『マッドサイエンティストの手帳』188
●マッドサイエンティスト日記(2001年2月後半)
主な事件
・母校の「学校葬」に出る(20日)
2001年
2月16(金)
早朝に短めの原稿を書いて送った。梅田の三木歯科へ行った。半年ぶりだった。わずかに歯石がついているだけで磨き方もよくなっていると誉められた。大事に使えば80歳まで持つといわれた。口の悪い先生にしては珍しいことだった。大淀税務署に確定申告を提出した。明日の某講義のための資料(プロット)を作った。あまり出来はよくなかった。本日の書き方は田中信正フレーズを真似たのだった。
2月17日(土)
夕方から某講座で講師役。「専科」ということで、各自が作成したプロットによるゼミ形式で行う。ぼくも対等での参加なので自分のプロットを持参。……結構面白い発想のがあり、設定を宇宙規模に拡大するわが発想はむしろ陳腐でもある。再考の必要あり。ひと月後に、今度は作品の合評を行う予定。
小説談義をやっていると面白くて、結局午後10時半までビールを飲みながらガヤガヤ。
2月18日(日)
終日書斎。
2月19日(月)
散髪をしたのだった。2月ぶりだった。
血圧が気になって、押入の奥から血圧計を探し出す。
電池を入れ替えて計ってみるが、恐ろしく高い。
いつも計ってもらうところへ持っていって比較してみる。
右腕と左腕で違うし、左右同時というわけにもいかず、2、3分ずれるとまた違う。マニュアル紛失でよくわからんところもあって、買い換えの必要がありそうだ。
「正規計測」では148-88で、やや高い。自宅のは10〜20ほど高く出るのだった。
夜、来阪の兄と会う。
明日、姫路である「学校葬」のことで引継事項があるため。多忙な兄は、明日午前中は大阪にいるが午後は東京に戻らねばならぬのである。
例によってビールを飲み、例によってニューサントリー5。
小川理子の出演日である。
この人は兄が勤務する同系列企業の「技師」でもあるのだが、全然そんな風には見えないところが凄い。時代は変わっているのである。
2月20日(火)
午後、姫路へ行く。
快晴でものすごく暖かい。中学高校時代に通った学校の隣にある協会へ。姫路城の東側である。
初代校長であったヴァン・オーバーストラーテン神父が1月末に母国ベルギーで亡くなられたため、「学校葬」としての追悼ミサ。
初代校長、もう80歳半ばだと思っていたら享年78歳と意外な若さ。校長就任年は30歳ちょっとという若さであったのだ。
この中学高校、兄は1回生、ぼくは4回生である。
親父がとなりの「女学校」に勤務していた関係で通学したが、正直いうと、ぼくにとっては息苦しい環境であった。「若気の至り」というのができなかったからなあ。
しかも兄は優等生であった。さらに一目見ただけで兄弟とわかるほど似ている(といわれる)。今回、兄の代参という立場であったが、さすがに1回生の先輩が多く参列。……某先輩がぼくに「おう、ちょっと痩せたのとちがうか?」「体型は10年以上変わってませんよ」などと世間話をしていて、しばらく経ってから「あ、堀の弟の方か!」
まあ、こういうことはよくある。
実家周辺ではもうまったく区別がつかないらしい。
久しぶりに会った同級の三徳くんがクルマで送ってくれて、夜、播州龍野の実家に帰る。
こちらは夜はやっぱり寒い。やたら鼻水が出始める。これ、よく花粉症につながるのよね。呼び水か。
2月21日(水)
アサヒビールが発泡酒を発売。『アサヒ本生』を飲んでみたら、これは見事にビールである。スーパードライがどちらかというと発泡酒みたいで好きではないから、これからと『本生』である。……となると、いずれ発泡酒の税率がアップされそうな嫌な予感がする。
2月22日(木)
週刊新潮のコラムに気になるのがふたつ。
加堂秀三氏の自殺は鬱病によるもの。遺書はきちんと書かれており、長篇は300枚まで書かれていたというから、2月5日朝刊の「小説が書けなくなり」「病気を苦に」は両方正しいわけだ。が、正確には「病気の症状のひとつが、小説が書けなくなったと思いこむことであったため」であろう。
もうひとつ。
ロスに宇宙開発事業団のプロフェッサーを名乗る寸借詐欺師が出没。ドイツかオランダ系の50歳くらいの男。「ヴェルナー・フォン・ハイゼンベルグ」と名乗っているという。まあたいした事件ではないが「事業団は告発サイトを開き」とあるので探してみたが、見当たらない。こことかこことかに旅行者への注意はあるが、肝心の「告発サイト」というのはどこにあるのだ。
2月23日(金)
早寝したら2時頃に目が覚めてしまった。
暖かいので、しばらく机に向かうが、空腹を覚え、3時過ぎ、久しぶりに自転車で早朝グルメに出かける。
表に出ると、なんとルン吉くんが久しぶりに「定位置」に座っているではないか。どこへ行っておったのだ。2月2日に見て以来ではないか。「厳寒期」を過ぎたから戻ってきたのだろうか。不思議な習性であるなあ。
4時過ぎに戻る。ルン吉くん、定位置で寝ている。
もう凍死の心配はなくなったということかもしれない。
戻ってきてくれるとほっとするのが不思議だ。
2月24日(土)
早朝小雨。また寒さが戻った。午前4時、ルン吉くんの姿はまた見当たらなくなった。
終日書斎。午後、専属料理人が所用あって実家に帰る。
残ったボンクラ息子その2、ただただPSに向かったままである。「PS! I Love You」とでも歌っているのであろうか。嗚呼……。
21時からNHK−FM、セッション505に森山威男4の出演である。快演。
2月25日(日)
終日書斎。
よく読みよく書かず。
ただし炊事洗濯はきちんとこなす。まるで「新車に乗った巨根」気分である。わしゃイソイソと好きこのんでやっとるわけじゃないが。
2月26日(月)
炊事洗濯に加えてゴミの日。本日も「新車に乗った巨根」のいやーな気分。
本日の血圧。155-68。なんという落差だ。
3食ジャンクフーズに近い食生活。やっぱり炊事が面倒になっているのだなあ……。
夜遅くなって専属料理人が帰宅。ちと落ち込んでいる様子である。
2月27日(火)
原稿を書いた。
最終火曜でサウスサイド・ジャズバンドの出演日だが、出かけるのが面倒になる。いかんなあ。
2月28日(水)
疑問点を調べだしたら書けなくなったのだった。
あ、2月は本日で終わりである。
昼頃から雨になり、またも気温低下。
春は遠いのだった。
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