『マッドサイエンティストの手帳』161
●桂歌之助 百噺ついに完遂! (残り厄つき)
桂歌之助師匠が7年近い年月をかけて続けてきた「百噺」がついに百話目を迎えた。百席目は「百年目」……そして、お馴染み大惨事つきである。
2000年7月25日
大阪・北浜 アイル・モレ・コタ
歌之助師匠の「百噺」スタートは平成5年9月17日(金)のアイル独演会で、一席目は「商売根問」。
阪神大震災……この時は「地震加藤」を復活させ、ついでに浜松のSF大会で「地震麻原」というのを演った……とか、歌やん本人の急性膵炎による入院(平成9年)……この入院中に歌々志さんが弟子入りした……など、ずいぶん色々なことがあったが、本日めでたく百話目。
百話目は「百年目」。
アイルの会場は満員、なんと大入り袋が出た!
「百年目」は、まあ大旦那さんの意見のくだりがいかに説得力をもつかだが、この場面はどうしても年齢というか年季が必要で、歌やんもこういうのが演れるところまで来たのかと感慨深いものがある。(ざこば師匠だったら、この場面、どんな風になるのだろうと、余計な想像もする)
百席目の一席のあと、一階上のホールでパーティ。
こちらが、ラッシュなみの盛況だが、会費が安いわりに料理も酒(ワインふんだん)も良くて、大阪のパーティ特有の食い物奪い合いの雰囲気はなく、優雅なもの。
久しぶりに会う人たち色々。
歌やんと記念撮影。ホームページ充実の「まいど!桂出丸です!」夫妻、SF関係というかネット関係というか、常連・ままよさんに、カーリーと天ちゃん。久しぶりのポンちゃん(桂米輔師匠)と川柳の深尾さんご夫妻。……なんと歌々志さんはパーティ後半になって出現した。
乾杯やご挨拶など、近年の交遊がそっち方面ということらしく、坊さんばかり。長野と金比羅と、あとはどこからだったっけ。べつに仏教に染まっているわけじゃないようだし、僧侶各位のご挨拶もそう「ありがたーーーーい」という雰囲気でもなし。ま、なかなか結構なものでした。……が、歌やん、また「宗論」も演ってね。
※坊様系、歌やんの会を支援すると「お商売」のチャンスが拡がるのではないか……というのがワシの推論。ただし、今回の「付録」はフランスであったから、残念ながらお商売にはならなかった。
天ちゃんから「キリストとユダが演じる『一人酒盛り』」というとんでもない話を聞く。詳しく書いてもいいのだが、これは新ジャンルになりそうなので、天ちゃん(天羽孔明)がさらに練り上げてくれることを期待。
などとワインがぶ飲みして22時頃におひらき。
歌コ独演会に伴う「記念イベント」が刻々と迫っていることなど、ワインで酔っぱらった参加者は、誰ひとり想像もしていないのであった……(つづく)。
(つづき)
翌朝、二日酔い気味の頭で朝刊を見て仰天。ワインの国でコンコルドが墜落している。時刻は日本時間で日付が替わろうかという時刻。
大惨事を呼ぶ歌やん独演会ジンクス、これをモデルに「笑いの崖」という短編を書いたのは10年以上前だ。これで打ち止めというつもりだったのだが、その後も続発。だいたいが、ワシの親父が死んだのは歌やんの会にゲスト出演を予定していた日であったのだ。ははは。その他色々、続編が書けるほど。
とはいえ、近年はおとなしいもので、落語の実力で災厄を制御できる境地に入ったのだろうと想像していたのだがなあ。
まあ、今回もレンソウのソウレンとかで天神祭の花火が翌日に延期されるなど、開演前から妙な雰囲気ではありましたが。
しかし、これは残り厄。これで打ち止めで、また新しいチャレンジ開始……でしょうね、歌やん。
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