『マッドサイエンティストの手帳』433

●マッドサイエンティスト日記(2008年8月前半)


主な事件
 ・田舎花火(2日)
 ・8/8山下洋輔ソロ・ライブ(8日)
 ・淀川花火大会(9日)
 ・落雷PCトラブル(12日)


8月1日(金) 穴蔵/ハチ
 本日も炎天なり。
 雑事色々。粛々と片づける合間に、近所の医院で定期検診。血圧は正常……つうか、ふだんより低い。暑いからであろう。しばらくは安心して不摂生できるぞ。
 昼前後、月次の処理事項が色々あって、自転車で梅田ウロウロ。
 
「ジャズの専門店ミムラ」に寄ってCD2枚。 Sandy Brown というクラリネット奏者はまったく知らなかった。(好みとはちょっと外れるけど)
 久しぶりにハチに寄ってランチ。九州の報告など色々。ハチママ、先々週、体調不良だったらしいが、気晴らしで旅行に行ったり(四国巡礼? 宮崎へ来ればいいものを)して、しごく元気である。
 炎天下を帰館。
 また雑事処理のつづき。
 夕刻、だいたい片づいた。明日からは原稿のつもりである。
 穴蔵からの眺め。
 
 近くの病院跡に高層マンションができることになって、だんだんと視界を占拠しはじめた。
 32階建てだから、クレーンの上部あたりまで延びるのか。完成は1年以上先。
 住みたいとは思わないが、アホに常時見下ろされるのは、あまりいい気分でもないしなあ。
 現状、穴蔵の稼働率は50%以下だから、引き払ってもいいのだが、迷うところだ。
 まあ、来年の秋にこちらの事情がどうなっているかはわからんし。
 すべては惰性である。
 福田新内閣またしかり。なーーーーんも考えとらんよ、ありゃ。

8月2日(土) 大阪→播州龍野/花火大会
 本日も炎天なり。
 昼前の電車で播州龍野へ移動する。
 午後、39℃のタイムマシン格納庫にて機密の作業。機密とはいえ、あまりに暑いのでガレージ・シャッターを開け、扇風機を回す。35℃になった。
 夕刻、ビールの肴など買って帰館、老母と晩酌(飲むのはおれだけだけど)。
 本日のメニュー。
男が作れる超簡単料理の肉豆腐、枝豆、レンコンとピーマンの煮物(大阪から持参)、トマトを火あぶりにしてぶった切りにしたもの、きゅうりの酢もみ(おれは食わんけど/筒井氏のかぼちゃ、おれのきゅうりである)、奈良漬、その他を並べて盛大にビール。
 汗をしぼりきったから、ビールのうまいこと!
 午後8時前から花火の響き。
 本日は龍野の「納涼花火大会」であった。
 老母は「西の窓から見る」という。確かに隣家の屋根の上に半分ほど見える。
 散歩かねて揖保川(旭橋)まで出てみる。徒歩3分。打ち上げ場所は1qほど南だが、よく見えた。
  
 現地では「和太鼓とのコラボレーション」をやってたらしい。
 ま、こんなものであろう。
 「神の河」ロックを1杯飲んで早寝するのである。

8月3日(日) 播州龍野→大阪/赤塚不二夫
 朝刊に赤塚不二夫の訃報。
 4年前から、いつこのような事態になっても不思議ではなかったから、驚きはなし。やっぱり奇跡なんて起こらなかった。
 新聞の「評伝」もきちんと書かれていて、だいぶ前から予定稿が作られていた気配だ。
 おれの場合、ギャグ・マンガの系譜は、杉浦茂→赤塚不二夫→谷岡ヤスジ、高信太郎という流れになる。手塚マンガと同時に杉浦茂に熱中したのだが、同時代的には「おそ松くん」から週刊文春の「ギャグゲリラ」そして「マンガNo.1」まで、いちばん長くつきあって来たことになる。「1000ページ」は谷岡ヤスジのと並べて保管してある。
 個人的には何度かお目にかかった(というか「ジャックの豆の木」など同じ場所にいた)ことがあるが、お話したことはない。そんな空気ではなかった。周囲が大騒ぎしていても、ごく静かであった。水割り飲みながら闘病の報告をするなどは、むろんサービス精神からある。おそらく
『漫画に愛を叫んだ男たち』に描かれたのが実像だろう。
 『1000ページ』を再読することにしよう。
 本日も炎天なり。
 37℃のタイムマシン格納庫にて作業。
 昼前に助っ人来たりて、下男仕事交替。
 昼の電車で大阪へ帰る。
 しばらく夏休みというか、大阪での穴蔵生活となる。

