『マッドサイエンティストの手帳』573
●マッドサイエンティスト日記(2014年2月前半)
主な事件
・ラスカルズ@ニューサン(1日)
・播州龍野いたりきたり
・大阪JAZZ同好会(9日)
・積雪(14日)
2月1日(土) 柴田町画廊/ラスカルズ@ニューサン
いかんなあ。机に向かう根気がない。
食事を作るのも面倒になってきた。
朝は抜き。昼はかっぱの「つるまる」にてきつね。
柴田町画廊に寄って『青空書房ひとつの終展』を見る。
*
いったん帰館。
少しは机にも向かう。
暗くなってから這い出る。
ホワイティの「大御所」にて、湯豆腐で一杯。土曜日でガラガラである。
あと、ニューサンへ。ラスカルズの出演日で、こちらは満員の盛況。
*
徒歩圏で(今や)世界一のニューオリンズ・ジャズが聴けるのはありがたいことである。
ODJC事務局長の口羽さんと同席。
3、4、5月とトラッド系のイベントが続くようだ。
深夜の帰館となる。
2月2日(日) 穴蔵/ウロウロ
わ、目覚めれば午前10時半である。珍しいことだ。
起きあがるのが面倒で、昼まで本を読んで過ごす。
午後、自転車で天五へ。
玉一にて、遅めのランチ。こういうものをいただく。むろん「生」も。
野菜が多いのがいい。
14時頃、店のおばちゃんたち、奥の席で「まかない」を始めた。
どこの店でもそうだが、これがいちばんうまそうなんだよなあ。
ホロ酔い自転車で帰館。
3時間ほど昼寝。
いかん、昼がヘビィだったから、夜は食欲なし。
22時頃に鍋焼きうどんを作ってビール1缶。
眠れなくなってしまった。
2月3日(月) 穴蔵
目覚めれば午前7時。少しは正常に戻ってきた。
終日穴蔵。
少しは仕事もするのであった。
夕刻、専属料理人が帰宅。
夜は清水港で揚がった魚中心の静岡メニューにて呉春を少しばかり。
早寝するのである。
2月4日(火) 穴蔵
明け方まで、ほとんど眠れず。
不眠症ではなく、月村了衛『機龍警察 未亡旅団』(早川書房)を読み出したら眠れなくなってしまったのである。
おれは『機龍警察 自爆条項』がSF大賞候補になった時、シリーズものだから、設定の確認もあって最初の『機龍警察』を読み、あまりの面白さに、その時点で出ていた第3部『機龍警察 暗黒市場』も読んで、その急上昇ぶりに感嘆した。
その勢いは『機龍警察 未亡旅団』でもまったく変わらず……月村さん、どこまで進化するのか。
「黒い未亡人」(ここに描かれた、チェチェンから潜入した女性テロリスト集団)の凄味にくらべると、迫力には欠けるが、こちらの事件も謎が謎を呼ぶなあ。
「内閣府職員(30)」が北九州沖合で遺体で見つかった事件である。
名は公表されないが、東大出のキャリア官僚という。
韓国での行動も謎だが、テレビで見ていちばん驚いたのは、韓国で(ソウルか釜山かよくわからなかったが)宿泊していたのが「東横イン」だったことだ。
東横イン、韓国にもあるのだ。おれも会員カード持っている。調べたらソウルにも釜山にもある。
便利ではないか。
もう韓国へ行くことはなさそうだけど。
終日穴蔵。
2月5日(水) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
8時30分に龍野書斎に着。室温4℃。
そう寒くも感じない。じっとしていないからだろう。
雑事色々。
相生の某社営業所へ行く必要があり、国道2号線を走る。
先日初田生恵(42)がやったひき逃げ現場をちらっと見る。
間違いない。昼間はトラックの出入りの多い配送センターの側道である。
相生からの帰路は海岸線(室津側)を回る。
「海宝」に寄るが、食堂は休みであった。
*
ああ播磨灘。
もう春の海の気配。いかなご解禁までは、まだしばらくか。
夕刻の電車で帰阪。
2月6日(木) 穴蔵/ウロウロ
午前4時に起床。生活は本調子にもどってきた。
コンビニで週刊文春を買ってくる。
文春のスクープ。
全聾の作曲家〔佐村河内守〕はペテン師だった!
