『マッドサイエンティストの手帳』599

●マッドサイエンティスト日記(2015年2月後半)


主な事件
 ・穴蔵蟄居の日々
 ・ラスカルズ@ニューサン(21日)
 ・かんべむさし講演会@大手前大学(28日)


2月16日(月) 穴蔵/ウロウロ
 定刻午前4時に起きる。
 雑事色々。主に集合住宅関係のことだけど。
 朝、大淀税務署に確定申告の書類提出する。
 あと、地下鉄で西長堀へ。
 中央図書館に資料の返却、2時間ほど館内ウロウロ。
 暖かく快晴。運動不足なので、帰路は歩くことにする。
 西へ歩くと、土佐稲荷というのがあった。初めて参拝。
 長堀通りを西へ。
 おや、ラーメンのかどや食堂はこんな場所にあったのか。12時、行列は弥七ほどではない。
 伯楽橋を渡り、木津川沿いに上流へ。
 川口教会の横を通ってみなと通り、端建蔵橋から中央市場を見る。
  *
 「ゑんどう」へ行ったらオバハンが行列しているのでパス。
 玉川経由、野田阪神まで歩く。
 改札横の「戎屋」でささめうどんを食す。
 野田阪神から中津まで市バス。
 11,653歩になった。

2月17日(火) 穴蔵
 終日穴蔵。
 集合住宅関係の雑務。
 2年前に総会で議決した事案に重大な欠落を発見。
 おれは起案に関与していないものの、2年間見落としていた責任を問われかねない。
 次回の総会で修正しなければならぬ。
 こんなことやった人物に限って細かいクレームをつけてくるから困ったもの。
 「前任者のミスを看過することにより管理組合に被害を与えた。これは集合住宅3原則に反する」なんていわれても困るからなあ。
 関連して管理規約をあちこち直さねばならぬ。
 過去の議事録のチェックを含めて半日を要す。
 夜、集合住宅の理事会。
 5月連休明けの総会まで、あと3月である。
 今回の「当番」が終われば、あと十数年は回ってこないはずで、やっとお役ご免となる。
 理事も理事長も、もう(残り少ない)生涯やらんからね。
 初夏が待ち遠しい。

2月18日(水) 穴蔵
 終日穴蔵。
 集合住宅関係の作業に没頭する。
 理事長任期はまだ実質3月あるが、待ち遠しくてたまらず、引継ぎのため、諸案件の整理にかかる。
 後任予定者は口数の少ない好青年であり、彼にややこしい負担がかかってはならぬ。
 「内規」的なマニュアルを整備して、いちいち煩わしい「お伺い」がこないようにしなければ。
 管理規約の不備の修正、ペット問題の対応、騒音に関するトラブル処理、慶弔事項に関する取り決め、雑草の処分、等々から怪文書対策まで。
 整理しておくべき事案多し。
 30年以上、ややこしいことをやってきたものだ。
 たちまち夕刻。
 夜はタコ若布に柚子酢の小鉢、かも鍋で、ビール、「神の河」湯割り。
 蕎麦をぶち込んで仕上げ。
 本日は0歩。
 明日は少し歩くことにしよう。

2月19日(木) 穴蔵
 定刻午前4時に目覚める。
 昨日の続き、集合住宅関係の作業を継続する。
 運動不足なので昼過ぎに散歩に出る。
 淀川堤に出るが、風が強く、引き返し。
 コンビニで週刊新潮を買って帰る。
 スクープといえるのかどうか、お笑いネタ。
 「『管直人』が国民に模範を示す『相続税必勝法』」は出色のレポートである。
 90歳になろうかという実母に1億の借金をさせての、(近年に来るはずの)涙ぐましい相続税対策を暴露。
 告発ではなく「さすが、元総理。国民の規範となる相続税必勝法を考えるとは、大したものだわ。」と絶賛?!
 新潮らしい、実にいやらしい書き方である(褒めとるのだよ)。
 歌やんなら「笑ろてしまいますな」といったであろうなあ。
 管自身の知恵ではないだろう。
 ハゲ頭のチンカス三百代言・五十嵐敬喜の入れ知恵か。寿司おごってもらったお返しにとかさ。
 いや、五十嵐はもっと欲が深いから、こんなレベルの話に関与はしないか。
 ま、バカみたいな話である。

