『マッドサイエンティストの手帳』710
●マッドサイエンティスト日記(2019年8月前半)
主な事件
・マホガニーホール(3日)
・創サポ(3日)
・山下洋輔ライブ@ハチ(4日)
・播州龍野いたりきたり
・大阪JAZZ同好会(11日)
・台風10号(15日)
8月1日(木) 穴蔵
本日も午前3時に目覚めた。室温、外気、ともに30℃。さすが8月。
扇風機で快適である。
あとは昨日と同じパターン。たちまち夕刻。一杯飲んで早寝。
目覚めれば8月2日午前3時である。そして書いたのがこれ。
8月2日(金) 穴蔵
午前3時からマジメに机に向かう。
4時にBSでしばらくニュースを見る。4時には女子アナが「こんばんは」という。28時扱いなのである。
6時頃にひとりで定番朝食。
マジメに机。10時頃にひと区切り。
本日も猛暑らしいが、午前に3時間ほどエアコン稼働させれば、あとは快適。
昼は専属料理人が美容院とかで留守。ひとり揖保乃糸を茹でる。
午後は明日の資料を読みつつメモ取り。
東京の某氏からメール。おれが某所に「ヨコジュンの最高傑作は『菊花大作戦』」と書いたことに関連して、声優の関智一氏も同様だそうで、秋(9/28-10/6)に舞台化される(劇団ヘロヘロQカムパニー)と知らせてくださった。これは行ってみたいなあ。何か他の用事と組み合わせるか。
たちまち夕刻。
19時には薄暗くなる。夏至から40日、日暮れが早い。秋が近いのである。秋来たりなば冬遠からじ。寒い季節が迫っていると思うと憂鬱になってくる。
専属料理人の並べた数皿で晩酌。早寝するのである。
8月3日(土) マホガニーホール/創サポ
昼過ぎに出て炎天下を心斎橋のマホガニーホールへ。
ジェフ・ブルが来たので、ODJCピックアップメンバーによる内輪のコンサート。
*
カブリツキで聴いたが、エアコンのすぐ前で、恐ろしく寒い。
あとがあるので、途中で失礼する(演奏は夕食はさんで夜のニューサンまでつづくのだが)。
天満橋のエルおおさかへ移動。
夕刻より創作サポートセンターの講義。
ショートショート含めて5編を中心に行う。
・地方の県立大を舞台にしたスパコン(AI)人格と実家にしばられて県内にしか進学できなかった優等生少女の相互補助的な微妙な関係。AIの設定が「流行」から少しはずれていて、不思議なリアリティがあって面白い。
・名作を換骨奪胎したショートショート。会話が不能になってはじめて心が通じるという設定はうまい。
・サンタの存在を信じている妹のためにプレゼントの入手に奔走する少年。不思議なオチに評価がわかれる。
・ハーモニカに魅せられた人見知り少女。ちょっと不自然な行動の謎が、最後にごく自然に氷解する。このトリック?が秀逸。
・オウムアムアに続いて太陽系に接近してくる謎の飛翔体とのコンタクトを描く短篇。40枚だが3、400枚分のアイデアを詰め込んで、どう読んでも長篇のダイジェスト。「宇宙のランデブー」とも「太陽の簒奪者」ともちがう展開である。
最後の宇宙SFの作者は遠隔地に単身赴任中で、ケータイによる「遠隔参加」を初めて試みる。
作者の声も会場の後ろの方まで聞こえるから、便利になったものだ。顔が見えないからものがいいやすかったりして。
本日、炎天下と急冷を繰り返したせいか、アタマの働きが悪く、ふだんなら簡潔に話せるところが、岡本昭彦みたいなまわりくどい話し方になってしまう。しゃべっている自分でわかるから、まだ救いはあるか。講義の前の急な環境変化には要注意だ。
ジェフ・ブル演奏中のニューサン近く(東梅田)を通過して、まっすぐ帰館。
遅い時間の晩酌となった。
8月4日(日) 山下洋輔ライブ@ハチ
エアコン稼働させれば快適な日である。
専属料理人と夕刻に出て、インタープレイ8へ。
8/8のハチママ誕生日を少し繰り上げて、恒例の山下洋輔さんのライブである。
今年はハチ60周年でもある。山下さんは50年、おれも50年。
山下さんのソロから始まる。ピアノのすぐ前、最前列で聴く。
・ゆずり葉の頃
・やわらぎ
・You don't know what love is
ここでハチママ登場、年1回、この日だけは奇跡的に元気である。その奇跡、6年以上つづいている。
山下さんと出会った半世紀前を語り、カーネギーホールを語り、「令和8年8月8日」までやるでぇ!
