『マッドサイエンティストの手帳』572
●マッドサイエンティスト日記(2014年1月後半)
主な事件
・独居の日々
・創サポ講義(18日)
・播州龍野いたりきたり
・青空書房(29日)
・キッチン・ファイブ@ニューサン(30日)
1月16日(木) 穴蔵
終日穴蔵。
ボケーーーーーッと過ごす。
昼間、散歩を兼ねて梅田ウロウロ。
いかんなあ。
だんだん食事が面倒になってきた。
外食は、高い、席の確保が面倒、周囲の客が騒がしい、接客マナーの悪さなど、神経に触ること多し。
コンビニで買ってくるメニューにも飽きてきた。
専属料理人の役割、意外に大きかったのだなあ。
テレビで「××、帰ってきてくれ〜〜〜!」などと叫ぶほどではないけど。
そういえば、あの「逃げた女房に絶叫する」テレビ番組、なくなったなあ。
40年ほど前だが、あの種の番組に、当時の勤務先・K工場(←愛知県)のおっさんが出演したことがある。
話題騒然だったなあ。
同情した女子従業員と(以下略)。
おっさん、どうしとるのだろう。
真似たくても、おれには無理だな。
本日は5,083歩。
1月17日(金) 穴蔵
定刻午前4時に目が覚める。
6時前、神妙な気分で黙祷。
阪神淡路大震災から19年。早朝、倒れた本棚や食器棚の始末は専属料理人にまかせて、自転車で梅田を抜けて本町の会社へ走った感覚を思い出す。
まだ若かったなあ……。
本日も終日穴蔵。
ただ、ボケーーーーーッともしておれず、雑事色々。
集合住宅関係のことあれこれ。
タイムマシン事業関係ごちゃごちゃ。何しろ37年間モデルチェンジしてない機種のオファー、今も続けているから、家電メーカー諸君から見れば信じられまい。完成度が高いというか、そういう業界なのである。部品の確保だけが気がかりだけど。
ジャズ関係であたふた。5月に今年もビッグリバー・ジャズの開催決定、海外からのゲスト関係で始動である。
SF関係は何もできなかった。嗚呼。
ま、ひとり晩酌のあと、明日の午後まで資料読みとしよう。
本日は904歩のみ。
1月18日(土) 創サポ講義
終日穴蔵。資料読み、メモ作成。
夕刻這い出て、天満のエルおおさかへ。
先週に引き続き、創サポの講義。
「課題」として出していた短い文章についてコメントしつつ、テーマと表現方法の関連を議論する。
作風多彩。
1編、近未来の情報戦争を描く作品の一部が提出されたが、これだけは的確なコメントができない。
ポイントは造語を含む科学技術用語の使い方にあるのだが、この「匙加減」に標準的な基準はなさそうである。
用語を、
A:一般的な科学技術用語
B:かなり専門的な用語
C:造語
にわけると、
A;B:Cの比率がクラーク→サイバーパンク→イーガンで大きく変化している。
おおざっぱな比率を仮定してみると、ある傾向はわかるが、AとBの境界は変化するし、IT関係の用語は寿命が短いから、予想を立てながら書き進める必要が出てくる。
はっきりいえるのは、イーガンは読者に親切ではないということであろうか……と『白熱光』を引き合いに。
21時過ぎに帰館。
NHK-BSで「超能力」(超常現象〜科学が挑む不可思議な世界〜)を途中から見る。
スプーン曲げとか透視などには実験を含めて否定的(と思える)だが、新しい話題としては、
・7万人がネバダの砂漠に集結する「バーニングマン」で、クライマックスに「乱数発生器」に偏りが現れるという。
・隔離したMRIで二人の脳に同時に類似した反応が現れる。
これが「量子もつれ」の発現ではないか……いう仮説。
例によって「人間の能力には未知の領域がある」らしい……で終わる。
なんといえばいいか、要するに「食指が動かない」なあ。
1月19日(日) 穴蔵
わ、目覚めれば午前8時である。
たぶん数年ぶりの朝寝。
雪が舞っている。今シーズン初めて。室温14℃、外は4℃。
寒いので終日穴蔵。
夕食を作るのが面倒になって、夕刻這い出る。
*
そうか、旧東洋ホテルは昨年末で営業を終えたのだった。
