『マッドサイエンティストの手帳』490
●マッドサイエンティスト日記(2010年11月前半)
主な事件
・相生ミッション継続中
・ラスカルズ(13日)
・Sunday at Jazz Club(14日)
11月1日(月) 穴蔵/ウロウロ
11月になった。
読むべき本が色々あって、終日穴蔵にて読書……のつもりだったが、雑事発生、昼間2時間ほど梅田をウロウロ。
主に金融機関。
おれは、「愛国戦隊大日本」の歌詞は「西に○○がある限り……」と変えた方がいいと思っているのだが、この円高のご時世にL/C開設してくれるとは、なんともありがたい国である。
大阪駅〜北ヤード〜阪急〜茶屋町の一帯、風景激変である。
特に不愉快なビルがひとつ。
これについては「家相」を調べて、後日報告することに。
ということで、夜はカレイの煮付け、筑前煮、ほうれん草といった、ごく地味なメニューでビール、熱燗。
インコがチンコを狙って膝までよじ登ってくるので注意しなければならぬ。
11月2日(火) 穴蔵/日本橋
穴蔵にて粛々と雑事の処理を行う。
午後、タイムマシンの部品を買いに日本橋へ行く。
ついでに、久しぶりにMusicraftによってヒーコ。
*
LP+管球を1時間ほど聴く。
静かな午後である。
ということで、6月に予約していた龍野乃刻が届いた。
夜は山芋とかほうれん草の小鉢にこれを少しばかり垂らしてビール、熱燗。
寝る。
11月3日(水) 穴蔵/ウロウロ
文化の日、秋晴れである。
終日穴蔵。
天気がいいので、午後2時間ほど散歩する。
ヨドバシへ行ったついでに、北ヤードを歩く。
大阪駅の外観はほぼ完成していて、北側の広場と、さらに北側、Bブロックというかキャピタルナレッジゾーンというかのがフェンスに囲まれて、工事がはじまっている。
Bブロックの西側、貨物駅との境界あたりは、人の気配がまったくなしで、散歩にはいい。
*
貨物駅の寂れた風景も、たぶんあと5、6年……おれが何とか歩けるうちは楽しめるだろう。
できればこまままにしておいてほしいが。
11月4日(木) 大阪→相生→播州龍野
朝の電車で相生へ移動する。
相生ミッション再開である。
昼は先日発見したうどん専門店へ行く。
相生市役所の南側、町工場などが並ぶ路地にあって、店の前を通りかからない限り見つからないだろう。
播州龍野のうどん専門店(チェーン店以外)は全滅、うどん店の廃墟巡礼をやったほどである。
相生に専門店が残っているとは!
ともかく看板が立派である。
*
『播匠』とはまた素晴らしい屋号だ。
「果しなき流れの果に」の番匠谷教授を思い出すではないか。
と、大いに期待して店に入ったのだが……ま、多くはいうまい。
西播に数少ないうどん屋として、11〜14時、昼のみの営業でがんばってはるのだから。
午後、播州龍野へ戻る。
こちらでも雑事色々。
タイムマシン格納庫で少し作業。
あと、実家関係の作業も、冬支度関係などあって、夕方まで肉体労働。
よく動いた。夜のビールがうまいぜ。
ということで、出来合いのキムチ鍋398円に豆腐とたまごを加えてビール、あと「神の河」湯割り。
鴨居に置いたスピーカーから降り注ぐ鈴木章治・パキート・グラッペリ・ハートマン・宮沢昭・ハンク師匠・ハートマン・ケンペプ・トミフラ師匠・ロリンズ(以上、USBメモリーにMP3で入れた400曲をランダムモードで)を聴きつつ。
22時前に就眠するのである。
11月5日(金) 播州龍野/相生
定刻午前4時に目覚める。室温14℃。冬間近である。
朝から相生に向かう。
ミッション続行。
相生の隠れ家に専属料理人がやってきた。
陣中見舞いではなく、手伝いに呼び寄せたのである。
午後、播州龍野の実家にもどる。
こちらの冬支度の作業、この際、ガラクタ類を処分することにしたのである。要するに大掃除。
本以外のガラクタを集めて庭先の物置に積み上げる。
古い布団類がいちばん多い。 ここに十人近くが宿泊するなんてことはもうないものなあ。
半世紀前には、あるかもしれない(実際にはなかった)から寝具や大量の座布団を用意しておくのが慣わしであったが。
寝具・寝具・寝具。紅良男。
肉体労働の1日であった。
夜は専属料理人に数皿並べてもらって、セットした掘り炬燵で、天井から降り注ぐスイング・クラを聴きつつ、ビール、ワイン少し。
寝る。