つづいて福盛進也(ds)登場。一昨年ECMでデビューの新鋭、おれも何度かハチで聴いている。
山下さんとのデュオで、
・For 2 Akis ……福盛さんがハチに捧げたECMの表題曲である。
・Hachi
またソロで、
・ボレロ
アンコールで再び福盛さん登場。デュオで、
・キアズマ
これは泣かせる。わが席はドラムのすぐ前。バスドラから30センチである。
半世紀前を思い出す。ハチでのわが指定席は森山威男の真正面で、漬物石(バスドラの支え)を足で押さえていた。
50年経って、福盛進也のバスドラムがジワジワ押し出される場所でこの曲を聴けるとは。
しばらく休憩。
店を片づけてから、ちょっと一杯。
なんと、ハチママも残っていて、今年も「リンゴ追分」を披露した。
* *
バックが山下洋輔と福盛進也とはなんと贅沢な。
ハチママのタクシーを見届けてから、こちらも早めの帰館。
令和8年まで生きねばなんからなあ。
8月5日(月) 大阪←→播州龍野
早朝の電車で播州龍野へ移動する。
ハチ・ライブの翌朝に6時前から動くなんて、昔だと考えられなかったことである。
播州龍野にて雑事色々。約ひと月ぶりだからなあ。
実家、シルバーによる雑草処理からひと月なのに、恐ろしい繁殖。とてもおれの手に負えない。
こちら(播州龍野の諸々の不動産関係/価値なし)をどうするか、決断の時期が迫っている。嗚呼。
絵に描いたような炎天となる。
実家にエアコンなし、昼過ぎの姫新線で姫路に出ることにする。
うへ、こちらは更に凄まじい熱気(姫路は37℃であったと判明)。
灘菊で遅めのランチ。海鮮山芋丼定食。
*
よほどぐったりしていたらしい。「おとうちゃん、大丈夫かいな」とオバチャンから声をかけられる。
新快速で夕刻に近い午後に帰館。
暑さには強いはずだが、37℃はちとこたえる。後期高齢者だからなあ。
ハチの明利マスターからメールが入っていた。「案の定、今日からまた介護です」……やっぱり。
8月6日(火) 穴蔵
定刻午前4時に目覚めた。
雲あり、直射光はないものの蒸し暑い。6時からエアコン稼働。
昨日の疲労が残っていて、出歩くのはやめ、終日穴蔵にて過ごす。
HSFL公報VOL.167が届く。海野十三特集4の特別号。今年に入ってから驚異の刊行ペースである。
公報については改めて触れるが、オロモルフ博士の姿勢にはただ敬服である。
おれも少しは見習わなければと、午後はマジメに机に向かう。高井信さんが先行しているが、おれも後につづく予定である。
8月7日(水) 穴蔵
定刻午前4時に目覚める。
一応机に向かう。
日の出。たちまち直射光。炎天。昼にはベランダが37℃になった。
歳を考えて終日穴蔵。
こんな日がつづくことになるだろう。
8月8日(木) ウロウロ/某集会
調べたいことができて、9時過ぎに西長堀の中央図書館へ行く。
ある財閥の衰亡ついて、記憶違いのこと色々あり、ボケの進行を実感する。記憶が怪しいという自覚があるだけマシなのであるが。
昼で区切りをつけ、2冊借りだし。
炎天下を木津川沿いに大正まで歩く。さすがに厳しい。
*
木津川と道頓堀川の合流点。もう昔日の面影(右に連れ込み密集地、左にガスタンク)はない。
おや、目的地「いちゃりば」は定休日であった。
よどやんに変更。100円のヤッコで缶ビール1コ、あときつね。大正の初心である。
まっすぐ帰館。
ちょっと本を読んでいたら、たちまち夕刻。
平日で変則的だが、17時から集合住宅の某委員会。年寄りが多いから可能なのである。
1時間刻みで3社からプレゼンを受ける。疲れるなあ。あとしばらく雑談していたら21時になる。
遅めの晩酌。
疲労で何もする気にならない。
8月9日(金) 穴蔵
炎天。残暑堪がたし。空調機稼働、終日穴蔵にあり。