暗くなると巨大な墓石(というか、巨大モノリス)のように見える(向こうは旧世界長ビル跡に建築中のタワーマンション)。
プラザもそうだけど、万博から40年経って、また大阪の風景が変わる時期なんだろうな。
廃墟に忍び込んで写真を撮って自慢したい衝動にかられるなあ。やらんけど。
日曜で、近所のなじみの店はほとんど休み。
結局、コンビニ弁当を買って帰館。
タイムドメインでトミフラ師匠、デフランコ師匠を聴きつつ呉春一献。
これはこれで優雅である。
1月20日(月) 穴蔵
終日穴蔵。
朝のニュースを見ようと6時前にテレビをONにしたら、星占いをやっていて、わが星座が本日最悪だという。
むろん、こういうものは信じないのだが、気は悪い。
定時前の民放は見ないようにしなければ。
そんなこともあって、出歩く気分にならず。
さりとて生産的なことは何もできず。嗚呼。
コンビニ・メニューでビール飲みつつ、モンク師匠、ケンペプ師匠。
明日こそホリは羽ばたく……つもり。
1月21日(火) 大阪→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
雑事色々。
タイムマシン関係、自治会関係、その他色々、張り切って処理するのである。
あまりSFとは関係ないけど。
昼飯は……面倒なので本竜野駅前近くの「あずま」でラーメン食べたけど、ひどいものだな。「並」とも申せましょうか。
ただ、おれとしては「弥七」(豊崎に開店間もない時に一度食べた)とそう変わるとも思えない。
ま、ラーメンというのは「そういうものだ」。
「あずま」は行列がないだけましか。
夕刻に近い午後、揖保川沿いを散歩。
*
雲が増えてきた。一筋の光。センチメンタルになるぜ。
本日は久しぶりに播州龍野泊。
夜は湯豆腐で「龍力」一献。
100畳にひとりというのは寒いなあ。
局所的暖房しかできないからなあ。寒い廊下をトイレへ行くだけでキンタマが波動関数の収縮を引き起こす。
21時〜書斎のみ盛大に暖房。
室温15℃にして寝ることにする。
結局は100畳中の6畳生活なのである。
1月22日(水) 播州龍野→大阪
播州龍野にて午前6時に目覚める。よく寝たものよ。布団に潜り込んでじっとしているから熟睡できるのかも。
外は2℃。報道では姫路-2℃といってるが、そう寒くもなし。
張り切って雑事を片づける。
クルマの保険のことなどあり、龍野市の東端に近いまるさん自動車へ。
家族経営の会社で、親っさん(おれと同世代)は引退?か。アウトドアが趣味。
現社長の修さんはクルマ好き。
弟の清さんは読書、カメラ、ジャズなどが好きで、おれとは趣味が合う。
その清さん「オーディオルームを作った」というので見せてもらう。
*
ガレージの2階で、きちんとフローリングされたスペース。自家製スピーカーは1個2メートルほどある木製で、パラゴンの雰囲気がある。LPプレヤー2台で、主な音源はLPという。
しばらく聴かせていただくが、ベースの響きが素晴らしい。
部屋の片隅にはバーカンウターもあり。街中にあれば立派なジャズバーであろう。
おれが実家の土蔵(倒壊の危険があるので解体してしまったが)に作りたかったのがこんな部屋なのだ。
ちとうらやましい。
機会があればゆっくり聴かせていただくことにする。
地域のモビリティを支える「まるさん自動車」に栄光あれ。
夕刻近く、帰阪する。
夜は、相も変わらず湯豆腐などで一杯やりつつ、京都テレビで『てなもんや三度笠』(東映)を見る。
半世紀前の上方お笑い陣が各所に登場。
いとこいさんが丹下左膳と机龍之介でチャンバラしたり、若き日(チャントリ結成前)の結城哲也がハゲのなんとかというチンピラヤクザで出てきたり、「おもろ懐かし」であるなあ。
テレビのアチャラカとは別で、きちんと独立したドラマに仕立ててある。
あの頃はよかったなあ。
1月23日(木) 穴蔵
終日穴蔵。
本を読んで過ごすが、20分ほどで目が疲れて30分ほどうたた寝の繰り返し。
集中力が低下しているようだ。
1月24日(金) 新年会的SF検討会