2月20日(金) 穴蔵/黒門ウロウロ/骨つり?
 定刻午前4時に起床。
 資料を調べたりメモをとったり、少しはまじめに仕事をするのであった。
 昼前に出る。
 地下鉄で難波。日本橋へ。ナニワネジにてタイムマシンの部品調達。
 運動不足なので歩くことにする。
 黒門市場を南から北へ。
 中国人いっぱいあるよ。推定7割。見分けがつきにくいからなあ。
  *
 丹波できさらぎ漬けを購入(ここは空いている)。
 隣の「○木水産」のカウンターで「鰻重」を食したが、悲惨の一語。
 詳しくは書かないが、市場のウナギ屋にこんな店があっていいのか?
 木津市場の「川上商店」、天満市場の「天五屋」(今は営業形態が変わったけど)など、市場のネキの店はある程度のレベルは保証されているものと思ってたのだが、いやはや、こちらがアホでした。
 道頓堀の狂騒を見物して帰館。
 9,228歩となった。
 夜は、専属料理人に(なんという名か忘れた)スペイン風タコのオリーブオイル煮、ピーマン肉詰め、サラダなどを並べてもらう。
  *  *
 中本酒店で買ってきたスペインワイン。
 丹波のきさらぎ漬けで口をさっぱり。
 たまらんなあ。

※不思議なニュース。
 <大阪・箕面大滝>休憩所テーブルの上に頭蓋骨!
 昨夜(深夜)に箕面の滝に面したテーブルに「滝を見るように」頭蓋骨が置いてあったという。
 完全に白骨化、古いものらしい。
 去年の秋(不思議なことに、この日も丹波の漬物を購入)に行った場所で、このテーブルも知っている。
 「骨つり」というか「善光寺骨寄せ」というか「天神山」というか、不謹慎ながら「粋なことやるなあ」としかいいようがない。

※さらに不思議なニュース。
 <強盗殺人容疑で26歳男逮捕、自殺知人は無関係>
 「大阪市北区のマンションで飲食店経営森川悟さん(39)が殺害された事件で、府警が強盗殺人などの容疑で、知人の無職加藤健太(26)を逮捕。トラブルになりダンベルで何十回も殴り、現金20万円を奪った。同じマンションの知人男性が事件直後に自殺していたが、事件とは無関係と判明した」
 先月起きた堂山町殺人事件のことである。
 被害者は「派遣会社の社員」とか「職業不明」とか報じられてたが「飲食店経営」かよ。本当はややこしい「派遣業」だろ?
 部下か関係者が「逃亡中」とはさる筋から仄聞していたが「知人」で「無職」の加藤健太。同じ「シティエール東梅田」で自殺した男も「知人」。
 どんな関係の「知人」なのか、こちらの知りたいことがさっぱりわからない。強盗殺人ではなく「怨恨」ではないのか。
 アサ芸か週刊新潮に期待する。

2月21日(土) ラスカルズ@ニューサン
 終日穴蔵。
 少しは仕事もするのであった。
 快晴にして暖、明日は「下り坂」のようで、姫路城マラソンが気がかりである。
 一応きちんと働いたので、夕刻から、専属料理人と出かけることにする。
 ヨドバシを見物。中国人の爆買いは見たらず。アホテレビの過剰報道ではないかい。
 ニューサンへ。
 ニューオリンズ・ラスカルズの出演日である。
 久しぶりにピアノは尾崎さん。よく響くなあ。
  *
 「It Looks Like Rain in Cherry Blossom Lane」が泣かせるね。
 ニューサンや桜並木に雨が降る
 センチメンタルになるぜ。
 深夜近くに歩いて帰館。
 春は近い。

2月22日(日) 穴蔵
 夜更かししたものだから、目覚めれば午前5時前。
 シャワー。
 さあ仕事……と一瞬思ったものの、世間は休日だし、また布団に潜り込み、少し本を読み、たちまち目が疲れて朝寝。
 午前中熟睡。
 午後はほんの少し仕事。
 夕刻に近い午後、散歩に出る。北東、淀川堤方向。
 豊崎神社の西側、包装資材の工場が解体されている。業容拡大であろうか。
  *
 前から気になっているのが、その隣にあるホテル。
 「ANAGE」というのだが、これ、穴毛としか読めないのよね。実にいやらしいホテルである。豊崎の恥。
 小雨になり、淀川堤前で引き返す。
 2,705歩。
 夜はミラノ風?チキンカツなどでスペインワインを少しばかり。
  *
 ニュースでは、姫路城マラソン、スタート時に小雨だったが、何とかもったらしい。まあよかった。
 早寝するのである。

