事色々。
夜は集合住宅の修繕委員会兼理事会。
来週から中規模の修繕工事がはじまり、そちらは特別の問題はないが、つまらん揉め事で「お願い」(説得とも申せましょう)しなければならぬことが生じ、気が重いことである。
転居したくもあり、面倒でもあり。
播州龍野での独居をメインにして、机に向かう生活に切り替えたいが、専属料理人はおれの「独居」を嫌がる。
ポックリ逝かれるのが嫌なのであろう。
孤独死は本人にとってはいいと思うが、残された方が、悲しくはないが(むしろサバサバ)、周囲の目を気にするということだろう。
難しいところだ。
遅い時間の晩酌となる。
6月19日(木) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に起きる。
終日穴蔵。
粛々と仕事を進めたいのだが、そうもいかず。
集合住宅関係のことで数度中断。
あれやこれや雑資料を読んで過ごす。
たちまち夕刻。
先日の「幻の小松実(左京)作品」についで新情報……というか、気づかなかった情報あり。
6月14日の記事に追記する。
6月20日(金) 滝川雅弘@ガゼボ
定刻午前4時に起きる。
終日穴蔵にて粛々と仕事……のつもりが、またも集合住宅のトラブルが2件。
基本的には、おれ(理事長)が出ていく問題ではないのだが、ほうれん草(報告・連絡・相談)を食わされるのはいたしかたなし。嗚呼。
・1件は、あんなにおとなしく控えめな印象の人が、そこまで口汚く管理人を罵るのかと驚く。管理人は理事会からの連絡事項を伝えているので、怒鳴りつけるのは筋違いなのだが、論理的思考ができない人らしい。「いつもそうなんですわ」「へえ」……役職上、本来なら見ずに済んだことを見てしまう。鬱陶しいことである。今後、おれとも気まずい関係になるのだからなあ。
・もう1件。管理費滞納の部屋。電気料金も滞納しているらしく、関電が電気を止めに来た。電気を止めたら、居留守使ってた住人が30分もしないうちに電話して、またも関電が来る。電気代支払い、送電停止を解除。快哉を叫びたくなるが、止められるまで電気代を払わない人物に管理費の支払は期待できず。鬱陶しいことである。滞納3月で電気が止められることをはじめて知った。
上記の○○○号と○○○号。文句があれば直接おれにいってこい。喧嘩なら買ってやる……ことはないが、殴られたら警察に被害届を出せるから、それでやっと「処罰」への途が開けるのである。下手に「お願い」ばかりしていても解決の見込みは立たないのである。
と仕事する気分にならず。
夕刻這い出て、靫公園東のガゼボへ。
滝川雅弘ライブ……というより、池田信夫さんリーダーのバンドに滝川さんが参加というかたちだが、ヴィブラホン・景山朋子さんの参加が急遽決まり、クラ、ヴァイブのクインテットというたまらん編成になった。
*
滝川雅弘(cl)景山朋子(vib)木村ヒロシ(p)奥崎久雄(b)池田信夫(ds)
22時前まで2ステージ。
デフランコ・ナンバーやボサノバなど。
2ndステージが、雰囲気もこなれてきてよろしく、「Bernie's Tune」「Stella By Starlight」「Stardust」「鈴懸の径」「Just Friends」とつづく選曲がたまらない。
右隣にいた人がピアノの若江敏樹さんとわかり(ニューサンに時々出演)、「ステラ」「スターダスト」の2曲に参加。
「鈴懸の径」に至っては涙腺が緩むねえ。この曲をクラ、ヴァイブで聴くのは1998年以来と思う。
ストレス解消にはジャズライブがいちばんだなあ。
深夜近くの帰館となる。
6月21日(土) 創サポ講義
終日穴蔵。
本日はちょっと特別な日であって、(クライトンが昔書いたような思わせぶりなことではないものの)この日をもって諸々のことに区切りをつけようかなと考えていたのだが、目覚めてみると、昨日から放置したままの雑件が色々あって、それらをボソボソと片づけているうちに、普通の日常に戻ってしまった。嗚呼。
専属料理人が実家へ帰ってしまった。
別に愛想尽かしされたわけではなく、所用のため。
しばらくはインコといっしょに羽をのばすことにしよう。
たちまち夕刻。
穴蔵を這い出て、地下鉄で天満へ。
創サポの講義。提出された4編(SF3+ホラー?1)を題材にあれやこれや。
・「冲方リーダー」というリケジョが登場するSFファース。現実の事件がどうなろうと関係ないアイデアで書かれていて、SF大会あたりで公開すれば大受けしそうだが、あまりにも現実の事件にこだわりすぎて、雰囲気は時事漫才に近い。実は、似た着想で藤崎さんの『ハイドゥナン』という大傑作があり、バカSFにせず、正面から取り組む価値のあるアイデアでもあるのだ。
