参考記事


 自費出版について

 SOLITON CORPORATION は堀の「個人的出版社」でもあります。
 今回の『桂歌之助 飲む前は律儀と遠慮の人なのに』の出版については、出版者コード・書籍コードは取得していませんが、次回、必要あれば取得の予定です。
 今回の出版では、自費出版のかたちをとりましたが、新聞や雑誌の好意的紹介のおかげで、書店での販売でもずいぶん助けられました。

 本の製作過程では、下記のウェブサイトの記事を参考にさせていただきました。
 また、最近の自費出版ブーム? 特に著者に製作費全額(+出版社の利益)を負担させる方式の「共同出版」には疑問を抱いており、その点から、本書の製作費概要を公開しておくことにします。

 『桂歌之助』は304頁のB6版ソフトカバーで、印刷製本費用は1000部、約90万円。
 原価は1冊約900円になります。
 完全版下納入で、写真アミ掛け、カバー(4色)、帯の製作費を含めた価格です。
 事情があり2度にわけて印刷製本したためこの金額になっています。
 最初から1000部一括で作れば、おそらく70万円(1冊700円)程度でできたと思います。
 1冊1200円で完売しました。
 ただし書店へは○○%(原価割れ)で卸しましたから、トータルでは数万円の赤字。
 編集は編集委員分担で行い、版下作成までは自分でやり、カバーデザインは友人のデザイナーに無償でお願いしました。これらはむろんボランティアです。
 3000部出れば少しは利益が出たでしょうが、これは楽しみでなければやれるものではありません。

 近年の「共同出版」において、印刷製本費に加えて、編集費、デザイン料、広告宣伝費、その他どんな名目の費用が上積みされるのか知りませんが、小生が見た例では、200頁に満たない本、500部以下の部数で、200万円を超える見積金額が提示してありました。
 わが原価計算では、編集費30万、デザイン費20万と考えても売上総利益(いわゆる粗利)は50%以上。
 普通の「出版」とちがって費用すべてを著者が負担、1冊も売れなくても100万以上の粗利が出版社側に確保されていると思われます。
 ぼく自身は出版側の「プロ」ではありませんが、出版側が一切のリスクを負わない出版形態が普及しつつあるのかと、いささか不思議な気分になっております。

【参考】

「自費出版・製本 おたすけページ」 (WORDを使って自分で版下など作る場合)

「コラム本出版までの道のり」 (自分で出版事業までやってみようと思う場合)

「花岡製本所」 (印刷製本の概要、費用のチェックに)

「共同出版 初級講座」 (騙されないために/この意見がいちばん参考になります)

 なお、その後、わが知人が「出版」した事例として、下記ページを紹介しておきます。

「GOGOおばさんのハッピー介護室」
 完全版下を自作。カバーデザインは依頼。オフセット印刷で印刷・製本。自宅を出版社として出版者コード・書籍コード取得。ホームページ開設して通信販売開始。取次と交渉してAmazonでネット通販開始。書店と直接交渉して店頭販売も。
 ……ぼくが多少アドバイスしたものの、これらをすべて3,4ヶ月で実行した、わが小学校同級生のページです。


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