『マッドサイエンティストの手帳』298
●マッドサイエンティスト日記(2004年3月後半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり(16日〜)
・「桂歌之助」完売御礼!(19日)
・ラスカルズに飛び入り3人(20日)
2004年
3月16日(火)
早朝の電車で播州龍野に移動。
ややこしい日である。
暖かいのはいいが、大阪にくらべて花粉が多い。
自転車で実家と某所を数回往復。
龍野実家泊であるが、くしゃみ鼻水がひどくてあまり眠れない。
3月17日(水)
早朝からサイクリングである。
龍野某所で「見張り」交替。
昼には初夏かと思うような陽気になる。
龍野の某所近くに「むらさき」という讃岐うどんセルフ店ができているのを発見、昼はここに行くが、麺ダシともに冷凍うどんレベル、熱いのだけが取り柄であった。
昼のニュースで週刊文春が「田中真紀子の娘のプライバシー侵害」で「出版禁止の仮処分を受けた」というニュース、あわてて近くのコンビニへ行ったらまだあった。
新聞広告でわかる通りの内容で、わざわざ読むほどのものではない。水増し記事というよりも、新聞広告の「要約」が見事なんだろうな。
雑誌の出版禁止が本当に実行されたのは、梶山季之が「ビデ夫人」を登場させた暴露小説を載せた「問題小説」以来ではないか。これは月刊誌。週刊誌では酒鬼薔薇聖斗の顔写真を載せたフォーカス(これは販売店の自主回収だったかな)くらい?……これも1冊持ってるけどね。
気になって午後のニュースも時々見るが、週刊文春、ふだんより売れ行きがいいらしい。
田中真紀子がししゃりでてきて何かまくしたてるのではと期待したが、これはないらしい。それをやると自分の関与を認めることになるからかしらん。
夜は同じく某所近くに「夢庵」という和風ファミレスがあるので、ここで約千円の「筍ごはん御膳」とかで中ジョッキ。まあこんなものであろう。
少しは仕事もして、早寝……のつもりが、くしゃみ鼻水がひどくてあまり眠れない。
3月18日(木)
わ、昨日の天気が一転、寒く風が強く雨である。
朝6時前に傘を差して自転車、龍野某所の「見張り」役交替に出かける。
某所の近くに「すき家」という元牛丼店?があって24時間営業らしい。吉野家同様「朝定食」があると思ったら、通常メニューしかないのであった。
朝から豚丼など食べる気にならず、コンビニでサンドイッチを買って、某所で見張り交替。
昼前に雨が上がったので、タイムマシン格納庫へ行って、小型マシンの部品チェック。寒くてキンタマが波動関数の収縮を起こす。昨日やっとけばよかった……と思うものの時間がなかったものなあ。
夕刻、いったん大阪へ帰ることにする。
「桂歌之助」の注文が数冊あり、歌々志くんからは手持ち分完売の伝言あり、店頭分を加えても20冊は切っている様子。
そろそろ「完売御礼」であるなあ。
夜、久しぶりに専属料理人の料理でビール、ワイン。
サッカー、アテネ出場がかかっているらしく大騒ぎしているが、溜まっていた新聞を読みかけたところにたちまち睡魔。
早寝。
3月19日(金)
早朝から溜まっていた雑用の処理。
久しぶりにタイムマシンの部品の「製図」。……AUTO-CADライトは持っているのだが、旧図面の修正がほとんどなので、習熟する機会がないまま。今回も手描きである。だんだん時代に遅れていくなあ。
夕刻、桂歌々志くん来穴蔵。
来週、京都芸術文化会館での上方落語勉強会のために『桂歌之助』の残りほとんどを持っていく。これで店頭在庫と米朝事務所のロビー販売を除いて「完売御礼」である。
近日ウチアゲをやろうということになるが、わしゃ実家方面のこと、歌々志くんはこのところ出番が結構増えているようで、日程調整がつかないまま。
3月20日(土)
終日穴蔵。
雑用のつづき。
夜、専属料理人とサントリー・ファイブへ。
しばらくライブに行けそうにないので、ラスカルズ、しばしの「聴き納め」である。
満員の盛況。
本日はゲストというか、不思議な飛び入りの多い日である。
2ステージ目、若い女性ヴォーカル(「守口ジャズフェス」優勝とか)が「ジョージア・オン・マイ・マインド」……まあ、ヴォーカルはともかく、福田恒民さんの歌伴が見事で、わしゃトロンボーンに聴き惚れた。