快晴であり、好天は本日限りの予報なので、朝から洗濯を行う。
あとは穴蔵にてボケーーーーッと過ごす。
防犯カメラに関する管理規約を定める必要があって、詳しいマニュアルを取り寄せてチェックするが、本体をいじってみなければわからぬこと多し。
昨年、近くの公園での「通り魔」事件、不審者侵入事件と続いたためだが、年末年始のゴミ出しマナーのひどさから、理事会では、居住者に対する抑止効果を期待する意見が支配的になってきた。
監視カメラ使用の先駆者はパチンコ屋と宝石店であろう。20年以上前にその社長室に入る機会があったが、ともに社長の席から複数台のモニターが常時見られるようになっていた。特にパチンコ屋では、壁一面に20面くらいのモニター。CRTの時代だから壁面の放つ熱気がすごかった。しばらく観察していると、客よりも従業員を監視していることがわかってきた。
パチンコ店にノウハウを聞きに行こうかな。
夕刻、かんべむさし氏来穴蔵。
湯割り飲みつつ、定員2名内容非公開のSF検討会なるものを開催する。
新年会を兼ねてのつもりであったが、議論はどちらかといえば暗い方向に進む。
アホが増えたからなあ。
たちまち3時間経過。
多くの議題は情勢の変化を見ながら次回送りとする。
1月25日(土) 穴蔵
午前4時起床。
4:30から「日本の話芸」で桂雀三郎『素人浄瑠璃』……「寝床」の省略版ということでこういうタイトルになるわけか。
むろん抜群に面白いのだが、早朝から見るものではないなあ。
終日穴蔵。
ボケーーーーッと過ごす。
昨夜遅く、専属料理人が帰宅。
夜は魚系中心に色々並ぶ。呉春・特吟を冷酒で少しばかり。
マルハニチロの冷凍食品に農混入事件で契約社員・阿部利樹(49)逮捕のニュース。
やはり「工員を締め付けた鬼の『製造課長』」(週刊新潮)への怨みか。詳報は来週からだな。
早寝する。
1月26日(日) 穴蔵
あまり眠れず、4時過ぎに起きる。
5時〜「らくごのお時間」で月亭文都『かぜうどん』を見る。
土日の早朝は落語というのが習慣になりそうな。
深夜にうどんを食べる噺だが、朝うどんを食べたくなる……文都師匠のうまさである。
が、「自宅」へ行って冷凍うどんを茹でるのも面倒で、おとなしく、用意していたトースト、サラダなどの定番朝食。
終日穴蔵。
運動不足なので、午後散歩に出るが、あまりの寒さに、丸善ジュンクドーへの道半ばで引き返す。
夜は専属料理人に、豚のなんたらとかパスタとか並べてもらってワインを少しばかり。
早寝することに。
明日からの「独居生活ふたたび」が楽しみである。
939歩。
1月27日(月) 穴蔵/某院
快晴である。
朝の通勤ラッシュ前(7時50分頃)の大阪駅を抜ける。
須磨で人身事故があったとかで山陽本線のダイヤが乱れておる。姫路、明石方面から通勤の諸君はたいへんであろう。
桜橋の某院へ。1番に看てもらう。
昨年末の検査結果を聞く。経過良好で、次回は5月。そこで異常なければ、通院も終わり……ということになる。
ほっ。
帰路の大阪駅(10時前)、山陽本線はまだ混乱しておる。
龍野へ行くか迷っていたのだが、明日以降にする。
あとは終日穴蔵。
昼〜夕刻にかけて報道番組を断続的に見るが、冷凍食品に農薬混入の阿部利樹のことばっかり。
「待遇に不満があった」ことがが強調されている。
どうやら週刊新潮の「工員を締め付けた鬼の『製造課長』」が的中らしい。
コンビニへ行ってこの記事を精読。この鬼課長氏はコストカットとノルマ主義を導入、昨年4月には親会社に戻っている。
そして、きちんと「この元課長が事件の直接の犯人というわけではない。むしろ、経営上しかるべき施策を実行した功労者と言えるかもしれない」とフォローしてある。その通りであろう。
本日より専属料理人、またしばらく実家行き。
夜は作り置きの数皿を温めて独酌。
パキート師匠のキューバン・サウンドを流しつつ。寒い日はこれに限るな。
1月28日(火) 穴蔵/ウロウロ
ちょっと寝坊、午前5時まで寝てしまった。
普通の生活モードに戻る。
穴蔵にて、少しは仕事もするのであった。