8月4日(月) 穴蔵/三国某所
 うへっ、飲まないってのは恐ろしいもので(某「健診」のため、昨夜はアルコール抜きであった)、眠れぬまま、昨夜から未明まで、栗原裕一郎『<盗作>の文学史』(新曜社)490頁を読んでしまった。
 書きたいこと色々あるが、「無精猫原理」により、明日に送る。
 昨夜の禁酒、朝食抜き……は「特定健診」なるものを受けるためなり。
 その健診、朝9時に近所の医院へ行ったら、問診、身長、体重、胴回り、血圧を測り、検尿、採血で10分ほどで終わった。
 おれがメタボでないことは見ればわかるだろうが……といいたくなるが、ま、どこに病が潜んでいるやら知れず。素直に制度に従うのであった。
 本日も炎天……ではなく、少し雲がかかっているが、蒸し暑い日である。
 数日はエアコンの効いた穴蔵でデスクワーク……のつもりが、そうもいかなくなった。
 タイムマシンの重要部品の加工を依頼している某社へ行かねばならぬ。
 汗を流しつつ阪急三国から神崎川に沿った道を歩く。
 
 運河は濁っていた。いつも濁っているのだ。
 この道はタイムマシンの部品加工のために何度も歩いた道である。
 おれは、いつかここをSFの舞台にしたいと思っている。毛馬、中之島と並んで好きな場所だ。
 おれがM製作所のH氏に加工を依頼しているのは、スチームパンク型タイムマシンの中核部で、特殊なテーパーをつけたシリンダーである。このマシンを鉱山開発の現場にいる平賀源内に届けて、産業革命を東側から起こす計画……。
 神崎川沿いのM製作所へ行ってみると、表でH氏の愛犬が寂しげに吠えており、入ってみると作業所は荒らされ、図面が散らばっている。H氏の姿はない。依頼していたシリンダーもその図面も消え失せていた。
 ……というのは、炎天下の神崎川沿いに歩きながら妄想したストーリーである。
 が、M製作所へ行ってみると、そこに待ち受けていたのは、おれが想像していた以上の事態であった!
 嗚呼。現実の非情。
 夏休み気分なんてものじゃないぜ。
 明日から色々動かねば。穴蔵でクーラーというわけにはいかなくなった。
 ということで、せめて今夜は一献。
 専属料理人が並べてくれた数皿でビール、白ワイン。
 早寝するのである。

8月5日(火) 穴蔵/ウロウロ
 暑いのであった。
 少々の暑さは平気だし、穴蔵で下着のまま、扇風機を回していたらそれでいいのだが、本日はそうもいかず。
 タイムマシンの部品関係で市内ウロウロ。
 天五まで自転車で行き、地下鉄で扇町〜恵比寿町往復。
 日本橋界隈を歩くと汗噴出である。
 天五まで戻ったらちょうど正午。
 この際、玉一イサク店で冷麺+ビール一杯といくか……と行ってみたら営業してない。火曜が定休か? 嗚呼。
 しかたなく、天六うどんで、きつね+とりめし。
 またも汗噴出。
 午後は穴蔵にてタイムマシンの部品表チェックと原価計算の再計算。
 過去から部品調達して未来で販売するタイムマシンというのを思いつくが、税務署が黙ってないだろうなあ。
 未来から収奪して現世で好き勝手し放題やっとるのは役人なんだけどね。
 夜は、枝豆、ヤッコ、アスパラ、ポテトとコーンビーフ炒、めざしでビール、ミニ・ハッシュドビーフで赤ワイン2グラス。
 読んだ本について書きたいこともあるが、疲れたので、「筒井康隆氏推薦!」の八代嘉美『iPS細胞』(平凡社新書)を読みつつ寝るのである。
 ちなみに、八代嘉美さんはワールドコンやSF大会で色々な企画に関わっている美貌の女性科学者……であるともないともいわないよ。
 聡明な科学者であることは著作を読めばわかる。

