『マッドサイエンティストの手帳』98
●古吟勲一 絵画展
関西テレビの大物プロデューサーだった古吟勲一氏の絵画展、今年で4回目である。落語を題材にした作品が面白い。
第4回 古吟勲一絵画展
3月8日(月)〜3月14日(日) AM11〜PM7時(最終日PM5時まで)
現代画廊 (旧老松町通り) 06-6361-6088
古吟勲一さんは数年前まで関西テレビの辣腕プロデューサーだった人。小松左京氏が黄河を遡る大型番組の制作者である。
容貌がチャンバラトリオのリーダー・山根伸介氏にちょっと似ている。
米朝一門会などの常連だからよく顔を合わせる。
「意外にも」絵心があって、年1回の個展はもう4回目である。
3月11日の午後に覗く。
バラや静物など。人物画。落語を題材にした作品。中国を題材にした風景画。宗教画……とテーマは多彩。
のっけに会田雄次先生の肖像があってびっくり。
やっぱり落語素材が面白い。
昨年は、米朝師匠、枝雀師匠の絵があった。……昨年の枝雀師匠「いたりきたり」が傑作で、これは現在、石毛直道先生の手元にあり、国立民俗博物館の館長室に飾られている。
今年は米朝師匠の「骨つり」、ざこば師匠の「尻もち」、雀々師匠の「あたま山」。「あたま山」が傑作である。
どなたかの差し入れというイカの薫製でビールをいただく。
「昨日、米朝師匠が来てくれはった」
「しもた、ぼくも昨日来るかどうか迷うてましたんや」
「結局夜中まで飲んでた」
「残念やったなあ」
「小佐田も来てたで」
「そら、来んでよかった」
「なんや、自分、小佐田嫌いか?」
「嫌いですねん」
「なんでや」
「まあよろしいがな。この2年、落語会でも楽屋へは行きまへんやろ」
「そんならワシの横におったらええがな」
……などと訳のわからん会話。
江戸の地図を描いた大作の前で記念撮影。これは「松本引越センター」売約済みである。