『マッドサイエンティストの手帳』576
●マッドサイエンティスト日記(2014年3月後半)
主な事件
・穴蔵の日々
・播州龍野いたりきたり
3月16日(日) 穴蔵/ウロウロ
わ、目覚めれば午前8時過ぎである。
よく寝たものよ。
昼、専属料理人と歩いて梅田へ。
梅地下の某店にて冷麺。今シーズン初めてである。
専属料理人が照明器具などを買うというのでヨドバシへ行くが、家電売場に限らず、えげつない人出である。
消費税アップ前の駆け込みであろうか。
人混みがしんどいので、ひとり退散させていただく。
帰路、茶屋町の小さい神社にて梅花を愛でる。
*
おれもたまにはこんな気分になるのである。
3月17日(月) 穴蔵/ウロウロ
終日穴蔵、仕事をする……つもりであったが、今ひとつ気合いが入らず。
いかんなあ。
午後、1時間ほど散歩。
梅田の小径、沈丁花が開花している。
*
おれもたまには花を愛でるのである。
3月18日(火) 穴蔵
定刻午前4時に目覚めるが、ひどい汗で、下着パジャマがぐっしょり。
室温20℃で、寝具が真冬モードであったためらしい。
しかし熟睡はしていたらしく、気分はよろしい。
朝シャワー。
終日穴蔵。
少しは仕事も……するつもりであったが、雑事優先で、生産的なことはできぬまま。
小畑峰太郎「STAP細胞に群がる悪いやつら 小保方晴子と理研『捏造の構図』」(新潮45/4月号)を読む。
うーん。理化学研究所の「焦り」を暴いているが、ことの真偽についておれには判定できない。
小保方晴子論文がどんなものか「ここはひとつ、リケジョっぽく、彼女になり代わった口調で解説してみよう」と、昔の新井素子みたいな文体で論文が要約されていて、いやはや、芸ですなあ。
同誌にとり・みき氏が「プリニウス」を連載中。はじめて知った。
3月19日(水) 穴蔵
天気晴朗にして温かく、出歩きたい気分だが、花粉濃密にしてPM2.5多し。
終日穴蔵にて雑事。
たちまち夕刻となる。
夜は集合住宅の理事会。
先日来の「雑事」というのは、ほとんど集合住宅関係。「期末」と消費税アップが重なり、議題多し。
行きがかり上、あと1期は理事長を務めねばならず、この間に某工事を進めることになり、さらにはヤヤコシイ案件が発生しそうで、ストレスに耐えられるか心配になってくる。
角田美代子みたいなのが住みついてないだけマシと思うべきか。
(もしおれが角田マンションの理事長だったら、間違いなく一家全滅だったろうな)
最悪の事態を想定してそれよりマシというのは思考停止の1パターンなのだが。嗚呼。
3月20日(木) 穴蔵
雨、終日降りつづく。
雑事に一区切りついたので、落ち着いて終日机に向かう……つもりであったが、そうもいかず。
昨日の理事会で話題になった某滞納者、さらに悪事を働いているという陳情?あり、現場を見に行く。
金がないから滞納ではなく、バイクや高級自転車を購入して、それを違法駐車・駐輪、管理費も駐輪代も払わんというのである。
管理人からの注意では限界なので理事長からなんとか……というような話。
これ、おれがやることかねえ。
30年ちょっと住んでいて、これが2度目。
(この前は1996年3月27日で、滞納金の催促に空堀町まで行ったが「政治結社・八紘会」と書かれた事務所で、踏み込む度胸はなかった)
今回は疑似右翼?ではなく、堂々と居住しているのである。詳しくは書かんけど、○ル中親父と○○ピラ息子。
角田美代子にやられたみたいに、わが一家も皆殺しにされるのであろうか。嗚呼。
気が滅入って、仕事する気にならず。
転居を考えねばならぬか。
3月21日(金) 春分
晴れ時々曇、風強し。北海道は吹雪のようである。
春分の日で、世間はこれから3連休(公務員と普通のボンサラ限定)らしい。
おれは穴蔵にて仕事……といきたいが、昨日に引き続き、集合住宅関係のことでまたごちゃごちゃ。
落ち着いて仕事させてくれよ。
ボンサラ時代は、さすがに勤務時間中に集合住宅関係のつまらん連絡はなかった。
昼間はどこかへ「出勤」すればいいのであろうか。
「穴蔵」を引き払って、播州龍野の書斎にこもるべきか。
本日も仕事にならず。
運動不足なので、夕刻に近い午後、散歩に出る。
梅田から西回りコース。
ヨドバシ前、急に曇って、霙が降った。寒く、風強し。
春の嵐である。
ヨドバシはえげつない人出である。消費税アップ直前で、愚民諸君が押し寄せているのであった。
貨物駅跡の南側から踏切を西へ。
*
貨物車がはるかの通過を待機していた。
貨物列車もまだ走っているのだなあ。
スカイビルを抜けて農園。
梅が開花している。
*
北へ。
十三大橋〜許永中の生家あたり〜淀川堤へ。
*
風が強いが、がまんできぬ寒さではなし。
