『マッドサイエンティストの手帳』778
●マッドサイエンティスト日記(2022年4月後半)
主な事件
・播州龍野いたりきたり
4月16日(土) 穴蔵
晴。風あり。
終日穴蔵にて思索に耽る。
アタマはあまり働かないから、ボケーーーツとしているのと同じではないかといわれたら、その通りですというしかない。
谷本盛雄の犯行前日の走行経路と伝法の寺の位置関係から色々な妄想が広がるのであった。
たちまち夕刻。
専属料理人に四皿ばかり並べてもらって一杯。
*
満月が昇ってきた。北梅田の夜景を眺めつつデフランコ師匠を聴く。
お楽しみはこればっかり。
4月17日(日) 穴蔵
晴れて(たぶん)穏やかな日である。
終日穴蔵にいたから、外の気温はよくわからん。
雑事だらだらやってたら、たちまち夕刻となる。
専属料理人に色々並べてもらって一杯、たちまち20時過ぎとなる。
先週に引き続き、BSの放送大学。
松原隆一郎教授の特別講座『日本人にとってジャズとは何か』を視聴する。
本日は「初期山下洋輔トリオのフリージャズはいかに世界とシンクロしたか」。
山下トリオのフリージャズがいかに世界的にユニークかが検証される。
演奏は「キアズマ」と「クレイ」。それと別に坂田さんの「斎太郎節」(as&vo)が泣かせる(『Fisherman's.com』所収)。
最後にトリオ3氏が一言ずつ。
わたくしには、森山さんの、これからは「アマチュアでやる」という発言に胸をうたれた。
一昨日(4/15)に、わたくしは新しく発足した文芸サークルに正規参加すると書いたが、まさに「アマチュアのつもり」で新領域で無茶をやってみたいのである(結果が悲惨なことになるのも自覚しているが)。年寄りの冷や水も許されよう。
4月18日(月) 旧跡・工事現場巡り/穴蔵
2日ほど前まで予報は雨だったが、朝から気持ちよい晴天である。
朝、SFの友人Aさんが近所の公園までやってきた。
大手ゼネコンを定年退職したということで、旅行の途中。
ベンチでしばらくしゃべったあと、わが散歩コースをウロウロしようかということになる。
北梅田は工事だらけだが、職業柄、工事現場を見ると血が騒ぐらしい。
ということで、ぐだぐだしゃべりつつ、偉人愚人の名所旧跡と工事現場ごちゃまぜで歩く。
解体間近な野々村竜太郎の生家〜A先生の建築研究所〜住吉の長屋レプリカ〜南浜墓地〜豊崎長屋〜豊崎神社〜左岸線の豊崎換気塔建設現場。
*
新淀川大橋歩道から現場を見て、換気塔の構造など色々解説してもらう。
左岸線工事現場に沿って西へ〜富島神社〜佐伯祐三生家〜許永中生家あたり〜中津商店街〜貨物線地下化工事現場〜スカイビルの里山・渓谷〜梅田踏切から1500体の人骨が発見された「梅田墓」跡を見物〜2期地区のホテル建設現場〜うめきた新駅工事現場と巡って、グラフロで解散となる。
久しぶりに13,000歩を超えた。健脚なり。
午後は穴蔵にこもる。
が、明日からの日程が不安定なので、近所の某医院で早めに定期健診。
諸数値はきわめて良好であった。
4月19日(火) 大阪→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動。
タイムマシン格納庫に全員(といっても3人だが)集結する。
事業自体は(技術サービス業務だけを残して)すでに終了しているのだが、20年以上つづけてきた残骸が大量に残っている。
先日の崩落事故を潮時と考えて、不要な設備や在庫品を廃棄し、老朽家屋の解体することにしたのである。
今回は要/不要品の仕訳と整理。
全員70歳を過ぎているから、肉体労働はちとつらいね。
電気ガス電話の撤去工事は、時間はばらばらだが、なんとかなる。
水道工事が面倒である。数系統の古い休止栓が残っていて、今後1ヶ所だけを使いたいのだが、ややこしい事情で水道局の認可が必要らしい。