8月6日(水) 大阪←→播州龍野
 早朝の電車で播州龍野へ移動。
 昨日の続きでタイムマシン関係。
 倉庫で部品のチェックをしていたら、午前10時に早くも40℃突破、昼には45℃になった。
 昼間からサウナとは贅沢なものである。
 新型装置の試作品を某社の某氏が届けてくれて、こちらの性能試験も行う。こちらはエアコン付きの部屋で行う。
 表示をカラー化。「テクニカラー・タイムマシン」なんて懐かしいね。
 夕刻に近い午後、実家にもちょっと寄る。
 2日来なかっただけなのに、その間に百日紅の花が咲き始めている。
 
 この花は2階の窓から見えるから、いつも夏休みの宿題に追われた記憶がよみがえる。
 もう晩夏なのである。
 夕刻の電車で帰阪。
 昼間のサウナのおかげでビールがうまい。
 イカ系、豚肉系、野菜系並べてもらって盛大に……飲み過ぎ、早寝。

8月7日(木) 穴蔵/ウロウロ
 本日も炎天なり。
 朝から大量の図面を持って三国のM製作所へ向かう。
 ラッシュとは逆行だが、先日来、久々にボンクラ・サラリーマンに戻った気分であるなあ。
 炎天下を歩くのはつらく、さすがに年齢を実感する。
 昼前に帰館。
 昼のニュースで赤塚不二夫氏の告別式。
 タモリの弔辞が放映された。
 「私もあなたの数多くの作品のひとつです」には、さすがにジワがくる。
 あまりいわなかったが、おれもタモリが居候中の赤塚マンションに一晩お世話になったことがある。
 正確には、朝までそこにいて、荷物をおいていたビジネスホテルに戻り、それから仕事に戻ったのだが。
 1976年1月のことである。
 むろんそこに赤塚先生はいなかった。が、お世話になったのは確か。ありがとうございました。
 午後は穴蔵にて久しぶりに AUTO CAD を使う。
 たちまち夕刻。
 ビールを飲む。
 うーん、夏休みはどこへ行ったのか。

8月8日(金) 穴蔵/ハチ・ライブ
 本日も炎天なり。
 久しぶりに「夏休み」とする。
 終日穴蔵にて、エアコン稼働、本を読んで過ごす。
 夜、専属料理人と歩いて「ハチ」へ。
 8/8恒例、ハチママ誕生日につき、山下洋輔さんのソロ・ライブである。
 「ラウンド・ミッドナイト」に始まり、スタンダードやバラードなど数曲。
 午後8時を過ぎたところで「8並びカウントダウン」となる。
 
 北京オリンピックの開会式を真似てではない。8並びカウントダウンはハチが元祖。
 1988年8月8日午後8時8分8秒にやって以来、20年ぶりである。
 ここで「ハッピーバースディ」に続いて、37年前に作られた「HACHI」のリニューアル・バージョン「HACHI 2008」が披露された。
 最後はボレロ。
 終演後……店内の設定変更の間、しばらく前の路上にて涼むが、隣の「風俗ビル」(普通のビルに見えるが、そうなのである。ただしどんな営業をしているのかは謎)から不気味な店長?が出てきて「営業妨害になるから、皆さんが歩行する路上にたむろしないでくれ」との抗議。もっともである。
 ハチ前に移動すると、たちまち男性客が立て続けに4、5人入っていったから、かなりの繁盛だ。何の店なのだ?
 あと、ハチにてビールを飲む。
 
