『マッドサイエンティストの手帳』61

●マッドサイエンティスト日記（1998年4月後半）

主な事件
　・血圧上昇
　・わしの目玉はどこへ行く……

１９９８年
４月１６日（木）
　会社で熱心に仕事。

４月１７日（金）
　６時過ぎのひかりで上京、例によって、新横浜で下車ヒソヒソ、東京から日本橋界隈でガヤガヤ、人形町ウダウダ、秋葉原ウロウロ。
　夕方、神田駅前の喫茶店で中野晴行氏と会う。手塚治虫について色々レクチャーを受ける。資料なしで全部細部までわかるから恐ろしい。
　その後、お茶の水方面へ。珍しく、山田正紀、森下一仁、星敬といったメンバーに会う。色々な話。ビヤホールで午後１０時近くまで。山田さんとふたりでブラブラと明大の脇道をお茶の水まで。こんなことは２０年ぶりのはずである。（この前は新宿で、コーシンと初めて遭遇した日である）……ＳＦに対する認識が当時とほとんど変わっていないのに驚く。
　田原町のビジネスホテル泊。近くの浅草ＨＵＢに今夜は谷口英治が出演していないのが寂しい。

４月１８日（土）
　早朝のひかりで帰阪。早朝にも関わらず結構混んでいる。
　本日、午後、恒例の石毛直道先生の「長屋の花見」がある日だが、残念ながら緊急事態発生で欠席。
　午後、播州龍野の実家へ。
　夜、姫路へ出て、友人と計３人で謀議。内容極秘。
　ひとり、夜遅い姫新線に乗って龍野の実家に深夜帰宅。
　雨が断続的に降り、風雲急を告げる１日であった。

４月１９日（日）
　午後、帰阪。
　自室の模様替え。要するにこたつが机に変わる、年２回ある力仕事である。

４月２０日（月）〜２３日（木）
　ったく大変。血圧が上がるようなことばかり。全部会社のこと。

４月２４日（金）
　朝からニュースで中原誠の会見ビデオが放送されたらしい。わしゃ、まさかそんな「芸能ネタ」が朝のニュースで流れるとは思っていなかったから、テレビなど見ないで出社したのだが、7時前にやっていたらしい。要するに中原がストーカーを「毎日じゃありません」がやっとったらしい。
　将棋の世界は知らないのだが、野球でいえば王貞治がストーカーをやってたようなものなのだろうか。清原とか桑田だと誰も驚かないが。
　将棋の有段者である友人に聞いてみた。「要するに勝ちゃいいんですわ」……なるほど。

４月２５日（土）
　ボンクラ息子のひとりを連れて播州龍野の実家へ。書庫の整理。アルバイトで連れてきたものの、半分も片づかない。夕方ビールを飲んだら、先週来の疲労がどっとでて、そのまま熟睡。

４月２６日（日）
　午後、帰阪。
　そのままごろ寝。

４月２７日（月）
　夕方、某社技術重役の若村さん、かんべむさし氏らと早めの暑気払い。
　血圧、少しは下がったか……。

４月２８日（火）
　１月の成人病検査で「眼底出血」の疑いがあり、３月後に再検査と指示されていたので、検査を受けに行く。と、看護婦が医者にヒソヒソ……げっ、連休前だが、すぐに眼科へ行け、だと。
　午後、紹介された眼科へ。
　目薬で瞳孔を開いて写真バチバチ、目玉クラクラである。
　さらに「誓約書」にサインさせられた上で、造影剤を注射されて、またも目玉の連続写真。連休明けまでのクスリを貰ってトボトボと帰る。
　わしゃ、いったいどうなるのであろう。
　血圧が高い……これは、まあ、この２週間、思い当たること多いからなあ。心因性に決まっている。
　それにしても、血の巡りの速さ、身をもって知る。１時間もしないうちに、造影剤の影響で小便が鮮やかまでの真っ黄色。びっくりするなあ。

４月２９日（水）
　グリーン天ちゃん、みどりの日とかで、世間は休日なれど、昨日半日、視力おかしくし残した残務整理のため、自転車で会社へ。
　パソコン使用が「悪化の原因にはならない」というのがせめてもの救いか。

４月３０日（木）
　世間は連休に突入しつつあるのか、電話ほとんどなく、会社は静かな日。やっと血圧低下か。
　明日から５連休である。会社の仕事はいっさいしない。こんなことは久しぶりである。目玉の行方だけが気になる……。