『マッドサイエンティストの手帳』36
●マッドサイエンティスト日記(1997年9月前半)
主な事件
・相変わらず人騒がせな歌之助独演会
・桂枝雀師匠、復帰
1997年
9月1日(月)
夜、テレビで「小京都・龍野殺人事件」というのをやっている。わが故郷が舞台であるという興味で見るが、あまりの散漫さに呆れ果てて30分ほどで切る。つまらない理由を並べるのもばからしいのでやめるが、テレビドラマの水準というのはこんなものなのだろうか。考えてみると、テレビの2時間ドラマというのを見るのは何年ぶりだろう。5,6年は見ていない。もっとかな。
クズSFについて論評しないのは読んでいない(読めない)からで、いくらなんでも、読んでない作品について、たぶんクズだろうと書くわけにはいかない。……テレビドラマについても同様で、万にひとつの可能性で、35分以降が凄い展開になるのかもしれないのだがね。でも、最初の30分で、もう一生テレビドラマは見るまいと決意させてしまうのだから、クズドラマ間違いないだろう。
それにしても、雑誌でテレビの悪口を書いている人というのは凄いと思う。(たぶん)全部見た上での感想だろうし、懲りもせずテレビを見ているわけだからなあ。まだなにかテレビに期待するものがあるのかしらん。
9月2日(火)
昼間、調査事項があって西長堀の中央図書館へ。ついでに判例検索ソフトを使用して「太陽風交点」事件を調べるが、手持ち資料以上のものはなし。というよりも、論戦に備えるには貧弱なレベルであると判明する。
データベースの評価基準となる資料を1、2件持っておくというのは重要である。
9月6日(土)
晩秋龍野の実家。書庫にて資料調べ。確か残していたはずの「噂の真相」1981年7月号をダンボール箱の中から発掘。前後のも出てきた。ついでにこの年の「女性週刊誌」の切り抜きが出てきた。今岡清が痴呆面で「インタビュー」に答えている記事である。近日「宇宙法廷ノート」にて詳述する。
あわせて、先だっての神戸での「シュバリエ章・断筆解除」のお祝いの2次会……近くに陰気臭い男がいると思ったら、あれがクソダメ……じやなかった「噂の真相」の岡留であったのか。日本は法治国家だから、蹴りを入れることはしなかったが、「取材しないで批判記事を書いたグズ雑誌」批判は、これまた近日やることにする。
9月7日(日)
昨夜から夕方、帰阪の車中と、「皆殺しブックレビュー」を読む。
9月8日〜11日
標準的日々+もめ事、すべて会社関係。
9月12日(金)
朝、メールボックスに見知らぬ方からの「桂歌々志」くんに関するメールもらい仰天。委細は次の書き込みで紹介。
さらに「追っかけページ」のMINさんが交通事故という本人の書き込み。へええ。
夕方から、北浜で、歌之助独演会。
桂歌々志「米揚げ笊」
桂米左「天王寺参り」
桂歌之助「はてなの茶碗」「子はかすがい」
歌コ独演会の日は色々なことがある。
9月13日(土)
終日書斎。SFオンライン用に「SF大会へのゲスト参加」に関して4枚、メール。
午後、ビデオで復帰した枝雀師匠を見る。全体に、白髪?というか、あのヘアスタイル?について的確な表現ではないが、「白く」なられた印象。それと、首の後ろの盛り上がり……明らかに高血圧が心配された雰囲気がなくなっていて、脱皮されたような……これも的確ではないな……要するに「鬼才」が「名人」方向へ少しシフトされた印象。
ただし、落語は相変わらずの爆笑路線。「鷺とり」熱演。町衆が「俄じゃ俄じゃ」と天王寺へ駆けつける場面で「新作」3つ。いちばんおかしかったのが、
「なんでんのや」
「坊さんの婚礼騒ぎですわ」
「そらなんです?」 「近眼の坊主がおりましてな、これが薄暗い場所で見合いしたので、嫁さんの顔がよう見えなかった。まあこれでええわと祝言をあげたが、明るいところで見たらヘチャムクレ。坊さんがいややといい出した。怒った嫁さんが坊主の首を絞めたんですな」
「珍しい事件ですなあ」
「いや、ようあることでっせ。よういいまっしゃろ、
(歌) キンガンボウズのクビしめながら
花嫁御寮はなぜ泣くのだろ……」
(……ここへさらにダメ押しギャグ。)
「3万円5万円7万円、運命の分かれ道!」
これ、いとこいさんの「ガッチリ買いましょう」を見た人でないとわからだろうな。
9月14日(日)
終日書斎。
9月15日(月)
終日書斎。「SFオンライン」から電話。原稿がちとまずいらしい。書き直して夕方メール。もとの原稿は……この方が「本音」なので……後日、ホームページ掲載にいたします。
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