昨日の議事録を作って管理人に預けたら、ひと仕事した気分になり、あとはボケーーーーッと過ごす。
いかんなあ。
8月10日(土) 穴蔵/淀川花火
本日も炎天なり。
出歩く気分にならず、終日穴蔵にこもる。
少しは仕事もするのであった。
夕刻に近い午後、郵便ポストまで行こうと出たら、多くの若者がぞろぞろと淀川方向へ歩いている。
そうか、今日は「なにわ淀川花火大会」であった。
まだ4時間ほど前というのに、たいへんな人出である。
淀川左岸の海老江あたりは左岸線の工事で、堤防の外(南)側はほとんど立ち入れないはずだが、どうなるのか、他人事ながら心配である。
晩酌の前、19時頃には、さらに人が増えて、行列状態。去年の大阪北部地震の時の、新御堂の行列を思い出す。
専属料理人のいうには、前のコンビニ(ミニストップ)へ氷を買いに行ったら入れなかったとか。
晩酌中に派手な花火音が轟く。
*
テレビ大阪で見物。↑写真はテレビ画面。
画像は地デジでたぶん2秒遅れ、実際の音は3秒遅れ(約1キロ)のはずで、1秒の差もまあ面白い。
なんといっても快晴で中天の上弦の月が見事である。
できれば月だけの方がいい……あ、明日にでも早めの月見をすればいいのか。
ということで花火の音を楽しみ、早寝するのである。
8月11日(日) 大阪JAZZ同好会
本日も炎天なり。
少しは仕事もするのであった。
昼過ぎに出て片町線で放出へ。
ここは片町線と城東貨物線の交差駅になって便数が増えた。
正確には学研都市線とおおさか東線というらしいが、半世紀慣れ親しんだ呼称は簡単に切り替えられない。
今でもJRよりは省線といってしまうほどだからなあ。
駅前のディア・ロードで大阪JAZZ同好会の例会。CD持ち寄り自慢会である。
本日は男性ヴォーカル特集。
予想どおり、シナトラ、メル・トーメ、ナット・キング・コールなどダブリが多いが、ジャック・ティーガーデンがダブるあたりはさすがだ。おれ? シティ・フリッカーズ時代の植木等。
夕刻帰館。
夜は翁豆腐のヤッコ、焼き茄子、イカ刺身など並べてもらって、中本酒店で買ってきた吉乃川を一献。
ちょっと横になったらそのまま寝てしまった。
3時に目覚めて書いたのがこれ。
8月12日(月) 穴蔵
午前3時に目覚める。昨夜、晩酌後そのまま寝てしまったため。
このところ、このパターンが増えた。
30代後半から早寝早起き(10時就眠4時起床)で過ごしてきたが、早寝が極端になってきたような。歳のせいか。もう少し夜更かしを心がけることにしよう。
少しは仕事もするのであった。
夕刻に近い午後、日影を歩いてジュンクドーへ。あと鶴野町の某店に寄って、頼まれた炭酸水を数本買い、豊崎3丁目のA事務所前を通過して帰る。
新御堂豊崎ビル前の花はいつもきれいだ。
*
ランタナはじめ10種類くらいがいつも咲いている。
竜太郎、真似るんじゃないぞ。
ということで、夜は通俗的メニューで中本酒店推奨のスコッチのハイボール。
1500円の格安スコッチだが、ハイボールにするのはもったいないと専属料理人。
明日はチーズか燻製でロックといくか。
本日はきちんと歯磨きしてから、早寝するのである。
8月13日(火) 穴蔵/ウロウロ
わ、目覚めれば5時。1時間遅い。誰に迷惑かけるわけでもないのだが、生活が不規則になるのには警戒しなければ。
一応机に向かう。
午前、地下鉄で西長堀の中央図書館へ。資料の返却。
あと、大正へ行こうかと思ったが、日照り強く、見合わせる。
久しぶりに地下鉄で動物園前へ。
釜ヶ崎一帯を散策したがったが、当然ながら暑い。
新今宮駅前の、先日閉鎖した労働センターを見物。静かなもの。
* *
一番街の入口(ジャンジャン横丁の南側)の成田屋。火事でもあったのか?