 骨折?でしばらく見なかった大ちゃん、久しぶりに登場して「サマータイム」、この暑苦しさがないと夏を実感しないから不思議だ。
 田中啓文氏も来ていたが、テナーは持ってきてない。一度この「暑さ」の中で吹いてほしいものである。
 深酒はせず、歩いて帰館、23時過ぎである。
 北京オリンピックの開会式はまだ続いていて、雨は降らなかったようである。よかったというか面白くないというか……

8月9日(土) 穴蔵/スコール花火
 本日も炎天なり。
 「夏休み」の続きとする。
 夕方までエアコンの効いた穴蔵にこもって、本を読んで過ごす。至福の時間なり。
 夕刻、かんべむさし氏来穴蔵、久しぶりに定員2名非公開の「SF検討会」を開催。
 むさしくん、ラジオが終わったこともあって、メインテーマは小説作法となる。
 2時間ほどあれやこれや。
 で、むさしくんが帰って20分ほどしたら、早くも花火の音……と思ったら、雷鳴である。
 本日は淀川花火大会。
 夕刻から大阪駅北側、東はウチの近所から西は淀川大橋あたりまで、浴衣姿の「大衆諸君」が大挙して淀川堤に押しかけているはずである。
 19時30頃……外を見たら稲光、土砂降りである。
 で、雷鳴に混じって花火の音らしいのも響き始めた。
 やけっぱちで打ち上げ決行らしい。
 そりゃ堤防には数十万人が集結しているはずだからなあ。
 性格の悪いおれとしては、稲光と花火の競演にも興味はあるが、ずぶ濡れ観客がどんなものか見たくなって、20時頃に傘をさして出かける。が、ビールの大量販売を見込んでいるコンビニ前、雨宿り組やら堤防からの引き上げ組でごったがえし。
  
 引き上げ組の「証言」を聞くに、堤防までは歩く気にもならず。
 コンビニ横の路上で10分ほど鑑賞。
 穴蔵に引き上げる。
 予定時間の15分ほど前に静かになった。
 最後の仕掛け花火は不発になったのかも(※)。
 北京の晴、淀川の雨。風流だなあ……でもないか。
 ※新聞によれば降雨のため10分繰り上げて進行したらしい。現地にいた人の話では「傘はささないでください」というアナウンスがあったそうな。いやはや。

8月10日(日) 穴蔵/ド・セルビィ
 本日も炎天なり。
 本日も「夏休み」とする……が、SF大会の「オプショナル・ツアー」資料を作ることにする。
 終日穴蔵。
 ベランダ側に建築中の高層マンションをボケーっと眺める。
 先日メールボックスに入ったパンフレットによれば、35階建てで完成は1年先である。
 現在の高さから推定すると、完成すれば↓こうなるらしい。
  
