『マッドサイエンティストの手帳』28
●本年度最大の祝賀会
主な事件
・7月4日 新神戸オリエンタルホテルで
筒井康隆氏 執筆再開 シュバリエ章受章 を祝う会
1997年7月4日(金)
7月は祝賀の月なのであろうか。
昨年の7月16日が、その年最大の祝賀会「桂米朝師匠の人間国宝を祝う会」であった。そして、本年度最大の祝賀会が、この夜、神戸、オリエンタルホテルで開催の「筒井康隆氏の執筆再開とシュバリエ章受賞を祝う会」である。
珍しく家内と出かける。家内は、コンサートやライブには来るが、SF関係の集まりにはあまり顔を出したがらない。理由はまあ色々あるのだが(連載開始! 「太陽風交点」事件記録、宇宙法廷ノートをお読みいただくとおわかりいただけるでありましょう)、本日は「別格」である。
どうでもいいが、斜面に立つホテルは構造が複雑でわかりにくい。密室もののトリックにはいいかもしれないけど。
オリエンタルホテルの屋根のかたちは恐ろしい。東京のNEC本社ビルもそう。切り立っていて、巨大な斧を天に向けた印象である。巨人が落ちてきたら真っぷたつに切り裂いて、宿泊客が助かる仕組みなのだろうが、残酷なものである。新幹線から目にするたびに悪寒がする形である。
300人以上。
もう、たいへんな方々が集まっている。米朝師匠の会から芸人を引き、出版関係と音楽家を加えた雰囲気であろうか。
シュバリエ章の「実物」はつぎのような勲章である。
SF関係の参会者多し。気がついたところで、新井素子、井口健二、かんべむさし、北野勇作、草上仁、幸森軍也、小谷真理、菅浩江、高井信、巽孝之、田中光二、豊田有恒、永井豪、橋元淳一郎、森下一仁氏ら。他に、小林恭二、川上弘美ら。
むろん発起人・山下洋輔ご夫妻、日高敏隆教授ご一家。
数年ぶりに会う旧ヌルの方々……。
いうまでもなく、ネット関係のメンバー多数。
大森一樹、内田有紀から筒井ご夫妻に花束の贈呈あり。
山下洋輔氏の祝辞。筒井康隆氏のクラリネットとのデュオ、そしてお祝いに「ボレロ」の演奏があったが、デジカメを構える余裕もないすばらしい演奏であった。したがって、つぎの写真にとどめる。内田有紀と山下洋輔氏。
ご夫人方を含めて美人が多い。
代表して、新井素子さんに記念写真をお願いした。
20時から、3Fのアサヒピア25とかいうビアレストランへ移る。ここでビレッジセンター中村満社長に挨拶、と、となりの穏やかな表情の方を紹介いただく。なな、なんと、梁石日氏である。
「夜を賭けて」にいかに驚いたかは、本日記96年1月をご参照。
ビアホールの店長、無礼きわまる接客。めったなことでは起こらないぼくが、席を蹴ると宣言。席どころか、店長にも蹴りを入れようかと思ったら、中村社長がじつに太っ腹な態度でおさめてくださった。多謝。ついでに梁石日氏が「焼きうどん代は引いておけ」とギャグみたいなセリフをかましてくださった。……あの店長、もし字が読めて、この人物が「夜を賭けて」の作者と知ったら硬直したに違いないのだが。いやぁ、こんなつまらんことで喧嘩しかけるなんて、梁氏とは桁が5、6つ違うなあ。
三宮まで歩き、阪急の最終急行で帰宅24時過ぎ。
HomePage