11月6日(土) 播州龍野/相生
午前5時、快晴のようだが寒いのであった。
朝、専属料理人と相生の隠れ家へ向かう。
こちらでも雑事色々。
専属料理人は昼前の新快速で大阪へ帰る。
おれは夕刻に近い午後、播州龍野に戻る。
先月末から庭木の剪定をしていた植木屋はんが、ちょうど仕事を終えるところであった。
ひとりで延べ9日日間。門の上の松だけで2.5日かけてはった。
年中行事で、3年前は11月半ばであった。
散髪された庭木を憮然と眺める。
2本の松は貧相で、百日紅はまる裸。寒々とした風情。
毎年、晩秋に寒々とした気分になるのは、植木の剪定のせいなのであろう。
そう金をかける庭には見えないがなあ。
老母がいる間は続けるけど、あとは、雑木林か密林か、一八十のモクモクか……にするからね。
ということで、夜は天井から降り注ぐトラッドからハードパップまでを聴きつつ、みりん干し、湯豆腐、イカ刺身、カイワレなど並べてビール、「龍力」熱燗。
早寝するのである。
11月7日(日) 播州龍野→相生→大阪
寒いのであった。
朝、小雨が降る。まるで氷雨である。室温は15℃だけど。
キンタマ収縮状態で相生の隠れ家へ。
昼前までミッション継続。
ちょっと予定が変わって、1日早く帰阪することになった。
クルマは隠れ家に置いといて、昼間の新快速で相生→大阪、直行1時間半である。
大阪駅、ドーム(というより大きな庇/人口スキー場みたいな斜面である)が完成して、将来、南北の通路になるホーム上の階が乗り換え用に使われている。
ホームからエスカレーターで上がって見学。
*
パースペクティブはまだ狭いなあ。
この階が南北の通路になっても、イラチの関西人は登ってこないだろう。
大多数は地上のコンコースを利用するはず。
おれは大阪駅の地下を南北に貫く地下道(桜橋〜北側の新駅)を期待しているのだが、まだ計画には出でこない。
ペケ。
ということで、夜は自宅にて、専属料理人に鮭ホイル焼き、ポテサラ+トマト、なんとかの小鉢など並べてもらってビール、フランスパンでワインを少し。
ともかく疲れた。
早寝(21時前)するのである。
11月8日(月) 穴蔵
げ、未明から鼻水とくしゃみで眠れず、午前5時に起きるが……ノドが痛い。風邪か?
近所の医院へ行く。
血圧は正常で、熱はなし。Y医師、おれのノドを見て「しばらくトローチなめてたらええやろ」
……クスリは極力使わない方針で、おれはいたく賛同しているのである。
ということで、食事以外、終日穴蔵にて布団に潜り込み、眠ったり読んだりの繰り返し。
夜、専属料理人がうがい薬と「のどぬーる ぬれマスク・就眠用」というのを持ってきた。はいはい。
うがいして、ぬれマスク着用、早寝するのである。
11月9日(火) 穴蔵
マスクをしていると眠れぬもので、本を読みつつ時々うたた寝で朝になる。
熱はないものの、咳・鼻水とノドの痛みは相変わらず。
ともかく体がだるい。
風邪薬はトローチのみだから、副作用でのだるさとはおもえず、やはり風邪なのであろう。
終日穴蔵にて、布団に潜って、本を読んで過ごす。
食事のみ「自宅」へ行くが、(一見スウェットの)パジャマのまま。
朝…たまご雑炊
昼…煮込みうどん
夜…湯豆腐、グラタン、サラダ、ビール少し、ワイン少し
20時間ほど布団で過ごすが、ちょっと読むと目が疲れ、2冊しか読めない。
11月10日(水) 大阪→相生→播州龍野
定刻午前4時前に目が覚めた。
気分はまずまず。
やはり百薬の長が効いたのであろう。
風邪は、中途半端なクスリを飲むよりも、玉箒で払うに限る。
ということで、朝の電車で相生へ移動、ミッション継続である。
昼のニュースでは、尖閣ビデオの流出について、神戸の海上保安官が名乗り出たという。
展開が気になるので、早めに切り上げ、午後、播州龍野へ戻る。
こちらでも雑事色々。
夜はニュース見ながらキムチ鍋でビール。
海上保安官は事情聴取中ばかりで、たいした展開なし、国会の答弁もつまらないし、憶測ばかりのコメントにも飽き飽き。
ま、保安官の主張は胡錦濤来日に合わせて流すのがベストであろう。
テレビはやめて、トミフラ師匠を聴く。
キムチ鍋、最後に湯を足してコンソメ固形スープを放り込み、中華麺を入れる。
洋韓風ラーメンを試作、これが結構いける。
これでコノスルのハーフボトル。
風邪は(たぶん)完治であろう。