2月23日(月) 穴蔵/ウロウロ
 不調である。
 終日穴蔵にこもるものの、気合い入らず。
 あれこれ拾い読みで時間がすぎる。
 いかんなあ。
 運動不足なので、夕刻に近い時間に散歩に出る。
 西回りコース。
  *
 スカイビル北側の里山、もう菜の花の季節である。
 無為のまま季節が過ぎていくなあ。嗚呼。

2月24日(火) 穴蔵
 不調である。
 机に向かうものの、集合住宅関係のややこしい通報など3件。
 2時間間隔でくるから、集中力がとぎれてしまう。
 結局、だらしなく寝そべって、本を読んで過ごす。
 播州龍野行きにすればよかった。

2月25日(水) 穴蔵
 不調である。
 曇天……というより黄砂で曇ったような空。PM2.5も花粉が多そうで出歩く気にならない。
 播州龍野行きは中止。
 さりとてアタマも働かず。机に向かうのがつらい。
 終日寝そべって過ごす。

2月26日(木) 穴蔵
 絶不調である。
 起きるのがつらい。アタマ重し。熱はないが風邪の一種か。
 終日布団に潜り込んだまま。本も読めず。朝抜き、昼と夜の食事は、少量を専属料理人に運んでもらう。
 専属料理人は「とりあえず葛根湯を飲みなさい」という。

2月27日(金) 穴蔵/ウロウロ
 午前2時に目覚める。
 かなりの発汗あり、着衣を全部交換、水を飲んだら、急に気分が回復してきた。
 午前3時から机に向かう。
 不思議なもので、無意識のうちに考えてたらしいことがスラスラと出てきて、午前7時にメール送稿。
 来週までなんとかと連絡する必要がなくなった。
 午前8時に「自宅」へ行って普通に朝食。野菜ジュースがぶ飲み、生ハムサラダもりもり。
 この2日間、いったい何だったのか。
 昼前にタイムマシン事業の相棒・某くんが来る。播州龍野行きをキャンセルしたから、わざわざ来てくれたのである。
 雑事あれこれ。
 午後は、月末の処理事項があって梅田ウロウロ。
 3日間歩いていないと、やはり脚が疲れる。
 5,433歩。
 なんとか復調かな。

2月28日(土) かんべむさし講演会@大手前大
 晴れてまあまあ暖かい日である。
 昼過ぎに大阪駅でかんべむさし氏と会い、JRでさくら夙川へ。
 夙川沿いぶらぶら歩いて大手前大学へ。
 かんべむさし氏の文芸講演会「SF・笑い・発想を語る」である。
  *
 こういうイベントでは親しい人間が会場にいると話しにくいものだが、今回は去年の講演会の連動企画ということもあって、同伴できることになったのである。
 会場、旧知のSFファンも10人ほど。
 かんべさんの講演は、SF的発想と笑いを生み出す「内面世界」がいかに醸成されたかを「自伝的」に語るとでもいうか。おれはかんべさんとは40年間議論を継続してきたから、ほとんどわかっているのだが、後半の「実践編」で披露された幾つかのエピソードには驚く。
 特に「書かない(書けない)かもしれないので」と断ってのアイデア。以前、殿山町にあったホテルパインクレストを舞台とする「幻の邂逅」……古書店で見つけたボロボロの書物から発見したというが、これは「幻夢の邂逅」、そしておれが着想した空襲下の川崎造船所での「Boy Meets Girl」(これも書けそうにない)、それにつづく幻の作品になるかもしれんぞ。(後の席での話。某ノンフィクション作家がこの素材を発見したら「官と財と文壇と○室の間に『底知れぬ闇』」を見て「春秋の筆法をもって」書き出すのではないかという笑い話となる。)
 あと、柏木学長殿の案内で、西宮市役所近くの某割烹……と隠すこともないか、「立峰」にて、まことに結構な会席をいただく。
 持つべきは優秀なる学友なり。


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