ゴーストライター〔新垣隆〕が「懺悔実名告白」している。
大スクープには違いないが、おれは寿限無やぶらこうじのぶらこうじ佐村河内守という作曲家をまったく知らず、聴いたこともなかったから、ことの重大さが実感できず、いまひとつ楽しめない。
「さむらかわちのかみ」ではなく「さむらごうち・まもる」と読むのだった。
プロデューサーと作曲家というコンビで活動しておればよかったものを、やぶらこうじの上昇志向が強すぎたための悲劇ドタバタというべきか。
昨秋に「真相」に迫っていた音楽家・野口剛夫氏の耳は鋭い。(『「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か』新潮45)
午前9時に近所のY医院へ。定期検診。正常であった。
あと、所用あってかんべむさし氏の仕事場を訪問。
こちらからの訪問は久しぶりである。
昼前に辞して、靫公園を抜けて、本町に向かう。
*
冬の公園、ほとんど人の気配はない。
梅田貨物駅跡も、せめてこの程度の公園にしてほしいものだ。(靫公園は飛行場跡)
本町の、ボンクラサラリーマン時代から馴染みの店で昼飯。
熱燗で一杯やりたいところだが、ランチタイムに飲むとボンサラ諸君の反感を買うからやめておく。
淀屋橋から地下鉄で帰館。
午後、新垣隆氏の記者会見のテレビ中継を見る。昔のテリー伊藤みたいな容貌と気の弱そうな話しぶりが印象的だが、内容については文春報道を超えるところはなし。
ソチはいいから、テレビはこの事件と「内閣府官僚」事件を報道してくれたまえ。
2月7日(金) 穴蔵/ウロウロ
定刻午前4時に起きる。
穴蔵にて、少しは仕事もするのであった。
曇天から雪という予報だったが、薄曇りというより、ほとんど晴である。
午後、散歩を兼ねて1時間半ほどウロウロ。
近所の公園のタコ山が塗り直されている。
そういえば昨日クルマが数台停まっていた。
*
(↑ちなみに、右隅の木の根元に座ってはるのが石飛(似)氏)
前回が2010年秋で、5年周期と思ってたが、4年に1度塗り直しか。
大阪市、つまらん公園にカネかけすぎと思う。原っぱでいいんだよ。どうでもええことだが。
2月8日(土) 穴蔵
わ、午前6時まで寝てしまった。
昨夜から大雪という予報(関東はこれから)だったが、小雨である。外は4℃で、どうってことなし。
午前7時の自宅リビングからの眺め。
*
民家の屋根に霜が降りたように見えるから、未明には雪が降ったらしい。
しかし、ここいらでは、積雪は30年以上見たことがない気がする。
雨が降りつづき、出歩く気分にならず。
終日穴蔵。
雑事を処理していたら、たちまち夕刻。
夜は、専属料理人の並べてくれた[鮭ソテー、温野菜(ブロッコリ・人参・玉葱)、サラダ(トマト・レタス・キャベツ・オニオン)、肝のワイン煮、パスタ]で白ワイン。
運動不足だから食べ過ぎか。まあ、野菜が多いからいいであろう。
本を読みつつ早寝するつもり。
2月9日(日) 大阪JAZZ同好会
昼過ぎに出て、片町線・放出駅前の「DEAR LORD」へ行く。
大阪ジャズ同好会の例会。本日の特集は「男性ヴォーカル」である。
シナトラ特集のあと、持ち寄りCD色々。
おれはむろん上山高史さんの「ALLEGIANCE」である。
夕刻まで優雅な午後を過ごす。
午後8時、肉の煮込みなどで一杯やってから、都知事選の特番になる。と、直ちに当確が出る。
これは「開票速報」ですらない(1秒前に投票が締め切られたばかりで、まだ開票されてない)。
なんたる茶番。
おれは都民ではないから関係ないのだが、これまで延々と流されてきたボケ老人ふたりの裸踊り映像はなんだったんじゃいな。
2月10日(月) 穴蔵/ウロウロ
昨日、某デジ1機が届いた。
最新のズームとのキットの中級機で、本体は2万程度としか思えない。
(これでフィルム・カメラ時代のレンズ数本が使えるわけである)
ネットで注文、大雪で遅れるかと思ってたら翌日に届いた。たいしたものだ。
10時にヨドバシへ行ってSDを買ってくる。
午後、近所〜淀川堤などウロウロして試し撮り。
富島神社から「佐伯祐三の生家」前まで来たら、古いカローラの改造車?を囲んで人だかりがしている。
*
ここはサムライ・ジーンズの本店である。
(あとで調べたことだが)ここには二輪やクルマや釣りに特化したジーンズがあるらしく、どうやらサムライ自動車倶楽部のメンバーが自慢に来たようである。
エンジンも覗かせてもらったが、これは「改造」レベルではなく、古いボディをまとった新車としか思えない。あ、ジーンズとはそういうものか。
面白そうだけど、おれはもうサムライ・ジーンズをはく年代ではなし。
極力目立たない服装でシルバーの大衆車がいいのである。
2月11日(火) 穴蔵/ウロウロ
終日穴蔵。
少しは仕事もするのであった。
午後、デジ1持って散歩に出る。
祭日で梅田は人出が多そうだから、淀川堤へ。