・2050年、「人権」が過剰に拡大された社会を背景にした、これも笑いを狙ったSF。「近未来」の設定が微妙である。書き手によって近未来の定義が変わるからで、おれの場合、2050年には絶対に生きていない。その割に、作中での事件(女性の容貌で税金が異なるなど)が現代的すぎる面もあり、近未来ものには、書き手と読み手の年代ギャップが生じやすいのかもしれない。
・「2045年問題」に真っ正面から挑みながら、ホンワカ系というか脱力系に仕上げた短編。機械知性との共存社会を描くのに、人間とロボットが白浜へ温泉旅行に行ったり。一方で、機械知性が人類に「最初の通告」を行ってきたため、ファースト・コンタクトを研究している天文学者が政府から未明にたたき起こされる場面から始まったり、大失業問題が巧妙にクリアされていたり、本格SFとしての要所は押さえられていて、なかなかの秀作。いかんせん34枚は短かすぎる。
・回覧板に変身して(させられて)町内の家庭の裏側をのぞき見せざるを得なくなる青年という、不気味にして不思議な設定の変身譚。集合住宅理事長としてのおれの心境と妙に重なるところがあって、テーマに普遍性があるのだろう。『創作の極意と掟』の第1章を参考に、たとえば「回覧板自身は書かれた内容を最後まで読めない」設定にすれば、より凄味が出るのではないかとアドバイス。
本日デビュー作の出た新人ひとり。
近日触れることにする。
6月22日(日) 穴蔵
終日穴蔵。
動く気分にならず、色々読んで過ごす。
料理を作るのが面倒になり、コンビニメニューとなる。いかんなあ。
夜、テレビで『リオの男』をやってるのでほぼ半世紀ぶりに見るが、こんなにテンポがのろかったのか。途中で切ってしまった。
6月23日(月) 穴蔵
定刻午前4時に起床。
終日穴蔵。
必要あって久しぶりにPowerPointで資料を作るが、指先の記憶が失せていて、効率悪し。3年以上使ってないからなあ。
本日もコンビニメニュー。
舌の記憶もあやしくなってきた。
6月24日(火) 大阪→播州龍野
集合住宅の修繕工事がスタート。
朝9時、問題なく作業が開始されたのを確認してから大阪駅に向かう。
播州龍野へ移動する。
龍野書斎は濃緑に包まれているのであった。
涼しく、自然の風も入るので、扇風機も不要である。
*
ずっと机に向かっていたいが、調べたいことあって龍野図書館へ。
郷土資料は借り出しできないので、館内で読むほかない。
夕刻まで図書館。一般図書を3冊借りる。
食品スーパーで食材(といっても出来合いのもの)を買って帰館。
さあ、一杯やるか……というところで携帯に電話。
集合住宅の修繕工事業者からである。居住者に配布する注意書きの文面をチェックしてほしいという。
スマホでは面倒なので、相棒のAくんに連絡、タイムマシン業の事務所へ自転車で行って、メールに添付のWORD文書を添削、返送。ああややこしい。
20時過ぎから独酌。
トミフラ師匠、デフランコ師匠を聴きつつ。
ちなみにメニューは、枝豆、ヤッコ(カイワレとカツオ節ドバドバ)、冷トマトでビール。カツサンドでコノスルのハーフワイン。
図書館から借り出した資料読みつつ寝る。
6月25日(水) 播州龍野→大阪
わ、午前7時過ぎまで寝てしまった。
龍野は静かなので熟睡できるのであろう。
涼しいので、マジメに机に向かう。
10時過ぎに図書館へ行って、本の返却。地元資料調べ、昼まで。
昼飯をどこで食べるか迷う。
播磨灘沿いの店は水曜休業が多い。
山側へ行ってみようと、神岡〜ソーメンの里から東へ〜29号線を山崎方向へと当てもなく走ってみる。
なんもない。
林田川に沿って宍粟市山崎町まで行き、揖保川沿いに龍野へ戻る。
途中、川沿いに集落があるだけ。
*
↑代表的な眺め。
所どころにコンビニあり。
龍野以北は鳥取までこんな風景の連続なのであろう。
13時過ぎにラーメンのチェーン店でランチ。なんで遠くまで来てこんなものを。
龍野に帰館。もう一日いてもいいのだが、大阪に雑事発生、夕刻の電車で帰阪する。
本日もコンビニメニュー。これはこれでうまいのよね。
専属料理人不要論が浮上してくる。
6月26日(木) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に起きる。
専属料理人不要論を実証するために、本日は専業主夫をやってみることにする。
専業洗濯夫、スタート2分、30分休憩、干すのに5分。実働10分以下。
穴蔵の専業掃除夫……これは時間がかかる。
床掃除は5分ほど。床面積が小さいからである。ただ、本を積み上げている部分も掃除しようとしたら、これは2、3時間かけても、ほとんど進まない。