たぶんもう春なのである。
*
18時、定点(河口から8キロの距離標)で春分の日の落日を撮る。
センチメンタルになるぜ。
本日は9,123歩。
3月22日(土) 穴蔵
本を読んだりうたた寝したりで眠り浅く、午前4時に起きる。
4:30から「日本の話芸」で桂春若『抜け雀』を見る。悪くはないが、米朝師匠と較べるのは酷か。
晴れて暖……と思ったら、意外に風冷たく、外は寒い。
午前中、少しは仕事もするのであった。いと少なしを。
昼、専属料理人と歩いて梅田へ。
梅新近くの路地(横丁)を抜ける。
*
法善寺横丁、天満駅北側の立ち飲み横丁、十三のションベン横丁などと並んで愛着のある少路である。
火の用心してくださいよ。
路地を抜けたところの蕎麦屋で、山芋と板わさで昼酒ちょっと一杯、あとソバ1斤半。
春である。たまにはよろしかろう。
買い物という専属料理人と別れ、書店を回って帰館。
3時間ほど午睡。
本日は5,977歩。
3月23日(日) 大阪市長選
天気晴朗にして暖。
終日穴蔵……のつもりだったが、正午に近い午前、自転車で豊崎小学校へ行く。
よくわからんけど大阪市長選挙である。
閑散。
体育館だから、がらんとしているのだけど、おれが入ってから出るまで、所在なげにたむろしているのは関係者だけ。
(ボケーーーッと立っているだけで市役所の職員、休日出勤の臨時ボーナス、時給○千円だからなあ……本音は大喜び/橋下万歳)
専属料理人が「立会人」席にいた。地域社会のしがらみで、こんなことやっとるのである。推定時給○百円/弁当つき。
毎日放送が近いけど出口調査はなし。あったら「マック赤坂」と答えたんだけどなあ。(むろん、政治・宗教・血液型のことは書かない方針だから、誰に投票したか、あるいは白紙かも含めて明かさず。棄権はしないのである)
ということで、本日は専属料理人不在、ランチは天六へでもと思ったが、面倒になり、天八のライフで徳山冷麺、キムチなど買って帰る。
昼はキムチ、ハム、トマト、リンゴ、もやしなどぶち込んだ冷麺を作って昼ビール。たまらんなあ。
午後は3時間ほど午睡。
夜は冷蔵庫にあった総菜などならべてビール。
20時にNHKで橋下の当確が出る。
しら〜〜〜っ。
3月24日(月) 阪神沿線〜大正
本日も晴れて温かい。花粉は濃厚。
マスク着用、昼前に出て、前から気になっていた場所を見物に行く。
先日、捜査本部が解散したという某事件の「現場」マンション……むろん野次馬としての興味だが、集合住宅の理事長としての関心も少しばかりあり。
梅田から阪神の各駅停車に乗り、K駅で降りる。むろん初めて降りる駅。
北西方向へ、昔ながらの商店街を抜けて少し歩いたところにそのマンションはあった。
*
足場とネットで覆われていて、大規模修繕工事中である。
「事件」で有名になった部分はもうない。
厄払いか、あるいは「一味」が占拠していたために今まで修繕工事ができなかったのか、そのへんの事情を「理事長」に訊いてみたいところだが、さすがにその度胸はない。
不審者と思われても困るので(不審者なんだけどね)、周辺を一回りして南西の方向に去る。
公園を抜けて「大物」へ。
おおものではなく、だいもつと呼ぶ。
この周辺は有明夏夫氏の「FL無宿」の舞台となったところである。70年代であったから、もう当時の雰囲気はない。
この駅は、阪神の梅田と西九条への分岐点でもある。
*
せっかくなので、阪神なんば線に乗る。この路線もはじめて。
沖縄料理が食べたくなり、ドーム前で降り、木津川沿いに歩いて大正へ。
ガード下の「いちゃりば」で遅めのランチ。
ミミンガと濃厚な豆腐でオリオンビール一杯、あとソーキそば。たまらんなあ。
バスで恩加島あたりまで行ってみようかと思ってたら、携帯に集合住宅関係のややこしい電話あり。
環状線、大阪駅経由で帰館する。やれやれ。
3月25日(火) 穴蔵
薄曇りというには雲あり、曇天というには鬱陶しさなく、本を読むに適当な「明るい曇り空」である。
こういう日は「明るい寝たきり生活」((C)松田卓也)に限る。
布団から出ることなく本を読んでいたが、そうもいかず。
集合住宅関係のことで、鉄部塗装の状態をチェックせねばならぬ。
塗装についてはトーシロだが、見積との照合はしなければならぬのである。ああ面倒な。
階段の昇降で、一応いい運動にはなったけど。
どうもこのひと月ほど、閉塞感に包まれている気分である。
近いうち、2、3日、どこかウロウロすることにしよう。
遠方へ行ってしまえば集合住宅関係のことは先送りとなるだろうからな。
3月26日(水) 穴蔵/ウロウロ
未明から雨となる。
播州龍野と思っていたが面倒になり、雨読の日とする。
終日穴蔵……のつもりだったが、高齢化にともなう手続きを行う必要が生じ、午後、小雨の中、扇町の区役所まで歩く。