 ベランダに出てこう見えるのであって、デスクから見ると、最上階は視界の上まで伸び、途中階が視界を縦に遮るかたちになる。あまりいい気分ではないな。
 さりとて上層階「自由設計」○千万を購入する資金もなし。
 いかがわしい新興企業の成金がややこしい「社長室」を作るのであろうか。
 うちのボンクラ親父の息子その1、2が生まれた病院の跡地である。
 おれは30年前からこの場所が好きで、逃げ出したくはないのだが。
 ということで、「googleマップ」でいい場所はないか探していたら、「ストリートビュー」という機能が使えるようになっている。
 大阪がエリアに入っているというので試してみる。
 これはカーナビの実写版みたいなものか。
 クルマの屋根に360度カメラを積んで路地まで回って画像を収集しているらしい。
 世界中どこでも、路上に立ち止まって、ぐるっと周囲を見回せるから、ド・セルビィ主義者のおれにはありがたい機能である。
 これが無料で利用できるのは凄いことだが……なんとわが集合住宅の前の道もデータに入っているではないか。
 大規模修繕の最中の画像で、撮影はたぶん今年5月上旬である。
 玄関から出てくるのは、顔はぼかしてあるが、体型とシャツの柄からEさんとわかる!
 こりゃ問題じゃないか?
 ついでに梅田の「風俗地帯」を見学してみるが、こちらは朝10時頃に走ったらしく、営業はしていない。が、朝帰りらしきのも見受けられる。どんなクルマなんだ。ともかくすれ違ったら画像が世界に配信されてしまうのだからなあ。
 ともかく「カメラ搭載車」がどんなものか見たいものだ。
 (カメラの高さは3.5メートルくらい。狭い道にも入っている。車体は写ってないから、ルーフに1.5メートルほどのポールを立てた小型ワゴンと推定するが、ちがうか。「Googl撮影車」とは表記してないだろう)
 監視社会議論に広がりそうだが……おれとしては判断に迷うので、ともかく本音だけ書いておこう。
 「覗くのは好きだが覗かれるのは嫌だ」
 そういうことだろ?

8月11日(月) 穴蔵/ウロウロ
 本日も炎天なり。
 終日穴蔵といきたいところだが、今日中に処理せねばならぬ案件あり、昼前から自転車で梅田界隈、炎天下ウロウロ。
 昼はハチでランチ。
 先日不思議に思ったハチの隣の「風俗ビル」についてマスターに訊くと、朝から晩まで目撃する実態+とんでもない高額コースについてレクチャーしてくれた。
 昼夜問わずどころか、朝からお盛んなことらしい。
 夢みたいな世界が隣接しているのであった。
 ま、おれには縁のない世界であるけど。
 SF大会のオプショナルツアー関係で、梅田地下街の数ヶ所をチェックして帰ることにする。
 ホワイティ、駅前ビル、西端のスノークリスタルを回り、大阪駅北側、北ヤードを通過。
 
 北ヤードの開発は急ピッチで、ともかく道路を作り、エリアごとに塀で囲んで段階的に建築を進める方式らしい。
 モニュメントともいえる貨物駅の大屋根(江戸川乱歩は『少年探偵団』の中で「大人国のかまぼこ」と表現していた)が取り壊される時が節目であろう。このまま大人の遊園地にしほしいなあ。還暦過ぎた連中が少年探偵団ごっこをやる広場である。
 平松にも橋下にもわからんだろうけど。
 ということで、短い夏休みは終わった。
 明日からど田舎行き、下男モード入りである。

8月12日(火) 大阪→播州龍野/墓参その他
 早朝の電車で播州龍野へ移動。
 盆の入りは下男モード入り。
 しばらく龍野生活、ということで書斎のパソコンを起動させるに、モニターの電源が入らない。
 色々事情を調べるに、先週こちらでは猛烈な雷雨で、落雷・停電があったという。
 おそらくその影響であろう。
 購入した家電量販店に修理依頼するが、買った方がましな修理費をいってくる可能性が高い。
 仕事にならないので、専属料理人に電話して、大阪で予備機として使用している15インチモニターを送ってくれるようにいうが、荷造りが難しいとかなんとか、結局、墓参(というか墓掃除など)を兼ねて、持ってきてくれることになった。
 午後到着。
 女中(おなごし)が来たので、下男(おとこし)としては炊事から解放されて助かる。
 モニター復帰、パソコンは正常に起動したが、ネット接続ができない。
 ADSL用のモデムもいかれたらしい。
 プロバイダーに電話、色々チェックするが、やはり故障。交換品到着まで3、4日かかるらしい。
 播州龍野を離れる時は、パソコン関係、コンセントを全部抜いておくのが賢明なようだ。
 夕刻墓参。
 専属料理人を姫路まで送って、帰館は20時過ぎ。
 老母の就眠後、シャワー、盛大にビール。
 「月亭可朝ストーカー行為で逮捕」のニュース。何じゃこりゃ! オリンピックなんかどうでもいいから、こちらを詳しく報道せんかい!
 (ということでタイムマシン格納庫のパソコンからアップ)