昼、散歩に出る。
ロフト前に時ならぬご老人たちの大行列、皆さんリュックに揃いの帽子。マーク「近笑会」とある。
(あとで調べると「近畿ウォーキング笑会」というウォーキングの会らしい。100qウォーク……たとえば姫路城から大阪城まで……なんてものあるらしい。おれには無理だな)
駅前ビルのチケットショップ、昼は第3ビル地下の「たかはた」にてきつねうどん。やっぱりうまい。
大阪駅、ステーションシティ「風の広場」に今年初めて上ってみる。
ああ貨物駅。
*
貨物駅跡はコンクリート製のホームも破砕して更地にするようである。
2年ほどこんな工事が続くのかな。
この工事現場からけったいなものが発掘されるところから始めるべきか。
などと愚考しつつ帰館。
夜は専属料理人作り置きの小鉢(ひじき、切り干し大根など)、とようけの湯豆腐などでビール。
BGMは、デフランコ師匠、オブ・リンド師匠、最後は河合良一師匠。
楽しきかな独居。
(内緒の話であるが)当分、専属料理人、帰ってきませんように。
寝る。
1月29日(水) 穴蔵/青空書房(移転先)
ん、いかん。
寝違えたか、腰痛がひどい。
時々起こる症状である。
横になってじっとしている分にはいいのだが、机に向かうとつらい。30分ほどで、まただらしなく横になる。
本は読めるからいいのだが。
歩いたり、体を動かしている分には痛みなし。
夕刻に近い午後、天五方面へ散歩。
青空書房のポスターには、閉店ではなく「移転しました」とある。
天神橋筋に近い「ご自宅」に移転されたのである。(すぐわかる場所)
表に「青空書房」の看板もかけられていた。
*
初めてご自宅訪問。
本の量は前の店の1/3くらいかな。
「ブックサロン」にしたいとおっしゃってたが、靴を脱いで部屋に上がるから、まさにそんな雰囲気。
おなじみ「出世椅子」も坂本さんの机の前にあり。
しばし雑談。
坂本さんは酒は召し上がらないから(だから90歳でも明晰なのか)、今度は自分用のビールでも持ってくることにしよう。
あ、追記。
梅田の画廊で『青空書房ひとつの終展』。
1月30日(木)〜2月4日(水) 10:00〜18:00
柴田町画廊(北区柴田2-9-19 イノイ第2ビル1F)
坂本さんは「できるだけ画廊にいる」ということである。
1月30日(木) 穴蔵/キッチン・ファイブ@ニューサン
雨ぞ降る。
腰痛相変わらず。
寝転がって本を読むに限る。
机に向かえないわけではないのだが、気力が低下している。いかんなあ。
たちまち夕刻。
20時過ぎに這い出て、梅田、ニューサンへ。
加藤平祐くんの「キッチン・ファイブ」を2ステージ目から聴く。
*
加藤平祐(cl) 秋定暢(tb) 脇本総一郎(b) 梁瀬文博(ds) 川合純一(bj) ゲストに尾崎喜康(p)
よろしいなあ。
「インディアン・ラブコール」に涙腺が緩む。
理屈ぬきで泣けてくる曲というのはあって、おれの場合、これはその1曲なのである。
深夜の帰館。
1月31日(金) 穴蔵
晴れている。
洗濯をする。
腰痛ましになったが、机に向かう気分になれず(某舎Kさん、申し訳ありません)、体を動かしている方が気がまぎれるのである。
ニュース。
昨日の「たつの市のひき逃げ」事件で初田生恵(42)逮捕。
防犯カメラの映像を見てすぐわかった。
現場はJR龍野の北側。国道2号線に架かる陸橋を渡ったところで、三徳倉庫の横である。
ここは3年前、亡母が相生の病院に入院中、3ヶ月間、毎日走っていたところだ。
初田生恵の住居は「ナイスワン龍野駅前」であろう。
とんでもない女だ。「ゴミ感覚」で人をはねているのである。
うちの集合住宅にもいる。
時間外とか指定日おかまいなしにゴミ袋を放置していく。誰かがなんとか片づけておいてくれるという感覚であろう。
初田生恵、加古川の刑務所で少しは反省しろ。
おれは理事長として、ゴミ捨てオバハンに鉄槌を下す覚悟である。
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