つづいて、「アルバート委員会」(アルバート式クラリネットを愛好する団体があるらしい)の渡辺氏、河合さんの金属クラを借りての2クラ2曲。
最後に今日、姫路であった「バルーン・バルーン・フェス」の優勝者が登場。こんな「曲芸」があるのは知らなかった。風船を膨らませ、捻ったりつないだりしながら何かを作っていく芸。切り絵芸のふうせん版みたいなもの。ハイテンポの「タイガーラグ」に合わせてフィギュアを作っていく。演奏終了と同時にピタリと決めるところが凄い。
珍しいこともあるものだなあ。
と、結局最終ステージまで。
さあ、明日からしばらく龍野行きである。
※アルバート・クラリネットは渡辺毅氏、また風船パフォーマンスは関西風船集団カトルのバルーン・シュウさんであることがわかった。
3月21日(日)
雑務整理ののち、昼前に播州龍野に着く。
市内某所へ自転車で移動。
老母はふだん早寝なのであるが、本日はテレビで『砂の器』を見るというのでつき合う。連続ドラマ、最終回に近い回である。
……しきりに「原作とずいぶん違う」と、刑事の生活描写その他細々と指摘する。テレビ版は映画の希釈ヴァージョンに思えるが、母は映画は観ていないらしい。放浪の「原因」をテレビ版でどう変えたのが、今回初めて見るからわからぬままである。
龍野泊。
3月22日(月)
うへっ、本格的な雨で、寒く、風も強い。
早朝に傘を差して、自転車で某所へというのは辛いね。
雑用の合間に『文学賞メッタ斬り!』を拾い読み。よくやるよなあ。「新少年」を小説全域に拡大したようなものか。
昼は近所の讃岐うどん「むらさき」なる店へ。
こんな田舎にも讃岐うどんのセルフ店が出来ているのであった。味はペケ。冷凍うどんの方がまだましである。
午後、専属料理人が来たので、しばらく交替。
夜は龍野の実家泊。野良猫が騒がしいことである。
3月23日(火)
早朝、自転車で某所へ。
某所近くにある「すき家」……豚丼専門店かと思ったら、「朝食」メニユーもあるのを発見、吉野家と同様であった。なぜか「看板」にはなく、メニューに小さく載せてあるだけ。こんな田舎で24時間営業、広い店内、朝6時の客おれひとりである。
午後、横浜の兄一家が「中津川経由、茨木まで来たついでに」龍野まで来る。
老母、曾孫と対面。
なんだかごったがえしの日である。
龍野の実家泊。
3月24日(水)
朝6時にまた「すき家」で朝飯。このパターン、飽きたなあ。
大阪の早朝グルメが懐かしい。
市内某所の他、市役所や福祉事務所など、ウロウロする用事が多い。
この一帯、わが小学校時代(50年近く前)は広大な竹藪であった。
今は所々に僅かに竹林が残っているだけ。
ミニ千里みたいなものか。
龍野の実家泊。4日ぶりに入浴。
3月25日(木)
早朝から某所(なんて書いていても意味ないので「某病院」と書いておくか)へ。
老母が8年前と似たような事情で入院中なのである。
違うのは、当時は飼い猫の世話の方がたいへんだったのが、今回実家周辺に居着いているのは野良猫なので、世話する必要はないのである。
ただ、この際にと追い出して、妙に祟られるのもかなわんしなあ……と、エサをどうするか迷うところだ。
「すき家」の朝定食に飽きたので、本日は「病院食」を食べることにする。
コンビニでパンと缶コーヒーを買って某病院へ。
母にはパンとコーヒー、果物の定番朝食を用意し、おれが配膳された「ごはん、味噌汁、白菜の煮たの、ふりかけ、牛乳」という朝食をいただく。お互い似たような朝食に飽き飽きしていたので、交換朝食である。……と、こんなこと開示していいのかなあ。ま、内臓が悪いわけではないし、たまにはいいだろう。
何喰わぬ顔して食器を配膳室へ戻す。
昼前、専属料理人と交替。
専属料理人が意外にマッサージもうまいことを確認。老母は喜ぶが、わしゃ肩など揉んで貰ったことないからなあ。
実家に戻って、少しは仕事もするのであった。
午後、交替要員到着。
夕刻帰阪。
久しぶりにビール飲みながらデフランコを聴く。
そういえば滝川雅弘さんから、来年7月に多摩市で開催される国際的なクラリネット・フェスのジャズ部門に出演が決定したという知らせ。
クラシック畑以外に、デフランコやエディ・ダニエルズも来日の可能性が高いらしい。
多摩って遠そうだけど、ジャズ部門は都心でかな?
