『マッドサイエンティストの手帳』237
●マッドサイエンティスト日記(2002年5月前半)
主な事件
・眷属集合(5日)
・古吟画伯の画集出版パーティ(12日)
2002年
5月1日(水)
メーデーなんてものがまだあったっけ。
朝刊。宗男の秘書逮捕。山崎拓は海外逃亡中である。
わが老母は山崎拓の額、あの髪の生え方に虫酸が走るという。ふーん。誰か指摘していないのかなあ、おれは「ヤマタクは鳳啓助に似てる」と思うがなあ。鳳啓助はオカッパで髪の方向が違うのだけと。辻元の吉本入りなんて話があったけ。宗男がアホの坂田似だから、漫才はムネオ〜清美よりも、ムネオ〜ヤマタクの方が面白いのではないか。アリガトサン対ポテチンである。「ヤマタクのポテチン」というのは出来過ぎだな。
終日穴蔵。
北野勇作『どーなつ』を読む。
5月2日(木)
ほぼ終日穴蔵。世間が浮かれている時は外出する気分にならない。
5月3日(金)
天気がまあましなので穴蔵の大掃除。暖房関係の片づけと防寒関係の処分など。
終日穴蔵。
夕方、かんべむさし氏来穴蔵。2時間ほどビール飲みながら雑談。床にゴロンと寝転がっての雑談は四半世紀前、1975年頃に西中島南方に住んでいた頃からの、かんべとの妙な習慣である。
5月4日(土)
ほぼ終日穴蔵。
夕刻、遠方に赴任している友人帰省中ということで、阪急石橋へ。居酒屋で2時間ほど。不景気な話が多いなあ。
5月5日(日)
朝から専属料理人とふたりで播州龍野の実家に移動。
父の17回忌ということで一族集合である。……といっても子供の代まで。「孫」は5人いるのだが、パリ、香港その他国内バラバラなので、大人だけ集合である。
墓を新しく建てたのもこの日のため。
その墓地、古い「堀家の墓」にカエルが住み着いている。一族間で「墓守蛙」として人気絶頂である。
……そういえば、某所で「カエルSF」の話題があったなあ。出遅れてしまったが。昔、1966、7年に、ファンジンに『たそがれのカエル』というのが載っていたのを思い出す。タイトルだけが面白くて中身は覚えていない。
夕刻から龍野市にある「国民宿舎」で宴会。
田舎だからこんな場所しかないのである。例によって冷えた天ぷらとかのお粗末な会席だが、なんと並べられたビールが全然冷えていない。従兄弟の某くんが怒ると、冷えたのを持ってきて、開栓してないのだけを取り替える。数本が無駄。が、すみませんでもなし、「わがままな客だ」といった表情である。5月だが気温が30℃を越えた日である。この神経がわからない。固定給制で、客は少ない方が楽でいいという感覚か。20年前の中国のホテルが一部こんな対応だったが、まさか現代日本にねえ。日本の田舎は共産国家らしい。
91歳の叔母、耳が遠いだけで明晰。○○○○の悪口で異様に盛り上がる。ははは。100歳まで大丈夫でっせ。
実家泊。
5月6日(月)
朝4時に目が覚めてしまった。
誰も起床する気配なく、タイムマシン格納庫へ行って雑整備。……なんでも離れの方に寝ていた妹の方で午前3時にムカデ騒動があったとかで、「自室」で早々と寝ていたおれ以外、全員が睡眠不足らしい。
午後帰阪。
JRは混んでいる気配につき山陽電車、阪急の乗り継ぎ。
5月7日(火)
ボンクラサラリーマン諸君同様、こちらも始動。
朝9時前から市内ウロロウ。
午後は穴蔵生活。が、別に仕事らしいことするわけでもなく。
海外在住の姪から70歳を超える叔母まで、パソコン・ユーザーが多いので、一昨日のデジカメ写真をCD−Rで発送。焼き増しより遙かに安い。
5月8日(水)
終日穴蔵。
5月10日(金)
歯医者で歯石を取る。