8月13日(水) 播州龍野の日常
 深夜2時の室温が32℃とあっては眠れってのが無理だよなあ。
 断続的に延べ4時間は眠れたかな。
 そんなものである。
 下男仕事の合間、少しは仕事もするのであった。
 タイムマシン格納庫でも、少し仕事。格納庫は45℃(14時)である。
 夕刻、散歩。
 旭橋から見る夕景、センチメンタルになるぜ。
  
 川沿いに墓地があり、少し涼しくなった夕刻、墓参の人が多い。
 お、従妹のM子さんがいる。そうか、ここには戦没者の墓が並んでいたのだ。
 夕映えの中、おれもちょっと手を合わす。
 ♪ I hate to see that evening sun go down
 セントルイス・ブルースの歌い出し。
  定訳は「夕陽が沈むのを見るのは嫌だ」
 エノケンは「夕陽を見ていると ぼくは寂しいのよ」と唄っていた。
 わが訳は「夕陽が沈むのを見ると、おれの心がチクチク痛む」
 前半のサッチモが後半の橋幸夫
「チェッチェッチェッ」につながる……けだし名訳というべきか。
 帰館、シャワー、さあ盛大にビール……と冷蔵庫を開けると、昨夜盛大に飲んだあと補給し忘れて、1缶しか冷えてない!
 チェッ。

8月14日(木) 播州龍野の日常
 うーん、暑さに愚痴はいわないつもりだが、眠れんなあ。
 午前3時、扇風機回したままだが32℃。エアコンなしだから、汗をかいて気化熱で体を冷やすしかないのだが、さすがに午前3時にビールを飲む気にはならない。
 夜明け前にタイムマシン格納庫へ行って、少しは仕事もするのであった。
 午前4時、まだ暗いのに、犬の散歩をしている人がいるのに驚く。
 午前6時に実家に戻って下男モード入り。
 食事の時間以外はほとんど昼寝して過ごす。
 昼間は『恐怖の報酬』(イヴ・モンタン版)冒頭の、夜は『夏の闇』の、暑さによる倦怠感が立ちこめているのである。
 おれも作品にしなきゃいかんのだなあ。
 google map の「ストリートビュー」について、先日
「カメラ搭載車」が見たいと書いたのだが、すでに北海道での「撮影車」目撃情報が報告されていた。
 ワゴンにポールと予想していたら、ドアにgoogleのロゴがあるプリウスであった。……ということは、数ヶ月先には、この報告者のクルマの画像が見られるわけか。ややこしいことである。
 そのうち播州龍野へも来るのだろうな。
 やがて目撃情報がネットに色々報告されて、通過予想が可能になって、そのうち聖火リレーみたいに大歓迎されるのではないか。
 となると、google map で見ると、日本はどこへ行っても沿道で国民が旗を振っているアホ国家ということになってしまう。
 これでいいのだ。

8月15日(金) 播州龍野→大阪
 うへっ、寝苦しくて午前2時に目が覚める。32℃。築100年の陋屋、屋根瓦の下の土の量も半端ではないらしく、昼間加熱されたら朝までほとぼりが冷めないのである。冬までこのままならいいのだが。
 しかたなく、暁闇のなか、タイムマシン格納庫まで散歩に行く。
 少しは仕事もするのであった。
 午後の電車で大阪へ移動。
 盆休で帰省している友人と大阪某所でちょいと一杯……ではなく、盛大にビール。
 疲労が蓄積しているせいか、よく回るなあ。
 午後8時に穴蔵に戻って、エアコンの効いた部屋で熟睡。

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