3月26日(金)
平日に片づけねばならぬ雑件が多く、朝から梅田界隈ウロウロ。
本日は徒歩。歩行時間は1時間ちょっとのはずだが、疲れるなあ。
昼は久しぶりに新梅田食堂街の「とり平」……やっぱりここは新興の讃岐セルフ店よりも遙かに旨い。
帰りはたいした荷物もないのに地下鉄利用である。嗚呼……。
午後は穴蔵にこもる。
3月27日(土)
終日穴蔵。
出歩く元気がない。
夕刻、かんべむさし氏来穴蔵。
最近アホなネタがないから話題に困るとお互い嘆くのであった。むろんアホの被害を被るのは困る。わしゃ、かんべの身に降りかかったアホによる被害を解説入りで聞くのが楽しみなのであるが、かんべはおれに同じことを期待している。他人の不幸は密の味とはちょっとちがうなあ。
3月28日(日)
天気がいいので昼前から自転車ででかける。
久しぶりに天六の立ち食いうどん(とにかくうまい)できつねうどん。やっぱりここはうまい。
天神橋筋商店街を南下、扇町公園を抜けて梅田。ディスクピア、旭屋、タワーズなど回る。
泉の広場近くを通過。長い間ルン吉くんを見かけないが、元気なんだろうか。
昨年秋11月13日に見かけて以来……この冬はまあ暖冬であったから、元気でいてくれるとは思うのだが、気がかりなことである。
夜、専属料理人が作った春野菜の天ぷら、エビかき揚げ、新ジャガの煮転がしなど並べてビール。FMで「テネシーワルツ」の特集を聴く。ナビゲーターが今陽子と佳山明生……この佳山明生は確か「氷雨」を歌った演歌歌手……この人、意外にジャズに詳しいので、ちょっと好きになった。ラムゼイ・ルイスのが面白いが、テナーのが一曲もなかったのが寂しい。日本人では、江利ちえみよりも美空ひばりの方がいい。不思議なものだ。
3月29日(月)
定刻午前4時起床。
本日よりテレビ番組など色々変わるが、NHKの朝のニュースが4:30スタートになった。NNN24への対抗策か? 朝刊より早くはいいが、だんだんとおれの起床時間に近づいてくるのが嫌だなあ。ニュースは気になるから見るが、朝1時間くらいは静かにしておいてほしい気もする。
終日穴蔵。
実家(病院)に詰めている兄と断続的メール交換。母は車椅子で移動しているらしいが、実態がよくわからない。
3月30日(火)
曇から小雨、午後には本降りになる。
終日穴蔵。
なぜか机に向かう気力なく、終日寝転がって「雨読」である。
夕刻のニュース、テンコドーの選手が団体の内紛で「協会」と「連合」に分裂したためにアテネに行けなくなりそうだという。分裂の理由がよくわからんし、選手の所属がどうなのかもいまひとつわからない。
格闘技なのだから、「団体」の親玉どうしがテコンドーでケリをつければいいではないか。簡単なことだ。JOCもそうだけど、体力が落ちて政治力ばかり強くなるのは老醜以外のなにものでもない。
3月31日(水)
快晴である。
穴蔵の掃除。諸々のバージョンを冬ものから春ものに変更する。
昼前に近所の医院。血圧は「まあまあ」である。
午後は、自転車で青空書房へ。『桂歌之助』売り切れの報告だが、店頭のはここでも売り切れ。坂本さん、まだ何冊か売れそうなという。「一般書店」販売が今日(3月末)までなので、残れば青空書房にということにする。
青空書房には田辺聖子さんのサイン本も色々あるのだが、母から頼まれている『残花亭日録』サイン入りは昨日出てしまったとか。
旭屋へ行き、『残花亭日録』その他、龍野でのおれ用に長沼毅『生命の星・エウロパ』(NHKブックス)、他に新書数冊を買う。
穴蔵に戻る。
夕方、週刊文春の発売禁止仮処分が高裁で取り消しと、浅田農産社長の逮捕と、テコンドー時間切れと、夕方のニュースは賑やかである。
夜、テレビで『黄泉がえり』の放映があるが、23:24までとなると、とても起きてられん。映画は観てないので、ま、カジシンへの義理、ビデオセットしてもう寝るのである。
来月は播州龍野で過ごすことになるからなあ。
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