水道局まで行って図面を出してもらう。
予定しているメーターは木の根元に半分埋まっていた。
量水器の蓋が怪獣の脚で押さえつけられているように見える。
*
20数年の歳月を感じるなあ。
夜は盛大に3年ぶりの株主総会を行う。
某ファミレス和食店の隅のコーナーにて。空いていて、ほっ。
ファミレスにしたのは、唯一「個室」のとれる(まともな中華店)八宝閣が3月31日で閉店したからである。
コロナのせいだけではあるまい。龍野に「名店」は成り立たないのであろう。
4月20日(水) 播州龍野→大阪
播州龍野にて目覚める。
本日も肉体労働続行。
個別に買えばかなり高額な装置もあるし、特注の機構部品が相当数あるが、もったいないなどとは言ってられない。
100%アルミの固まりみたいな部品もあるが、すべて業者任せである。
夕方、だいたいの選別が終了。
*
これで廃棄予定の1/10くらい。
キャビネや部品棚、机などのカサが高く、工作機の搬出は業者に任せるしかない。
あとは工事の立ち合いなど、業務を分散することにして、わたくしは本日で帰阪することに。
わが出番はまた来週である。
夜帰宅、入浴後に一杯飲んで爆眠。
4月21日(木) 穴蔵
目覚めれば曇天、昼前から雨になる。
終日穴蔵。
溜まっていた雑事を片づける……つもりであったが、播州龍野の整理関係で連絡色々。
特に水道関係がややこしいことである。
電話関係は相棒の某くんがやってくれる予定。
まあ、何とかなるであろう。
たちまち夕刻。
専属料理人が数皿並べる。
*
煮込みハンバーグがえげつない色である。
彩り用の温野菜やサラダは別皿でどっさり持ってあるため。
あれやこれやでビール、ワイン。
お楽しみはこれだけだ。
4月22日(金) 穴蔵
朝陰、たちまち晴れる。
終日穴蔵。
少しはSF系の仕事もするのであった。
ただし、播州龍野系の連絡など錯綜。落ち着かないのであった。
たちまち夕刻。
専属料理人が数皿並べる。昨日の色合いに反省して、本日は華やかであった。
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あと初夏パスタも出てくる。
これでビール、白ワイン。お楽しみはこれだけだ。
4月23日(土) 穴蔵
晴。終日穴蔵にあり。
無為徒食。
テレビ番組表を見ると、夜、『パンドラの果実』というドラマがあり、どうやらロボット・ミステリーらしい。
アシモフを超えるのか? 見てみようと思っていたが、遅い時間なので眠ってしまった。
傑作なら、SF関係で評判になるであろう。
4月24日(日) 穴蔵
朝6時頃から雨が降り続く。
終日穴蔵にあり。
無為徒食。
どうも不調である。
早寝させていただく。
4月25日(月) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動。
9時前にタイムマシン格納庫に着くと、強者どもが集結していた。
先週に引き続き、不用品の廃棄作業を本格的に行う。
さすがはプロ。「まかしときなはれ」という感じで、こちらの貼った「要/不要」ラベルを見て、あれよあれよと分別、専用車のボックスに積み込んでいく。
*
そこへ「きんでん」の作業車が到着。こちらは解体予定家屋のメーターと電線の取り外し工事。クレーンで作業したり電柱によじ登ったり大騒ぎである。
作業車がひしめきあう感じだ。
電気工事は1時間ほどで終る。
昼前から日差しが強くなり、汗ばむ気温となった。
相棒の某くんと相談。2名が立ち会う必要もなし、明日は某くんが残ってくれることになり、わたくしは(連休以降の作業をやることにして)夕方帰阪することにする。
2日、場合によっては3日を覚悟していたが、思ったよりハイペースで進む。
通勤ラッシュ前の電車で帰館。
シャワー、晩酌、早寝させていただく。