地方税、少しは取り戻さなければなあ。
隣のメピック扇町で「わたしのマチオモイ帖」という展示をやっていたので見学する。
*
311をきっかけにはじまった、自分の育った町の風景を小冊子で紹介する運動。2年前にも見ている。
北海道から台湾まで、地域の…というよりもマクロな「町内」の風景を写真で紹介するパターンが多い。
此花区で「酉島伝法帖」を作れば面白いだろうな。
此花区では「春日出帖」と「大阪・此花・湾岸帖」が出展されているが、上品なものである。
人気のない扇町公園〜中崎町を抜けて帰館。靴下がぐしょぐしょになってしまった。
本日は6,475歩。
3月27日(木) 大阪→播州龍野
朝の通勤ラッシュが終わった頃に出で、播州龍野へ移動する。
ひと月ぶりである。
雑事色々。
ヤマト運輸の営業所に荷物を持ち込んだら、配達時間の指定は遅れる可能性が高いという。
消費税アップ直前、期末、引越シーズンが重なって、大量の荷物が持ち込まれているらしい。
こちらは急を要するものではないので、適当にと依頼。
帰路、龍野公園〜揖保川の桜堤などに寄ってみるが、桜の開花はまだ気配なし。
龍野橋の東端、鶏籠山がいちばんきれいに見えるカフェガレリアでヒーコ。
*
レトロな建物は昔は金融機関の事務所だったはずである。
久しぶりに龍野泊。
料理が面倒になり(というか食材を1人前だけ買うのは至難)、夜は味三昧で豪華弁当を買ってきて、軽くビール、龍力の熱燗を一杯。
楽しきかな独酌。
3月28日(金) 播州龍野→大阪
播州龍野にて午前6時に目覚める。よく寝た。
雑事の続き。
USBメモリーを持ってくるのを忘れたので、こちらでSF系の仕事はできず。
昼前の電車で帰阪することに。
姫路駅のホームから。
*
姫路城の改修工事は「包装」が解かれる段階になって、天守閣の一部が見えるような見えないような。
工期はあと1年ほどのはず。来年の花見はたいへんな人出になろう。
午後帰館。
夜は専属料理人に色々並べてもらう。
メインは関さばのなんとかグリルで、安ワインを少しばかり。
うま〜〜〜っ。
3月29日(土) 穴蔵/ウロウロ
春暖。わがドタマのごとく、薄曇りでボケーーーーッとしている。
穴蔵にて、少しは仕事も……気乗りしないのであった。
本日も集合住宅関係のトラブル1件。玄関オートロックの故障であたふた。困ったものだ。
午後、1時間半ほど梅田ウロウロ。
チケットショップで播州龍野方面用のチケットをまとめ買い。6月中旬まで使える。
東京への新幹線チケットをどうするか迷うが、結局やめる。
前回の上京が昨年4月だったが、この1年、上京がひどく面倒になってしまった。
ヨドバシ〜紀伊国屋書店〜ジュンクドーを回って帰館。
近所の公園に1本だけ早咲きの桜があり、これだけが早くも満開に近い。
*
と、早くも場所取りしてるのがいる。
夜は専属料理人に、エビのなんとか、ほうれん草のかんとか、ボンゴレのパスタ、その他を並べてもらって安ワインを少しばかり。
公園から花見らしい声が聞こえててくる。まだ1本しか咲いてないのによ。
増税前の駆け込み花見かねえ。
3月30日(日) 穴蔵
雨ぞ降る。
本日は雨読の日とする。
少し雑用、大半は本を読んで過ごす。
いかんなあ。
3月31日(月) 穴蔵/尼ウロウロ
快晴にして春暖、花粉のみ多し。
専属料理人が自宅にてパッチワークの教室をやるとかで、昼を挟んで出かけることにする。
年度末の処理などあり、阪神・尼崎へ行く。
(姫路に本店のある某信用金庫、大阪に近い支店は尼崎・塚口・立花なのである)
久しぶりに阪神の尼に降りる。
駅前の中央公園、桜やチューリップが咲いていて、案外きれいじゃないの。
駅から5分の某信金にて所用のあと、尼崎戎に参拝。
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あと、長い商店街をぶらぶら。
どこかいい店(ランチメニューが充実した飲み屋などね)がないか探すが、どうもカンが働かない。
どうもおれは尼とは相性がよくないようだ。
天満だと、商店街から路地に入るとたいてい飲み屋に行き当たる。尼の場合はフーゾクなんだよね。
商店街の西端近くで交差する三和本通商店街まで行って戻る。
*
ちょっと路地を入ったあたりの雰囲気がいい。
駅前に戻り、「創業明治22年」というトリ屋で日替り定食800円を試すが……悲惨なものであった。
豆腐と鶏肉の煮込みは生ぬるく、ヤキトリの肉はいじましき小ささ。嗚呼。梅田へ戻って正起屋へでも行けばよかった……。
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