『マッドサイエンティストの手帳』56
●マッドサイエンティスト日記(1998年2月後半)
主な事件
・胃に悪い半月
・友人が「オヤジ狩り」に遭う
1998年
2月16日(月)
サラリーマン(気楽とはいえぬ)稼業継続中。
2月17日(火)
午前中、姫路方面へ出張。往復の車中、「小説たけまる」を読む。我孫子武丸氏のサービス精神に改めて感心する。
夜、確定申告の書類作成。じり貧であるなあ。
2月18日(水)
朝、大淀税務署のポストへ贈与税の申告書を投函して、出社。
気の重い仕事が続く。
2月19日(木)〜20日(金)
サラリーマン(気楽とはいえぬ)稼業継続中。
2月21日(土)
世間は休日なれど、午前中、出社、雑用。
昼、先日の古いSFファングループ「TP」メンバーから電話。ナンバ松竹座の地下の和食の店(ここは静かな穴場である)で昼飯代わりに地ビール。
恵美須町でパソコンを買うために大迫公成さんと会うというのでいっしょに行く。大迫さんや漢方医療の女医さんらと合流、パソコンショップを回る。
ノートではメビウスがリードか。ぼくもほしくなる。昼にビールを飲んだこともあって、衝動買いの危険あり、がまんがまん。
2月22日(日)
何もしない1日。
原稿書けない……。
長野オリンピック、やっと終わる。夕方閉会式あったらしい。
2月23日(月)〜24日(火) サラリーマン(気楽とはいえぬ)稼業継続中。
わはは、胃に悪く書けないことばかり重なるなあ。SFには関係なし。
2月25日(水)
夕方5時まで、胃に悪い仕事をして、中之島にあるアトソン大阪分室へ向かうべく、淀屋橋から肥後橋方面へ歩く途中、「堀さん」との声。なんと岡博志……といっても誰もわかるまい、20年前のSFマガジンをたどれば「榊周一」という名前が見つかるはずである。その人である。……色々と数奇な運命があるようだが、5分ほどの立ち話。15年以上は会っていないはずだが、印象はほとんど変わらないなあ。
夕方から、大阪に「単身赴任」してきた「いからし」氏と堂島の居酒屋「船新」。いからし氏、熱狂的森山威男ファンであることが判明。趣味の重なること多く、気がつけばふたりで焼酎1本を空けている。
例によって、あとはサントリー5。22時過ぎまで。
2月26日(木)
山下洋輔氏の誕生日にしてウチの結婚記念日のはずだが、夕食は湯豆腐と子供用メニューの残りという冷淡なもの。胃にはいいか。
2月27日(金)
夜、大学の同級生のひとりが久しぶりに大阪へ舞い戻ってきたので歓迎会。幹事を引き受けて色々連絡をとったが、諸君多忙である。いつもは10人近く集まるのが、本日は5人。いつも律儀に顔を出す男が連絡なし。不思議に思っていたら、なんと年末に「オヤジ狩り」の被害に遭って入院中とわかる。
中華料理店からサントリー5に移って23時まで。
2月28日(土)
昼前、豊中の病院へ「オヤジ狩り」被害者となった友人の見舞い。
昨年暮れ、宴会で酔って帰宅途中、寂しい公園付近で、中学生中心のガキども11人に襲われ、金属バットで殴られ意識不明の重態に陥ったという。このガキども、連続してやったため、つぎの「被害者」が……この人は金を奪われただけらしいが……通報して、現場検証中に、倒れているのを発見されたという。そのままだとおそらく死亡。犯人は逮捕されているが、この手のガキの親だから、誰ひとり見舞いにも詫びにもこないという。
実務面では抜群の冴えをみせる友人(学生時代は落語研究会であった!)、車椅子から歩行器に変わり、まだしゃべるのが遅いが、被害状況から今の心境まで、ゆっくりと、しかし正確に「怒り」までも表現するところに、順調な回復ぶりを見てひとまず安心する。
少年法云々を言い出すときりがない。
テレビの深夜ディベート番組で、(悪ガキではないガキが)「なぜ人を殺すことがいけないのか」と発言して、「大人」がまともに答えられなかった……ということを書いたエッセイを目にした。
アホか。答えははっきりしている。こんなこというガキは「半殺し」にすればいいのである。半殺し状態というのは「生きている」状態であるから「殺される」ことの半分にも満たない。0.0000何パーセントである。それでも相当痛いはずだ。「殺される」ということは、その数千倍以上の苦痛であるはずだ。わしゃ殺されたことないからわからんが。まあ、そんな苦痛は味わいたくない。だれでも……よほどのマゾは除いて、苦痛を味わうことはいやである。自分が嫌なことは他人にやってはいかん。あたりまえではないか。かかるガキは問答無用、黙って半殺しの目にあわせればいいのである。
が、日本は法治国家であるから、個人的判断でそれをやると、お上の「体罰権」を侵害して罰せられることになる。ややこしいことよ。
キレるガキまたも出ました人権派