上流へ歩く……が、風があまりに冷たく、JR鉄橋で引き返す。
毛馬閘門は後日とする。
北風や堤寒うして家近し。
夜はトヨウケの湯豆腐で呉春一献。
2月12日(水) 穴蔵/ゼログラ
終日穴蔵。
ボケーーーッと過ごす。
夕方這い出て、地下鉄谷町線「大日」へ行く。
映画を観るためである。
『ゼロ・グラビティ』の上映終了が近いのである。
さる映画関係者から、これだけは「字幕」でなく「吹き替え」の方がいいと教えられた(字幕を見るたびに二次元に引き戻されるらしい)。
もっともな意見で、しかし、吹き替えの上映館はなぜか郊外にしかない。時間も変則的。
19時過ぎに大日へ。初めて来る駅である。
イオン・ショッピングモール。千里中央のやや小型か。閑散。
3D映画は久しぶり(小学時代に観た『ホンドー』以来ではないか? 当時は立体映画といってたが)である。
ゼロ・グラはまさに3Dにふさわしいテーマで、秀作ではあるが、期待したほどの遊泳感はなし。
わざわざ片道270円かけるほどではなかった。
プラネタリウムで上映する方が面白いのではないか。
2月13日(木) 穴蔵/ウロウロ
定刻4時に起きる。
コンビニで週刊文春を買ってくる。
先週に引き続き佐村河内守くんの特集。「前歴」が徹底的に調べてあるが、想像以上の面白さ。
太秦で大部屋俳優やったり、ロッカーまがいのことやったり、なんとか「業界」に入り込んでいく行動力はたいしたものではないか。
経済的にヒモ人生だったのはけしからんが、今岡清とちがって、自立しようという意欲はあったのだろう。
終日穴蔵……のつもりだったが、明日からまたも大雪の予報。
今日中に少し体を動かしておくことにする。
中津から西回りコース。
*
午後は風が強くなり、寒い。中津〜貨物駅跡西〜スカイビル農園〜地下道を通抜け、ヨドバシに寄って帰館。
6,769歩。
明日から部屋にこもって懸案の事項1件を片づけることにする。
2月14日(金) 穴蔵/積雪/パン呼ばわりの不思議
定刻午前4時に起きる。
小雨だったのが、明るくなってしばらくしたら雪に変わり、午前中降りつづく。
久しぶりの積雪である。
関西全域、雪で交通は大混乱。鉄道の運行見合わせが多く、高速はほとんど通行止めのようである。
予定通り、終日穴蔵。
午後は曇天で、静かなもの。
仕事に集中……のつもりだったが、確定申告の時期なので、こちらを先にやる。
計算自体は1時間もあれば(税務署のソフトではなく、20年以上使っているロータスで組んだ自作のソフトで)できるのだが、清書が面倒である。数少ない「手書き」仕事なり。
ま、これで今年の秋も可児市alaへ「森山ジャズ・ナイト」を聴きに行ける程度は還付されそうである。
それにしても……
ソチ五輪報道は異常ではないか。
こんな大雪でもニュースのトップは氷上スポーツ。それも日本人選手限定で、海外の金メダル選手についてはほとんど触れない。
五輪報道は「スポーツコーナー」でやってくれんかねえ。
五輪以外のニュースを探して断続的に見る。
・ガールズバーで客を撲殺した秋元貴公に懲役23年の判決。
殺人ではなく「強盗致死」というのが不思議だが、30〜40代をムショで過ごすわけで、少しはクスリになるだろう。
・女子アナと大リーガーの「熱愛報道」。
どうでもいいニュースだが、以前から不思議でならないのは女子アナに「パン」をつけて呼ぶことである。
調べてみると、これはフジフレビの女子アナ限定で、昔、千野という女子アナがチノパンと呼ばれたことに起因するらしい。
最初はダジャレだったのが「パンづけ」が習慣?になったらしい。
今回は加藤という女子アナが「カトパン」と呼ばれている。
これに誰も抗議しないのだろうか。
おれの言語感覚では「パン」は「パンパン」「パンスケ」の略称で、女性への最低最悪の蔑称である。
“bitch”に近いが、これは「あばずれ」程度。「パン」は「淫売」である。
『野獣の青春』で川地民夫が演じたスダレの秀……「お前の母ちゃんはパンパンだったんだってな」(これはS.O.Bよりはるかにひどい)と言われると、気弱な笑みを浮かべ、とつぜん相手の顔をカミソリでスダレにする。それが戦慄のラストシーンにつながるわけだが、パンパン呼ばわりはそれほどの侮辱なのである。
女子社員が淫売呼ばわりされて平然としているフジテレビという会社が不思議でならない。
2月15日(土) 穴蔵
終日穴蔵。
大雪は関東に移り、さすがにニュースは五輪より大雪情報優先となった。
ボンクラ息子その1が写真を送ってきたが、なるほど(湾岸エリア)凄い積雪である。
終日穴蔵。
少しは仕事もするのであった。
夕刻、なんと今ごろ某社から支払調書が届く。
確定申告、修正は簡単だが、提出書類を書き直さねばならぬではないか。
ala行きの時に豪華ランチを追加できる程度には戻りそうだから、まあありがたいことである。
SF HomePage