『マッドサイエンティストの手帳』22
●マッドサイエンティスト日記(1997年5月前半)
主な事件
・堺沖人工島の休日
・福吉久代さんの個展
・歌之助復帰、歌々志くんデビュー
5月1日(木)
会社の暦ではメーデーで休日だが、おなじみ堺沖人工島で多能工と化す。
岸壁で釣りしている小市民ちらほら。
コンビーナートの眺望はいつまで見ていても飽きない。大爆発で赤黒い炎が吹き上げる光景、さらにその後に出現する廃墟などを想像すると、より楽しいのである。
5月5日(月)
世間の大型連休は本日で終わりであり、わが単発休日は今日だけである。
梅田第3ビルの画廊で開催されている福吉久代さんの個展を覗く。絵描きさんだが、本業は某校の美術の先生でもある。
ご本人の言では「裸体」がモチーフというが、スケベなはずの吾輩、ぜんぜんエロを感じないのよねえ。4年続けて見ているが、例によってカオスなのイメージ。層流が乱流に変化し、巨大な雫が滴り、噴流が湧き出すような……全体にどう見ても流体のイメージである。ソラリスよりも少しへんな流体の惑星を構想しているぼくには、たいへん刺激的である。
5月9日(金)
夕方から北浜アイル・モレ・コタで「桂歌之助独演会」。膵炎からの復帰、病み上がりのこともあって、見舞い・ご祝儀兼ねた客で、ふだんの倍以上の入りである。
横田純一郎くん略称ヨコジュン改め「桂歌々志」くんのデビューでもある。
歌々志くん「子ほめ」を一席。きちんとした語り口で、今後が楽しみである。考えてみると、弟子入り直後を聴いたのがついこの間と思っていた桂九雀や桂米左など、もう中堅どころといっていいのだからなあ……。
歌やん、本日の「闘病記」は個別の報告を一回で済まそうということで、まあいいのだが……。
ぼくは基本的に闘病記(特に「作家」が書いたやつ)は買わない。理由はソリトンに書くことにする。
写真は桂歌々志くんデビュー(左)と復活・歌やん(右)
5月上旬
世間の連休に関係なく【標準的1日】が続く。
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