夕方からの営業なので、昼間はこんなものなのか。この店でジャズライブやったなんて、信じられないなあ。
ジャンジャン横丁へ。
ここもインバウンドが増えた。八重勝とてんぐにえらい行列。ラーメンに並ぶ人種と同じに見える。
やまとや2号店に入ったら家族連れ!が多い。
新世界もおれが来る場所ではなくなったようだ。
8月14日(水) 穴蔵/台風前夜
この数日、台風10号接近のニュースが流されるが、自転車で来ているらしく、ほとんど進展しない。
怪芸人カウスじゃないけど「来るんなら早よ来てちょうだい」といいたくなるぜ。
本日も朝は快晴。エアコン稼働。一応マジメに机に向かう。
昼過ぎから雲が増えてきたが、晴れ間もあり。風は少し強くなった。
15時頃から、飛行機の音がうるさく、ウチの真上を通過していく気配。
大阪空港への着陸コースが変わったためで、西へ飛び、尼崎から宝塚へ回って北側から着陸する「滑走路14使用」である。
台風の時などに時々ある。
が、夕刻18時前後(着陸便が多い時間帯)に、急にコースが普通にもどった。
*
机から見える視界、毛馬上空から新大阪の上を通るコースである。5分間隔くらいで次々通過していく。
20分も経たぬうちに切り替わった気がする。
こんなに早く変更できるものなのか?
ネットで調べてみたがよくわからん。
夜は串カツで一杯飲んで早寝する。
台風予報はずるずる遅れ、朝は「15日は終日雨」だったのが、夕刻には「15日午後から雨」に変わっている。
おれはイラチだから、我慢も限界に近い。別に出かける予定はないのだが。
8月15日(木) 台風10号
定刻4時に目覚める。
本日は台風10号襲来ということで、出歩かず、マジメに机に向かう。時々テレビで台風情報を見つつ。
5時、台風10号はまだ足摺沖を自転車で走っておる。
曇天だが時々日が射す。本日も普通の夏日である。
で、大阪の予報予報は、
・14日朝「15日は終日雨」
・14日夕「15日午後から雨」
・15日朝「15日午後から雨」
大阪空港への着陸便は「滑走路14」らしく、ウチの頭上を通過していく。
*
だんだん便数が減ってきた。
・15日昼「15日夕刻から雨」
雨は降らず、静かななもの。散歩に出ればよかった。
台風は15時頃やっと呉あたりに上陸らしい。大阪は暴風域に入っているが、風はそよ風程度。
・15日夕「15日夕刻から雨」
16:15やっと雨が降り出した。天気に予報がやっと追いついたというか、これでは単なる中継ではないか。
18時頃から本降りになったが、たいしたことなし。
予報と天気の落差にイライラして、何もできない日であった。
専属料理人の並べた数皿で一杯飲んで、早寝するのである。
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