4月26日(火) 穴蔵
曇天、昼前から小雨断続、夕刻から本降り。
ポストまで往復以外、終日穴蔵。
豊崎西公園の南側(ポストの少し西)に本日新規開店の店あり、ちょいとシャレたサラダの店らしい。
*
時々行ってた家庭料理「瑞光(ずいこう)」が2階に移り、その後にオープン。その名も「BLOOM BOWL」。
客が入っているようには見えないな。「瑞光」も店の格を上げたみたいで、魅力がなくなった(コロナで2年以上行ってないけど)。
このあたりの人気店はラーメンかうどん。あとはおっさん用の飲み屋など。若いおしゃれな女性が歩くところではないのだが……ま、健闘を祈る。
午後はBSで久しぶりに『市民ケーン』を見る。DVDも持っているのだが、画像が鮮明なのは、やはりいい。
4月27日(水) 穴蔵
雨は6時前にやむが、すっきりしない天気である。
終日穴蔵にあり。
思うところあって森山威男のCDを集中して聴く。
『毛の生えた拳銃』『天使の恍惚』『木曾』『フル・ロード』など初期のものを中心に。
最近、視力が衰えて、本を読む速度が落ちてきた。
CDを聴いているのがいちばん心地よいような。
4月28日(木) 穴蔵/ウロウロ
晴というより、霞のかかったような薄曇。わがボケアタマにふさわしい空なり。
本日も終日穴蔵……ではいかんので、午後、少し歩くことにする。
本日中に梅田をウロウロすることに。明日から連休で、アホが浮かれ出るだろうからな。
郵便局、ATMなど回り、ヨドバシでサプライ品購入。
久しぶりに大阪駅ステーションシティ「風の広場」へ上がる。昨年の大晦日以来になる。
*
うめきた2期地区、4ヶ月の間に、新駅以外の工事も始まっている。
南でホテル建設が進んでいるが、北街区でも何やら建てられだした。分譲のタワマンか?
ここからの眺めも、もう面白いものではなくなったな。
人骨が出るとか、大爆発でもあれば別だけど。
ジュンクドー経由で帰館、約6000歩。
4月29日(金) 穴蔵
睡眠不足である。
昨夜とつぜん起こった「落とし物」処理のせいである。
細かくは書かないが、集合住宅の敷地内でスマホを拾った人が(きちんと対応してくれそうな人を他に思いつかないからと)うちに相談に来た。
管理人は明朝まで来ないし、理事長はここに住んでない。警察に届けるのも面倒な気がする。
結局、一晩預かることにして、うちを「連絡先」とする掲示を貼り出す。
なんだか時限爆弾を抱えているようで、安眠できぬまま朝になる。
朝9時に管理人に引き渡す。と、30分もしないうちに片づいた。やれやれ。
雨である。午後、相当強い降り。
終日穴蔵。
半分居眠り状態で過ごす。
たちまち夕刻。
雨がやみ、一時西日が射す。
*
ちょっと不思議な光景が現れた。
4月30日(土) 穴蔵
睡眠不規則。午前2時に目覚めて、朝まで眠り断続的。
晴。ただしドタマは冴えず。
カラダを動かさねばならぬ。
午後、専属料理人のポーターを務めて天六のスーパー往復。
液体・顆粒状でんぷんなどの重量物10数sを自転車に積んで持ち帰る。
たちまち夕刻。
わっ、18時6分に地震。びくっとする程度の揺れであった。
4分ほどしてテレビで速報。震源は京都府南部、M4.2。
京都南部や北摂で震度3。近畿各地震度2。大阪市は震度1だが、北区だけが震度2と報じられる。
これは大阪北部地震と同じパターンである。
北区の地震計の位置(北消防署の一角)が特別な気がしてならないが……取材は難しいだろうな。
夜は、わがリクエストで、愛好する居酒屋メニューを並べてもらう。
*
枝豆、ヤッコ、串カツ、キャベツでビール、酎ハイ。
半世紀前から、これさえあれば満足であった。
普通に22時頃就眠させていただく……つもり。
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