昼は専業料理人。
10分ほどでビビンバを作る。トマト、チャーシュー、キムチでビール1缶。うま〜〜っ。
掃除を断念して、午後、少しは仕事もするのであった。
夕刻、洗濯物取り入れ(5分)。
18時過ぎに出て、久しぶりにハチへ。
8/8ライブのチケットを購入する。
※8月8日(金) 山下洋輔ソロ・ライブ決定である。
(問い合わせは06-6363-4888 ハチ 18時〜に)
扇町公園を抜けて、天五の立ち飲み密集地ウロウロ。
*
「裏ひろや」は相変わらずの人気であるなあ。おれは早朝専門だけど。
一杯やりたいが、おれの年齢で入れる雰囲気の店は少ない。
中崎商店街のイナダ酒店でカクウチと思ったら満員。
結局、歩いて帰館、近所のコンビニで食料を買って帰る。
コンビニメニューでビールを飲む。
6月27日(金) 穴蔵
終日穴蔵。
少しは仕事もするのであった。
本日は専業料理人、朝10分、昼20分、夜30分、計1時間。
中川絹子さんの訃報。
喪主が中川明さんになっているのも、それなりの事情があるのだろう。
6月28日(土) 穴蔵/ウロウロ
終日穴蔵。
諸々の資料作り。
夕刻、専属料理人からメール。新幹線の駅まで来たら、またややこしい事態が起きて、実家へ逆戻りという。
こちらは特に困らないのだが……
コンビニメニューにちと飽きたので、夜は近所の立ち飲み屋「はなび」でヤッコ、トマト、トンテキ、ビール。
コンビニとあまり変わらんなあ。
6月29日(日) 穴蔵
終日穴蔵。
粛々と仕事……というわけにもいかず。
本日も半日、専業主夫となる。
朝から洗濯。
穴蔵の片づけ、エアコンのフィルター掃除(今夏はまだ使用しない)、雑誌類の整理など色々。
本とCDはどうにもならんなあ。
昼は信州蕎麦を茹でる。
午後、自転車で天八のスーパー「ライフ」へ行って食材を買う。
近所のSボイ(←ストンプしとらんよ)より安く、品揃えも豊富である。
専属料理人の帰館はしばらく先になりそうだから、3日分を想定してあれこれ選ぶ。
夕刻、洗濯物を取り入れる。
「自宅」のベランダ、緑のカーテンが成長しているが、心なしか葉が萎れている印象。
*
水をやった方がいいのかな。ま、明朝にしよう。
ゴーヤチャンプルでビールを飲みたいが、作り方がわからない。
夜は独身時代の初心に帰って、枝豆を茹で、厚揚げを焼いて鰹節と貝割れ載せ、トマトに塩、キャベツザクザク、ロースカツ(これは出来合いの)でビール、「神の河」水割り。
やっぱりコンビニ・メニューより数段いい。
清水万紀夫、阿部寛、小林真人という最強グループのご機嫌なスイングを聴きつつ。
たまらんなあ、特に清水万紀夫のクラが。
毎日こうだと、こいっあ泣けてくる。
専属料理人不要論が再浮上してくるなあ。
殴り飛ばして別れよか(城卓矢)。
6月30日(月) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に目が覚める。
本日も曇天なり。涼しく、ありがたいことである。
粛々と仕事…していたいが、出かけねばならぬ用事あり。
梅田の某デンタルクリニックにて1時間。
こちらは本日にて中締めとなる。もう1ヶ所手入れした方がいいといわれるが、秋口まで延ばしてもらう。
月末の処理があり、金融機関などウロウロ。
ついでに西長堀の中央図書館へ行きたいのだが、集合住宅関係の連絡があり、戻らねばならぬ。
こちらは修繕工事と月末の処理関係。ああ面倒な。
が、西長堀へ行かなかったのは正解かもしれぬ。
夕刻のニュースによれば、午後4時頃に、御堂筋・心斎橋北側、八幡筋で「糖尿病老人」の運転するワゴンが大暴れ。自転車の女性が跳ねられて意識不明という。
西長堀へ行ったら、帰路、四ツ橋の塩田さんの事務所に寄り、あと御堂筋を本町まで歩くというのは、よくあるパターンである。
事故に遭わずラッキーというか、いや、大事故を目撃できず、野次馬としては残念というべきか。
午後は粛々と作業。1時間半ほどを想定したPowerPointの作成。
21時過ぎから遅めの晩酌。
昨日の材料の残りがメインだから、似たようなメニュー。
最後に、キムチ、ハム、トマト、カイワレをてんこ盛りにした徳山冷麺で「神の河」水割り。
渋いところでウィントン・ケリー、あと新鋭パスカル・シューマッハのヴァイブなど聴きつつ。
またも専属料理人不要論が浮上してきたところに、専属料理人からメール。
新幹線からで、最終ちかいので帰るという。
やまざきで手配したワインが明日届くというから、まあ迎え入れることにするか。
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