ビールがしみるなあ……。
5月11日(土)
終日穴蔵。
夜、居住している集合住宅の定期総会。これから1年間、管理組合の理事長役である。穴蔵に籠もっていても呼び出されることが多くなりそうで気が重いことだ。
久しぶりにニューオリンズ・ラスカルズを聴きに行きたいが、最終ステージだけになりそうで断念。
どうも気分の思い日々である。
5月12日(日)
夕方から新阪急ホテルで「古吟勲一君画集出版記念パーテイ」
毎年古吟勲一絵画展を開いている、元関テレ・プロデューサー・古吟勲一さんの記念会である。
さすがに凄い人脈で250人くらい。
司会・桑原征平で、石毛直道館長、桂米朝師匠、小松左京さん、巻幡・関テレ副会長が挨拶、約30分。イーデス・ハンソンと俵萌子さんが出てきて乾杯。
あと1時間の間に、小米朝・南光、ざこば師匠、シャンソン歌手、その他色々、関西のパーティは「出し物過剰」だな。
誰もが誉めたのが上記絵画展に出ていた「会田雄次」であった。おれも感心したものなあ。
「ポンチ絵」(←おれが言ったわけじゃないよ)が当たるジャンケン大会でかんべと勝ち残り6人まで。舞台でそろって敗退。かんべと5回続けて同じのを出した。奇蹟であるな。
このジャンケン大会の司会をしたのが、ちゃらんぽらん「チュートハンパ」の大西氏。ちょっと挨拶する。……もう40年近く前になるが、ヌルでぼくより若かった最年少メンバーのU原さん、彼女の娘のダンナというのがこの大西氏と先日聞いてびっくりしたのである。そんな事情があって挨拶。実物は繊細で折り目正しい印象。結婚式もここ新阪急であったそうな。
米朝師匠が静かに座ってはるのが印象的である。
他に、吉朝、米二さんら米朝一門、民博関係、かんべむさし、高田公理氏、マスコミ関係など、こちらは大騒ぎ。
吉鹿徳之司さんの久しぶりの手締めででお開き20時ちょっと前。
ついでだから紀伊国屋に寄る。山本弘『こんなにヘンだぞ!「空想科学読本」』が出ている。
柳田理科雄は「面白くてためになる」啓蒙路線狙いで、「面白くてためにならない」SFの好きなおれの趣味には合わない。いわば「ヤボの極み」だというのが第1巻を途中まで読んだ印象であった。こんなに「面白い」のであったか! もっとも、しんどいからわざわざ「原典」は読まないけど。山本氏のパワー、相変わらずすごい。「地球の自転をとめる」設定なんて(これは理科雄さんが勘違いから作った設定のようだけど)考えようによっては凄いなあ。潮汐発電はマクロでは地球の自転にブレーキとして作用するのかな。積極的な制動にはならないか。「急停止」させる方法としては……うーん。
5月13日(月)
「どーなつ」の書評を書く。北野勇作、書評家泣かせといわれる理由がわかるなあ。
5月14日(火)
早朝、「光世紀の悪魔」というタイトルの作品、冒頭2枚を書く。
これが世に出ることはないが。
電車で播州龍野のタイムマシン格納庫に移動。
ついでに実家にも寄る。
テーブルにあった朝日新聞に、五十嵐敬喜『市民の憲法』という本の広告。なんじゃこれは? 悪夢ではないか。
高裁で憲法24条よりも出版権が優先するがごとき主張(準備書面は近日公開)をした3バカ(五十嵐敬喜、堀敏明、菅原哲朗の三匹)のひとりが、なんという書名の……と版元を見て納得。しかし、『チンカスの憲法』とでもした方が適切ではないか。
ゴロツキが憲法を説くあさましさ
ま、ついでがあればジュンクドーでスワリ読みでもしてみよう。
5月15日(水)
雨である。
終日穴蔵……にいたいが、雑件発生、地下鉄で本町〜心斎橋界隈。
久しぶりに丼池を歩く。転業している店が多いなあ……。
HomePage