滝川雅弘
滝川雅弘さんの2枚目のCD発売! 滝川雅弘 2枚目のリーダーアルバム
『Autumn Leaves』
『Autumn Leaves』
滝川雅弘カルテット
lyra-recordより発売
品番 LRJZ1007
※CD評
「ジャズ批評」○○号に○○○○氏の評。
「スイング・ジャーナル」2003年7月号に高井信成氏の評。
滝川雅弘カルテットの新譜を聴く。
滝川さん2枚目のリーダーアルバムである。
このCDについては、カバーにある岡村融氏の言葉に言い尽くされている。
『滝川雅弘はまぎれもなくモダン・クラリネットの第一人者だ/パーカー→デフランコ→滝川のラインを実証する一枚』
滝川さんは、クラリネットでモダンジャズを吹くことでは日本のトップ・プレイヤーである。
もう少し狭義には、パーカー直系のバップをクラリネットで表現する唯一の奏者である。
クラリネットでモダンジャズを演る。これを一途にやったのはトニー・スコットとバディ・デフランコのふたりだけだろう。ともにパーカーと密接に関わっている。
ぼくはトニー・スコットにも興味があって、ローマまで会いに行こうかと思ったほどだった。幸いなことに、2000年11月25日のバード記念ライブで実物に会えた。これはこれで凄いものであった。トニー・スコットはパーカーへの敬愛を語っていたが、その演奏は、凄まじいものであった。
良くも悪くも、トニー・スコットは伝統破壊型のプレイヤーだなと思った。
デフランコは徹底してパーカーを継承しつつ自己のスタイルを確立していく奏者である。
代表的クラは2タイプに分かれるという説は谷口英治さんから聞いたが、ベニー・グッドマン/アーティ・ショウ、そしてデフランコ/スコットと並べると、確かに不思議な因縁だ。
ただし、日本では、鈴木章治/北村英治とか谷口英治/滝川雅弘と並べても、アメリカほど極端ではないな。
ともかく、ここでいいたいのは、パーカー→デフランコと来た流れを愚直なまでに継承しようとしているのが滝川雅弘なのである。
その姿勢は求道的とすら思える。
このCD『枯葉』ではパーカーの演奏したナンバー中心だが、特に「Anthoropology」は圧倒的だ。
ここには収録されていないが、ライブでコルトレーン・ナンバーをクラで吹きこなす技量も凄いものだ。
クラリネットでモダンジャズを演るとは、こういうことなのである。
さらに、ライナーで平井常哉さんが「抒情性とくつろぎ」も指摘されている。これも最近のライブで感じるところだし、「Autumn Leaves」や「Star Dust」に濃厚に感じられる。
滝川雅弘のジャイアント・ステップスを実感させるところだ。
大ブレイクを予感させる1枚である。
なお、このCDのプロデューサー・尾久土正己さんはlyraレーベルの主宰者にして天文学者という、異色の人である。
しかも、滝川さんの大学同級生とは知らなかった。その事情はライナーに詳しく書かれている。たいへん面白いです。ぜひとも読んで下さい。
天文学者として、「星の王子様に会いに行こう」キャンペーンでおなじみの、小惑星探査機「MUSES」に捧げるCD「Lullaby of Muses」がリリースされている。二胡とピアノとフルートの調和が素晴らしく、宇宙ファン、SFファン、むろんジャズファンにはぜひ聴いてほしい1枚だ。詳しくはlyra-recordsを。
収録曲
1 Just Friends
2 East of the Sun
3 Autumn Leaves
4 Blues in the Night
5 Jitterbug Waltz
6 Nuages
7 Stella by Starlight
8 Anthoropology
9 Star Dust
滝川雅弘(cl)
八木隆幸(p)
山口裕之(b)
小前賢吾(ds)
入手方法
タワー、WAVE、HMVはじめ多くのレコード店に並ぶ予定ですが、郵便振替で直接購入できます。
郵便振替口座 00960-2-187034 滝川雅弘
郵便局の振替用紙(青色)でお申し込みください。手数料は70円です。
通信欄に品番「LRJZ1007」と枚数を記入。
代金は1枚あたり2500円+消費税(125円)=2,625円です。
送料はサービスで届けられます。
取り扱い店についてはlyra-recordsのホームページをご覧ください。