11月11日(木) 播州龍野/相生
寒いのであった。
朝から相生の隠れ家へ行く。
昼は旭町の食堂「はりま」で日替定食650円。この店はやはり夜のカウンターで一杯の方がいいなあ。
午後、龍野に戻る。
帰路、DVDが見たくなり、パイオニアのDV-220Vを買う。
ついでにホームセンターで木材560円を買い、タイムマシン格納庫で20分、木工作業。DVDプレイヤー用の台を作る。
ということで、居間の32インチテレビに接続。
夜は刺身、湯豆腐で「龍力」の熱燗飲みつつ、DVD『森山威男 Live at Ala』を見る。
贅沢なもので、こうなると外部スピーカーにつなぎたくなるなあ。
引き続き、久しぶりに『独立愚連隊』を見る。
ラストの戦闘シーン、中谷一郎が機関銃を撃ち尽くして日本刀を引き抜く場面、毎度のことながら涙が出てくる。
深夜になってしまった。
DVDは1日1枚にしなければ。
11月12日(金) 播州龍野/相生
朝から相生の隠れ家へ移動する。
相生ミッションは昼前に切り上げ、播州龍野に戻る。
午後、先日整理した古布団やガラクタ類をクルマに積み込み、揖龍クリーンセンターへ搬入する。
2日前からの予約が必要で、だいたいの時間まで指定されている。
クルマでピットまで持ち込めるはずだったが、メンテナンス中ということで、屋外の粗大ゴミ置き場まで。
メンテ中なら「炉心」に当たる部分を見学させてほしかったなあ。
西淀川の焼却炉を見学したのが13年前であることを思い出した。
帰路、鶏籠山がいちばんきれいに見えるカフェガレリアでヒーコ。
*
店主の井上美佳さんは、長年の文化的活動により、今年姫路文化賞(黒川録朗賞)を受賞、以前ご主人が絵画部門で受賞されているから、ご夫婦揃って受賞者となられた訳である。
11月20〜23日のオータムフェスティバルのプログラムをいただく。
「龍野市内ぶらぶら歩き」企画で、ガレリアも会場のひとつ。夜にはライブがある。
今年の注目企画は、この春に文化財指定された堀家住宅の一般公開で、11月20、21日に見学できる。
古い家屋に興味のある方は必見である。
くどいようだけど、わが家ではありません。
11月13日(土) 播州龍野→相生→大阪/ラスカルズ
朝から相生の隠れ家へ移動する。
昼間の電車で相生から大阪に移動。
午後、穴蔵に戻る。
ちょっと疲れて、夕刻まで仮眠。
元気になった。
ということで、専属料理人に色々並べてもらって晩酌。
*
豚バラとポテトの煮込んだの。ほうれん草など炒めたの、自家製(ベランダ栽培/トマトは別)野菜とサーモンのサラダ+「龍野乃刻」ベースの和風ドレッシングなどで、ビール、ワインを少しばかり。
いつもならそのまま寝るところだが、ちょっと用事もあって、21時頃から、ほろ酔い気分でニューサン5へ。
ラスカルズを聴く。
最終ステージは名手・福田恒民さんの正面で。
たまらんなあ。
つまらん田舎生活のあとだから、たまにはこんな贅沢もよろしかろう。
11月14日(日) 穴蔵/Sunday at Jazz Club
午前中、穴蔵にて粛々と雑事の処理。
午後、自転車で黒崎町のバンブークラブへ行く。
Sunday at Jazz Club例会である。
本日の特集はトラッド・ジャズ。
サッチモ、ジョージ・ルイス(おれが持参)は当然として、ファッツ・ウォーラーやランパート・ストリート・パレーダーズなど多彩。楽しきかなトラディショナル・ジャズ。
夕刻帰館。
夜は専属料理人が用意した鉄板焼きで盛大にビールを飲みつつ、Fさんから借りたCD、アロー・ジャズ・オーケストラの『J.J-Standard』を聴く。
「シング・シング・シング」のコードで演奏される『高校3年生』が絶品である。
11月15日(月) 穴蔵
終日穴蔵。
終日パジャマのまま、食事のみ「自宅」へ行くが、着替えることなし。
雑事、雑読、仮眠で1日が過ぎる。
・朝 ヨーグルト、トースト、ハムサラダ、ティ、みかん
・昼 カレー
・夜 チゲ風豆腐、レンコン挟み揚げ、みりん干し、イカ煮でビール、「神の河」酎湯割り、ケーキ一切れとワイン1グラス
色々(読んだ本のことなど)書かねばならぬことが堆積しているが、アタマが働かず、早寝するのである。
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